5冊合わせてかなりのボリュームですが、一気に読んでしまうほどの面白さです。実話をもとにしてるとあって、ホントにこんなことがあったなんて、、、と思いながらドンドン読めました。
以下は所見ですが、
安全と公平、正義を貫いたために、左遷されたりひどい目に合う主人公。言っていることは正しくても、長いものに抗うことの代償が重すぎて、見ていて辛かったです。(史実では、本当に過激な共産主義の方らしく、小説では美化しすぎているのかもしれませんが)
もう一方の、いわゆる御用組合も、普通の組合員は、真っ当な考えを持って行動しているので、ここまで両者の溝が大きくなければ解消もできなくもないのかもと思うのですが、長年の憎悪が積もった両者の歩み寄りは難しいものでした。
世の中から戦争が無くならないわけです。
また上層部の、やりたい放題の状況も見ていて腹がたちますが、これもまさに日本社会の縮図のように思います。出過ぎた杭は打たれるので、政治的にうまく動いて、甘い汁を吸うのが賢い、という結論になってしまう。元々善良な人間でも、その立場になり人が変わったという登場人物もいました。
(この状況を、他の一般組合員が知ることになったら、どうなるんだろうとは思いましたが。)
一体何が目的で仕事をしているのか、という自分の使命を持たないと、無用に対立したり、堕落したりと、生産性が全くない業務に没頭する危険性がありと示唆してくれます。
ここまで悪化した国民航空ですが、
現実ではその後民営化や会社再生を経て、政治とのつながりを減らし、過激な組合員を馘首することで、復活をとげます。
もはや荒療治しか、手立てが無いわけです。
いろんなことを考えさせられる小説でした。
最後に、敵役達が地獄に落ちたところをもっと描写してほしかったと思いましたが(半沢直樹みたいに)、そう思うのも近年SNSで失敗した人を叩きまくる風潮に図らずも自分も影響されていると考え、ちょっと戒めました。
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沈まぬ太陽〈5〉会長室篇(下) (新潮文庫) 文庫 – 2001/12/26
山崎 豊子
(著)
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会長室の調査により、次々と明るみに出る不正と乱脈。国民航空は、いまや人の貌をした魑魅魍魎(ちみもうりょう)に食いつくされつつあった。会長の国見と恩地はひるまず闘いをつづけるが、政・官・財が癒着する利権の闇は、あまりに深く巧妙に張りめぐらされていた。不正疑惑は閣議決定により闇に葬られ、国見は突如更迭される――。勇気とは、そして良心とは何かを問う壮大なドラマ、いよいよ完結へ!
- 本の長さ420ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2001/12/26
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101104301
- ISBN-13978-4101104300
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沈まぬ太陽(一)アフリカ篇〔上〕 | 沈まぬ太陽(二)アフリカ篇〔下〕 | 沈まぬ太陽(三)御巣鷹山篇 | 沈まぬ太陽(四)会長室篇〔上〕 | 沈まぬ太陽(五)会長室篇〔下〕 | |
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カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.3
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【新潮文庫】『沈まぬ太陽』シリーズ | 人命をあずかる航空会社に巣食う非情。その不条理に、勇気と良心をもって闘いを挑んだ男の運命。人間の真実を問う壮大なドラマ。 | ついに「その日」は訪れた──。520名の生命を奪った航空史上最大の墜落事故。遺族係となった恩地は想像を絶する悲劇に直面する。 | 恩地は再び立ち上がった。果して企業蝕む闇の構図を暴くことはできるのか。勇気とは、良心とは何か。すべての日本人に問う完結篇。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2001/12/26)
- 発売日 : 2001/12/26
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 420ページ
- ISBN-10 : 4101104301
- ISBN-13 : 978-4101104300
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 157,413位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1924(大正13)年、大阪市生れ。京都女子大学国文科卒。
毎日新聞大阪本社学芸部に勤務。当時、学芸部副部長であった井上靖のもとで記者としての訓練を受ける。勤務のかたわら小説を書きはじめ、1957(昭和32)年に『暖簾』を刊行。翌年、『花のれん』により直木賞を受賞。新聞社を退社して作家生活に入る。
1963(昭和38)年より連載をはじめた『白い巨塔』は鋭い社会性で話題を呼んだ。『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』の戦争三部作の後、大作『沈まぬ太陽』を発表。1991(平成3)年、菊池寛賞受賞。2009(平成21)年には最新長編小説『運命の人』を刊行。同年10月より、「山崎豊子 自作を語る」シリーズ全三巻、『作家の使命 私の戦後』『大阪づくし 私の産声』『小説ほど面白いものはない』を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年11月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
5巻ありますが、すぐ読んでしまいました。
2019年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
上川隆也さんのドラマを見終え、興奮冷めやらぬうちに一気に小説を読みました。
ドラマのラストでは、行天四郎が拘留された後、恩地元が行天に宛てた手紙を拘置所の中で読む場面がありました。その時に行天が男泣きするシーンに目頭が熱くなりました。
行天四郎もまた、恩地元と同じように会社を変えたいという思いが強かった。しかし魑魅魍魎の輩に行く手を阻まれ大きな返り血を浴びてしまった。
小説では、行天四郎は人間味に欠ける人物像と感じるが、ドラマの行天は、ある意味恩地元と一緒に戦った同士であるようにも思える。
その行天四郎を演じたのは渡部篤郎さんである。渡部さんが行天四郎を昇華させたのではないかと思った。
この物語は2人の男性が、会社に翻弄されながらもなお戦いを挑み続けた物語であり、読み終えた後、ここまで会社に対して執着できない自分が何か大切なものが欠けているような、なんとも言えない物哀しい気持ちになったのは私だけだろうか。
次は大地の子を読みます。
ドラマのラストでは、行天四郎が拘留された後、恩地元が行天に宛てた手紙を拘置所の中で読む場面がありました。その時に行天が男泣きするシーンに目頭が熱くなりました。
行天四郎もまた、恩地元と同じように会社を変えたいという思いが強かった。しかし魑魅魍魎の輩に行く手を阻まれ大きな返り血を浴びてしまった。
小説では、行天四郎は人間味に欠ける人物像と感じるが、ドラマの行天は、ある意味恩地元と一緒に戦った同士であるようにも思える。
その行天四郎を演じたのは渡部篤郎さんである。渡部さんが行天四郎を昇華させたのではないかと思った。
この物語は2人の男性が、会社に翻弄されながらもなお戦いを挑み続けた物語であり、読み終えた後、ここまで会社に対して執着できない自分が何か大切なものが欠けているような、なんとも言えない物哀しい気持ちになったのは私だけだろうか。
次は大地の子を読みます。
2021年6月13日に日本でレビュー済み
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「沈まぬ太陽」全5巻を読み終えました。
巨大な組織に絡む渦の中に、自分自身も飲み込まれたかのようで、心身共にぐったり疲れました。この作家は凄い!
山崎豊子さんの作品はどれも膨大な資料や取材に裏打ちされており、その筆力は他に類を見ません。金融・政治・歴史など、専門家顔負けの緻密さです。
ラストの場面が、最初の「アフリカ編」とつながる構成も素晴らしい。でも、勧善懲悪的なスッキリさはなく、その後については読者の想像に委ねられています。(映画では、ラストの落とし所を多少感動と共感を呼ぶ構成にしています。映画しか見ていない方は、是非、原作を読むことをおすすめします。)
巨大組織の改革は並大抵ではなく、その後、日航は破綻し、会社更生法の申請まで転がり落ち続けます。体質は変わらなかったと言うことだと思います。
全日空と日本航空と両方を利用してみての個人的感想ですが、日本航空にはかつてナショナルフラッグだったプライド、世界の空を席巻したプライドが、未だにベースに君臨し続けているように感じます。接客・サービス・設備など現在は全日空へ軍配が上がるように感じています。
ともあれ、この作家の著書は長編ですが、お勧めしたい名著揃いです。
巨大な組織に絡む渦の中に、自分自身も飲み込まれたかのようで、心身共にぐったり疲れました。この作家は凄い!
山崎豊子さんの作品はどれも膨大な資料や取材に裏打ちされており、その筆力は他に類を見ません。金融・政治・歴史など、専門家顔負けの緻密さです。
ラストの場面が、最初の「アフリカ編」とつながる構成も素晴らしい。でも、勧善懲悪的なスッキリさはなく、その後については読者の想像に委ねられています。(映画では、ラストの落とし所を多少感動と共感を呼ぶ構成にしています。映画しか見ていない方は、是非、原作を読むことをおすすめします。)
巨大組織の改革は並大抵ではなく、その後、日航は破綻し、会社更生法の申請まで転がり落ち続けます。体質は変わらなかったと言うことだと思います。
全日空と日本航空と両方を利用してみての個人的感想ですが、日本航空にはかつてナショナルフラッグだったプライド、世界の空を席巻したプライドが、未だにベースに君臨し続けているように感じます。接客・サービス・設備など現在は全日空へ軍配が上がるように感じています。
ともあれ、この作家の著書は長編ですが、お勧めしたい名著揃いです。
2019年9月8日に日本でレビュー済み
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取材録としては非常に優秀だが、小説として読むとやや淡白な印象が拭えない。特に前半から中盤の登場人物がそのまま出てこない事もあり、繋がりを持たせて欲しかったし、また行天の人柄ももう少し深く掘り下げたら物語に深みが出たと思う。
2020年8月21日に日本でレビュー済み
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膿みを持ったまま、鵼のような妖怪となったJALは、結局、倒産。相当な甘い汁を吸った方々がいらっしゃったのだと。
今は、まともな会社になったのでしょうか?
2年ほど前、東京ー大阪間をJAL,ANAそれぞれに何回か乗る機会がありましたが、サービスや機内の椅子とか、これじゃぁ差がつくわけだと、つくづく思わされた。
フィクションと思いつつ、恩地元のその後が穏やかなものであって欲しいと願わずにはいられなかった。
今は、まともな会社になったのでしょうか?
2年ほど前、東京ー大阪間をJAL,ANAそれぞれに何回か乗る機会がありましたが、サービスや機内の椅子とか、これじゃぁ差がつくわけだと、つくづく思わされた。
フィクションと思いつつ、恩地元のその後が穏やかなものであって欲しいと願わずにはいられなかった。
2019年10月21日に日本でレビュー済み
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大変良かった