第2代皇帝ティベリウス後半生。元老院に失望し家出。カプリ島にこもりローマを遠隔統治する。
庶民や元老院の評価は散々だったが、「テリブル」な存在であり続けたために帝国は盤石なものになった。
第3代皇帝カリグラに対する「政治とは何かがまったくわかっていない若者が、政治をせざるを得ない立場についてしまったがために帝国、本人ともに不幸な結果となってしまった」という著者の評にまったく同感。
父ゲルマニクスが長命だったらと思う。
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ローマ人の物語 (18) 悪名高き皇帝たち(2) (新潮文庫) 文庫 – 2005/8/28
塩野 七生
(著)
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- 本の長さ224ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/8/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101181683
- ISBN-13978-4101181684
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愛の年代記 | チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷 | コンスタンティノープルの陥落 | ロードス島攻防記 | レパントの海戦 | マキアヴェッリ語録 | |
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サイレント・マイノリティ | イタリア遺聞 | イタリアからの手紙 | サロメの乳母の話 | ルネサンスとは何であったのか | ルネサンスの女たち | |
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信仰と権力の頂点から見えたものは何だったのか──。個性的な四人のローマ法王をとりあげた、塩野ルネサンス文学初期の傑作。 | 地中海の陽光に導かれ、ヨーロッパに渡ってから半世紀──。愛すべき祖国に宛てた手紙ともいうべき珠玉のエッセイ、その集大成。 | ローマ帝国の栄光と衰亡を描いた大ヒット歴史巨編のビジュアル・ダイジェストが登場。『ローマ人の物語』をここから始めよう! | 外交と貿易、軍事力を武器に、自由と独立を守り続けた「地中海の女王」ヴェネツィア共和国。その一千年の興亡史を描いた歴史大作。〈サントリー学芸賞〉 | ヴェネツィアの外交官マルコとローマから来た高級遊女オリンピアの恋の行方は──。塩野七生、唯一の歴史小説。豪華口絵を附す。 |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/8/28)
- 発売日 : 2005/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 224ページ
- ISBN-10 : 4101181683
- ISBN-13 : 978-4101181684
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 140,473位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 52位古代ローマ史
- - 354位ヨーロッパ史一般の本
- - 3,022位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年5月14日に日本でレビュー済み
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2017年11月20日に日本でレビュー済み
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何から何まで正反対な2代皇帝ティベリウスと3代皇帝カリグラの比較対象が興味深い巻。結果的には名君だったティベリウスに対してカリグラが暗君だったわけだが、全く不人気だったティベリウスの没後、カリグラの即位を人々は拍手喝采して歓迎したのだ。皆に嫌われながらもローマ帝国の繁栄を盤石のものに築き上げたティベリウスの後、人気取りに走ったカリグラの愚政が帝国を傾けたと言う構図は、現代日本にも当てはまると思う。私達は過去の歴史を経て獲得した民主主義の政体が良きものであると考えているが、国民の投票で政治家が選ばれるシステムはカリグラを生み出し兼ねない危険性も孕んでいるわけだ。
子細に見ると、晩年島に隠棲し元老院をリモートコンロールする形で権力を奮ったティベリウスのやり方は最悪で人心を失ったのも当然。それは置いても猜疑心に満ち陰険で緊縮財政を進めたティベリウスの不人気はうなずけるものだが、結果的には名君と評価される。一方若くして皇帝の座に着いたカリグラは絶大な人気を背景に放漫な人気取り政策に走った結果国庫を傾けて数年で暗殺され、暗君とのそしりを受ける。
私達がこの歴史に学ぶべき事は沢山ある。
子細に見ると、晩年島に隠棲し元老院をリモートコンロールする形で権力を奮ったティベリウスのやり方は最悪で人心を失ったのも当然。それは置いても猜疑心に満ち陰険で緊縮財政を進めたティベリウスの不人気はうなずけるものだが、結果的には名君と評価される。一方若くして皇帝の座に着いたカリグラは絶大な人気を背景に放漫な人気取り政策に走った結果国庫を傾けて数年で暗殺され、暗君とのそしりを受ける。
私達がこの歴史に学ぶべき事は沢山ある。
2013年6月28日に日本でレビュー済み
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一気に読み切らないように、常に3連番づつ買い足します。眠れなくなるほど夢中に読むほどおもしろいです。
2005年10月24日に日本でレビュー済み
ローマ帝国三代皇帝カリグラ。
カリグラってどこかで聞いたことある響きだと思っていたが、映画だったのか。
かなり過激な映画らしい。
映画の方が気になるぞ。
カリグラってどこかで聞いたことある響きだと思っていたが、映画だったのか。
かなり過激な映画らしい。
映画の方が気になるぞ。
2019年8月31日に日本でレビュー済み
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カリギュラとドルシッラの禁断の愛のお話が読みたかったのですが一ページで終わりがっかり。そのかわりティヴェリウスの冷徹な政治力が分かったのは面白かったです。
2011年10月7日に日本でレビュー済み
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二代皇帝のティベリウスと、それを受け継いだカリグラの政治を比較する程、政治の良し悪しの違いを認識させることはないように思う。前者が冷徹なら、後者は愚劣としか言いようがない。「皇帝ティベリウスを語ったこの章を、1996年に亡くなった国際政治学者の高坂正堯氏に捧げたい。生前に高坂さんは、ローマ皇帝の中ではティベリウスに他の誰よりも共感をいだく、と言われた。なぜかをただす前に亡くなってしまったが、ティベリウスを書き終えた今、その理由が私にはわかるような気がする。」(93ページ)と著者は述べている。
現在も中東はきな臭い地域であるが、そうした歴史は紀元近くにも遡るのだろう。「ティベリススとユダヤ人」は興味深く読んだ。一部引用しよう。「ティベリウスはユダヤ民族の特殊性を十分理解していた。シリア総督クィリーヌスをつづけて重用したのも、そしてイェルサレムのユダヤ人を刺激しないためにあらゆる妥協策をとったのも、理解していた証拠である。だが、理解していたからこそなおのこと、特殊ユダヤ民族が普遍を目指すローマ帝国にもたらす、危険性も熟知していたのだった。神の法にしか従わない人々と、人間の法によって律しようと努める人々と、どうやれば共存可能か。何もせずに放置するのでは、危険につながるだけだった。東方では年中行事のように起こる、ギリシャ系住民とユダヤ系住民の衝突がそれを証明していた。ギリシャ民族は、多神教の民であることと「法」は人間がつくると考えていることでローマ人と近く、また何よりも、ローマ人との同化に抵抗を感じない人々だった。」(185ページ)
現在も中東はきな臭い地域であるが、そうした歴史は紀元近くにも遡るのだろう。「ティベリススとユダヤ人」は興味深く読んだ。一部引用しよう。「ティベリウスはユダヤ民族の特殊性を十分理解していた。シリア総督クィリーヌスをつづけて重用したのも、そしてイェルサレムのユダヤ人を刺激しないためにあらゆる妥協策をとったのも、理解していた証拠である。だが、理解していたからこそなおのこと、特殊ユダヤ民族が普遍を目指すローマ帝国にもたらす、危険性も熟知していたのだった。神の法にしか従わない人々と、人間の法によって律しようと努める人々と、どうやれば共存可能か。何もせずに放置するのでは、危険につながるだけだった。東方では年中行事のように起こる、ギリシャ系住民とユダヤ系住民の衝突がそれを証明していた。ギリシャ民族は、多神教の民であることと「法」は人間がつくると考えていることでローマ人と近く、また何よりも、ローマ人との同化に抵抗を感じない人々だった。」(185ページ)
2005年11月9日に日本でレビュー済み
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歴史上、皇帝カリグラは暴虐の果てに近衛軍団に見放され、報奨金目当てに暗殺されたことになっている。
しかし作者は詳細な研究により、暗殺を実行した近衛軍団大隊長ケレアが、カリグラの父ゲルマニクスの忠臣であり、カリグラを幼少期からまじかに見続けていた人物であったことを突き止め、そこから大胆な推理を働かせている。
そしてその推理は、皇帝暗殺という大罪を実行したケレアとその同士サビヌスの以後の行動~従容とした死罪の甘受と近衛軍団の皇帝への服従~を説明するのに最も妥当なものであり、ケレアはカリグラを最も愛した者であったからこそ、自らの命を投げ出して暴君と化したカリグラを処断したのだ。
作者自らが述べているように、推測は推測でしかないが、歴史を血の通った人々の営みとして看破する作者の技量に感服せざるを得ない。
しかし作者は詳細な研究により、暗殺を実行した近衛軍団大隊長ケレアが、カリグラの父ゲルマニクスの忠臣であり、カリグラを幼少期からまじかに見続けていた人物であったことを突き止め、そこから大胆な推理を働かせている。
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作者自らが述べているように、推測は推測でしかないが、歴史を血の通った人々の営みとして看破する作者の技量に感服せざるを得ない。
2005年9月17日に日本でレビュー済み
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本書では、世論を無視し頑なに我が道を歩きつづけたティベリウスの最期と、彼を反面教師とした若き皇帝カリグラの治世が綴られている。「嫌われたくない」と思うのは皇帝でもやっぱり同じ。さらにちやほやされたら気持ち良いだろう。カリグラの度が過ぎた元老院&市民への迎合政策、並びに八方美人的アッピールを目の当たりにすると、そしてそれらへの手痛いしっぺ返しを見るにつけ、逆に「我関せず」で貫き通したティベリウスの孤高さの方が潔い感じがしてしまう。すごくスケールの小さな話になるけれど、身近な人間関係において、他人の顔色だけを判断材料にして構築していくと、「単なる良い人」というレッテルを貼られるだけで、結果的に満足した人間関係はできないのだ、きっと。だって人間って本当に身勝手なのだから。