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ローマ人の物語 (3) ― ハンニバル戦記(上) (新潮文庫) 文庫 – 2002/7/1
塩野 七生
(著)
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紀元前三世紀後半、イタリア半島を統一したローマは、周辺諸国にとって無視できない存在になっていた。そのローマに、紛争絶えないシチリアの小国が救援を依頼。ローマは建国以来初めて、海を渡っての兵の派遣を決める。しかしそれは、北アフリカの大国カルタゴとの対決も意味していた――地中海の覇権を巡って争われ、戦争史上に残る大戦「ポエニ戦役」、その前半戦を描く。
- ISBN-104101181535
- ISBN-13978-4101181530
- 出版社新潮社
- 発売日2002/7/1
- 言語日本語
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- 本の長さ160ページ
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愛の年代記 | チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 | コンスタンティノープルの陥落 | ロードス島攻防記 | レパントの海戦 | マキアヴェッリ語録 | |
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「声なき少数派」の代表として、皮相で浅薄な価値観に捉われることなく、「多数派」の安直な正義を排し、その真髄と美学を綴る。 | 生身の人間が作り出した地中海世界の歴史。そこにまつわるエピソードを、著者一流のエスプリを交えて読み解いた好エッセイ。 | ここ、イタリアの風光は飽くまで美しく、その歴史はとりわけ奥深く、人間は複雑微妙だ。──人生の豊かな味わいに誘う 24 のエセー。 | オデュッセウス、サロメ、キリスト、ネロ、カリグラ、ダンテの裏の顔は?「ローマ人の物語」の作者が想像力豊かに描く傑作短編集。 | イタリア・ルネサンスは、美術のみならず、人間に関わる全ての変革を目指した。その本質を知り尽くした著者による最高の入門書。 | イタリア・ルネサンスは、美術のみならず、人間に関わる全ての変革を目指した。その本質を知り尽くした著者による最高の入門書。 |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/7/1)
- 発売日 : 2002/7/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 160ページ
- ISBN-10 : 4101181535
- ISBN-13 : 978-4101181530
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 154,922位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年1月10日に日本でレビュー済み
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いよいよポエニ戦役始まる。上巻は前哨戦。ローマの戦い方の特徴が分かりやすく述べられています。失敗を繰り返しながら経験に学びながら強くなるのがローマの特徴なのかもしれません。ローマ共和制の特徴、軍隊の仕組みなども大変興味深かったです。
2013年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ハンニバルとカエサルの巻を何度も読み返していますが、つくづく、古代ローマ人の偉大さを痛感します。
日本人は、米の民族でしたが、戦後、アメリカナイズされた食生活になりました。なんとなく、コメ中心の食生活が劣っているように感じている人も多いでしょう。
ところが、違うのです。
ハンニバル戦記上の146ページ。目からウロコではないですか?
ーーーーーーー
ローマ人は、肉食人種ではなかった。魚は好んだが、動物の肉には執着していない。戦闘の連続で小麦の補給が絶え、やむをえず肉を食べたという記述があるくらいだ。そのローマ人の主食は、小麦粉を使ったパンか、それとも小麦粉を主としたおかゆである。野菜や果物は好んだ。チーズや牛や羊の乳も好んだが、それらと魚類が蛋白源であったようである。
肉を好むガリア人やゲルマン人とは、ローマ人はその点がちがった。ガリア人、とくに後年接触するグルマン人に対してはとくに、ローマの兵士は体格で圧倒され、しばしば劣等感に悩んでいたのだから、肉を食べて体位向上をはかったらよかろうものなのに、そのような努力はまったくしていない。戦闘は体力で決まるものではないと思っていたのか、それとも、海産物と穀物とチーズとオリーブ油に葡萄酒の、地中海世界の食事から離れることができなかったのかもしれない。ローマ兵の食事も、牛や羊の乳を入れて煮たおかゆかパンか、それにチーズの一片に玉ねぎに一杯の葡萄酒が、行軍中の食事だった。これで世界を征服したのだから呆れる。ちなみに、現代欧米人の肉好きは、彼らの祖先が、ガリア人かグルマン人であったからである。
ーーーーーーー
この事実を指摘してくれた著者に感謝です。
お米のご飯は、魯山人の、青空文庫で読めるエッセイでも指摘されている通り、最高のごちそうだと思いますね。
日本人は、米の民族でしたが、戦後、アメリカナイズされた食生活になりました。なんとなく、コメ中心の食生活が劣っているように感じている人も多いでしょう。
ところが、違うのです。
ハンニバル戦記上の146ページ。目からウロコではないですか?
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ローマ人は、肉食人種ではなかった。魚は好んだが、動物の肉には執着していない。戦闘の連続で小麦の補給が絶え、やむをえず肉を食べたという記述があるくらいだ。そのローマ人の主食は、小麦粉を使ったパンか、それとも小麦粉を主としたおかゆである。野菜や果物は好んだ。チーズや牛や羊の乳も好んだが、それらと魚類が蛋白源であったようである。
肉を好むガリア人やゲルマン人とは、ローマ人はその点がちがった。ガリア人、とくに後年接触するグルマン人に対してはとくに、ローマの兵士は体格で圧倒され、しばしば劣等感に悩んでいたのだから、肉を食べて体位向上をはかったらよかろうものなのに、そのような努力はまったくしていない。戦闘は体力で決まるものではないと思っていたのか、それとも、海産物と穀物とチーズとオリーブ油に葡萄酒の、地中海世界の食事から離れることができなかったのかもしれない。ローマ兵の食事も、牛や羊の乳を入れて煮たおかゆかパンか、それにチーズの一片に玉ねぎに一杯の葡萄酒が、行軍中の食事だった。これで世界を征服したのだから呆れる。ちなみに、現代欧米人の肉好きは、彼らの祖先が、ガリア人かグルマン人であったからである。
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この事実を指摘してくれた著者に感謝です。
お米のご飯は、魯山人の、青空文庫で読めるエッセイでも指摘されている通り、最高のごちそうだと思いますね。
2010年3月28日に日本でレビュー済み
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第一次ポエニ戦役(紀元前264年から前241年)とその後の前219年までについて書かれている。ローマとカルタゴの争いである。
海上ではとてもカルタゴにかなわないと考えたローマは、「カラス」という新兵器を船上に設置した。「カラス」とは一種の桟橋で、敵船に接近するや、帆柱から解かれた「カラス」が敵船の甲板に落下して突き刺さり、これを通ってローマ兵が敵船になだれこむものである。
カルタゴ政府は捕虜になっていた前執政官のレグルスを講和の使節とした。その際カルタゴはシチリアの全面放棄を講和の条件としたが、レグルスは講和を結ばないように説得したという。その後カルタゴに戻ったレグルスは、丸い籠の中に押し込められ、それを象たちがフットボールをするやり方で殺された。
「共和制ローマでは、軍の総司令官でもある執政官に対し、いったん任務を与えて送り出した後は、元老院でさえ何一つ指令を与えないし、作戦上の口出しもしないのが決まりだった」という。
「ローマ人の面白いところは、何でも自分たちでやろうとしなかったところであり、どの分野でも自分たちがナンバー・ワンでなければならないとは考えないところであった。」
海上ではとてもカルタゴにかなわないと考えたローマは、「カラス」という新兵器を船上に設置した。「カラス」とは一種の桟橋で、敵船に接近するや、帆柱から解かれた「カラス」が敵船の甲板に落下して突き刺さり、これを通ってローマ兵が敵船になだれこむものである。
カルタゴ政府は捕虜になっていた前執政官のレグルスを講和の使節とした。その際カルタゴはシチリアの全面放棄を講和の条件としたが、レグルスは講和を結ばないように説得したという。その後カルタゴに戻ったレグルスは、丸い籠の中に押し込められ、それを象たちがフットボールをするやり方で殺された。
「共和制ローマでは、軍の総司令官でもある執政官に対し、いったん任務を与えて送り出した後は、元老院でさえ何一つ指令を与えないし、作戦上の口出しもしないのが決まりだった」という。
「ローマ人の面白いところは、何でも自分たちでやろうとしなかったところであり、どの分野でも自分たちがナンバー・ワンでなければならないとは考えないところであった。」
2010年8月10日に日本でレビュー済み
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ハンニバル戦記の上巻で、第二次ポエニ戦役以前を扱っている。二章構成で、第一章で第一次ポエニ戦役を、第二章でその後のカルタゴ、ローマ両国の戦後処理やローマの軍政を中心とする政策について述べている。
史料に基づいて丹念に書かれてはいるが、地中海三部作や著者のその他のローマ史に関する著書を既読の読者にとっては、新鮮味が感じられない内容。海戦の部分やローマのインフラ整備策、「ローマ連合」の辺りでは、読んでいて既視感を覚えた。やはり、ハンニバルが登場しないと物語が締まらない。そのため、ハンニバルの父で敗軍の将ハミニカルを登場させ、ハンニバルにローマへの復讐を誓わせるシーンを用意している。著者も早くハンニバルの描写に移りたいとの気分が漂っている。全体として、第二次ポエニ戦役以降のハンニバルの活躍を描くための序章と言った趣き。
もう一点、例えば何故ローマ人がギリシャ文化を尊重して受容したかの理由が、これまで通り曖昧な所に不満が残る。ギリシャ文化が高度で、ローマ人がそれを受け入れるだけの寛容精神と合理性(無駄をしない)があったとの論は、説明になっていないと思う。私は、塩野氏の特徴は史実に基づきながらも、現代日本を見据え、想像力を駆使して独自の論を展開・提言する所にあると思っているので、本作は期待外れ。その意味で、冒頭の「読者へ」で、自身は「歴史のプロセスを書く」タイプと述べているのは奇異。上述の通り、ローマ史を道具として、自論を展開するのが著者の持ち味なのだから。本作もエピソードを追加するとか、カルタゴ人の気質を現代日本人と比較するとかの工夫があっても良かったのではないか。
史料に基づいて丹念に書かれてはいるが、地中海三部作や著者のその他のローマ史に関する著書を既読の読者にとっては、新鮮味が感じられない内容。海戦の部分やローマのインフラ整備策、「ローマ連合」の辺りでは、読んでいて既視感を覚えた。やはり、ハンニバルが登場しないと物語が締まらない。そのため、ハンニバルの父で敗軍の将ハミニカルを登場させ、ハンニバルにローマへの復讐を誓わせるシーンを用意している。著者も早くハンニバルの描写に移りたいとの気分が漂っている。全体として、第二次ポエニ戦役以降のハンニバルの活躍を描くための序章と言った趣き。
もう一点、例えば何故ローマ人がギリシャ文化を尊重して受容したかの理由が、これまで通り曖昧な所に不満が残る。ギリシャ文化が高度で、ローマ人がそれを受け入れるだけの寛容精神と合理性(無駄をしない)があったとの論は、説明になっていないと思う。私は、塩野氏の特徴は史実に基づきながらも、現代日本を見据え、想像力を駆使して独自の論を展開・提言する所にあると思っているので、本作は期待外れ。その意味で、冒頭の「読者へ」で、自身は「歴史のプロセスを書く」タイプと述べているのは奇異。上述の通り、ローマ史を道具として、自論を展開するのが著者の持ち味なのだから。本作もエピソードを追加するとか、カルタゴ人の気質を現代日本人と比較するとかの工夫があっても良かったのではないか。
2015年4月4日に日本でレビュー済み
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ローマン人の物語の2巻目で、文庫では上中下の3分冊となっている。
歴史を知らなくても、「ハンニバル」という言葉は知っている。
ここで描かれているのは、紀元前264年からの第一次ポエニ戦役から、紀元前146年のカルタゴの消滅まで。
ローマが短期間で、地中海世界を制覇する要因になったのは、ローマを攻めたハンニバルとの戦いの結果だと結論づけている。
塩野七生の筆力により、紀元前の人物一人ひとりが活き活きと描かれていて、文庫3巻一気に読めた。
それぞれの戦いが、細かく描写されており、おもしろい。
また、この時代の共通語はギリシャ語で、敵同士の話は、当時の共通語であった「ギリシャ語」で行われていたのではないか、という推測も興味深い。
歴史を知らなくても、「ハンニバル」という言葉は知っている。
ここで描かれているのは、紀元前264年からの第一次ポエニ戦役から、紀元前146年のカルタゴの消滅まで。
ローマが短期間で、地中海世界を制覇する要因になったのは、ローマを攻めたハンニバルとの戦いの結果だと結論づけている。
塩野七生の筆力により、紀元前の人物一人ひとりが活き活きと描かれていて、文庫3巻一気に読めた。
それぞれの戦いが、細かく描写されており、おもしろい。
また、この時代の共通語はギリシャ語で、敵同士の話は、当時の共通語であった「ギリシャ語」で行われていたのではないか、という推測も興味深い。
2013年4月20日に日本でレビュー済み
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3巻ではイタリア半島を手にしたローマと地中海の海運国家カルタゴの間で
争われた第一次ポエ二戦役とその後についてを扱っています。
この時期ローマははじめての海軍を持ち、カルタゴと会戦するのです。
名高いハンニバルの幼少〜青年にかけての年代にあたるため彼はほとんど出てきません。
1、2巻でも説明された”開放的”なローマはその性質を遺憾なく発揮し
かつての敵国出身者もローマに与したあとは最高指導者にあたる執政官に
選出したりラテン語圏でありながらギリシア語を積極的に取り入れたりと
次々と外部勢力を吸収しながら大きくなっていきます。
敗戦の将の罪を問わず再び指導者に選ぶローマと敗戦の将を極刑に処するカルタゴ、
ローマ人を中心とするローマ軍と他国の傭兵を中心としたカルタゴ軍の対照が印象的です。
後半ではローマのシステマティックな兵役制度や装備、報酬、
宿営地の作り方などが紹介されており興味深いです。
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名高いハンニバルの幼少〜青年にかけての年代にあたるため彼はほとんど出てきません。
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後半ではローマのシステマティックな兵役制度や装備、報酬、
宿営地の作り方などが紹介されており興味深いです。
2015年11月2日に日本でレビュー済み
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ここでコメントしたつもりが、まちがって第4巻のほうに書いてしましました。じっくりゆっくり読んでいきたいと思っています。
2007年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
イタリア半島を統一したローマが始めて海軍を持つこととなる、第一次ポエニ戦役の章である。
農牧民族であるゆえに、海運に興味の無かったローマ人が、思いがけず強敵カルタゴとの長い戦いをせざるを得なくなった。開戦前には、十分な海軍さえ持たなかったにもかかわらず。
しかし、長い戦の末、ローマはシチリアを勢力圏に治め、地中海の西域をその手中にしたのである。
長い時を経て、ようやくイタリア半島から海を渡った土地に勢力圏を拡大していくローマ。その後、どのように覇権を広げていくのか、興味高まる序章の巻である。
農牧民族であるゆえに、海運に興味の無かったローマ人が、思いがけず強敵カルタゴとの長い戦いをせざるを得なくなった。開戦前には、十分な海軍さえ持たなかったにもかかわらず。
しかし、長い戦の末、ローマはシチリアを勢力圏に治め、地中海の西域をその手中にしたのである。
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