唖然とする。はなしが全然収束しない。広がっていって、立ち消えになる。
この小説と付き合っている時間は、僕にとっては他では経験できないもの。
笑えるし泣ける。
小島信夫が90歳になって出版された奇跡のような小説。
そして、これが遺作となってしまった。
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残光 (新潮文庫) 文庫 – 2009/10/28
小島 信夫
(著)
夫の顔を見分けぬ施設の老妻を哀れみ、年少の小説家がかけた自作への賛辞に驚く。切実な老いに日を過ごす90歳の「私」に、「抱擁家族」「菅野満子の手紙」など、かつて問題作と呼ばれた旧作自著を繙く機会が訪れる。ただ、約束の作品を書きあげ、「今を乗り切る」ために……。小説と、自らの家族の半生を巡り、自在に展開する文学者の強靱な思考を鮮やかに結晶化した遺作/最高傑作。
- 本の長さ301ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2009/10/28
- 寸法10.5 x 1.2 x 15 cm
- ISBN-104101145024
- ISBN-13978-4101145020
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2009/10/28)
- 発売日 : 2009/10/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 301ページ
- ISBN-10 : 4101145024
- ISBN-13 : 978-4101145020
- 寸法 : 10.5 x 1.2 x 15 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 518,241位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小島信夫の小説は、事実に基づいて書かれていると思われることが多いようなので、これは果たして小説なのか、随筆なのか考えさせられてしまう。しかし、あとがきなどを読むと本人は小説のつもりであるらしいし、いわゆる文学の専門家たちもそのように理解しているらしい。「汽車の中」や「アメリカンスクール」など、初期短編の頃から、いわゆる近代小説とははっきり異なった相貌を示していた小島信夫という作家の遺作となった「小説」。装丁も不思議。
2012年3月26日に日本でレビュー済み
小島信夫90歳、最後の長編小説。
やっと読み終えたぁ、という解放感でいっぱいだ。
とにかく読了まで時間がかかった。それは、読みにくい
という意味ではなく、いったん脇に置いてしまうと、なかなか
続きを読む気が起きないのだ。
ならばやめればいいのだが、やはり読み終えたい、
読み終えなければならない、という呪縛からは逃れられない。
何を言っているのか、何が言いたいのかは最後までわからない。
わからなくてもいいだろう。90歳老人の方々に拡散する思考の
道筋をたどるだけだ。そして、読んだ後から内容をどんどん
忘れてしまう。
保坂和志を入口に、この書を手に取った読者も多いだろう。
私がそうだ。もちろん、昔からの小島ファンも存在する。
しかし、最後まで読み終えた読者は、どれくらいいるのか。
いや、意外と皆さん最後まで読むのではなかろうか。
いったん読み始めると、いやいやながらも途中で投げだせない
「何か」があるように思う。
「小島さんはイジワルで悪人ですけど、ご自分に対しても
それ以上にイジワルですから、けっきょく善人よ」
(24ページ 大庭みな子から小島信夫への発言)
小島信夫という得体のしれない男に巻き込まれてゆくのである。
やっと読み終えたぁ、という解放感でいっぱいだ。
とにかく読了まで時間がかかった。それは、読みにくい
という意味ではなく、いったん脇に置いてしまうと、なかなか
続きを読む気が起きないのだ。
ならばやめればいいのだが、やはり読み終えたい、
読み終えなければならない、という呪縛からは逃れられない。
何を言っているのか、何が言いたいのかは最後までわからない。
わからなくてもいいだろう。90歳老人の方々に拡散する思考の
道筋をたどるだけだ。そして、読んだ後から内容をどんどん
忘れてしまう。
保坂和志を入口に、この書を手に取った読者も多いだろう。
私がそうだ。もちろん、昔からの小島ファンも存在する。
しかし、最後まで読み終えた読者は、どれくらいいるのか。
いや、意外と皆さん最後まで読むのではなかろうか。
いったん読み始めると、いやいやながらも途中で投げだせない
「何か」があるように思う。
「小島さんはイジワルで悪人ですけど、ご自分に対しても
それ以上にイジワルですから、けっきょく善人よ」
(24ページ 大庭みな子から小島信夫への発言)
小島信夫という得体のしれない男に巻き込まれてゆくのである。
2015年7月11日に日本でレビュー済み
何かで「オススメ!」と書いてありましたので,予備知識ゼロで購入。
何も考えずに読み始めました。
「ん?んん??一体何の話をしてるのか」と不安を覚えました。
90歳の作家の随筆とわかってから,90歳の男性と話している気持ちで読むようにしました。
靄がかかったような不思議な話です。
途中で登場する貧乏弁護士の話が大変良かったです。
何も考えずに読み始めました。
「ん?んん??一体何の話をしてるのか」と不安を覚えました。
90歳の作家の随筆とわかってから,90歳の男性と話している気持ちで読むようにしました。
靄がかかったような不思議な話です。
途中で登場する貧乏弁護士の話が大変良かったです。