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風琴と魚の町,清貧の書 (新潮文庫 は 1-4) 文庫 – 2007/7/1
林 芙美子
(著)
- 本の長さ333ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2007/7/1
- ISBN-104101061076
- ISBN-13978-4101061078
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2007/7/1)
- 発売日 : 2007/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 333ページ
- ISBN-10 : 4101061076
- ISBN-13 : 978-4101061078
- Amazon 売れ筋ランキング: - 232,540位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2009年3月27日に日本でレビュー済み
日記だった『放浪記』は、なんというか野生そのものな感じだけど、はじめから「小説」を意識して書かれたこの短篇たちは、ずいぶん飼いならされて、小説小説している。個々の「小説度」には、随分ひらきがあって、手探りで書いていた頃から、だんだん「小説」がわかってきて狙って書くようになっていく過程が、読んでいると、伝わってきて、それが楽しいし、切ない。
最初の頃の小説は、リリカルにはずむ、音楽みたいなのだけど、それが段々上手になっていく。上手だけど、同時に、どんどん、自然の顔をしながらも作りものめいている、そういうものに、なっていく。
考えたら、詩だとか、絵だとかは、はじめから、作りものだ。小説は、なんだか、作りものではないような顔をすることがあって、そういうものよりは、どうということのない、かわいらしい作りものの方に趣がある。
というわけで、「山中歌合」が好き。この短篇には、話らしい話はなんにもない。たくさんの人が出てきて、スケッチのように、田舎の山中のとある宿での一日が描かれるだけ。そこに、歌ごころよろしく、特に女心が、ぽつりぽつりと沁み出していて。それはそれは美しくて、それだけで、いい。
最初の頃の小説は、リリカルにはずむ、音楽みたいなのだけど、それが段々上手になっていく。上手だけど、同時に、どんどん、自然の顔をしながらも作りものめいている、そういうものに、なっていく。
考えたら、詩だとか、絵だとかは、はじめから、作りものだ。小説は、なんだか、作りものではないような顔をすることがあって、そういうものよりは、どうということのない、かわいらしい作りものの方に趣がある。
というわけで、「山中歌合」が好き。この短篇には、話らしい話はなんにもない。たくさんの人が出てきて、スケッチのように、田舎の山中のとある宿での一日が描かれるだけ。そこに、歌ごころよろしく、特に女心が、ぽつりぽつりと沁み出していて。それはそれは美しくて、それだけで、いい。
2017年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
9個の短編小説があり、7編は自分の生い立ちから
なるもので胸に迫る悲しさと哀れさが描かれていて、好きな作品でした。
35歳から37歳頃の作品だということです。
(牡蠣)自伝的作品から離れた初めての小説とのこと(38歳の時)
なるもので胸に迫る悲しさと哀れさが描かれていて、好きな作品でした。
35歳から37歳頃の作品だということです。
(牡蠣)自伝的作品から離れた初めての小説とのこと(38歳の時)
2007年8月17日に日本でレビュー済み
9編の短編は、すべて貧乏をテーマにしている。
それなのに気持ちが暗くならないから、読んでいて楽しい。
林芙美子の初期短編集である。
9編のうち、女が語り手なのは「風琴と魚の町」「耳輪のついた馬」「清貧の書」「田舎言葉」「人生賦」
こちらは男が語り手。「魚の序文」「馬の文章」「牡蠣」「山中歌合」
女が語る小説のほうがおもしろい。
へ理屈をこねないで、生きることに真正面から取り組んで一所懸命である。
ささやかな幸せを大事にして、にこにこしている。
男が語るほうは、収入がないのに高い借家に引っ越したり、やっと稼いだ日銭を自分だけの飲み食いに使ってしまうが、
生活に困った女房が女給になるのには反対で、帯まで一六銀行に入れて紐で着物を結んでいるのがだらしがないと批判する。
女の目のつけどころ、男の目のつけどころが思ったとおりにずれているのがおもしろい。
文章が少しも古めかしくない。
歯切れのよさがだんぜん気持ちがいい。
「放浪記」「浮雲」も、もう一度読んでみたくなった。
それなのに気持ちが暗くならないから、読んでいて楽しい。
林芙美子の初期短編集である。
9編のうち、女が語り手なのは「風琴と魚の町」「耳輪のついた馬」「清貧の書」「田舎言葉」「人生賦」
こちらは男が語り手。「魚の序文」「馬の文章」「牡蠣」「山中歌合」
女が語る小説のほうがおもしろい。
へ理屈をこねないで、生きることに真正面から取り組んで一所懸命である。
ささやかな幸せを大事にして、にこにこしている。
男が語るほうは、収入がないのに高い借家に引っ越したり、やっと稼いだ日銭を自分だけの飲み食いに使ってしまうが、
生活に困った女房が女給になるのには反対で、帯まで一六銀行に入れて紐で着物を結んでいるのがだらしがないと批判する。
女の目のつけどころ、男の目のつけどころが思ったとおりにずれているのがおもしろい。
文章が少しも古めかしくない。
歯切れのよさがだんぜん気持ちがいい。
「放浪記」「浮雲」も、もう一度読んでみたくなった。
2007年10月6日に日本でレビュー済み
貧乏話の短編集。「牡蠣」が悲しさを持っている作品であるが、その他はなにか清々しい感じがする。女性が描いている貧乏だからこそいいのであろう。貧乏だけどその貧乏を受け入れている。イヤだけどしょうがない。しょうがないから悩んでもしょうがない、というか悩んでいない。それが良いのであろう。短編集をユックリ読む、貧乏話で贅沢を味わえます。