・小説ではあるけれども、古文書をよく読み解き分かり易く書いているので、後世に語り継ぐ資料としての役割もあるように思う。
・雖井蛙流平法を理解するためにわざわざ鳥取の博物館等に足を運び、古文漢文を読み解き解釈するなどの労力を割ける人はよほどのことが無い限り皆無であろうからだ。
・本作品を読めば、雖井蛙流平法の概要を全国誰でも知ることが出来る。
・不器用と真面目と短気と劣等感と、、、そんな田舎侍が起こした剣術流派。
・家庭を顧みない仕事一辺倒の男が家庭崩壊を招く図式は、いつの世も変わらないんだな。
・その歴史を感じることで、演武の見方も変わってくるだろう。
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深尾くれない (新潮文庫) 文庫 – 2005/9/28
宇江佐 真理
(著)
鳥取藩士・深尾角馬は短躯ゆえの反骨心から剣の道に邁進してきた。いまでは藩の剣法指南役も勤め、藩主の覚えもめでたき身。しかし姦通した新妻を、次いで後妻をも無残に斬り捨てた角馬の狂気は周囲を脅かす。やがて一人娘・ふきの不始末を知った時、果たして角馬の胸中に去来したものは……。紅牡丹を愛し、雖井蛙(せいあ)流を起こした剣客の凄絶な最期までを描き切った異色の長編時代小説。
- 本の長さ446ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/9/28
- ISBN-104101199221
- ISBN-13978-4101199221
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/9/28)
- 発売日 : 2005/9/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 446ページ
- ISBN-10 : 4101199221
- ISBN-13 : 978-4101199221
- Amazon 売れ筋ランキング: - 852,599位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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上位レビュー、対象国: 日本
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2006年5月28日に日本でレビュー済み
この作品では深尾親子の人としての成長する様が描かれています。人の世を生きるにはあまりにも不器用な父子の生き方を通して、人は死ぬ直前まで成長する事を教えてくれます。
最後まで一本信念を貫き通した生き様をとくとご覧下さい。
最後まで一本信念を貫き通した生き様をとくとご覧下さい。
2016年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
人は真面目、実直なのはいいけど、それだけでは幸せにはなれないと思わせる、何か力が抜けるような感じ。
人は誰かに求められる、期待されることが生きがいであり、一番つらいのは無視。ちゃんと見てほしい、そんな悲しい感じがした。
人は誰かに求められる、期待されることが生きがいであり、一番つらいのは無視。ちゃんと見てほしい、そんな悲しい感じがした。
2012年10月15日に日本でレビュー済み
実在の藩士・深尾角馬の半生を妻・娘の目を通して書かれた伝記です。
宇江佐さんと言えば真っ先に思い浮かぶのは江戸市井もの。
しかし長編で実在の人物を綿密な取材研究など
によって本書を書かれたとありますが市井ものとはまた違う
その手法はさすがと思いました。
女性読者の私にとって剣技などとても難易なのですがその難易部分も
厭わず最後まで一気読みしました。
ただ不義密通をした妻と間男の首を斬るなどのむごたらしい残忍な
場面が辛かったので★4つとしました。
が最期まで誇りと威厳を失わなかった角馬の生き様は
壮絶であり軟弱のかけらもない武士の中の武士であったと思います…。
ラストは胸が締め付けられました。。。
宇江佐さんと言えば真っ先に思い浮かぶのは江戸市井もの。
しかし長編で実在の人物を綿密な取材研究など
によって本書を書かれたとありますが市井ものとはまた違う
その手法はさすがと思いました。
女性読者の私にとって剣技などとても難易なのですがその難易部分も
厭わず最後まで一気読みしました。
ただ不義密通をした妻と間男の首を斬るなどのむごたらしい残忍な
場面が辛かったので★4つとしました。
が最期まで誇りと威厳を失わなかった角馬の生き様は
壮絶であり軟弱のかけらもない武士の中の武士であったと思います…。
ラストは胸が締め付けられました。。。
2013年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もう少し救いがあるお話であってほしかった。結末が辛過ぎます。
2006年12月13日に日本でレビュー済み
作者自身が10年間温めたが誰も書かないので執筆に踏み切った、
というくらいだから、主人公・深尾角馬に対してはよほど魅力を感じているのだろう。
それだけに相当取材を重ねたようで、伝記的なつくりとなっている。
剣豪でありながら牡丹栽培に秀でた角馬の人となりとか、
武家でありながら町民や農民と隔たりのない末端の武士としての暮らしぶりなども面白い。
ただ、根底にあるテーマが殺伐としているので、作者本来の味は出し切れていない感じ。
というくらいだから、主人公・深尾角馬に対してはよほど魅力を感じているのだろう。
それだけに相当取材を重ねたようで、伝記的なつくりとなっている。
剣豪でありながら牡丹栽培に秀でた角馬の人となりとか、
武家でありながら町民や農民と隔たりのない末端の武士としての暮らしぶりなども面白い。
ただ、根底にあるテーマが殺伐としているので、作者本来の味は出し切れていない感じ。
2005年5月18日に日本でレビュー済み
幼い頃に母を亡くし、まるで母のかわりのように牡丹の花を愛し、慈しみ育てる角馬。彼は無骨で、妻にやさしい言葉のひとつもかけられなかった。人には、言葉にして思いを伝えなければならないときがあると思う。それをしなかった角馬。きっと妻は、愛されているのかどうか分からずに寂しかったのだろう。「深尾紅」。角馬の娘ふきは、父が斬った人たちが流した血の色だと言った。しかし私はそうは思わない。角馬が言葉に出来なかった、心のうちに秘めた熱い思いの色、そんな気がしてならない。
2003年5月11日に日本でレビュー済み
前半(星斬の章)は「角馬とかの」との夫婦を軸に、後半(落露の章)は「角馬とふき」との親娘が軸となっている物語。後半(落露の章)は宇江佐さんの描く「人情」の機微に触れることができ期待を裏切らない。でも、前半は剣豪物語に出てくるような記述が読みにくくしているところがあり、今までの宇江佐作品とはチョット違う感じがした。もちろん、星斬の章があっての、落露の章だが・・・
「あやめ横丁の人々」の書評で、読むのが楽しみと書いたが、この部分でチョット期待はずれ。「あやめ横丁の人々」は文句なしのお薦め。この作品は宇江佐ファンでも、好みがわかれるかも?
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