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官僚たちの夏 (新潮文庫) 文庫 – 1980/11/25
城山 三郎
(著)
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再起不能と思われた敗戦の打撃から十数年。GNP4.5倍、外貨準備率は20億ドルから54億ドルへ……。
破竹の勢いで日本が再生した「高度成長期」を舞台に、官僚たちの熱い季節を描く。
「国家の経済政策は政財界の思惑や利害に左右されてはならない」という固い信念で通産行政を強引、着実に押し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省"風越信吾。高度成長政策が開始された60年代初めの時期に視点をすえ、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い闘いをダイナミックに捉える。
【目次】
第一章 人事カード
第二章 大臣秘書官
第三章 対立
第四章 登退庁ランプ
第五章 権限争議
第六章 春そして秋
第七章 冬また冬
解説:神崎倫一
本書「解説」より
ある意味では(本書の主人公)風越はきわめて官僚的であり、ある意味ではまったく非官僚的であるという複雑な混合人格である。前者は、「おれのしていることは絶対に国のため、国民のためになる」という強烈な自信である。それが時として説明不足となり、高圧的にうけとられたりする。
後者は、秀才官僚にありがちな打算、保身のテクニックを全く欠いていることである。相手が大臣だろうが、財界の大立者だろうが、歯にキヌきせず直言する。「お役所仕事」というイメージとはほど遠いのである。
――神崎倫一(経済評論家)
城山三郎(1927-2007)
名古屋生れ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』で文学界新人賞を、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞を受賞した『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『官僚たちの夏』『秀吉と武吉』『もう、きみには頼まない』『指揮官たちの特攻』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞。
破竹の勢いで日本が再生した「高度成長期」を舞台に、官僚たちの熱い季節を描く。
「国家の経済政策は政財界の思惑や利害に左右されてはならない」という固い信念で通産行政を強引、着実に押し進め、次官への最短コースを疾走する“ミスター・通産省"風越信吾。高度成長政策が開始された60年代初めの時期に視点をすえ、通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における、政策をめぐる政府・財界との闘いと、人事をめぐる官僚間の熱い闘いをダイナミックに捉える。
【目次】
第一章 人事カード
第二章 大臣秘書官
第三章 対立
第四章 登退庁ランプ
第五章 権限争議
第六章 春そして秋
第七章 冬また冬
解説:神崎倫一
本書「解説」より
ある意味では(本書の主人公)風越はきわめて官僚的であり、ある意味ではまったく非官僚的であるという複雑な混合人格である。前者は、「おれのしていることは絶対に国のため、国民のためになる」という強烈な自信である。それが時として説明不足となり、高圧的にうけとられたりする。
後者は、秀才官僚にありがちな打算、保身のテクニックを全く欠いていることである。相手が大臣だろうが、財界の大立者だろうが、歯にキヌきせず直言する。「お役所仕事」というイメージとはほど遠いのである。
――神崎倫一(経済評論家)
城山三郎(1927-2007)
名古屋生れ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』で文学界新人賞を、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞を受賞した『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『官僚たちの夏』『秀吉と武吉』『もう、きみには頼まない』『指揮官たちの特攻』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞。
- ISBN-104101133115
- ISBN-13978-4101133119
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日1980/11/25
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ368ページ
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総会屋錦城 | 役員室午後三時 | 雄気堂々〔上〕 | 雄気堂々〔下〕 | 毎日が日曜日 | 官僚たちの夏 | |
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【新潮文庫】城山三郎 作品 | 直木賞受賞の表題作は、総会屋の老練なボス錦城の姿を描いて株主総会のからくりを明かす異色作。他に本格的な社会小説6編を収録。 | 日本繊維業界の名門華王紡に君臨するワンマン社長が地位を追われた──企業に生きる人間の非情な闘いと経済のメカニズムを描く。 | 一農夫の出身でありながら、近代日本最大の経済人となった渋沢栄一のダイナミックな人間形成のドラマを、維新の激動の中に描く。 | 日本経済の牽引車か、諸悪の根源か総合商社の巨大な組織とダイナミックな機能・日本的体質を、商社マンの人生を描いて追究。 | 国家の経済政策を決定する高級官僚たち──通産省を舞台に、政策や人事をめぐる政府・財界そして官僚内部のドラマを捉えた意欲作。 |
黄金の日日 | 男子の本懐 | 硫黄島に死す | 冬の派閥 | 落日燃ゆ | 打たれ強く生きる | |
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豊かな財力で時の権力者・織田信長、豊臣秀吉と対峙する堺。小僧から身を起こしルソンで財をなした豪商の生き様を描く歴史長編。 | 〈金解禁〉を遂行した浜口雄幸と井上準之助。性格も境遇も正反対の二人の男が、いかにして一つの政策に生命をṌしたかを描く長編。 | 〈硫黄島玉砕〉の四日後、ロサンゼルス・オリンピック馬術優勝の西中佐はなお戦い続けていた。文藝春秋読者賞受賞の表題作など7編。 | 幕末尾張藩の勤王・佐幕の対立が生み出した血の粛清劇〈青松葉事件〉をとおし、転換期における指導者のありかたを問う歴史長編。 | 戦争防止に努めながら、A級戦犯として処刑された只一人の文官、元総理広田弘毅の生涯を、激動の昭和史と重ねつつ克明にたどる。〈毎日出版文化賞・吉川英治文学賞受賞〉 | 常にパーフェクトを求め他人を押しのけることで人生の真の強者となりうるのか?著者が日々接した事柄をもとに静かに語りかける。 |
秀吉と武吉―目を上げれば海― | わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯― | 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく― | 静かに健やかに遠くまで | 部長の大晩年 | 無所属の時間で生きる | |
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瀬戸内海の海賊総大将・村上武吉は、豊臣秀吉の天下統一から己れの集団を守るためいかに戦ったか。転換期の指導者像を問う長編。 | 社会から得た財はすべて社会に返す──ひるむことを知らず夢を見続けた信念の企業家の、人間形成の跡をḷり反抗の生涯を描いた雄編。 | 神風特攻隊の第一号に選ばれた関行男大尉、玉音放送後に沖縄へ出撃した中津留達雄大尉。二人の同期生を軸に描いた戦争の哀切。 | 城山作品には、心に染みる会話や考えさせる文章が数多くある。多忙なビジネスマンにこそ読んでほしい、滋味あふれる言葉を集大成。 | 部長になり会社員として一応の出世はした。だが、異端の俳人・永田耕衣の本当の人生は、定年から始まった。元気の出る人物評伝。 | どこにも関係のない、どこにも属さない一人の人間として過ごす。そんな時間の大切さを厳しい批評眼と暖かい人生観で綴った随筆集。 |
そうか、もう君はいないのか | 少しだけ、無理をして、生きる | よみがえる力は、どこに | 勇者は語らず | どうせ、あちらへは手ぶらで行く | |
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作家が最後に書き遺していたもの──それは、亡き妻との夫婦の絆の物語だった。若き日の出会いからその別れまで、感涙の回想手記。 | 著者が魅了され、小説の題材にもなった人々の生き様から浮かび上がる、真の人間の魅力、そしてリーダーとは。生前の貴重な講演録。 | 「負けない人間」の姿を語り、人がよみがえる力を語る。困難な時代を生きてきた著者が語る「人生の真実」とは。感銘の講演録他。 | 沈黙を守り、どんな無理にも耐えるのが日本人のあるべき姿なのか。戦後、日本車輸出に命を賭したビジネスマンの気骨を描く長編。 | 作家の手帳に遺されていた晩年の日録。そこには、老いを自覚しながらも、人生を豊かに過ごすための「鈍々楽」の境地が綴られていた。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1980/11/25)
- 発売日 : 1980/11/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 368ページ
- ISBN-10 : 4101133115
- ISBN-13 : 978-4101133119
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 5,084位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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(1927-2007)名古屋生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大学卒業後、愛知学芸大学に奉職、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』により文学界新人賞、1959年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『黄金の日日』『役員室午後三時』『毎日が日曜日』『官僚たちの夏』『もう、きみには頼まない』『硫黄島に死す』『指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。1996(平成8)年、菊池寛賞を、2002(平成14)年、朝日賞を受賞。2007年3月22日没。享年79。没後発見された愛妻への遺稿『そうか、もう君はいないのか』と、愛妻が倒れる前年から最晩年まで自らを励ますかのように綴られた手帳の記述をまとめた『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』は世代を超えたベストセラーとなった。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年5月6日に日本でレビュー済み
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以前から気になっていた城山三郎の本。面白い内容で興味深く読ませてもらいました。
2021年6月15日に日本でレビュー済み
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表紙カバーが少しずれていて上部が少し破れていました。
一瞬、中古品が送られたのかと思いました。
本の内容とは関係ありませんが、がっかりしました。
一瞬、中古品が送られたのかと思いました。
本の内容とは関係ありませんが、がっかりしました。
2021年4月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
世の中のいろいろな職業についてイメージを持っておきたいと思い、
この官僚について書かれた小説を手に取りました。
通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における出世争いが描かれていました。
出世争いに絡む人物はみな個性的で、官僚の中にもいろいろな出世の道があったのだろうと感じ取りました。
歴史について知識が乏しいため、本小説のおもしろさを半分程度にしか、理解できなかったのが残念でした。
1960年代という時代背景についての知識があると、さらに楽しめただろうなと感じています。
知識がなくとも、主人公の熱い思いや不器用さ、晩年?(根っから?)の頑固さによるドラマは楽しむことができました。熱い思いや頑固さは、自らの道を進む原動力にはなるが、一方で行きすぎると周りとの和を壊すことがあることに妙に納得してしまいました。
この官僚について書かれた小説を手に取りました。
通産省という巨大複雑な官僚機構の内側における出世争いが描かれていました。
出世争いに絡む人物はみな個性的で、官僚の中にもいろいろな出世の道があったのだろうと感じ取りました。
歴史について知識が乏しいため、本小説のおもしろさを半分程度にしか、理解できなかったのが残念でした。
1960年代という時代背景についての知識があると、さらに楽しめただろうなと感じています。
知識がなくとも、主人公の熱い思いや不器用さ、晩年?(根っから?)の頑固さによるドラマは楽しむことができました。熱い思いや頑固さは、自らの道を進む原動力にはなるが、一方で行きすぎると周りとの和を壊すことがあることに妙に納得してしまいました。
2020年9月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今から半世紀以上昔の社会のトップ官僚の話。熱い使命に燃えた登場人物に感銘、2020年の混沌とした現代で必要なものはこの精神だと強く思った。私はサラリーマンだが共感出来るところが多い。
2021年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正しいのはどれか。自問自答できる内容と判断しました。
2018年10月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
当時の日本の歴史を知っているとさらに面白くなると思います。