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◆◆特記事項◆◆『良い』相当の商品です。天にやや経年シミ、使用品の為、カバーに多少キズやイタミ、経年程度の使用感やヤケ、薄いヨゴレ等が有る場合もございますが、普通に読む分には問題のない商品です。※品質には十分注意しておりますが、万一不具合等ございましたらご連絡下さい※使用品の為、多少の傷やヤケ・ヨゴレ等はご理解下さい※特記事項において全てのページの書込みや傷みを確認する事は出来ませんので、あくまでも目安となります。 ◆◆特記事項◆◆『良い』相当の商品です。天にやや経年シミ、使用品の為、カバーに多少キズやイタミ、経年程度の使用感やヤケ、薄いヨゴレ等が有る場合もございますが、普通に読む分には問題のない商品です。※品質には十分注意しておりますが、万一不具合等ございましたらご連絡下さい※使用品の為、多少の傷やヤケ・ヨゴレ等はご理解下さい※特記事項において全てのページの書込みや傷みを確認する事は出来ませんので、あくまでも目安となります。 一部を表示
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お目出たき人 (新潮文庫) 文庫 – 1999/12/27

4.4 5つ星のうち4.4 33個の評価

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26歳の「自分」が「鶴」という女学生を見初めて、失恋するに至る物語――。
鶴に幸あれ!お目出たい「理想主義的楽天家」の一人相撲。解説・阿川佐和子。


自分は女に、餓えている。この餓えを自分は、ある美しい娘が十二分に癒してくれるものと、信じて疑わない。実はいまだに口をきいたことすらなく、この一年近くは姿を目にしてもいない、いや、だからこそますます理想の女に近づいてゆく、あの娘が……。
あまりに熱烈で一方的な片恋。その当然すぎる破局までを、豊かな「失恋能力」の持ち主・武者小路実篤が、底ぬけの率直さで描く。


【目次】

お目出たき人

〔附録〕
二人/無知万歳/生れなかったら?/亡友/空想

〔解説〕
武者小路実篤の女性観 山本健吉
グダグダの人 阿川佐和子

本文より
三度の飯を二度にへらしても、如何なる陋屋(ろうおく)に住もうとも、鶴と夫婦になりたい。しかし自我を犠牲にしてまで鶴と一緒になろうとは思わない。
女に餓えて女の力を知り、女の力を知って、自我の力を自分は知ることが出来た。
しかし女の柔かき円味ある身体。優しき心。なまめかしき香。人の心をとかす心。あゝ女と舞踏(たんちえん)がしたい、全身全心を以て。いじけない前に春が来てくれないと困る。
自分は自我を発展させる為にも鶴を要求するものである。……(本書20ページ)


武者小路実篤(1885-1976)
東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。


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友情 愛と死 武者小路実篤詩集 人生論・愛について お目出たき人 真理先生
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【新潮文庫】武者小路実篤 作品 あつい友情で結ばれていた脚本家野島と新進作家大宮は同じ女を愛してしまった──青春期の友情と恋愛の相剋を描く名作。 小説家村岡が洋行を終えて無事に帰国の途についたとき、許嫁夏子の急死の報が届いた。至純で崇高な愛の感情を謳う不朽の恋愛小説。 平明な言葉、素朴な響きのうちに深い人生の知恵がこめられ、”無心”へのあこがれを東洋風のおおらかな表現で謳い上げた代表詩 117 編。 人生を真正面から肯定し、平明簡潔な文章で人間の善意と美しさを表明しつづけてきた著者の代表的評論・随筆を精選して収録する。 口をきいたことすらない美少女への熱愛。その片恋の破局までを、豊かな「失恋能力」の持主、武者小路実篤が底ぬけの率直さで描く。 社会では成功しそうにもないが人生を肯定して無心に生きる、真理先生、馬鹿一、白雲、泰山などの自由精神に貫かれた生き方を描く。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (1999/12/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1999/12/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 176ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101057141
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101057149
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.4 5つ星のうち4.4 33個の評価

著者について

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武者小路 実篤
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上位レビュー、対象国: 日本

2022年7月12日に日本でレビュー済み
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今風に言えば、オタクのグダグダである。しかしこれが、なんとも言えない情緒があって、可笑しくもあり、悲しくもあり。だんだん応援したくなってくる。100年以上も前の作品なのに、どこか今っぽい話のような気もする魅力に溢れています。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年8月23日に日本でレビュー済み
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盲目的で狂気的な鶴への一方的な想いが、切ないと感じました
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年4月9日に日本でレビュー済み
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少々いらつく展開。女に飢えていながら自意識過剰で一歩も前に進めない知人にプレゼント。時代は変わっても人の行動パターンはさほど変わらないものだと再確認しました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年8月6日に日本でレビュー済み
この「お目出たき人」は題名の如く、

お目出たい人が主人公です。

そして独りよがりな妄想が、

至って真面目な文章で綴られていて、

それが読んでいてとても可笑しかった。

果たして著者、武者小路実篤は読者に対し、

この小説を笑って読んでほしかったのかなぁ。

失礼ながらも、そんなことを思ってしまうほど、

お笑いの要素が漂う、純文学でした。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2003年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
四十過ぎて、今更ながらの武者小路実篤。10代の乱読の勢いに読み飛ばしたこの本も、この年になって読むと面白い。全く初めて目にするような文もあり、これも年のなせる業なのか。
遠い昔の独りよがりな恋物語を、あれやこれやと思い出し、ほんの少しのときめきを楽しみつつ読みました。「お目出たき人」それは、我なり。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年10月30日に日本でレビュー済み
若かりしころの恋とは、一途で、盲目で、とにかく後先のことは考えていなかったような気がする。しかも片思いが相場と決まっていて、相思相愛などあり得なかった。
いつのころからか、そういう腫れ物に触るような恋とは異質の、もっと打算的であっさりとした友愛的な感情に変わっていった。それは年を重ねるごとハッキリして、シングルであることが寂しくない程度の、刺身のつまみたいな感覚に変化してしまった。だがそれはよくよく考えてみると、恋という摩訶不思議な感情に溺れ、自分を見失い、傷つくことを恐れる余りの、自己防衛本能であるとも受取れる。

『お目出たき人』に登場する主人公は、恋に恋する青年の失恋するまでのプロセスを描いている。片思いに苦悩するというのと少し違って、これを恋と名付けて良いものかどうかと迷ってしまうところだが、あえて恋と呼ぼう。話したこともなく、ただ主人公宅の近所に住んでいたという偶然の成り行きで、その女子が恋のターゲットとなったわけだ。
始終、女に飢えていると自覚する主人公は、手を代え品を代え、恋する女と結婚の約束を取り付けようとする。もちろん、間に人を介するのだが。
主人公は、この恋という尋常ではない感情に身を任せ、詩人となり、夢追い人となり、お目出たき人となるのだ。まっとうな成人男性なら、なかなかここまで恋する男に身を投ずることは出来まい。
正に、タイトルどおりだと感心してしまったのは、恋する女が女学校を4番という優秀な成績で卒業したのを知る場面だ。主人公は我が事のように喜び、鼻が高い気持ちになる。(しかし、この時点で女とは何の進展もなく、ただ一方的な片思いの状況だ)
そして主人公はふと思い出すのだ。そう言えば、自分が学習院を卒業する時、ビリから4番目だったな、と。意味は違うがお互い4番目同士だと嬉しく思うのだ。
このくだりを読むと、私としてはとにかくツボにはまってしまい、それはもう愉快な気持ちになってしまう。恋って、人をお目出たくしてしまう甘美な毒なのだろうか?

物語のラストは、当然の結果とも言える終い方なのだが、それがまた驚くほど楽観的で前向きだ。誰も傷ついていないし、むしろロマンチックに幕を閉じている。これはひとえに、著者の博愛精神によるものなのか、純粋さによるものなのか、いずれにしても、失恋が失恋の意味を持たない青春の明るさを感じさせてくれる作品となっている。
読後は、自分がいかに俗っぽいか思い知らされる。(信じて疑わない強さが、私には足りないなぁ・・・笑)
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2011年10月2日に日本でレビュー済み
「自分は女に飢えている」という、あんまりにもぶっちゃけた告白から始まる自伝的小説。何しろ著者、途中で「云いたくないことを云わなければならない」と断って、「結婚するまではムラムラしたときは**で済ませる」ということをイキナリ書いてて、いや別に誰も尋ねてないから!みたいな(笑)

好きな女の子(しかも話したことのない)に告れないダメ男子(=著者)が、「あの娘は僕と結婚してくれるに違いない!」と妄想を募らせる様はほとんどストーカー状態。そして「会いに行こうかな、やっぱりやめておこう」みたいなグダグダが続いたり、そのダメっぷりが凄いけれど、これも純粋な恋愛の実相なんでしょう。 だって、意外とみんな…そんな体験、してるんじゃない?

タイトルからして自虐的ユーモアと捉えるべきなんだろうけど、同じダメ男子としては共感してしまうのよね...認めたくないけど(笑)

おなじダメ男子に読んでもらいたい作品。
あ、でも女子も読んでね。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
愛と死、友情に続いて読んだが、やはり面白い。祖母にも貸して彼女もすぐに読了。祖母と共有できるものが増えて嬉しいです。
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