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人斬り半次郎(幕末編) (新潮文庫) 文庫 – 1999/7/28
池波 正太郎
(著)
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2020年は著者没後30年。
再び味わいたい、池波正太郎の世界。
貧乏で無学な田舎侍が、男振りと剣の腕前を認められ、西郷隆盛の片腕に――。
幕末を駆け抜けたヒーロー、桐野利秋の若き日々。
「今に見ちょれ」。薩摩藩中でも「唐芋侍」と蔑まれる貧乏郷士の家に生れた中村半次郎は、だがその逆境に腐ることなく、いつの日かを期していた。秀抜な美男子で気がやさしい。示現流の剣は豪傑肌に強い。恵まれた資質のままに精力的に日を送っていた二十五歳のある日、半次郎は西郷吉之助と出遇う。時は幕末、惚れ込んだ男=西郷につき、半次郎は水を得た。京の町に〈人斬り半次郎〉の名が轟く。
本文冒頭より
昭和三十七年九月――、私は四年ぶりに九州・鹿児島をおとずれた。
鹿児島の街は、四年前とくらべものにならぬほどの活気にあふれていて、私をおどろかせた。
しかし、鹿児島市中を北に一里ほど離れた吉野村・実方(さねかた)のあたりへやってくると、あたりの風物に、いささかの変化も見られない。
この実方の里に、本篇の主人公である中村半次郎はうまれた。
とき天保九年(一八三八年)十二月というから、今より百二十四年前のことになる。……
池波正太郎(1923-1990)
東京・浅草生れ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズをはじめとする膨大な作品群が絶大な人気を博しているなか、急性白血病で永眠。
再び味わいたい、池波正太郎の世界。
貧乏で無学な田舎侍が、男振りと剣の腕前を認められ、西郷隆盛の片腕に――。
幕末を駆け抜けたヒーロー、桐野利秋の若き日々。
「今に見ちょれ」。薩摩藩中でも「唐芋侍」と蔑まれる貧乏郷士の家に生れた中村半次郎は、だがその逆境に腐ることなく、いつの日かを期していた。秀抜な美男子で気がやさしい。示現流の剣は豪傑肌に強い。恵まれた資質のままに精力的に日を送っていた二十五歳のある日、半次郎は西郷吉之助と出遇う。時は幕末、惚れ込んだ男=西郷につき、半次郎は水を得た。京の町に〈人斬り半次郎〉の名が轟く。
本文冒頭より
昭和三十七年九月――、私は四年ぶりに九州・鹿児島をおとずれた。
鹿児島の街は、四年前とくらべものにならぬほどの活気にあふれていて、私をおどろかせた。
しかし、鹿児島市中を北に一里ほど離れた吉野村・実方(さねかた)のあたりへやってくると、あたりの風物に、いささかの変化も見られない。
この実方の里に、本篇の主人公である中村半次郎はうまれた。
とき天保九年(一八三八年)十二月というから、今より百二十四年前のことになる。……
池波正太郎(1923-1990)
東京・浅草生れ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズをはじめとする膨大な作品群が絶大な人気を博しているなか、急性白血病で永眠。
- 本の長さ624ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1999/7/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101156786
- ISBN-13978-4101156781
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対象商品: 人斬り半次郎(幕末編) (新潮文庫)
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出版社より
忍者丹波大介 | 男振 | 食卓の情景 | 闇の狩人〔上〕 | 闇は知っている | 上意討ち | |
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【新潮文庫】池波正太郎 作品 | 関ケ原の合戦で徳川方が勝利し時代の波の中で失われていく忍者の世界の信義……一匹狼となり暗躍する丹波大介の凄絶な死闘を描く。 | 主君の嗣子に奇病を侮 された源太郎は乱暴を働くが、別人の小太郎として生きることを許される。数奇な運命をユーモラスに描く。 | 鮨をにぎるあるじの眼の輝き、どんどん焼屋に弟子入りしようとした少年時代の想い出など、食べ物に託して人生観を語るエッセイ。 | 記憶喪失の若侍が、仕掛人となって江戸の闇夜に暗躍する。魑魅魍魎とび交う江戸暗黒街に名もない人々の生きざまを描く時代長編。 | 金で殺しを請け負う男が情にほだされて失敗した時、その頭に残忍な悪魔が棲みつく。江戸の暗黒街にうごめく男たちの凄絶な世界。 | 殿様の尻拭いのため敵討ちを命じられ、何度も相手に出会いながら斬ることができない武士の姿を描いた表題作など、十一人の人生。 |
散歩のとき何か食べたくなって | 雲霧仁左衛門〔前〕〔下〕 | さむらい劇場 | 忍びの旗 | 真田騒動―恩田木工― | 男の作法 | |
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春の浅蜊、秋の松茸、冬の牡蠣……季節折々の食の喜びを綴る「味の歳時記」ほか、江戸の粋を愛した著者の、食と旅をめぐる随筆集。 | 神出鬼没、変幻自在の怪盗・雲霧。政争渦巻く八代将軍・吉宗の時代、狙いをつけた金蔵をめざして、西へ東へ盗賊一味の影が走る。 | 八代将軍吉宗の頃、旗本の三男に生れながら、妾腹の子ゆえに父親にも疎まれて育った榎平八朗 。意地地と度胸で一人前に成長していく姿。 | 亡父の敵とは知らず、その娘を愛した甲賀忍者・上田源五郎。人間の熱い血と忍びの苛酷な使命とを溶け合わせた男の流転の生涯。 | 信州松代藩の財政改革に尽力した恩田木工の生き方を描く表題作など、大河小説『真田太平記』の先駆を成す”真田もの”5編。 | これだけ知っていれば、どこに出ても恥ずかしくない!てんぷらの食べ方からネクタイの選び方まで、”男をみがく”ための常識百科。 |
あほうがらす | 真田太平記(一~十二) | 獅子 | 編笠十兵衛〔上〕〔下〕 | 日曜日の万年筆 | むかしの味 | |
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人間のふしぎさ、運命のおそろしさ……市井もの、剣豪もの、武士道ものなど、著者の多彩な小説世界の粋を精選した11編収録。 | 天下分け目の決戦を、父・弟と兄とが豊臣方と徳川方とに別れて戦った信州・真田家の波瀾にとんだ歴史をたどる大河小説。全12巻。 | 幸村の兄で、「信濃の獅子」と呼ばれた真田信之。九十歳を超えた彼は、藩のため老中酒井忠清と対決する。『真田太平記』の後日譚。 | 幕府の命を受け、諸大名監視の任にある月森十兵衛は、赤穂浪士の吉良邸討入りに加勢。公儀の歪みを正す熱血漢を描く忠臣蔵外伝。 | 時代小説の名作を生み続けた著者が、さりげない話題の中に自己を語り、人の世を語る。手練の切れ味をみせる”とっておきの 51 話”。 | 人生の折々に出会った〔忘れられない味〕。それを今も伝える店を改めて全国に訪ね、初めて食べた時の感動を語り、心づかいを讃える。 |
あばれ狼 | 谷中・首ふり坂 | 黒幕 | 武士の紋章 | 人斬り半次郎 幕末編・賊将編 | おせん | |
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不幸な生い立ちゆえに敵・味方をこえて結ばれる渡世人たちの男と男の友情を描く連作3編と、『真田太平記』の脇役たちを描いた4編。 | 初めて連れていかれた茶屋の女に魅せられて武士の身分を捨てる男を描く表題作など、本書初収録の3編を含む文庫オリジナル短編集。 | 徳川家康の謀略を担って働き抜き、六十歳を越えて二度も十代の嫁を娶った男を描く「黒幕」など、本書初収録の4編を含む11編。 | 敵将の未亡人で真田幸村の妹を娶り、睦まじく暮らした滝川三九郎など、己れの信じた生き方を見事に貫いた武士たちの物語8編。 | 「今に見ちょれ」。薩摩の貧乏郷士、中村半次郎は、西郷と運命的に出遇った。激動の時代を己れの剣を頼りに駆け抜けた一快男児の半生。 | あ く ま で も 男 が 中 心 の 江 戸 の 街 。 そ の 陰 に あ っ て 欲 望 に 翻 弄 さ れ る 女 た ち の 哀 歓 を 見 事 に と ら え た 短 編 全 13 編 を 収 め る 。 |
剣の天地〔上〕 | 男の系譜 | 江戸の味を食べたくなって | 幕末遊撃隊 | スパイ武士道 | 剣客商売(一~十六 | |
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戦国乱世に、剣禅一如の境地をひらいて新陰流の創始者となり、剣聖とあおがれた上州の武将・上泉伊勢守の生涯を描く長編時代小説。 | 戦国・江戸・幕末維新を代表する十六人の武士をとりあげ、現代日本人と対比させながらその生き方を際立たせた語り下ろしの雄編。 | 春の浅蜊、秋の松茸、冬の牡蠣……季節折々の食の喜びを綴る「味の歳時記」ほか、江戸の粋を愛した著者の、食と旅をめぐる随筆集。 | 幕府が組織する遊撃隊の一員となり、官軍との戦いに命を燃やした伊庭八郎。その恋と信念を清涼感たっぷりに描く幕末ものの快作。 | 表向きは筒井藩士、実は公儀隠密の弓虎之助は、幕府から藩の隠し金を探る指令を受けるが。忍びの宿命を背負う若き侍の暗躍を描く。 | 白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と巌のように㞖しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて江戸の悪事を斬る。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1999/7/28)
- 発売日 : 1999/7/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 624ページ
- ISBN-10 : 4101156786
- ISBN-13 : 978-4101156781
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 111,611位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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大正12年(1923)、東京・浅草生まれ。下谷・西町小学校を卒業後、株式仲買店に勤める。戦後、下谷区役所に勤務して長谷川伸の門下に入り新国劇の脚 本を書いて演出の腕も磨く。昭和35年(1960)、「錯乱」で直木賞を受賞。52年(1977)、吉川英治文学賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕 掛人・藤枝梅安」の三大シリーズが人気絶頂のさなか、急性白血病で逝去する(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 池波正太郎が書いたもうひとつの「鬼平」「剣客」「梅安」 (ISBN-13: 978-4270005859 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年3月16日に日本でレビュー済み
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幕末の歴史を学びながら、歴史的人物の生き方について考えることができました。池波先生の小説は、読みやすくておもしろい。
2020年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
西郷隆盛を描いた大河ドラマに感銘を受け,明治維新関連の小説を手にするようになりました.池波正太郎先生の角川文庫版『西郷隆盛』には残念な印象を受けたのですが,『剣客商売』で先生に魅了されたものとしては残念な気持ちのまま終わらせることに抵抗があり,本作品を手にしました.
日本史の知識として,中村半次郎は多かれ少なかれ西郷を動かした人物として認識しています.動かしたことの良し悪しの評価は難しいのでしょうが,個人的にはあまり良い印象は抱いていませんでした.
本書を読んで,中村半次郎の人生をもっと知りたくなりました.ここには維新にかける生き生きとした若者が描かれていました.江戸幕府(徳川政権)が倒れるべくして倒れた理由の一つが良く分かります.半次郎のような若者が国を変えるために活躍できた時代,それが明治維新だったのかもしれません.
「賊将編」にも手を伸ばしてしまうと思います.とても面白かったです.
日本史の知識として,中村半次郎は多かれ少なかれ西郷を動かした人物として認識しています.動かしたことの良し悪しの評価は難しいのでしょうが,個人的にはあまり良い印象は抱いていませんでした.
本書を読んで,中村半次郎の人生をもっと知りたくなりました.ここには維新にかける生き生きとした若者が描かれていました.江戸幕府(徳川政権)が倒れるべくして倒れた理由の一つが良く分かります.半次郎のような若者が国を変えるために活躍できた時代,それが明治維新だったのかもしれません.
「賊将編」にも手を伸ばしてしまうと思います.とても面白かったです.
2013年11月4日に日本でレビュー済み
池波さんの本は読みやすい。
無駄な説明が少なく、軽快にストーリーが展開していく。
しかも半次郎のような剣士や忍者となると、その軽快さが一層増し、躍動感に満ちてくる。
本当に好きなんだなこういう人たちが、というのが読んでいる読者にも十分伝わる。
幕末モノといえば西郷さんなどメインストリームにいた人たちが主役で、この半次郎はそのひとつ裏にいた脇役にあたり、その別の視点で幕末が語られていく。
したがって薩摩の郷士や京の町など、その時期の雰囲気が随所に垣間見え、幕末の嵐のなかにどこか静寂感がある。
とはいえ突然の危機に見舞われたりと、当時の京都の騒然とした雰囲気も伝わってくる。
今回は維新直前までで、この先は「賊将編」に引き継がれている。
こちらも併せて読みたい。
無駄な説明が少なく、軽快にストーリーが展開していく。
しかも半次郎のような剣士や忍者となると、その軽快さが一層増し、躍動感に満ちてくる。
本当に好きなんだなこういう人たちが、というのが読んでいる読者にも十分伝わる。
幕末モノといえば西郷さんなどメインストリームにいた人たちが主役で、この半次郎はそのひとつ裏にいた脇役にあたり、その別の視点で幕末が語られていく。
したがって薩摩の郷士や京の町など、その時期の雰囲気が随所に垣間見え、幕末の嵐のなかにどこか静寂感がある。
とはいえ突然の危機に見舞われたりと、当時の京都の騒然とした雰囲気も伝わってくる。
今回は維新直前までで、この先は「賊将編」に引き継がれている。
こちらも併せて読みたい。
2018年6月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
池波正太郎の書いた幕末物はわかりやすい。文庫本の装丁だが新潮社の文庫本は他社に比べて劣っているような気がする。今回も読んでいるうちにページがはがれるようなことがあった。(下巻)出荷前に検査を行っているのだろうか。
2018年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦後の作家の中で、池波正太郎は一流のストーリー・テラーであろうと思う。
彼の書く小説は全てが面白い。
テレビや映画の様な映像化にも適している。
然し、歴史的事実として特定の人物を描くのは、彼の想像力、ストーリー・テラーとしての能力を隠さなくてはいけない。
その意味で、読み物としては抜群に面白いものの
果たして、中村半次郎が本当に彼の描いた人物であったのかどうかを考えた時、
若干の疑問符が付いてしまうのは致し方ないのかも知れない。
彼の書く小説は全てが面白い。
テレビや映画の様な映像化にも適している。
然し、歴史的事実として特定の人物を描くのは、彼の想像力、ストーリー・テラーとしての能力を隠さなくてはいけない。
その意味で、読み物としては抜群に面白いものの
果たして、中村半次郎が本当に彼の描いた人物であったのかどうかを考えた時、
若干の疑問符が付いてしまうのは致し方ないのかも知れない。
2013年8月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
歴史小説をあまり読まない自分もワクワクして読み続けてしまいました。
努力と人の運にて立身してい様子が読んでいて清々しく楽しめます。主人公の努力に今の自分を発奮させてくれ、慢心を省みるシーンでは今の自分を考えさせてくれます。主人公の外見、運および人柄からくる人脈は羨ましく感じ自分もできる範囲(誠実さなど)で努力したいと思いました。続きも今から購入予定です。
努力と人の運にて立身してい様子が読んでいて清々しく楽しめます。主人公の努力に今の自分を発奮させてくれ、慢心を省みるシーンでは今の自分を考えさせてくれます。主人公の外見、運および人柄からくる人脈は羨ましく感じ自分もできる範囲(誠実さなど)で努力したいと思いました。続きも今から購入予定です。