従来の三浦小説だと感動して涙を誘うシーンが多いのですが、
今回はないのです。
むしろ、主人公の恋の行方にドキドキしながら読んでいきました。
まず最初に題名「帰りこぬ風」ですが、聖書からきています。
旧約聖書「神は、彼らがただ肉であって、過ぎ去れば、再び帰り
こぬ風であることを、思い出された。」
意味は、正直よくわかりませんでした。
主人公は、22才の看護婦が、若き医師に恋心を抱き、交際を始めていきます。
恋愛に対する考え方が異なる看護婦仲間との意見の食い違い、恋愛の理想と
現実に悩みながら、成長するという物語が日記形式で書かれています。
最後に、人間とはなにか、人生とは何かと問いかけていきます。
登場人物は、病院の看護婦、医師、患者、患者の親族という狭い範囲です。
患者の一人で、兄のようにやさしく守ってくれる広川さんが「一生に一度も転んだ
事のない人はいない」という言葉を胸に頑張りだしていきます。
作者の考えている男女の交際方については、現在とは大きなギャップがありますが、
それを抜きにしても、恋の顛末が想像を超えて面白かったです。
ずるがしこく言葉巧みに主人公を翻弄していく若き医師をどこまで信用すれば
いいのか、あっというまに読んでしまいました。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
帰りこぬ風 (新潮文庫 み 8-8) 文庫 – 1983/3/1
三浦 綾子
(著)
- 本の長さ262ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1983/3/1
- ISBN-104101162085
- ISBN-13978-4101162089
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1983/3/1)
- 発売日 : 1983/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 262ページ
- ISBN-10 : 4101162085
- ISBN-13 : 978-4101162089
- Amazon 売れ筋ランキング: - 775,830位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1922(大正11)年、北海道旭川市生まれ。
17歳からの7年間、小学校教師として軍国教育に献身したため、戦後に罪悪感と絶望を抱いて退職。
その後、結核で13年間の療養生活を送る。闘病中にキリスト教に出会い、洗礼を受ける。
1959年、生涯の伴侶・三浦光世と結婚。
1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』で入選し、作家活動に入る。
一貫してキリスト教の視点で「愛とは何か」を問い続け、『塩狩峠』『銃口』『道ありき』など数多くの小説、エッセイを発表した。1999年逝去。2012年に生誕90周年。
三浦綾子記念文学館
http://www.hyouten.com/
〒070-8007
北海道旭川市神楽7条8丁目2-15
TEL :0166-69-2626
FAX :0166-69-2611