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死者の奢り・飼育 (新潮文庫) 文庫 – 1959/9/29

4.1 5つ星のうち4.1 241個の評価

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屍体処理室の水槽に浮き沈みする死骸群に託した屈折ある抒情「死者の奢り」、療養所の厚い壁に閉じこめられた脊椎カリエスの少年たちの哀歌「他人の足」、黒人兵と寒村の子供たちとの無残な悲劇「飼育」、バスの車中で発生した外国兵の愚行を傍観してしまう屈辱の味を描く「人間の羊」など6編を収める。学生時代に文壇にデビューしたノーベル賞作家の輝かしい芥川賞受賞作品集。
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【新潮文庫】大江健三郎 作品 遍在する自殺の機会に見張られながら生きてゆかざるをえない”われらの時代”。若者の性を通して閉塞状況の打破を模索した野心作。 六〇年安保以後の不安な状況を背景に”現代の恐怖と狂気”を描く表題作ほか「不満足」「スパルタ教育」「敬老週間」「犬の世界」など。 処女作「奇妙な仕事」から 3 年後の「下降生活者」まで、時代の旗手としての名声と悪評の中で、充実した歩みを始めた時期の秀作 10 編。 鯨と樹木の代理人大木勇魚(いさな)と、現代のノアの洪水に船出する自由航海団。明日なき人類の怒りと畏れをまるごと描いた感動の巨編! 荒涼たる世界と人間の魂に水滴をそそぐ「雨の木」のイメージに重ねて、危機にある男女の生き死にを描いた著者会心の連作小説集。
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黒人兵と寒村の子供たちとの惨劇を描く「飼育」等6編。豊饒なイメージを駆使して、閉ざされた状況下の生を追究した初期作品集。〈芥川賞受賞〉 疫病の流行する山村に閉じこめられた非行少年たちの愛と友情にみちた共生感とその挫折。綿密な設定と新鮮なイメージで描かれた傑作。 青年の性の渇望と行動を大胆に描いて波紋を投じた「性的人間、政治少年の行動と心理を描いた「セヴンティーン」など問題作3編。 おそいくる時代の狂気と、自分の内部からあらわれてくる狂気にとらわれながら、核時代を生き延びる人間の絶望感と解放の道を描く。 奇形に生れたわが子の死を願う青年の魂の遍歴と、絶望と背徳の日々。狂気の淵に瀕した現代人に再生の希望はあるのか?力作長編。〈新潮社文学賞受賞〉 地球の危機を救うべく「宇宙?」から派遣されたピンチランナー二人組!内ゲバ殺人から右翼パトロンまでをユーモラスに描く快作。
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同時代ゲーム 私という小説家の作り方 大江健三郎 作家自身を語る 燃えあがる緑の木―第一部 「救い主」が殴られるまで― 燃えあがる緑の木―第二部 揺れ動く― 燃えあがる緑の木―第三部 大いなる日に―
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四国の山奥に創建された《村=国家=小宇宙》が、大日本帝国と全面戦争に突入した!?特異な構想力が産んだ現代文学の収穫。 40年に及ぶ作家生活を経て、いまなお前進を続ける著者が、主要作品の創作過程と小説作法を詳細に語る「クリエイティヴな自伝」。 鮮烈なデビュー、障害をもつ息子との共生、震災と原発事故。ノーベル賞作家が自らの文学と人生を語り尽くす、対話による「自伝」。 森に伝承される奇跡の力を受け継いだ「新しいギー兄さん」。だが人々は彼を偽物と糾弾する。魂救済の根本問題を描き尽くす長編。
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同時代の代表的作家が、日々の読書から、創作の現場から、かつてなく自己の生活と精神の内情をさらけだした注目の長編エッセイ。 悲しみ、それは人生の親戚。人はいかにその悲しみから脱け出すか。大きな悲哀を背負った女性の生涯に、魂の救いを探る長編小説。 ナセル義勇軍参加を望んで果せず、限りない倦怠に陥った主人公──冒険の可能性なき現代を冒険的に生きようとした青年の行為と死。 地方の山村に生れ育ち、陛下の勇敢な兵士として死ぬはずの戦争に、遅れてしまった青年。戦後世代共通の体験を描いた半自伝的小説。 永遠の少女への憧れを、映画製作の夢にのせて──「おかしな老人」たちの破天荒な目論見の果ては?不敵なる大江版「ロリータ」。 私たちは、何を読みどう書いてきたか。半世紀を超えて小説の最前線を走り続けてきたふたりの作家が語る、文学の過去・現在・未来。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (1959/9/29)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1959/9/29
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 320ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101126011
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101126012
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 241個の評価

著者について

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大江 健三郎
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1935年愛媛県生まれ。東京大学仏文科卒。大学在学中の58年、「飼育」で芥川賞受賞。以降、現在まで常に現代文学をリードし続け、『万延元年のフット ボール』(谷崎潤一郎賞)、『洪水はわが魂に及び』(野間文芸賞)、『「雨の木」を聴く女たち』(読売文学賞)、『新しい人よ眼ざめよ』(大佛次郎賞)な ど数多くの賞を受賞、94年にノーベル文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 「伝える言葉」プラス (ISBN-13: 978-4022616708 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

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まさに賛否両論、毀誉褒貶……当時の文壇を揺るがせた問題短篇群
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 悪いはずがない、大江健三郎初期短篇集。 異常な題材、偏執狂的文体、これで大島渚や田原総一朗、武満徹、筒井康隆、井上ひさし、中上健次、村上龍、町田康、etc、錚々たる面子が圧倒された。  この凶暴極まりなく、ある意味で病的な想像力は、後の『日常生活の冒険』や『個人的な体験』、『万延元年のフットボール』、『洪水はわが魂に及び』という問題長篇群へと結実して行く。 御本人がおっしゃる通り、“日本語の可能性を探求する実験”そのもの。 『ピンチランナー調書』以降の作品群を指して、義兄の伊丹十三が、「実際、君の小説は、売れなくなって来ているじゃないか」という指摘もあってか、その壮大な試みは少しずつ萎んでしまうのだけれど。
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こういう作品を書くのか
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年4月21日に日本でレビュー済み
芥川賞受賞の表題作「飼育」を含む初期の短編をまとめたもの。

ほかにもノーベル賞も受賞。受賞理由はからっきし意味不明ですが、ネットに落ちているNHKの方の解説を読むと、どうやら現代日本社会を描いたから、ということ!? よくわからん。

ただ、本作を読んでありありと感じたのは、偽善へのシニカルな目線・退廃的ムード・諦めと閉鎖性、このようなワードが思い浮かぶ作品群であったと思います。

・・・
以下は作品と寸評です。

「死者の奢り」・・・表題作。解剖用死体を大型水槽からもう一つへ移し替えるというバイトをした「僕」。場面設定が特殊であるものの、得も言われぬ退廃的なムードが印象的な小品。

「他人の足」・・・未成年の脊椎カリエス患者を収容した一種の閉鎖病棟の話。退廃的な慰みを看護師に強要?しているような病棟であったものの、とある「新入り」大学生患者が皆を感化し良化していく。しかし、最後にこの大学生が何とかここを出ることが出来るとなると、もとよりいる患者を汚らわしいものを見るかのように突き放す。ここに善意の欺瞞の薄っぺらさが見て取れる。

「飼育」・・・とある隔絶された村に不時着した米軍飛行機。生きていた黒人兵を指示があるまでその村にとどめおく(まさに「飼育」)様子を綴る。牧歌的な交流が大部分を占めるも、移送される段になり、黒人が逆上し、最後はあっけない結末に。

「人間の羊」・・・占領下のバスでの出来事。米兵に屈辱的な仕打ちを受けた「僕」と、眼前では無抵抗の観客であるも、事後の「僕」に告発させようと躍起になる「教員」との偏執狂的やり取り。居合わせた当事者としては何もしなかった「教員」の第三者的物言いが鼻につく。これもまた「外野」の偽善的欺瞞が匂う作品。

「不意の唖」・・・上記の「飼育」を彷彿とさせるとある山村。今度は米兵とその通訳がこの村に訪れる。強い側についた通訳の高飛車な態度が次第に村人の気持ちを逆撫でし、遂に通訳は。。。ホラーチックな作品。

「戦いの今日」・・・朝鮮戦争時の日本で、米兵に脱走を唆すビラを配る兄弟。ちょっとしたバイト感覚のビラ配りも、脱走志望者が出てきてたじろぐ兄弟。引き受けたくない兄と、何とかしたい弟。結局かくまうことになるも、とある晩に脱走兵に潜むアジア人蔑視を嗅ぎ付けた兄は当の兵士をぼこぼこにして。。。

・・・
ということで久方ぶりの大江作品でした。

とんがっていてなかなか面白かったです。他の作品もまた読んでみたいと思います。
2024年1月25日に日本でレビュー済み
初大江健三郎作品を読んでいます。
今のところ、死者の奢り、他人の足、人間の羊を読みました。
この作者の作品を一言で表すならば、
「小学生のときにプールで、力の強い同級生に頭を水の中へ押さえつけられてるような感覚」とでも言いましょうか。
ずっと気分が悪い内容が続き、胸に毒が溜まっていくような気分になる。そこでこの胸糞悪さをどうにか取り除こうと、感情が発散されるような場面を待つが、待てど待てど苦しくなるばかり。そして最終的にその苦しさを抱えたままで終わる。
人生で初めて本を床に投げました。本を読んでてこんなに気分が悪くなったのは初めてです。
でも、もしかしたらこんなに文だけで人を不愉快にできるのなら、この作者はやはり天才なんだろうかとも思いました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
学生時代以来何十年ぶりに大江作品を読みました。短編とはいえ、内容は重いものばかりで、村上春樹のように気楽には読めません。1日数頁ずつでもしっかり読んでいこうという気を起こしてくれました😆
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年5月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
前に学生の頃に読んだ記憶があります。
今回久しぶりに読みたいと思って買いました。
何だか、自分学生の頃に戻ったような気分になりました。もう一度大江作品を読みたいと考えています。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年7月28日に日本でレビュー済み
大江健三郎(1935-)の初期短篇。人間の孤独や政治の欺瞞の在りようが、読み手の五官の神経(特に触覚と嗅覚)や臓器感覚に訴えかけてくるような独特な表現を通して、描かれている。

収録は以下の6作。
「死者の奢り」(1957)
「他人の足」(1957)
「飼育」(1958)
「人間の羊」(1958)
「不意の啞」(1958)
「戦いの今日」(1958)

特に「死者の奢り」「他人の足」2作が、その情景の美しさもあって、印象に残っている。

□「死者の奢り」

死んでしまった《物》と生きている《人間》と、その二者に間にはどれくらいの距離があるのか。死体を前にして、青年は観念的に、妊娠している女子学生は胎児を下腹に感じながら、死体処理歴30年の管理人は自分の子や孫を想像しつつ、それぞれが死と生との距離を測ろうとしているように見える。《人間》はいずれはみな死んでしまうのだから、《物》との距離は然程遠くはないのか。しかし、意識を備えている《他者》は、《物》とは異なり、別の意識の持ち主である《私》が発する眼差しや思惑を撥ねつけ調和を拒もうとする。生は希望のない徒労のようなものなのか。冒頭の死体処理室の描写が妙に美しく感じられ、アニメーションで観てみたいという気持ちになった。

「あれは生きている人間だ。そして生きている人間、意識を供えている人間は躰の周りに厚い粘液質の膜を持ってい、僕を拒む、と僕は考えた」

□「他人の足」

物語の冒頭、脊椎カリエス療養所は、少年たちにとってまるで母の子宮であり、彼らはその羊水のなかを揺蕩っているような、生活への不安も「健常」への強迫観念もない、無時間的で、重ぼったく惚けたような安逸に包まれた、或る種のユートピアのように描かれる。「僕らには外部がなかったのだといっていい」。しかし、如何なる自閉的な《内部》に退却してみようとも、《政治》から逃れることはできない。《他者》としての学生が闖入して以来、「凡てが少しずつ、しかし執拗に変り始め、外部が頭をもたげたのだ」。そこには《政治》にまつわる欺瞞もあれば、正義の名のもとの全体主義化だって起こり得るだろう。我々はどこにいても《政治》に対して無垢では在り得ない。この意味では、我々には《政治の外部》はない。

世界とは、あらゆる《外部》性の閉包であり、それ故にもはや《外部》の余地が残されていないもの、と云えるのではないか。

「この男は外部から来たんだ、粘液質の厚い壁の外部から、と僕は思った。そして、躰の周りには外部の空気をしっかり纏いつかせている」
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
飼育以後の初期作品には、暴力的予感の冒頭から平穏の日常を経て暴力的爆発に至る構成が、多用されていて特徴的だと思った。暴力的爆発の前にはふざけあうコミカルな場面がそのきっかけになるパターンも多い。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年10月7日に日本でレビュー済み
本書は,表題作の『死者の奢り』と『飼育』をはじめ,6作の短篇が収められている。

高校時代に読んだ『性的人間』と『セヴンティーン』をもう一度読みたくなり,それなら大江健三郎の初期の作品を読んでから再読しようと,本書を読み始めたが,ページをめくればめくるほど茫然とした。

情け容赦ない残虐な描写は一向に構わない。しかし,作品の舞台となっている戦中・戦後直後における日本人のコンプレックスと極度の対米感情の悪さはいただけない。作品に登場する米軍兵は決まってひどい役回りだ。本書を読んでいると,耳にタコができるほど聞かされた祖父の愚痴が蘇ってきた。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート