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わしの眼は十年先が見える: 大原孫三郎の生涯 (新潮文庫) 文庫 – 1997/5/1
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「社会的良心」と「業績の拡大」二つを両立させた名経営者の生涯。
「大原美術館」「倉敷中央病院」等々を創設した「倉敷紡績」社長・大原孫三郎の一代記。
下駄と靴と片足ずつ履いて――その男は二筋の道を同時に歩んだ。地方の一紡績会社を有数の大企業に伸長させた経営者の道と、社会から得た財はすべて社会に返す、という信念の道。あの治安維持法の時世に社会思想の研究機関を設立、倉敷に東洋一を目指す総合病院、世界に誇る美の殿堂を建て……。
ひるむことを知らず夢を見続けた男の、人間形成の跡を辿り反抗の生涯を描き出す雄編。
【目次】
はじめに
一 やる可し、大いにやる可し
二 「友達」の顔
三 大集会の大男
四 不学の大学者
五 済人道楽
六 一本の電話
七 人生最後のおねだり
八 「エヲカッテヨシ カネオクル」
九 大不況の中で
十 勲三等の旅
十一 一人息子への手紙
十二 いちばんの傑作
あとがき
ノブレス・オブリージュ 神崎倫一
著者の言葉
(大原美術館を)訪ねてみると、その展示品は超一流画家の代表作揃い。そのすばらしさに圧倒され、なぜもっと早く訪ねなかったのか、と悔やまれた。
しかもこれが日本にまだ美術館のない昭和のはじめ、地方の一実業家の手によってつくられている。いや、美術館だけではない。二つの大企業と七つの研究所と大病院が残され、いまも社会に貢献している。
それらは、正真正銘の力強い企業文化でもあった。バブルにつれて生まれ、バブルとともに消えたメセナなどというやわなものとは、まるでちがう。(「あとがき」)
城山三郎(1927-2007)
名古屋生れ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎える。一橋大学を卒業後、愛知学芸大に奉職し、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』で文学界新人賞を、翌年『総会屋錦城』で直木賞を受賞し、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞を受賞した『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『官僚たちの夏』『秀吉と武吉』『もう、きみには頼まない』『指揮官たちの特攻』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。2002(平成14)年、経済小説の分野を確立した業績で朝日賞を受賞。
- 本の長さ352ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1997/5/1
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101133255
- ISBN-13978-4101133256
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総会屋錦城 | 役員室午後三時 | 雄気堂々〔上〕 | 雄気堂々〔下〕 | 毎日が日曜日 | 官僚たちの夏 | |
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【新潮文庫】城山三郎 作品 | 直木賞受賞の表題作は、総会屋の老練なボス錦城の姿を描いて株主総会のからくりを明かす異色作。他に本格的な社会小説6編を収録。 | 日本繊維業界の名門華王紡に君臨するワンマン社長が地位を追われた──企業に生きる人間の非情な闘いと経済のメカニズムを描く。 | 一農夫の出身でありながら、近代日本最大の経済人となった渋沢栄一のダイナミックな人間形成のドラマを、維新の激動の中に描く。 | 日本経済の牽引車か、諸悪の根源か総合商社の巨大な組織とダイナミックな機能・日本的体質を、商社マンの人生を描いて追究。 | 国家の経済政策を決定する高級官僚たち──通産省を舞台に、政策や人事をめぐる政府・財界そして官僚内部のドラマを捉えた意欲作。 |
黄金の日日 | 男子の本懐 | 硫黄島に死す | 冬の派閥 | 落日燃ゆ | 打たれ強く生きる | |
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豊かな財力で時の権力者・織田信長、豊臣秀吉と対峙する堺。小僧から身を起こしルソンで財をなした豪商の生き様を描く歴史長編。 | 〈金解禁〉を遂行した浜口雄幸と井上準之助。性格も境遇も正反対の二人の男が、いかにして一つの政策に生命をṌしたかを描く長編。 | 〈硫黄島玉砕〉の四日後、ロサンゼルス・オリンピック馬術優勝の西中佐はなお戦い続けていた。文藝春秋読者賞受賞の表題作など7編。 | 幕末尾張藩の勤王・佐幕の対立が生み出した血の粛清劇〈青松葉事件〉をとおし、転換期における指導者のありかたを問う歴史長編。 | 戦争防止に努めながら、A級戦犯として処刑された只一人の文官、元総理広田弘毅の生涯を、激動の昭和史と重ねつつ克明にたどる。〈毎日出版文化賞・吉川英治文学賞受賞〉 | 常にパーフェクトを求め他人を押しのけることで人生の真の強者となりうるのか?著者が日々接した事柄をもとに静かに語りかける。 |
秀吉と武吉―目を上げれば海― | わしの眼は十年先が見える―大原孫三郎の生涯― | 指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく― | 静かに健やかに遠くまで | 部長の大晩年 | 無所属の時間で生きる | |
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そうか、もう君はいないのか | 少しだけ、無理をして、生きる | よみがえる力は、どこに | 勇者は語らず | どうせ、あちらへは手ぶらで行く | |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1997/5/1)
- 発売日 : 1997/5/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 352ページ
- ISBN-10 : 4101133255
- ISBN-13 : 978-4101133256
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 171,789位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 319位ビジネス人物伝 (本)
- - 3,471位新潮文庫
- - 10,299位歴史・地理 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
(1927-2007)名古屋生まれ。海軍特別幹部練習生として終戦を迎えた。一橋大学卒業後、愛知学芸大学に奉職、景気論等を担当。1957(昭和32)年、『輸出』により文学界新人賞、1959年『総会屋錦城』で直木賞を受け、経済小説の開拓者となる。吉川英治文学賞、毎日出版文化賞受賞の『落日燃ゆ』の他、『男子の本懐』『黄金の日日』『役員室午後三時』『毎日が日曜日』『官僚たちの夏』『もう、きみには頼まない』『硫黄島に死す』『指揮官たちの特攻―幸福は花びらのごとく―』等、多彩な作品群は幅広い読者を持つ。1996(平成8)年、菊池寛賞を、2002(平成14)年、朝日賞を受賞。2007年3月22日没。享年79。没後発見された愛妻への遺稿『そうか、もう君はいないのか』と、愛妻が倒れる前年から最晩年まで自らを励ますかのように綴られた手帳の記述をまとめた『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』は世代を超えたベストセラーとなった。
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