昭和三十四年西日本新聞に連載されたエッセイ。著者幸田文さんの独特で味わい深い文章を楽しむことができます。巻末解説で出久根達郎氏は著者のような語り口が現代すっかり聞けなくなったのを嘆いておられますが、古き日本人の口調というか粋な東京弁が聞ける本書はそういう意味でも貴重な書だと言えます。
日常、世相、自然、思い出などの断片が切り取られそこから話が広がっていくのですが、著者の視点や考えを知ることができるのは幸田ファンとして興味深いです。「砂利」「客のあと」「人ぎらい」などが好きです。
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雀の手帖 (新潮文庫) 文庫 – 1997/10/29
幸田 文
(著)
〈おでん、すきやき〉が〈筍にそら豆〉になる一月から五月までの百日間、〈ちゅんちゅん、ぺちゃくちゃと自分勝手なおしゃべり〉を毎日書き留めた手帖。冬枯れの光景に、悲惨な事件を起こしてしまった女性の心理を思いやり、陽気が温かくなると、しょっちゅうまぜずしを作って父・露伴を閉口させたかつての自分を懐かしむ。日常の何気なさの中に、“暮らし"の実感を伝える随想集。
- 本の長さ217ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1997/10/29
- ISBN-104101116091
- ISBN-13978-4101116099
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1997/10/29)
- 発売日 : 1997/10/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 217ページ
- ISBN-10 : 4101116091
- ISBN-13 : 978-4101116099
- Amazon 売れ筋ランキング: - 373,233位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 77位古代・中世文学の日記・随筆
- - 6,237位新潮文庫
- - 6,396位近現代日本のエッセー・随筆
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1904-1990)東京生れ。幸田露伴次女。
1928(昭和3)年、清酒問屋に嫁ぐも、十年後に離婚、娘を連れて晩年の父のもとに帰る。露伴の没後、父を追憶する文章を続けて発表、たちまち注目されるところとなり、1954年の『黒い裾』により読売文学賞を受賞。1956年の『流れる』は新潮社文学賞、日本芸術院賞の両賞を得た。他の作品に『闘』(女流文学賞)、『崩れ』『包む』など。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年3月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
簡単に読みたいものが手に入りました。
感謝です。
感謝です。
2009年10月22日に日本でレビュー済み
1月から5月初めまでの100日間をつづったエッセイ。日々の営みや季節の行事が主なのかと思ったが、読んでみるとそれだけではなく、殺人事件や嫉妬の感情などの人間模様も時折書かれている。時代を感じさせるのは、「皇居前」「美智子様へ」「よきご出発」「お行列」と続く4編のエッセイ。今の皇后様がご結婚された年に書かれた文章らしい。
幸田さんの本は他にも何冊か読んでいるが、エッセイの柔らかくほっとさせてくれる文体が大好きだ。
幸田さんの本は他にも何冊か読んでいるが、エッセイの柔らかくほっとさせてくれる文体が大好きだ。
2019年12月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本人が忘れてはならない言葉遣い。
骨に染み込んでいる言葉を思い出させてくれました。
どんどん使われなくなって、淋しい。
これからも日本語は痩せ細って行くんだなー。
骨に染み込んでいる言葉を思い出させてくれました。
どんどん使われなくなって、淋しい。
これからも日本語は痩せ細って行くんだなー。
2018年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
入院中の高齢の方へのお見舞いに贈りました。出版してからずいぶん時間が経っているのに、きれいな状態でした。文庫本なので、ベッドで寝たまま読めるということと、しかも幸田文さんのファンだそうで、とっても喜んでいただきました。
2004年5月17日に日本でレビュー済み
幸田露伴の次女、幸田文の随筆。
古き良き日本の暮らしと文化を匂わせる、品の良い文章。
植物への愛着の深さは、この随筆でも健在。
江戸の美意識を継承した著者の、着物に関する情報も貴重です。
古き良き日本の暮らしと文化を匂わせる、品の良い文章。
植物への愛着の深さは、この随筆でも健在。
江戸の美意識を継承した著者の、着物に関する情報も貴重です。
2006年5月29日に日本でレビュー済み
連載された季節感溢れるエッセイを集めたものなので、
味わい深く楽しむには、1週間にひとつふたつ読むくらいでもよさそうだ。
個人的に特に印象深いのは、花の くび への視点。
また「〜のような」という表現について考えさせられた。
言葉のもつ色も、大事にしたいと思いました。
味わい深く楽しむには、1週間にひとつふたつ読むくらいでもよさそうだ。
個人的に特に印象深いのは、花の くび への視点。
また「〜のような」という表現について考えさせられた。
言葉のもつ色も、大事にしたいと思いました。
2003年2月13日に日本でレビュー済み
幸田文らしいしゃきしゃきしたエッセイ集である。小説のときとは違ってリラックスした姿がここにはある。昭和30年代前半に書かれたものだが、内容に古さは感じられない。ここそこに懐かしさが感じられる。