寝る前に読んでます。
ちょうどこの本を読むと眠くなってきてちょうどいい。
そんなに関心のある分野でもなく、でも、つまらない事もない感じ。
(作者のファンの人すいません。)
■その後の感想■
この本はほんといい。目がさえてて眠れなくても5~6ページ読んでいると眠くなってくる。(作者の熱烈なファン方すいません。)
なんだかんだと、4回目読んでいる。
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ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫) 文庫 – 2002/6/1
塩野 七生
(著)
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ローマは一日にして成らず 上
- 本の長さ208ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/6/1
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101181519
- ISBN-13978-4101181516
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愛の年代記 | チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 | コンスタンティノープルの陥落 | ロードス島攻防記 | レパントの海戦 | マキアヴェッリ語録 | |
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サイレント・マイノリティ | イタリア遺聞 | イタリアからの手紙 | サロメの乳母の話 | ルネサンスとは何であったのか | ルネサンスの女たち | |
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「声なき少数派」の代表として、皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、「多数派」の安直な正義を排し、その真髄と美学を綴る。 | 生身の人間が作り出した地中海世界の歴史。そこにまつわるエピソードを、著者一流のエスプリを交えて読み解いた好エッセイ。 | ここ、イタリアの風光は飽くまで美しく、その歴史はとりわけ奥深く、人間は複雑微妙だ。──人生の豊かな味わいに誘う 24 のエセー。 | オデュッセウス、サロメ、キリスト、ネロ、カリグラ、ダンテの裏の顔は?「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く傑作短編集。 | イタリア・ルネサンスは、美術のみならず、人間に関わる全ての変革を目指した。その本質を知り尽くした著者による最高の入門書。 | イタリア・ルネサンスは、美術のみならず、人間に関わる全ての変革を目指した。その本質を知り尽くした著者による最高の入門書。 |
神の代理人 | 想いの軌跡 | 塩野七生『ローマ人の物語』スペシャル・ガイドブック | 海の都の物語 1~6 | 小説 イタリア・ルネサンス 1~4 | |
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信仰と権力の頂点から見えたものは何だったのか──。個性的な四人のローマ法王をとりあげた、塩野ルネサンス文学初期の傑作。 | 地中海の陽光に導かれ、ヨーロッパに渡ってから半世紀──。愛すべき祖国に宛てた手紙ともいうべき珠玉のエッセイ、その集大成。 | ローマ帝国の栄光と衰亡を描いた大ヒット歴史巨編のビジュアル・ダイジェストが登場。『ローマ人の物語』をここから始めよう! | 外交と貿易、軍事力を武器に、自由と独立を守り続けた「地中海の女王」ヴェネツィア共和国。その一千年の興亡史を描いた歴史大作。〈サントリー学芸賞〉 | ヴェネツィアの外交官マルコとローマから来た高級遊女オリンピアの恋の行方は──。塩野七生、唯一の歴史小説。豪華口絵を附す。 |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/6/1)
- 発売日 : 2002/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 208ページ
- ISBN-10 : 4101181519
- ISBN-13 : 978-4101181516
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 21,360位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 6位古代ローマ史
- - 45位ヨーロッパ史一般の本
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著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年8月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんにちは、古舘健です。
ずっと世界史に苦手意識があります。
とくに古代はちんぷんかんぶんです。ヨーロッパの歴史ってたくさんの人名や地名が出てきて、混乱します。よくわからないからこそ知りたい。そんな思いがずっとありました。
本書は、ローマ人の物語(文庫本1/43)です。ローマの誕生から共和制のローマになる歴史が書かれています。
ためになる部分がたくさんありました。
例えば宗教です。古代ローマにも宗教はありましたが、自分たちを守ってくれる支えであったようです。
「一神教と多神教のちがいは、(中略)他者の神を認めるか認めないか、にある。他者の神も認めるということは、他者の存在を認めるということである。(中略)いまだにわれわれは一神教的な金縛りから自由になっていない。(P75)」
古代ローマ人は法律を行動規範にしました。勢力を拡大するとき、相手の神や思想を否定せずにすみました。
「人間の行動規範の正し手を、
宗教に求めたユダヤ人。
哲学に求めたギリシア人。
法律に求めたローマ人。(P76)」
古代ローマが巨大になれたのは、戦争に勝っても相手を認めたことにあると、古代ローマの著述家、プルタルコスは言います。
「そのローマを、ギリシア人であるプルタルコスは、『敗者を同化する彼らのやり方くらい、ローマを巨大にした要因はなかった』と書く(P167)」
以下のテルモピューレの戦いの部分で泣きました。
「ペルシア王は、テルモピューレの強行突破を避け、(中略)背後からスパルタ勢を公関させた。レオニダスは、四千のペロポネソスからの兵たちに退却を命じた。そしてスパルタの三百の戦士だけで、テルモピューレの死守を決めたのだ。最後の一人になっても闘いつづけたスパルタの戦士たちを讃えて、この地には後に、次の詞を刻んだ記念の碑が建てられた。
『異国の人々よ、ラケダイモン(スパルタ)の人々に伝えられよ。祖国への愛に殉じたわれらは皆、この地に眠ることを』(中略)危機を直前にして共闘戦線は、これで不動になった。(P187)」
圧倒的な敵、ペルシア帝国にスパルタとアテネの連合軍がテルモピューレで迎え撃ちますが、背後をつかれ、スパルタの300人の戦士が討ち死にするシーンです。昔、映画でこのシーンをみたことがありました。映画の題名は覚えていませんが、圧倒的な兵力を前に祖国や家族のために戦いながら倒れていく最強の戦士たちを想像し、泣きました。
古代ローマの歴史や地理は複雑ですが、本書は人を中心に書かれているので、理解しやすかったです。2巻を読んだらまたレビューしますね!
以下はメモのために抜粋します。
------------------------------------------------
P3
「印刷技術を発明したのがドイツ人のグーテンベルグであることは世界史の常識ですが、(中略)この発明がルネサンス的な考え方の普及に多いに役立ったのは、ルネサンス運動の発症の地でもあるイタリアでの企業化に成功したからです。(中略)
長かった中世時代を通じての書物とは、修道僧たちの苦労の結果である筆者本であったのでした。(中略)印刷技術は、この限界を取り払った。」
P30
「ホメロスの作といわれ、(中略)叙事詞『イーリアス』によれば、小アジアの西岸の豊かな都市トロイは、アガメムノンやアキレスに率いられたギリシア軍に攻められ、(中略)武将の一人オデュッセウスの考案した巨大な木馬を、(中略)トロイの人々は、十年も守り抜いてきた城内に引き入れてしまったのだ。
(中略)トロイ王の婿アエネアスだけが、老いた父と息子と(中略)脱出に成功する。アエネアスは美と愛の女神ヴィーナスと人間の男との間に生まれた子であり、」
P52
「レムスが死んで一人だけの王になったロムルスは、まずはじめに、パラティーノの丘の周囲に城壁をめぐらせた。都市建設の意思表示である。(中略)その日は、紀元前七五三年の四月二十一日であったという。(中略)
その年、ロムレスは十八歳。この若者と彼に従いてきた三千人のラテン人によって、ローマは建国されたのである。」
P61
「ローマの王は、王自らが神であるエジプトのファラオとはちがう。神と人間たちの間をつなぐ神官的色彩の濃いメソポタミアの王とも違う。豪族の首領という感じのギリシアの王ともちがった。
(中略)共同体の意を体現し、その共同体を率いていく存在なのである。(中略)終身の大統領と考えたほうが適切かもしれない。」
P67
「第二代のローマ王ヌマの業績のうちで最も特記さるべきことは、宗教に関しての改革であっただろう。
(中略)ヌマのおこなった整理は、これらの神々にヒエラルキーを与えたのである。だが、これこそがローマの神だと、一つを決めはしなかった。(中略)多神教では、人間の行いや倫理道徳を正す役割を神に求めない。一方、一神教では、それこそが神の専売特許なのである。多神教の神々は、ギリシア神話に見られるように、人間並みの欠点をもつ。」
P136
「周辺民族相手の自衛戦争も一段落した前五世紀半ば、ローマ人ははじめて成文法なるものを作ることになった。
(中略)ローマの民衆は実に有効な武器をもっていた。兵役拒否という、ストライキに訴えたからである。」
P138
「ギリシア文明は、紀元前二〇〇〇年前後に、ギリシア本土ではなくクレタ島にはじまった。クレタ等のほうが本土ギリシアよりも、その当時の先進文明であるエジプトに近かったからであろう。新しい文明は、なぜか周辺から生まれる。」
P142
「前七七六年には、第一回のオリンピア競技会が開かれている。四年に一度戦闘をやめ、オリンピアの地に集まって体育競技を愉しむということは、それ以外の時期は戦闘をしていたということだ。」
P170
「農業と商工業を被支配階級にまかせていたスパルタ人が軍務専従を選んだのは、二十四の一しかない人口で残りを支配していかねばならなかったゆえの方策であったろう。」
P174
「男であっても、少年期に習う読み書きのほかは、高尚な内容の書物も活潑な議論も歓迎されなかった。(中略)古代のスパルタでは、おしゃべりは軽蔑された。(中略)
スパルタの戦士たるもの、読書に溺れるなどはもちろんのこと、疑問をいだいたり考えをめぐらせたりするのも誉められたことではないのである。」
P176
「そして、すべてがこの一時に捧げられていただけに、スパルタの軍事力は恐るべきものだった。(中略)先鋭部隊といえばギリシアでは、スパルタの歩兵部隊のことだった。
だが、このスパルタは、戦士のほかには何も産まなかった。哲学も科学も、文学も歴史も、建築も彫刻も、(中略)スパルタ式、という言葉を残しただけである。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
ずっと世界史に苦手意識があります。
とくに古代はちんぷんかんぶんです。ヨーロッパの歴史ってたくさんの人名や地名が出てきて、混乱します。よくわからないからこそ知りたい。そんな思いがずっとありました。
本書は、ローマ人の物語(文庫本1/43)です。ローマの誕生から共和制のローマになる歴史が書かれています。
ためになる部分がたくさんありました。
例えば宗教です。古代ローマにも宗教はありましたが、自分たちを守ってくれる支えであったようです。
「一神教と多神教のちがいは、(中略)他者の神を認めるか認めないか、にある。他者の神も認めるということは、他者の存在を認めるということである。(中略)いまだにわれわれは一神教的な金縛りから自由になっていない。(P75)」
古代ローマ人は法律を行動規範にしました。勢力を拡大するとき、相手の神や思想を否定せずにすみました。
「人間の行動規範の正し手を、
宗教に求めたユダヤ人。
哲学に求めたギリシア人。
法律に求めたローマ人。(P76)」
古代ローマが巨大になれたのは、戦争に勝っても相手を認めたことにあると、古代ローマの著述家、プルタルコスは言います。
「そのローマを、ギリシア人であるプルタルコスは、『敗者を同化する彼らのやり方くらい、ローマを巨大にした要因はなかった』と書く(P167)」
以下のテルモピューレの戦いの部分で泣きました。
「ペルシア王は、テルモピューレの強行突破を避け、(中略)背後からスパルタ勢を公関させた。レオニダスは、四千のペロポネソスからの兵たちに退却を命じた。そしてスパルタの三百の戦士だけで、テルモピューレの死守を決めたのだ。最後の一人になっても闘いつづけたスパルタの戦士たちを讃えて、この地には後に、次の詞を刻んだ記念の碑が建てられた。
『異国の人々よ、ラケダイモン(スパルタ)の人々に伝えられよ。祖国への愛に殉じたわれらは皆、この地に眠ることを』(中略)危機を直前にして共闘戦線は、これで不動になった。(P187)」
圧倒的な敵、ペルシア帝国にスパルタとアテネの連合軍がテルモピューレで迎え撃ちますが、背後をつかれ、スパルタの300人の戦士が討ち死にするシーンです。昔、映画でこのシーンをみたことがありました。映画の題名は覚えていませんが、圧倒的な兵力を前に祖国や家族のために戦いながら倒れていく最強の戦士たちを想像し、泣きました。
古代ローマの歴史や地理は複雑ですが、本書は人を中心に書かれているので、理解しやすかったです。2巻を読んだらまたレビューしますね!
以下はメモのために抜粋します。
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P3
「印刷技術を発明したのがドイツ人のグーテンベルグであることは世界史の常識ですが、(中略)この発明がルネサンス的な考え方の普及に多いに役立ったのは、ルネサンス運動の発症の地でもあるイタリアでの企業化に成功したからです。(中略)
長かった中世時代を通じての書物とは、修道僧たちの苦労の結果である筆者本であったのでした。(中略)印刷技術は、この限界を取り払った。」
P30
「ホメロスの作といわれ、(中略)叙事詞『イーリアス』によれば、小アジアの西岸の豊かな都市トロイは、アガメムノンやアキレスに率いられたギリシア軍に攻められ、(中略)武将の一人オデュッセウスの考案した巨大な木馬を、(中略)トロイの人々は、十年も守り抜いてきた城内に引き入れてしまったのだ。
(中略)トロイ王の婿アエネアスだけが、老いた父と息子と(中略)脱出に成功する。アエネアスは美と愛の女神ヴィーナスと人間の男との間に生まれた子であり、」
P52
「レムスが死んで一人だけの王になったロムルスは、まずはじめに、パラティーノの丘の周囲に城壁をめぐらせた。都市建設の意思表示である。(中略)その日は、紀元前七五三年の四月二十一日であったという。(中略)
その年、ロムレスは十八歳。この若者と彼に従いてきた三千人のラテン人によって、ローマは建国されたのである。」
P61
「ローマの王は、王自らが神であるエジプトのファラオとはちがう。神と人間たちの間をつなぐ神官的色彩の濃いメソポタミアの王とも違う。豪族の首領という感じのギリシアの王ともちがった。
(中略)共同体の意を体現し、その共同体を率いていく存在なのである。(中略)終身の大統領と考えたほうが適切かもしれない。」
P67
「第二代のローマ王ヌマの業績のうちで最も特記さるべきことは、宗教に関しての改革であっただろう。
(中略)ヌマのおこなった整理は、これらの神々にヒエラルキーを与えたのである。だが、これこそがローマの神だと、一つを決めはしなかった。(中略)多神教では、人間の行いや倫理道徳を正す役割を神に求めない。一方、一神教では、それこそが神の専売特許なのである。多神教の神々は、ギリシア神話に見られるように、人間並みの欠点をもつ。」
P136
「周辺民族相手の自衛戦争も一段落した前五世紀半ば、ローマ人ははじめて成文法なるものを作ることになった。
(中略)ローマの民衆は実に有効な武器をもっていた。兵役拒否という、ストライキに訴えたからである。」
P138
「ギリシア文明は、紀元前二〇〇〇年前後に、ギリシア本土ではなくクレタ島にはじまった。クレタ等のほうが本土ギリシアよりも、その当時の先進文明であるエジプトに近かったからであろう。新しい文明は、なぜか周辺から生まれる。」
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スパルタの戦士たるもの、読書に溺れるなどはもちろんのこと、疑問をいだいたり考えをめぐらせたりするのも誉められたことではないのである。」
P176
「そして、すべてがこの一時に捧げられていただけに、スパルタの軍事力は恐るべきものだった。(中略)先鋭部隊といえばギリシアでは、スパルタの歩兵部隊のことだった。
だが、このスパルタは、戦士のほかには何も産まなかった。哲学も科学も、文学も歴史も、建築も彫刻も、(中略)スパルタ式、という言葉を残しただけである。」
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます!
2019年12月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
凄い内容でワクワク感あり、そして政治経済及び文化に繋がり,しっかりと理解したいが、なかなか難しい。
2021年6月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大変人気のある作品、やっと読みました。もう少し、小説的な味付けを期待していましたが、あくまでも事実に忠実に描かれた歴史書でした。面白いか、と言われると面白くはない。人間は、紀元前の昔から、自身の地位のため、領土を得るために殺し合いを続ける生き物なのだということがよくわかりました。
2019年9月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ずっと歴史は敬遠していたのですが、この本はあっと言う間に読んでしまいました☆ローマ建国のお話、読み易く内容も興味深く良かったです☆
2014年9月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
塩野氏のライフワークと言うべき、「ローマ人の物語」
単行本全15巻。
文庫版は全43巻!!
文庫版はものすごく薄くて、物理的に電車の中などで読みやすい。
持ち運びが簡単であるべき、という文庫版の「由来」を紹介する巻頭の読者へのメッセージを遵守した造りだ。
塩野氏ご本人は「歴史書」というスタンスでなく、小説家としての歴史記述であるとしているが、資料の不足は創作力で補う本作は、わかりやすい、とっつきやすいという読みやすさの点で、ローマ帝国史として秀逸であると思う。
故高坂正堯氏の「文明の興亡」論の流れを汲むことは間違いないと思うのであるが、「現実主義」、「マキアヴェッリズム」をキーワードとして意識すると、さらに読みやすく腹におちる。
経営に携わる人、組織の長たる人、読むことで得られるものはとてつもなく多いと思う。
スタートを飾る第1巻は、「ローマ帝国前史」(の前半)。
情緒的な著述ではないにも関わらず、読む方としては「血沸き、肉躍る」感じが味わえる。
すでに購入や図書館で借りたりして、単行本で読み終わった著作ではあるものの、子のためにも、全巻改めて文庫で揃えようと思う。
単行本全15巻。
文庫版は全43巻!!
文庫版はものすごく薄くて、物理的に電車の中などで読みやすい。
持ち運びが簡単であるべき、という文庫版の「由来」を紹介する巻頭の読者へのメッセージを遵守した造りだ。
塩野氏ご本人は「歴史書」というスタンスでなく、小説家としての歴史記述であるとしているが、資料の不足は創作力で補う本作は、わかりやすい、とっつきやすいという読みやすさの点で、ローマ帝国史として秀逸であると思う。
故高坂正堯氏の「文明の興亡」論の流れを汲むことは間違いないと思うのであるが、「現実主義」、「マキアヴェッリズム」をキーワードとして意識すると、さらに読みやすく腹におちる。
経営に携わる人、組織の長たる人、読むことで得られるものはとてつもなく多いと思う。
スタートを飾る第1巻は、「ローマ帝国前史」(の前半)。
情緒的な著述ではないにも関わらず、読む方としては「血沸き、肉躍る」感じが味わえる。
すでに購入や図書館で借りたりして、単行本で読み終わった著作ではあるものの、子のためにも、全巻改めて文庫で揃えようと思う。
2014年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文庫本で手軽に開いて読め、活字も大きくて見やすいです。バッグに入れておいてローマへの道へいざなってくれる貴重な本です。
2015年8月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ローマ帝国といえばだれもが知っています。
けれどローマ人はどんな人たちだったのか、どんな民族が母体となったのか、どのように発展しどのように滅亡したのかはあまり知られていません。
様々なローマ史家や研究者、学者、第一次資料などを用いると同時に、現代が強く影響を受けているキリスト教敵価値観からも距離をおきながら、著者が古代ローマを語ります。
今ではあって当たり前の高速道路や水道という公共施設を、2000年以上前に整備した近代国家と見紛うほどの古代帝国・ローマを理解する一助となるでしょう。
原書はハードブックですが、文庫本となったことで手軽に持ち運べ、どこでも気軽に読むことができます。
また、カバーも落ち着いた配色で人前で読むと知性を感じさせるかも?
表紙や背表紙にはローマ時代の硬貨が記載され、時代を経るにしたがって変化していきます。
1巻ではローマ誕生からローマ神話、王政ローマ、共和制ローマへの変遷に加えて、ギリシャ文明や都市国家アテネとスパルタの違いや特徴、そしてペルシャ戦役までが語られています。
文章の端々から、著者のローマ人に対する愛情が感じられる、ローマ入門書シリーズ
けれどローマ人はどんな人たちだったのか、どんな民族が母体となったのか、どのように発展しどのように滅亡したのかはあまり知られていません。
様々なローマ史家や研究者、学者、第一次資料などを用いると同時に、現代が強く影響を受けているキリスト教敵価値観からも距離をおきながら、著者が古代ローマを語ります。
今ではあって当たり前の高速道路や水道という公共施設を、2000年以上前に整備した近代国家と見紛うほどの古代帝国・ローマを理解する一助となるでしょう。
原書はハードブックですが、文庫本となったことで手軽に持ち運べ、どこでも気軽に読むことができます。
また、カバーも落ち着いた配色で人前で読むと知性を感じさせるかも?
表紙や背表紙にはローマ時代の硬貨が記載され、時代を経るにしたがって変化していきます。
1巻ではローマ誕生からローマ神話、王政ローマ、共和制ローマへの変遷に加えて、ギリシャ文明や都市国家アテネとスパルタの違いや特徴、そしてペルシャ戦役までが語られています。
文章の端々から、著者のローマ人に対する愛情が感じられる、ローマ入門書シリーズ