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峠(上) (新潮文庫) 文庫 – 2003/10/25
司馬 遼太郎
(著)
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映画化決定! 2020年公開予定「峠・最後のサムライ」
出演:役所広司、松たか子、仲代達矢
監督・脚本:小泉堯史
壮大な野心を藩の運命に賭して幕末の混乱期を生きた英傑の生涯!
幕末、雪深い越後長岡藩から一人の藩士が江戸に出府した。藩の持て余し者でもあったこの男、河井継之助は、いくつかの塾に学びながら、詩文、洋学など単なる知識を得るための勉学は一切せず、歴史や世界の動きなど、ものごとの原理を知ろうと努めるのであった。さらに、江戸の学問にあきたらなくなった河井は、備中松山の藩財政を立て直した山田方谷のもとへ留学するため旅に出る。
本文より
越後長岡は、牧野家七万四千石の城下である。天守閣はなかったが、お三階とよばれる本丸の楼閣が、市中のどこからでもみえた。それらの塀や建物の壁がむしろでつつまれ、ところどころに竹の押しぶちがあてられた。その雪よけの作業だけで、足軽や人夫などが日に五百人もはたらいている。
継之助は、町をあるいていた。
(北国は、損だ)
とおもう。損である。冬も陽ざしの明るい西国ならばこういうむだな働きや費(つい)えは要らないであろう。(「越後の城下」)
司馬遼太郎(1923-1996)
大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。1993(平成5)年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、1971年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。
出演:役所広司、松たか子、仲代達矢
監督・脚本:小泉堯史
壮大な野心を藩の運命に賭して幕末の混乱期を生きた英傑の生涯!
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本文より
越後長岡は、牧野家七万四千石の城下である。天守閣はなかったが、お三階とよばれる本丸の楼閣が、市中のどこからでもみえた。それらの塀や建物の壁がむしろでつつまれ、ところどころに竹の押しぶちがあてられた。その雪よけの作業だけで、足軽や人夫などが日に五百人もはたらいている。
継之助は、町をあるいていた。
(北国は、損だ)
とおもう。損である。冬も陽ざしの明るい西国ならばこういうむだな働きや費(つい)えは要らないであろう。(「越後の城下」)
司馬遼太郎(1923-1996)
大阪市生れ。大阪外語学校蒙古語科卒。産経新聞文化部に勤めていた1960(昭和35)年、『梟の城』で直木賞受賞。以後、歴史小説を一新する話題作を続々と発表。1966年に『竜馬がゆく』『国盗り物語』で菊池寛賞を受賞したのを始め、数々の賞を受賞。1993(平成5)年には文化勲章を受章。“司馬史観”とよばれる自在で明晰な歴史の見方が絶大な信頼をあつめるなか、1971年開始の『街道をゆく』などの連載半ばにして急逝。享年72。『司馬遼太郎全集』(全68巻)がある。
- 本の長さ512ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/10/25
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101152403
- ISBN-13978-4101152400
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【新潮文庫】司馬遼太郎 作品 | 信長、秀吉……権力者たちの陰で、凄絶な死闘を展開する二人の忍者の生きざまを通して、かげろうの如き彼らの実像を活写した長編。〈直木賞受賞〉 | 幕末の混乱の中で、劣等感から命ぜられるままに人を斬る男の激情と苦悩を描く表題作ほか変革期に生きた人間像に焦点をあてた 8 編。 | 戦国時代の武将たちに利用され、やがて殺されていった忍者たちを描く表題作など、歴史に埋もれた興味深い人物や事件を発掘する。 | 戦国の争乱期に遅れた伊達政宗の生涯を描く表題作。坂本竜馬ひきいる海援隊員の、英国水兵殺害に材をとる「慶応長崎事件」など 7 編。 | 歴史小説に新時代を画した司馬文学の発想の源泉と積年のテーマ、”権力とは””日本人とは”に迫る、独自な発想と自在な思索の軌跡。 | 初めてこの地を旅した著者が、「文明」と「文化」を見分ける独自の透徹した視点から、人類史上稀有な人工国家の全体像に肉迫する。 |
草原の記 | 司馬遼太郎が考えたこと 1~15 | 国盗り物語〔一〕~〔四〕 | 燃えよ剣〔上・下〕 | 新史 太閤記〔上・下〕 | 花神〔上・中・下〕 | |
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一人のモンゴル女性がたどった苛烈な体験をとおし、 20 世紀の激動と、その中で変わらぬ営みを続ける遊牧の民の歴史を語り尽くす。 | 40年以上の創作活動のかたわら書き残したエッセイの集大成シリーズ。第 1 巻は新聞記者時代から直木賞受賞前後までの 89 篇を収録。 | 貧しい油売りから美濃国主になった斎藤道三、天才的な知略で天下統一を計った織田信長。新時代を拓く先鋒となった英雄たちの生涯。 | 組織作りの異才によって、新選組を最強の集団へ作りあげてゆく”バラガキのトシ”──剣に生き剣に死んだ新選組副長土方歳三の生涯。 | 日本史上、最もたくみに人の心を捉えた”人蕩し”の天才、豊臣秀吉の生涯を、冷徹な史眼と新鮮な感覚で描く最も現代的な太閤記。 | 周防の村医から一転して官軍総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげた、日本近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (2003/10/25)
- 発売日 : 2003/10/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 512ページ
- ISBN-10 : 4101152403
- ISBN-13 : 978-4101152400
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 21,245位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1923年大阪市生まれ。大阪外国語学校蒙古語部卒。「ペルシャの幻術師」で講談倶楽部賞、『梟の城』で直木賞を受賞。『竜馬がゆく』『国盗り物語』『坂 の上の雲』『空海の風景』『翔ぶが如く』など構想の雄大さ、自在で明晰な視座による作品を多数発表。この他『街道をゆく』『風塵抄』『この国のかたち』な どの紀行、エッセイも多数。’96年逝去(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 司馬遼太郎と寺社を歩く (ISBN-13: 978-4334747213)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2024年4月30日に日本でレビュー済み
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極めて重いテーマだが、見事なプロットに嵌り、中巻、下巻を購入いたしました。
2024年3月6日に日本でレビュー済み
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稀代の天才であり、世間から見れば変人の主人公。彼の晩年は波乱に満ちたものであったが、その割りにゆるりとした前半生のこの上巻であるが、人物としての主人公がかなり面白く読んでいて全く飽きなかった。中巻を早く読みたいのに、意外と早く読み終わってしまい、頼むタイミングが遅くなってしまった…残念。
2023年9月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白く一気に読みました。
2021年8月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
幕末の人物にしては、かわっている。
尊王攘夷の思想にもそまらず、かと言って開国派でもなく、
ひたすら、越後の長岡藩の延命を図る。
幕府が倒れたら、藩自体もなくなるのに、
どうやって延命するのか、ぎもん。
尊王攘夷の思想にもそまらず、かと言って開国派でもなく、
ひたすら、越後の長岡藩の延命を図る。
幕府が倒れたら、藩自体もなくなるのに、
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2022年2月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文章が読みやすい。Kindleは文字の大きさも変えられ助かりました。
2020年5月4日に日本でレビュー済み
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時代の流れに抗い強い信念を持ち続けた河井継之助の生き方が圧巻だった。継之助の生き様と死に様、長岡と日本のその後。これらは、閉鎖的になりがちで令和の開国を迫られている現代の私たち日本人に150年の時を超えて「大いに考えよ」と伝えているのではないか。現在の長岡の人々と話してみたくなった。