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Dの複合 (新潮文庫) 文庫 – 1973/12/25
松本 清張
(著)
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購入オプションとあわせ買い
ナゾを解くカギは、北緯35度、東経135度――。
民俗学、古代史学、民間伝承学…、旅と歴史とミステリーがクロス。深い学殖が生かされた、清張ならではの一編。
作家の伊瀬忠隆は雑誌の依頼を受けて「僻地に伝説をさぐる旅」の連載を始めた。第一回浦島伝説の取材地丹後半島いらい、彼の赴くところ常に不可解な謎や奇怪な事件が絶えない。そして突然の連載打切り。この企画の背後に潜む隠された意図の存在に気づいたとき、伊瀬は既に事件の渦中に巻き込まれていた。
古代史、民俗説話と現代の事件を結ぶ雄大な構想から生れた本格的長編推理小説。
本文より
「……天女は老夫婦に養われたが、天に帰りたくてならず、何度も乞うて、家を出て行くところは赫夜姫(かぐやひめ)の説話と似ていますな。ただ、赫夜姫はうまく天に昇れたが、ここの天女はそれが悲劇に終っています」
「もう説話のほうは結構だ。それよりもぼくは、あの木津温泉の殺人事件が少し気になってきたよ」
「それそれ」と、浜中はまた可愛い眼を光らせた。「あの件もぜひ紀行文に入れといてください。ま、如才ないかもしれませんが……」(本書49ページ)
本書「解説」より
ミステリーにはナゾときを主体にした知的遊戯的な一面があるが、『Dの複合』では民間伝承や民俗説話がその小道具として生かされ、しかもそれらの組合せの中にナゾも、またナゾを解くカギも用意されている。おまけにナゾを追う人物が同時にナゾをうむ人物でもあり、意外性もまたそのあたりにひそむ。(略)
この作品のねらいは現代に挑むというより、むしろ歴史推理的な手法を用いて、一般の歴史認識に新しい視座をすえることにあったと思われる。
――尾崎秀樹(文芸評論家)
松本清張(1909-1992)
小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。1958年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。
民俗学、古代史学、民間伝承学…、旅と歴史とミステリーがクロス。深い学殖が生かされた、清張ならではの一編。
作家の伊瀬忠隆は雑誌の依頼を受けて「僻地に伝説をさぐる旅」の連載を始めた。第一回浦島伝説の取材地丹後半島いらい、彼の赴くところ常に不可解な謎や奇怪な事件が絶えない。そして突然の連載打切り。この企画の背後に潜む隠された意図の存在に気づいたとき、伊瀬は既に事件の渦中に巻き込まれていた。
古代史、民俗説話と現代の事件を結ぶ雄大な構想から生れた本格的長編推理小説。
本文より
「……天女は老夫婦に養われたが、天に帰りたくてならず、何度も乞うて、家を出て行くところは赫夜姫(かぐやひめ)の説話と似ていますな。ただ、赫夜姫はうまく天に昇れたが、ここの天女はそれが悲劇に終っています」
「もう説話のほうは結構だ。それよりもぼくは、あの木津温泉の殺人事件が少し気になってきたよ」
「それそれ」と、浜中はまた可愛い眼を光らせた。「あの件もぜひ紀行文に入れといてください。ま、如才ないかもしれませんが……」(本書49ページ)
本書「解説」より
ミステリーにはナゾときを主体にした知的遊戯的な一面があるが、『Dの複合』では民間伝承や民俗説話がその小道具として生かされ、しかもそれらの組合せの中にナゾも、またナゾを解くカギも用意されている。おまけにナゾを追う人物が同時にナゾをうむ人物でもあり、意外性もまたそのあたりにひそむ。(略)
この作品のねらいは現代に挑むというより、むしろ歴史推理的な手法を用いて、一般の歴史認識に新しい視座をすえることにあったと思われる。
――尾崎秀樹(文芸評論家)
松本清張(1909-1992)
小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。1958年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。
- 本の長さ528ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1973/12/25
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101109281
- ISBN-13978-4101109282
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出版社より
或る「小倉日記」伝 傑作短編集傑作短編集㈠ | 黒地の絵 傑作短編集㈡ | 西郷札 傑作短編集㈢ | 佐渡流人行 傑作短編集㈣ | 張込み 傑作短編集㈤ | 駅路 傑作短編集㈥ | |
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【新潮文庫】松本清張 作品 | 体が不自由で孤独な青年が小倉在住時代の鴎外を追究する姿を描いて、芥川賞に輝いた表題作など、名もない庶民を主人公にした 12 編。〈芥川賞受賞〉 | 朝鮮戦争のさなか、米軍黒人兵の集団脱走事件が起きた基地小倉を舞台に、妻を犯された男のすさまじい復讐を描く表題作など 9 編。 | 西南戦争の際に、薩軍が発行した軍票をもとに一攫千金を夢みる男の破滅を描く処女作の「西郷札」など、異色時代小説 12 編を収める。 | 逃れるすべのない絶海の孤島佐渡を描く「佐渡流人行」、下級役人の哀しい運命を辿る「甲府在番」など、歴史に材を取った力作 11 編。 | 平凡な主婦の秘められた過去を、殺人犯を張込み中の刑事の眼でとらえて、推理小説界に新風を吹きこんだ表題作など 8 編を収める。 | これまでの平凡な人生から解放されたい……。停年後を愛人と過ごすために失踪した男の悲しい結末を描く表題作など、 10 編の推理小説集。 |
半生の記 | 点と線 | 時間の習俗 | ゼロの視点 | 眼の壁 | 黒い画集 | |
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金も学問も希望もなく、印刷所の版下工としてインクにまみれていた若き日の姿を回想して綴る〈人間松本清張〉の魂の記録である。 | 一見ありふれた心中事件に隠された奸計!列車時刻表を駆使してリアリスティックな状況を設定し、推理小説界に新風を送った秀作。 | 相模湖畔で業界紙の社長が殺された!容疑者の強力なアリバイを『点と線』の名コンビ三原警部補と鳥飼刑事が解明する本格推理長編。 | 新婚一週間で失踪した夫の行方を求めて、北陸の灰色の空の下を尋ね歩く禎子がまき込まれた連続殺人!『点と線』と並ぶ代表作品。 | 白昼の銀行を舞台に、巧妙に仕組まれた三千万円の手形サギ。責任を負った会計課長の自殺の背後にうごめく黒い組織を追う男を描く。 | 身の安全と出世を願う男の生活にさす暗い影。絶対に知られてはならない女関係。平凡な日常生活にひそむ深淵の恐ろしさを描く 7 編。 |
蒼い描点 | Dの複合 | 死の枝 | 喪失の儀礼 | 共犯者 | 渡された場面 | |
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女流作家阿沙子の秘密を握るフリーライターの変死──事件の真相はどこにあるのか?代作の謎をひめて、事件は意外な方向へ……。 | 雑誌連載「僻地に伝説をさぐる旅」の取材旅行にまつわる不可解な謎と奇怪な事件!古代史、民俗説話と現代の事件を結ぶ推理長編。 | 現代社会の裏面で複雑にもつれ、からみあう様々な犯罪──死神にとらえられ、破滅の淵に陥ちてゆく人間たちを描く連作推理小説。 | 東京の大学病院に勤める医局員・住田が殺害された。匿名で、医学界の不正を暴く記事を書いていた男だった。震撼の医療ミステリー。 | 銀行を襲い、その金をもとに事業に成功した内堀彦介は、真相露顕の恐怖から五年前に別れた共犯者を監視し始める……表題作等 10 編。 | 四国と九州の二つの殺人事件が、小さな同人雑誌に発表された小説の一場面によって結びついた時、予期せぬ真相が……。推理長編。 |
水の肌 | 憎悪の依頼 | 黒い福音 | 影の地帯 | 眼の気流 | なぜ「星図」が開いていたか 初期ミステリ傑作集 | |
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利用して捨てた女がかつての同僚と再婚していた──男の心に湧いた理不尽な怒りが平凡な日常を悲劇にかえる。表題作等 5編を収録。 | 金銭貸借のもつれから友人を殺した孤独な男の、秘められた動機を追及する表題作をはじめ、多彩な魅力溢れる 10 編を収録した短編集。 | 現実に起った、外人神父によるスチュワーデス殺人事件の顚末に、強い疑問と怒りをいだいた著者が、推理と解決を提示した問題作。 | 信濃路の湖に沈められた謎の木箱を追う田代の周囲で起る連続殺人! ふとしたことから悽惨な事件に巻き込まれた市民の恐怖を描く。 | 車の座席で戯れる男女に憎悪を燃やす若い運転手、愛人に裏切られた初老の男。二人の男の接点に生じた殺人事件を描く表題作等5編。 | 清張ミステリはここから始まった。メディアと犯罪を融合させた「顔」、心臓麻痺で急死した教員の謎を追う表題作など本格推理八編。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1973/12/25)
- 発売日 : 1973/12/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 528ページ
- ISBN-10 : 4101109281
- ISBN-13 : 978-4101109282
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 163,711位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1909-1992)小倉市(現・北九州市小倉北区)生れ。給仕、印刷工など種々の職を経て朝日新聞西部本社に入社。41歳で懸賞小説に応募、入選した『西郷札』が直木賞候補となり、1953(昭和28)年、『或る「小倉日記」伝』で芥川賞受賞。1958年の『点と線』は推理小説界に“社会派”の新風を生む。生涯を通じて旺盛な創作活動を展開し、その守備範囲は古代から現代まで多岐に亘った。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月19日に日本でレビュー済み
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松本清張の作品を良く読みますが、同氏が福岡県の出身で、福岡のことが良く登場します。本作は、私の故郷の名前が宇美辰丸として出てきました。船の由来が終盤に出てきて、宇美町が由来だと知ってビックリしました。本作以外にも、『点と線』の2つの香椎駅は高校生時分に使っていた駅でした。このように、上京して大人になって、清張作品を読むようになり、故郷のことが書かれた作品を読むと嬉しくなります。これからも清張作品を読み続けたいと思った次第です。
2023年12月7日に日本でレビュー済み
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Dって何だ、と思っていたら、degreeのこと。緯度と経度が通っている地点をネタに
作られているミステリ-。しかし、清張さんは凄いネ。浦島、羽衣伝説とか補陀落国渡海伝説とか
ミステリ-の題材にしてしまうんだから。作家の伊瀬と編集担当者の浜中が主人公。これから終盤。
浜中が怪しげ。また、眠れなくなって困るス。
作られているミステリ-。しかし、清張さんは凄いネ。浦島、羽衣伝説とか補陀落国渡海伝説とか
ミステリ-の題材にしてしまうんだから。作家の伊瀬と編集担当者の浜中が主人公。これから終盤。
浜中が怪しげ。また、眠れなくなって困るス。
2015年7月10日に日本でレビュー済み
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今、現代においてはITテクノロジーの発展やそれに伴う情報共有の速度の速さ、また
遺伝子(DNA)での個人特定を始めとする分析科学、また日本国内においての交通網
の充実と所要時間の短縮化など、昭和のその時代に比べると驚くばかりの変化を遂げた
時代と言えます。
またそんな時代の中では小説に限らず映画やドラマの中には非常に専門的な世界での、
ある意味読者を未知の世界に連れて行って体験をさせてくれる作品も少なくないですし、
読者もそのようなストーリーに抵抗なくスっと入る事も特別ではないような気がします。
この小説は、昭和40年台の高度経済成長に執筆されており今から半世紀も前の小説です。
この時代の人々は、所得も徐々に増えてきて国内旅行というハードルが低くなってきた時期
であり、日本列島の各所(各地方)への興味がわいてきた時代でもありました。
この時代の松本清張の小説は、そんな時代背景をもって旅情やロマンを纏いつつ読者の興味
を獲得していった事に思いをはせ深く理解させられたりします。
現代感覚からすれば、当時の状況や言葉、そして時間の流れなど極めてゆっくりと流れて
いてもどかしくも感じますが、その「制約」ありきが逆にその時代の物語を今の時代で体験する楽しさ
とも言えるかも知れません。
代表作である名作「砂の器」でも、重要な地点として「亀嵩」というローカル線の駅が出て
来ますが、このもの物語でも同様に幾つかのローカル駅が出てきます。
その時代の駅舎の佇まいや街並みなど、ネットで画像を確認する事もできますしマップ機能ですぐさま
特定でき旅程も辿れたりもできます。
良き昭和の香りを、現代のネット環境で同時に楽しむ事もこの本の楽しみ方かと思います。
ストーリー的には他の方が沢山お書き頂いているのであえて触れないでおこうと思います。
ダビンチコード程ではないにしろ、民俗学や主要な歴史の間にうずもれたであろう史実に想いをはせる事も
興味深く楽しめました。
但し、松本清張の小説の中で傑作である「砂の器」に比べると★3という評価となりましたが、上記の部分
で楽しめる物語です。
遺伝子(DNA)での個人特定を始めとする分析科学、また日本国内においての交通網
の充実と所要時間の短縮化など、昭和のその時代に比べると驚くばかりの変化を遂げた
時代と言えます。
またそんな時代の中では小説に限らず映画やドラマの中には非常に専門的な世界での、
ある意味読者を未知の世界に連れて行って体験をさせてくれる作品も少なくないですし、
読者もそのようなストーリーに抵抗なくスっと入る事も特別ではないような気がします。
この小説は、昭和40年台の高度経済成長に執筆されており今から半世紀も前の小説です。
この時代の人々は、所得も徐々に増えてきて国内旅行というハードルが低くなってきた時期
であり、日本列島の各所(各地方)への興味がわいてきた時代でもありました。
この時代の松本清張の小説は、そんな時代背景をもって旅情やロマンを纏いつつ読者の興味
を獲得していった事に思いをはせ深く理解させられたりします。
現代感覚からすれば、当時の状況や言葉、そして時間の流れなど極めてゆっくりと流れて
いてもどかしくも感じますが、その「制約」ありきが逆にその時代の物語を今の時代で体験する楽しさ
とも言えるかも知れません。
代表作である名作「砂の器」でも、重要な地点として「亀嵩」というローカル線の駅が出て
来ますが、このもの物語でも同様に幾つかのローカル駅が出てきます。
その時代の駅舎の佇まいや街並みなど、ネットで画像を確認する事もできますしマップ機能ですぐさま
特定でき旅程も辿れたりもできます。
良き昭和の香りを、現代のネット環境で同時に楽しむ事もこの本の楽しみ方かと思います。
ストーリー的には他の方が沢山お書き頂いているのであえて触れないでおこうと思います。
ダビンチコード程ではないにしろ、民俗学や主要な歴史の間にうずもれたであろう史実に想いをはせる事も
興味深く楽しめました。
但し、松本清張の小説の中で傑作である「砂の器」に比べると★3という評価となりましたが、上記の部分
で楽しめる物語です。
2021年4月29日に日本でレビュー済み
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歴史ミステリーと人物ヒストリーが上手く交差して、始めは軽く読めますが、段々と第三者だったはずの語り手が当事者のような立ち位置にされてゆく不思議な緊張感が、安心出来ないストーリーです。読後は重い長旅感。
伊瀬さんと浜中さんの旅は、少しダンテの神曲を思い出しました。太平洋戦争の影を引きずり非常に悲しい出来事を最後まで彼らに同行させられます。
作中、測量のネタがふんだんに出てきます。古代と現代(昭和レトロ)を繋ぐ鍵になるのが作者の本領発揮です。面白いです。
余談ですが俳句会の海津氏、もしも他作品の海津氏の変名か親戚の設定だったら清張ワールドのキャラは繋がってる?喫茶店も作品によく登場しますが「黒猫」と、「クローバー」は「黒羽」だったら怖いな。ディテール意外と意味深なんだろうか。
伊瀬さんと浜中さんの旅は、少しダンテの神曲を思い出しました。太平洋戦争の影を引きずり非常に悲しい出来事を最後まで彼らに同行させられます。
作中、測量のネタがふんだんに出てきます。古代と現代(昭和レトロ)を繋ぐ鍵になるのが作者の本領発揮です。面白いです。
余談ですが俳句会の海津氏、もしも他作品の海津氏の変名か親戚の設定だったら清張ワールドのキャラは繋がってる?喫茶店も作品によく登場しますが「黒猫」と、「クローバー」は「黒羽」だったら怖いな。ディテール意外と意味深なんだろうか。
2018年7月17日に日本でレビュー済み
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文中、網野神社の祭神彦坐命(ひこいますのみこと)に、ヒコザノミコトとルビがふられているのは、いただけない。尤も、これは、神社でもらったパンフに、そう書いてあったのかもしれないが。それにしても、訂正すべきだろう。
また、松尾大社の祭神を大山祇神(おおやまずみのかみ)としているが、正しくは、大山咋神(おおやまくいのかみ)で、こいつは、浜中氏がいうように、海人族ではない。
豊受姫命を、農業神であるとする清張の考えは、平凡であり、面白味に欠ける。この神は、白鳥であるところを見ると、製鉄神であることに間違いない。
それになにより、復讐譚としては、あまりに面倒すぎるのではあるまいか。
また、松尾大社の祭神を大山祇神(おおやまずみのかみ)としているが、正しくは、大山咋神(おおやまくいのかみ)で、こいつは、浜中氏がいうように、海人族ではない。
豊受姫命を、農業神であるとする清張の考えは、平凡であり、面白味に欠ける。この神は、白鳥であるところを見ると、製鉄神であることに間違いない。
それになにより、復讐譚としては、あまりに面倒すぎるのではあるまいか。
2020年11月23日に日本でレビュー済み
我が地は、なかなか梅雨入りしない。
引っ越してから、テレビの連続ドラマDVD-BOX三昧の夜の過ごし方をやめた。
そのぶん、文庫本の小説などを読むことにしている。
たとえば、藤沢周平の『ささやく河』など、読む。
悪くはないのだが、ロスマク調とか、ロスマクの味などと言われると、かなり違うよなと思う。
まあ、一人称の、私立探偵ものであるのは、確かである。
このところ、読書から遠のいているので、ボクの評価はアヤシイものである。
理想の老後は、読書三昧であったから、定年がいよいよ視野に入って来たので、そろそろ、そちらの感覚を磨かなければと思う。
けれど、努力してまで、慣れる必要などない。
松本清張の『殺人行 おくのほそ道』と『Dの複合』なども、読む。
こちらは、楽しく読めた。
前者は長くお蔵入りしていたヤツで、清張の長編は全作近く読んでいるのに、未読のままだった。
後半の破たんがひどいのでお蔵入りだったのだろうが、往時の清張の物語展開と、サスペンス醸成方法がまざまざと蘇る。
な~んてことない風景をじーぃっと見つめるシーンなどあると、ああ、これが、のちのち、何らかの形で絡んでくるんだったなぁなどと、見えてる伏線が楽しい。
ヒッチ師匠などと、同じ手法だった。
『Dの複合』は、2度目で、最初のときは、リアルタイムで読んだ。
ああ、丹後半島の木津温泉の夜の死体探しのチラチラと揺れる灯りは、今も、読んだ当時も、変わらない。絵が浮かぶ。
やっぱ、清張は好きだなぁと、あらためてそう思う。
そういえば、城崎温泉も、天橋立も、その後で、行った。
なべてメランコリックに思えた青春だったけれど、フム、今、思うと、ずいぶん、贅沢な時間だった。
すこし梅雨っぽく感じられる空気を浴びた帰り道、中学校の裏庭にタイサンボクの白い肉厚の花を見る。
今頃、咲くんだ。初めて知った。
白モクレンに輪をかけて厚ぼったい花は壮麗だが、好みではない。
老体には刺激が強すぎるのかもしれぬ。
和菓子のような、ナツツバキの清潔な白い花が、やけにきれいに見える。
恋する和菓子だ。
沙羅双樹の花の色。
ナツツバキは沙羅とも言うけれど、ホンマ物の沙羅双樹は、どのような花だろう。
引っ越してから、テレビの連続ドラマDVD-BOX三昧の夜の過ごし方をやめた。
そのぶん、文庫本の小説などを読むことにしている。
たとえば、藤沢周平の『ささやく河』など、読む。
悪くはないのだが、ロスマク調とか、ロスマクの味などと言われると、かなり違うよなと思う。
まあ、一人称の、私立探偵ものであるのは、確かである。
このところ、読書から遠のいているので、ボクの評価はアヤシイものである。
理想の老後は、読書三昧であったから、定年がいよいよ視野に入って来たので、そろそろ、そちらの感覚を磨かなければと思う。
けれど、努力してまで、慣れる必要などない。
松本清張の『殺人行 おくのほそ道』と『Dの複合』なども、読む。
こちらは、楽しく読めた。
前者は長くお蔵入りしていたヤツで、清張の長編は全作近く読んでいるのに、未読のままだった。
後半の破たんがひどいのでお蔵入りだったのだろうが、往時の清張の物語展開と、サスペンス醸成方法がまざまざと蘇る。
な~んてことない風景をじーぃっと見つめるシーンなどあると、ああ、これが、のちのち、何らかの形で絡んでくるんだったなぁなどと、見えてる伏線が楽しい。
ヒッチ師匠などと、同じ手法だった。
『Dの複合』は、2度目で、最初のときは、リアルタイムで読んだ。
ああ、丹後半島の木津温泉の夜の死体探しのチラチラと揺れる灯りは、今も、読んだ当時も、変わらない。絵が浮かぶ。
やっぱ、清張は好きだなぁと、あらためてそう思う。
そういえば、城崎温泉も、天橋立も、その後で、行った。
なべてメランコリックに思えた青春だったけれど、フム、今、思うと、ずいぶん、贅沢な時間だった。
すこし梅雨っぽく感じられる空気を浴びた帰り道、中学校の裏庭にタイサンボクの白い肉厚の花を見る。
今頃、咲くんだ。初めて知った。
白モクレンに輪をかけて厚ぼったい花は壮麗だが、好みではない。
老体には刺激が強すぎるのかもしれぬ。
和菓子のような、ナツツバキの清潔な白い花が、やけにきれいに見える。
恋する和菓子だ。
沙羅双樹の花の色。
ナツツバキは沙羅とも言うけれど、ホンマ物の沙羅双樹は、どのような花だろう。
2021年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったです。
2023年11月17日に日本でレビュー済み
Dの複合は当時ベストセラーであった。かっぱブックスの新刊本は、印刷の匂いの芳しくなつかしい思いであった。私の10代の頃の読書の中に、松本清張のこの本があった。何か新鮮な思い出で京都の丹後の地方が舞台であると知り読み始めた。京都駅から汽車に乗り、木津温泉や城崎温泉が出てくるので、親しみを込めて読んでいました。私はそのこの嵐山の近くにいたので記事の内容が新鮮に思いました。は、鉄道の時間表を眺めながら、旅をしていくと言うスタイルで、松本清張が転んだスタイルです。それに、地方の伝説を絡ませながら、古代の伝説や言い伝えをなぞっていくと言うスタイルでした。それに、ミステリアスな殺人事件を絡ませる、サスペンススタイルを好んでいたようです。内容は、思いがけない犯人が過去の自分の生産をするために仕掛けたなわと、その犯人に対する復讐を絡めたストーリーになっています。確かに、京都が舞台になったことが、私の興味をそそったことで読破しましたが、今となっては時代性も古いのと、現在では使ってはいけない。差別用語も多々あり、ある意味では時代の格差を感じたわけですが、50年前に読んだ懐かしさがこの本には沁み渡っています。懐かしく読ませていただきました。す。