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剣客商売 一 剣客商売 (新潮文庫) 文庫 – 2002/9/20

4.3 5つ星のうち4.3 742個の評価

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小兵衛と大治郎の親子が、ばっさばっさと悪を斬る。女武芸者・三冬も登場――。
読んで痛快。江戸情緒もたっぷり。国民的大ベストセラー、その第一巻!


勝ち残り生き残るたびに、人の恨みを背負わねばならぬ。それが剣客の宿命なのだ――。
剣術ひとすじに生きる白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と浅黒く巌のように逞しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて、江戸の悪事を叩き斬る――田沼意次の権勢はなやかなりし江戸中期を舞台に剣客父子の縦横の活躍を描く、吉川英治文学賞受賞の好評シリーズ第一作。全7編収録。

【テレビドラマ化常連作品】
加藤剛・山形勲(1973年4月7日 - 9月1日)
中村又五郎・加藤剛(1982年12月3日 - 1983年3月4日)
藤田まこと・渡部篤郎、山口馬木也(1998年10月14日‐2010年2月5日)
北大路欣也・斎藤工(2012年8月24日、2013年12月27日)

【目次】
内容:女武芸者
剣の誓約
芸者変転
井関道場・四天王
雨の鈴鹿川
まゆ墨の金ちゃん
御老中毒殺
解説:常盤新平

本文より
一気に大治郎が駆け寄るのへ、礼蔵を捨てた二人が刃をまわし、左右から切りつけて来た。
突風のように駆けて来た大治郎の足が、ぴたりと止った。
転瞬、大治郎の腰がきまって、左手の一人が刀を落し、声もなく崩れ折れている。
「たあっ‼」
残る一人がまわし斬りに打ちこんで来たとき、大治郎は、その刃風(はかぜ)を顔にうけつつ、大きく左足(さそく)を引きざま、
「む‼」
下から、曲者(くせもの)の喉(のど)からあごへかけて、はね斬った。……(「剣の誓約」)

本書「解説」より
『剣客商売』は池波先生のほかの作品と同じく、読みはじめたら、途中で、つまり二冊とか三冊とかでやめるわけにいかなくなる。最新刊『暗殺者』までの十四冊(注・現在は十六巻まで刊行されている)をそれこそ一気に読みとおしてしまうだろう。老剣客・秋山小兵衛が住む小さな世界はじつに魅力的で、第一話の「女武芸者」から私たちを引きこみ、つぎの「剣の誓約」に期待させ、第二話を読めば、第三話の「芸者変転」が読みたくなる。
――常盤新平(作家)

池波正太郎(1923-1990)
東京・浅草生れ。下谷・西町小学校を卒業後、茅場町の株式仲買店に勤める。戦後、東京都の職員となり、下谷区役所等に勤務。長谷川伸の門下に入り、新国劇の脚本・演出を担当。1960(昭和35)年、「錯乱」で直木賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」の3大シリーズをはじめとする膨大な作品群が絶大な人気を博しているなか、急性白血病で永眠。


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剣客商売一 剣客商売 剣客商売二 辻斬り 剣客商売三 陽炎の男 剣客商売四 天魔 剣客商売五 白い鬼 剣客商売六 新妻
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【新潮文庫】「剣客商売」シリーズ 白髪頭の粋な小男・秋山小兵衛と巌のように㞖しい息子・大治郎の名コンビが、剣に命を賭けて江戸の悪事を斬る。シリーズ第一作。 闇の幕が裂け、鋭い太刀風が秋山小兵衛に襲いかかる。正体は何者か?辻斬りを追跡する表題作など全7編収録のシリーズ第二作。 隠された三百両をめぐる事件のさなか、男装の武芸者・佐々木三冬に芽ばえた秋山大治郎へのほのかな思い。大好評のシリーズ第三作。 「秋山先生に勝つために」江戸に帰ってきたとうそぶく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作など全8編。シリーズ第四作。 若き日の愛弟子を斬り殺された秋山小兵衛が、復讐の念に燃えて異常な殺人鬼の正体を追及する表題作など、大好評シリーズの第五作。 密貿易の一味に監禁された佐々木三冬を秋山大治郎が救い出すと、三冬の父・田沼意次は嫁にもらってくれと頼む。シリーズ第六作。
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剣客商売七 隠れ簑 剣客商売八 狂乱 剣客商売九 待ち伏せ 剣客商売十 春の嵐 剣客商売十一 勝負 剣客商売十二 十番斬り
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盲目の武士と托鉢僧。いたわりながら旅を続ける年老いた二人の、人知をこえた不思議な絆を描く「隠れ簑」など、シリーズ第七弾。 足軽という身分に比して強すぎる腕前を持ったがゆえに、うとまれ、踏みにじられる侍の悲劇を描いた表題作など、シリーズ第八弾。 親の敵と間違えられた大治郎がその人物を探るうち、秋山父子と因縁浅からぬ男の醜い過去が浮かび上る表題作など、シリーズ第九弾。 わざわざ「名は秋山大治郎」と名乗って辻斬りを繰り返す頭巾の侍。窮地に陥った息子を救う小兵衛の冴え。シリーズ初の特別長編。 相手の仕官がかかった試合に負けてやることを小兵衛に促され苦悩する大治郎。初孫・小太郎を迎えいよいよ冴えるシリーズ第十一弾。 無頼者一掃を最後の仕事と決めた不治の病の孤独な 中年剣客。その助太刀に小兵衛の白が冴える表題 作など全7編。シリーズ第十二弾。
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剣客商売十三 波紋 剣客商売十四 暗殺者 剣客商売十五 二十番斬り 剣客商売十六 浮沈 剣客商売番外編 黒白〔上〕 剣客商売番外編 黒白〔下〕
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大治郎の頭上を一条の矢が疾った。これも剣客商売の宿命か──表題作他、格別の余韻を残す「夕紅大川橋」など、シリーズ第十三弾。 波川周蔵の手並みに小兵衛は戦いた。大治郎襲撃の計画を知るや、波川との見えざる糸を感じ小兵衛の血はたぎる。第十四弾、特別長編。 恩師ゆかりの侍・井関助太郎を匿った小兵衛に忍びよる刺客の群れ。老境を悟る小兵衛の剣は、いま極みに達した。シリーズ第十五弾。 身を持ち崩したかつての愛弟子と、死闘の末倒した侍の清廉な遺児。二者の生き様を見守り、人生の浮沈に思いを馳せる小兵衛。最終巻。 若き日の秋山小兵衛に真剣勝負を挑んだ小野派一刀流の剣客・波切八郎。対照的な二人の剣客の切り結びを描くファン必読の番外編。
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剣客商売番外編 ないしょ ないしょ 剣客商売 庖丁ごよみ 剣客商売読本
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つぎつぎと縁者を暗殺された娘が、密かに習いおぼえた手裏剣の術と、剣客・秋山小兵衛の助太刀により、見事、仇を討ちはたすまで。 著者お気に入りの料理人が腕をふるい、「剣客商売」シリーズ登場の季節感豊かな江戸料理を再現。著者自身の企画になる最後の一冊。 シリーズ全十九冊の醍醐味を縦横に徹底解剖。すりきれるほど読み込んだファンも、これから読もうとする読者も、大満足間違いなし!

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2002/9/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/9/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 368ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101157316
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101157313
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 742個の評価

著者について

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池波 正太郎
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大正12年(1923)、東京・浅草生まれ。下谷・西町小学校を卒業後、株式仲買店に勤める。戦後、下谷区役所に勤務して長谷川伸の門下に入り新国劇の脚 本を書いて演出の腕も磨く。昭和35年(1960)、「錯乱」で直木賞を受賞。52年(1977)、吉川英治文学賞受賞。「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕 掛人・藤枝梅安」の三大シリーズが人気絶頂のさなか、急性白血病で逝去する(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 池波正太郎が書いたもうひとつの「鬼平」「剣客」「梅安」 (ISBN-13: 978-4270005859 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
742グローバルレーティング

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良き愛読書です!
5 星
良き愛読書です!
全巻堪能し拝読。鬼平も全て拝読。現在 仕掛人 藤枝梅安を読書中。剣客シリーズは、浅草橋場、石濱、今戸、大川を渡って牛島様の氏子から鐘ヶ淵までの江戸の風景を素晴らしい表現して下さり私を江戸の時代にタイムスリップさせてくれ、堪能致しました。何回読み返すにもその都度、勉強になり、今後も読み返して参りたく思料致して居ります。
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年4月21日に日本でレビュー済み
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人にすすめられて読んでみました。登場人物がみんな生き生きと描かれていて面白い。
2017年6月25日に日本でレビュー済み
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明るく飄々と、痛快の時代小説。
短編集ゆえに極上の娯楽作品となっている。

問題は巻末の常盤某なる三文文士の解説。
初見の読者は読まぬがいいであろう、この巻以降の大きなネタばらしを書いている。なぜこのような、頭の悪い解説が書けるのか。駄文を連ねるなら手前の著作に止めるが良かろう。

珠玉の時代小説、阿呆に興を削がれても詰まらぬ故、解説を読むなら全館通読の後に、と強く勧めたい。
71人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年9月2日に日本でレビュー済み
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退職後に池波小説を読み始めハマリました。図書館で借りるとどうしても歯抜けになるのですが、第1巻だけは早く読みたくて購入しました。その後はいくつか相前後しながらも全巻図書館で手当てできました。池波ファンは何度も読み返す人が多いようですが、確かにそんな感じなのでそのうち順次買いそろえることになるかもしれません。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年12月10日に日本でレビュー済み
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読みはじめるととまらないです。
歴史的小説の入り口としてもいいと思います
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月7日に日本でレビュー済み
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特に無し
2021年12月11日に日本でレビュー済み
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いい物語ばっかりでした‼️
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年1月21日に日本でレビュー済み
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実におっさん向けラノベ。
そう思う。

特に池波さんのは、楽しく読めるおっさん向けラノベの
金字塔だ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年11月7日に日本でレビュー済み
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なにより、主人公・秋山小兵衛のキャラクターが、すばらしい。人生の甘酸辛苦を味わいつくした後の軽みが魅力的。ほかのキャラクター設定もいい。食べもののシーンも忘れられない。病みつきになるシリーズ。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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