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草競馬流浪記 (新潮文庫 や 7-17) 文庫 – 1987/4/1
山口 瞳
(著)
- 本の長さ587ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1987/4/1
- ISBN-104101111170
- ISBN-13978-4101111179
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1987/4/1)
- 発売日 : 1987/4/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 587ページ
- ISBN-10 : 4101111170
- ISBN-13 : 978-4101111179
- Amazon 売れ筋ランキング: - 187,611位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まだ日本のあちこちに地方競馬場が残っていた時代、高度成長のただなかで地方競馬にも活気があった時代、そして経営難が迫りつつあった時代、何とも言えない感慨に浸ってしまう。今の時代にもあの競馬場が残っているなら、俺も全地方競馬場巡りをしてみたい。
2007年2月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
既に四半世紀を経ようとするこの本を再び読もうと思いたったのは、
「廃競馬場巡礼」(浅野靖典・著)を読んだからだった。
山口瞳が全国の地方競馬開催に取材に訪れたのは、ミスターシービーが
三冠馬になったころ。
ノミ屋、コーチ屋が跋扈し、暴力団が仕切るいかがわしい競馬場もあった。
しかし、当時から地方競馬の衰退は始まっており、このままでは立ちゆくまい、
と著者は嘆いている。
配当金の控除額が25%であることも、ヤクザの賭場の寺銭が五分であることを
引き合いに出して、高すぎると意見をのべているのも興味深い。
昔の人はそういうことをご存知だったから、官僚のやることはヤクザにも劣る、と
批判した。
現在のわれわれは、比較する目を持たぬから、そういうものだと思ってしまっている。
定着してしまうと、批判の声がしぼんでしまうのは、これに限った話ではないが‥。
中央競馬会も、かつては馬事振興の名目があったはず。
莫大な寺銭を地方競馬の振興に使って欲しいものだ。
地方競馬で、中央に入れなかった馬を使っているからこそ、日本のサラブレッド生産が
成り立っており、ひいては中央の馬の質を高めることになっているという理屈が、なぜ
わからないのだろう。
農水官僚の意識は、実に低い。
それはともかく、著者が笠松を訪れた当時、現在中央競馬のスター騎手となった
安藤勝巳が“おぼこい”が有望な新人騎手として登場する。
さらに、かつての名騎手、名馬も登場する往年のファンには実にノスタルジーを
そそられる一冊だ。
新刊で読めないのはなんとも残念!
是非、復刊を望みたい。
ちなみに、当時の27競馬場のうち、現在でも競馬が行われているのは、12場に過ぎない。
「廃競馬場巡礼」(浅野靖典・著)を読んだからだった。
山口瞳が全国の地方競馬開催に取材に訪れたのは、ミスターシービーが
三冠馬になったころ。
ノミ屋、コーチ屋が跋扈し、暴力団が仕切るいかがわしい競馬場もあった。
しかし、当時から地方競馬の衰退は始まっており、このままでは立ちゆくまい、
と著者は嘆いている。
配当金の控除額が25%であることも、ヤクザの賭場の寺銭が五分であることを
引き合いに出して、高すぎると意見をのべているのも興味深い。
昔の人はそういうことをご存知だったから、官僚のやることはヤクザにも劣る、と
批判した。
現在のわれわれは、比較する目を持たぬから、そういうものだと思ってしまっている。
定着してしまうと、批判の声がしぼんでしまうのは、これに限った話ではないが‥。
中央競馬会も、かつては馬事振興の名目があったはず。
莫大な寺銭を地方競馬の振興に使って欲しいものだ。
地方競馬で、中央に入れなかった馬を使っているからこそ、日本のサラブレッド生産が
成り立っており、ひいては中央の馬の質を高めることになっているという理屈が、なぜ
わからないのだろう。
農水官僚の意識は、実に低い。
それはともかく、著者が笠松を訪れた当時、現在中央競馬のスター騎手となった
安藤勝巳が“おぼこい”が有望な新人騎手として登場する。
さらに、かつての名騎手、名馬も登場する往年のファンには実にノスタルジーを
そそられる一冊だ。
新刊で読めないのはなんとも残念!
是非、復刊を望みたい。
ちなみに、当時の27競馬場のうち、現在でも競馬が行われているのは、12場に過ぎない。
2020年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今は亡き競馬場を含む、全国27カ所におよぶ公営競馬場を巡業するギャンブル旅行記。作中に出てくる人たちが著者本人も含めて、みんな人の良さそうな雰囲気に溢れていて、読んでるとこちらも楽しくなってきます。
2014年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
競馬のエッセイでは一番ではないかと思います。文庫で読んでから既に10年以上たちますがその感想は変わりませんね。
2007年4月7日に日本でレビュー済み
山口瞳らしい、詩情とユーモア、そして街と馬と人への愛情に満ちた傑作旅行記。
改めて、この本を読み直す気になったのは、作者と同じく“昭和”“高度成長期”を象徴する存在である植木等の死の報に接したからだった。そして、地方競馬もまた、“高度成長期”に生きる庶民の娯楽だった。
再読して、ここに取上げられたうち既に失われてしまった競馬場、存亡の危機にある競馬場が幾つあるかと考えて愕然とした。
個人的な話で恐縮だが、10年以上も前、この文庫本をカバンのポケットに突っ込んで、北海道を“旅打ち”…つまり地方競馬場を巡って旅行したことがある。旭川のナイターでは、夏とは思えぬ夜の寒さに凍え、また岩見沢ではソリを曳く挽馬の巨体に目を見張った。その岩見沢のばんえい競馬は既に廃止。旭川(ホッカイドウ競馬)も存続の危機が取沙汰されている。
山口瞳氏がご存命なら、今の時代をどう語っただろうか。
言い古された言葉だが、“昭和は遠くなりにけり”…。
改めて、この本を読み直す気になったのは、作者と同じく“昭和”“高度成長期”を象徴する存在である植木等の死の報に接したからだった。そして、地方競馬もまた、“高度成長期”に生きる庶民の娯楽だった。
再読して、ここに取上げられたうち既に失われてしまった競馬場、存亡の危機にある競馬場が幾つあるかと考えて愕然とした。
個人的な話で恐縮だが、10年以上も前、この文庫本をカバンのポケットに突っ込んで、北海道を“旅打ち”…つまり地方競馬場を巡って旅行したことがある。旭川のナイターでは、夏とは思えぬ夜の寒さに凍え、また岩見沢ではソリを曳く挽馬の巨体に目を見張った。その岩見沢のばんえい競馬は既に廃止。旭川(ホッカイドウ競馬)も存続の危機が取沙汰されている。
山口瞳氏がご存命なら、今の時代をどう語っただろうか。
言い古された言葉だが、“昭和は遠くなりにけり”…。
2002年6月23日に日本でレビュー済み
競馬を知らない人にも安心してお薦めできる、上質の紀行記。
地方競馬ののんびりとした風景と、人々の雰囲気と、美味しいものと、宿。
贅沢な旅行とは、こういうものだ。
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