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墜落の夏―日航123便事故全記録 (新潮文庫) 文庫 – 1989/7/27

4.2 5つ星のうち4.2 111個の評価

五二〇名の生命を奪った、一九八五年八月の日航機墜落事故を細密に追い、現代巨大システムの本質に迫る渾身のノンフィクション。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (1989/7/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1989/7/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 342ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101163111
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101163116
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 111個の評価

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吉岡 忍
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カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2022年8月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味深く読ませていただきました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ページ数は文章の工夫で抑えられると思いますが、内容は良かったです
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
偶然が偶然を呼び、更に偶然を生み出してしまう。これは、必然ではないと思いますが、偶然でもないことが起こるという恐ろしさを強く感じます。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年7月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 夏になると日航123便の事故を一度は思いだす。この夏も同様にて本書を知って読了したところだ。

 まず本書は1986年に書かれているということである。事故から1年程度に書かれた本だけに、当時の「息遣い」や
臨場感という点で迫力がある。但し、当時の段階では未だ調査・精査が出来ていなかった点も多々あったに違いない。
そういう意味では本書は「日航事故を分析する本」である以上に、「日航事故の当時を伝える本」ということで既に
二次資料となっていると言えるのではないか。

 但し、最後の部分で著者が述べている「システムと人間の関係」という部分は今なお新しい。いや、AI等が本格的に
動き出した現代を既に先取りしている感もあり、作者の慧眼と言える。

 その部分では作者は人間が創りあげたシステムというものは、人間のヒューマンファクターの均質化に繋がると
断言している。システムには、異質で多様な人間というものを排除し、金太郎飴を志向させる面があると著者は
警鐘を鳴らしている。それは正に今机上に挙げられるべき論点だ。

 勿論1986年に想定・想像されていた「システム」と、2017年の本日に見られるシステムには大きな違い
もあろう。但し、その根底に流れる「人間の均質性への希求」という点に関してはあまり変わっていない。
「想定内」「想定外」という言葉がいかにたくさん使われるようになったのかということも、その証左と言える。
その点で本書はいまなお新しいのだ。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年11月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この事故を理解するには最適の一冊だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年9月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は事故後1年以内に刊行されたもので、事故発生時の様子から、救助、その後の補償金交渉までが生々しく記録されている、資料としても1級の価値があるもの。やはり気になるのは、発表された事故原因がすでにこの頃から世間で取りざたされており、あれから34年たった今でもその疑惑は逆に深まっているという事実である。本書には推測、憶測の類は一切ないだけに、この未曾有の事故に興味を持つ方は、変な先入観なしに第一に手にとるべき良書と思う。  
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年9月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日航機墜落事故のことが知れました。
結論を探して答に辿り着くことは、一般人にはできないことだと思います。
なぜこの事故が起きたか?というのは、神のみぞ知るところなのでしょう。
このような素晴らしい本が絶版だなんて、残念すぎる。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 航空機事故史上最悪の520人死亡(4人生還)の、日本航空123便墜落事故の詳細な事故記録である。1985年(昭和60年)8月12日、JAL123便(機番号JA8119)は、18:12(定刻12分遅れ)で羽田を離陸、大阪へ向かう。18:24,35離陸12分半後、相模湾上空でドーンという爆発音を記録。後部与圧隔壁の破裂に伴い垂直尾翼と方向舵を失う。その後の経過以下の通り。

18:24,42緊急信号スクォーク77発信。
18:26,00全油圧系統操縦不能。 此処から必死のクルーの格闘が始まる。
18:46,33機長「これはだめかもわからんね」
18:48,40機長「やまいくぞ」
18:56,22最初の接触音。
18:56,25激突音。録音終了。
これら一連のボイスレコーダーの生々しい記録は、現在動画サイトで視聴する事が出来る。

 墜落したボーイング747型SR(ショートレイジ:短距離飛行の多い日本向けに、離着陸回数の増加対策として主翼及び降着機を強化した型)は、当時の科学技術の最先端を行く、二重三重の事故防御システムを完備した「フェイル・セーフ」の設計思想の極致と評価されており、当時の航空関係者の誰しもが、日航機墜落を聞いたとき耳を疑ったという。

 著者は、4人の生還者の1人で、此の日、非番で搭乗していたJALのスチュワーデス、落合由美さんの証言を採録している。その墜落の瞬間の凄まじさは、読むだに戦慄を覚える。

『(前略)そして、すぐに急降下がはじまったのです。まったくの急降下です。まっさかさまです。髪の毛が逆立つくらいの感じです。頭の両わきの髪がうしろにひっぱられるような感じ。ほんとうはそんなふうにはなっていないのでしょうが、そうなっていると感じるほどでした。
 怖いです。怖かったです。思い出させないでください、もう。思い出したくない恐怖です。お客様はもう声も出なかった。私も、これはもう死ぬ、と思った。まっすぐ落ちていきました。振動はありません。窓なんか、とても見る余裕はありません。(後略)』

 此の4人の生還が、奇蹟の中でも稀有な奇蹟であったと感じさせるのが、その言語を絶する阿鼻叫喚の様を呈した墜落遺体である。それは人体が此処迄悲惨な姿になるのかという程のもので、細切れになり、焼け焦げ、飛び散り、貼り付き、それは検死証明書に「全身挫滅」や「全身挫砕」といった此の事故の検死に携わった医師達の産み出した造語によっても窺える。真夏日の事故であった為腐敗が早く、白米の様に蠢く膨大な蛆も発生した。また困難な無数の肉片の特定作業には、献身的に長期間奉仕した日本赤十字社の看護婦達の努力も忘れるべきでない。しかし此等の人々の智恵と努力と誠意とを尽くした作業によっても、肉片と内臓の大部分は遂に特定されず、その年の暮れまでに纏めて荼毘に付された。

 次に遺族を待っていたのは補償問題である。しかし其処には生きた人間達の争いがあった。縁を切った筈の兄弟が現れ、強硬に自らの取り分を主張する。遺族間で連係しようとすれば、うちの息子は優秀だったから、凡百の犠牲者と一緒くたの補償金では納得出来ないと主張する遺族。多額の補償が入って良かったですね、と執拗に中傷する近所の主婦。居たたまれなくて亡き夫と過ごした家を離れたい、という妻は『結局、お金なんですね。そんなふうにしか周囲も私たちのことを見ていないし、日航の世話人の方がいらしても、補償金の話になるんですねえ。私たちが失ったものは、そんなものではないんですけど……』と寂しげな表情で語った情景が印象的であった。此処にも、あの事故さえ起きなければ生まれなかった様々な複雑な問題が刻まれており、如何に多くの人々の人生が狂い、苦悩に晒されたかが窺える。520名の死者の遺族は約400家族。内22世帯が一家全滅。189世帯が母子家庭となり、子供だけが遺された家庭が7あった。

 本文では後章に近づくにつれ、ジャンボ機の機体構造から、整備、経営システム、そして大量輸送社会の構造にまで論が及ぶが、此れは少々論が逸れると言わざるを得まい。但し本書が執筆されたのは事故後1年を経ておらず、生々しい空気を伝えているものの、此の時点では未だ解明していない事実や未解決の事象が多く、結論が判然としていない儘の結びとなっている。よって本書の意義は、此の事故を知り、より深く事故の実態や原因と経過を研究する為の入門書であり、本書に書かれた事故当時の世情や事実経過を得て、より詳細な他書に進むのが良いのではないかと思う。
59人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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