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バイエルの謎: 日本文化になった教則本 (新潮文庫) 文庫 – 2016/2/27
安田 寛
(著)
ミドミドミソミド……。誰もが知る初級ピアノ教則本として、明治以来100年以上、日本人の音楽教育の基礎を担った「バイエル」。でも、その作者の経歴はなぜか誰も知らない。疑問に感じた著者はチェルニー偽名説、ペンネーム説など通説を再検討する一方、各国のオリジナル初版を手がかりに、そのルーツを探す旅に出たが。そして出会った驚きの新事実とは? 魅惑の音楽紀行が始まる!
- 本の長さ320ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2016/2/27
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101202869
- ISBN-13978-4101202860
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2016/2/27)
- 発売日 : 2016/2/27
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 320ページ
- ISBN-10 : 4101202869
- ISBN-13 : 978-4101202860
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 221,492位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,375位新潮文庫
- - 19,406位エンターテイメント (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1948 年山口県生まれ。1974年国立音楽大学大学院修士課程修了。2001年より奈良教育大学教育学部教授。2013年定年退職し現在奈良教育大学名誉教授。専門は、19~20世紀の環太平洋地域の音楽文化の変遷について。2001年放送文化基金賞番組部門個別分野「音響効果賞」、2005年社団法人日本童謡協会日本童謡賞・特別賞を受賞。主な著書に、『唱歌と十字架明治音楽事始め』(音楽之友社、1993年)、『バイエルの謎 日本文化になったピアノ教則本』(音楽之友社、2012年)、共著として、『仰げば尊し一幻の原曲発見と「小学唱歌集」全軌跡」(東京堂出版、2015年)、『バイエルの刊行台帳 世界的ベストセラーピアノ教則本が語る音楽史のリアル』(音楽之友社),2021年)などがある。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2014年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
興味の有無は個人差でしょうが、日本独特の音楽文化というものがあり、それが派閥・学閥であったり、外国と違う「常識」がいろいろあるので、その背景を知るのは興味深いことです。
2016年10月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者がバイエルの生きた街を巡りながら、バイエルの心情にまで行き着いたとき、涙が出そうでした。
私自身、初めてバイエルの1番と2番を、先生と連弾で弾いたとき、その美しさに感動したのを、今でもはっきりと覚えています。
もう一度伴奏を弾いてほしいと思いながら、言えずに、次の曲に進んでしまうのが、ためらわれるくらいでした。
小さくかわいらしい子が、「静かな手」で、はじめてのピアノを奏でた時、本当なら、隣にいる大好きな母が、美しい伴奏をつけてくれる、
そうであればいいなと願って、バイエルの教則本は作られた。
バイエルの幼い日々が、そうであったように。
バイエルの上巻を退屈だという人も多いようですが、バイエルの上巻こそ、長い歴史の間、ピアノを通し、母と子の幸せな時間を作ってくれたのではと思います。
私自身も、娘がバイエルの上巻を取り組むとき、娘の幼い演奏に、つたない伴奏をつけてあげたのを、思い出しました。娘は、きれいなハーモニーに、うれしそうに微笑みました。幸せな時間だったと思います。
筆者が、バイエルを探し求め、バイエルの心情に行き着いたとき、私自身も、そのかけがえのない思い出にたどり着きました。その思いが、歴史の中で繰り返されてきたからこそ、バイエルが、こんなにも長い間、愛され続けてきたのかもしれません。
バイエルの上巻は、やはり、母と子の宝物だったんだなと思います。
1980年代からの古い批判にさらされても、今でも愛される理由は、小さい子の最初の手ほどきに、母の愛が加わっていけるからかもしれません。
この本を読んで、ますます、バイエルが大好きになりました。
追伸
バイエルにヘ音記号が遅れて出てくる理由は、小さい子のピアノの手ほどきの最初の段階では、お母さんとの連弾で、美しいハーモニーを体験することを想定されていたからではないでしょうか。
また、バイエルに載っている「先生の伴奏」のルーツが、ドイツの古く伝統のある教会の讃美歌(コラール)の伴奏だったのではと知り、驚きました。もう一度、伴奏を弾いてみたくなり、バイエルを手に取りました。教会で、讃美歌とともに歌うイメージで、心を込めて弾いてみようと思いました。
私自身、初めてバイエルの1番と2番を、先生と連弾で弾いたとき、その美しさに感動したのを、今でもはっきりと覚えています。
もう一度伴奏を弾いてほしいと思いながら、言えずに、次の曲に進んでしまうのが、ためらわれるくらいでした。
小さくかわいらしい子が、「静かな手」で、はじめてのピアノを奏でた時、本当なら、隣にいる大好きな母が、美しい伴奏をつけてくれる、
そうであればいいなと願って、バイエルの教則本は作られた。
バイエルの幼い日々が、そうであったように。
バイエルの上巻を退屈だという人も多いようですが、バイエルの上巻こそ、長い歴史の間、ピアノを通し、母と子の幸せな時間を作ってくれたのではと思います。
私自身も、娘がバイエルの上巻を取り組むとき、娘の幼い演奏に、つたない伴奏をつけてあげたのを、思い出しました。娘は、きれいなハーモニーに、うれしそうに微笑みました。幸せな時間だったと思います。
筆者が、バイエルを探し求め、バイエルの心情に行き着いたとき、私自身も、そのかけがえのない思い出にたどり着きました。その思いが、歴史の中で繰り返されてきたからこそ、バイエルが、こんなにも長い間、愛され続けてきたのかもしれません。
バイエルの上巻は、やはり、母と子の宝物だったんだなと思います。
1980年代からの古い批判にさらされても、今でも愛される理由は、小さい子の最初の手ほどきに、母の愛が加わっていけるからかもしれません。
この本を読んで、ますます、バイエルが大好きになりました。
追伸
バイエルにヘ音記号が遅れて出てくる理由は、小さい子のピアノの手ほどきの最初の段階では、お母さんとの連弾で、美しいハーモニーを体験することを想定されていたからではないでしょうか。
また、バイエルに載っている「先生の伴奏」のルーツが、ドイツの古く伝統のある教会の讃美歌(コラール)の伴奏だったのではと知り、驚きました。もう一度、伴奏を弾いてみたくなり、バイエルを手に取りました。教会で、讃美歌とともに歌うイメージで、心を込めて弾いてみようと思いました。
2017年11月7日に日本でレビュー済み
2012年に音楽之友社から出た単行本の文庫化。
著者は近代日本音楽の源流をたどっている研究者。
本書は、ピアノの教則本として有名なバイエルの正体に迫ったもの。ずっと正体が不明のままで、1990年代からは評価も急落していたのだが、綿密で地道な調査によって人物像が明らかになった。
その探求の過程を語ったのが本書である。
紆余曲折を経ながらも真実に近づいていく道のりは、推理小説を読むような楽しみがある。
ただ、あまりに迂遠かつ非効率に見えてフラストレーションがたまる一面も。
著者は近代日本音楽の源流をたどっている研究者。
本書は、ピアノの教則本として有名なバイエルの正体に迫ったもの。ずっと正体が不明のままで、1990年代からは評価も急落していたのだが、綿密で地道な調査によって人物像が明らかになった。
その探求の過程を語ったのが本書である。
紆余曲折を経ながらも真実に近づいていく道のりは、推理小説を読むような楽しみがある。
ただ、あまりに迂遠かつ非効率に見えてフラストレーションがたまる一面も。
2016年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バイエル・ピアノ教則本の作者は、音楽家フェルディナンド・バイエルである。
本書は、このバイエル・ピアノ教則本の誕生とその作者自身の誕生をめぐる冒険の書。偶然の出会いとそれらを発見に結びつける著者の推理力。本書には、ミステリー小説のような迫力とドラマのような展開がある。
そして、ついには、バイエルの誕生年の発見。よろこび、そして胸の鼓動。感動。何年間も自分の足で現地を歩いて史料を探し出す著者は、犯人を追い詰めていく探偵のようだ。この著者の探求手法は、地に足が付いているので迫力がある。人生をかけたロマンを感じる。
ところが、著者が六年間もドイツを飛び回ってやっと探し出した史料は、パソコンのグーグル・ブックという新しい「索引生成マシーン」を数回クリックするだけで直ちに画面に出てくることに著者は気付いた。このとき、著者は驚き、焦り、落胆して「六年間が無意味になった」と文庫版あとがきに書いている。
さらに「グーグル・ブックがやがて巨大な頭脳を持つ神となり、自らの手で研究を遂行するようになり、研究の主導権は人間ではなく、もはや全知全能のコンピュータにある」時代となったと、敗北宣言をしている。そして、自らの研究スタイルを「時代遅れになったようだ」と考え、後姿がさびしそうだ。
しかし、私は思う。大丈夫、安心して。コンピュータはバイエル・ピアノ教則本の誕生とその作者自身の誕生をめぐって、自ら冒険しようとはしない。コンピュータは自分で自分に課題を課さない。深く学ぶだけだ。
本書を読んで、研究者、探求者のロマンを感じた。このロマンこそ、人生の意味であり、夢だ。研究の世界は、将棋や碁の世界と同じではない。研究の主導権は人間でなければならない。研究の主導権をコンピュータに譲り渡してはならない。コンピュータを全知全能の神にしてはいけない。神の名のもとにコンピュータを使う悪い人間がいるからだ。神の名を語って人間がコンピュータを悪用することは、間違いだ、人間の罪だ。コンピュータに不可能なことこそ、人間が研究してゆく使命が、人間にはある。
本書は、このバイエル・ピアノ教則本の誕生とその作者自身の誕生をめぐる冒険の書。偶然の出会いとそれらを発見に結びつける著者の推理力。本書には、ミステリー小説のような迫力とドラマのような展開がある。
そして、ついには、バイエルの誕生年の発見。よろこび、そして胸の鼓動。感動。何年間も自分の足で現地を歩いて史料を探し出す著者は、犯人を追い詰めていく探偵のようだ。この著者の探求手法は、地に足が付いているので迫力がある。人生をかけたロマンを感じる。
ところが、著者が六年間もドイツを飛び回ってやっと探し出した史料は、パソコンのグーグル・ブックという新しい「索引生成マシーン」を数回クリックするだけで直ちに画面に出てくることに著者は気付いた。このとき、著者は驚き、焦り、落胆して「六年間が無意味になった」と文庫版あとがきに書いている。
さらに「グーグル・ブックがやがて巨大な頭脳を持つ神となり、自らの手で研究を遂行するようになり、研究の主導権は人間ではなく、もはや全知全能のコンピュータにある」時代となったと、敗北宣言をしている。そして、自らの研究スタイルを「時代遅れになったようだ」と考え、後姿がさびしそうだ。
しかし、私は思う。大丈夫、安心して。コンピュータはバイエル・ピアノ教則本の誕生とその作者自身の誕生をめぐって、自ら冒険しようとはしない。コンピュータは自分で自分に課題を課さない。深く学ぶだけだ。
本書を読んで、研究者、探求者のロマンを感じた。このロマンこそ、人生の意味であり、夢だ。研究の世界は、将棋や碁の世界と同じではない。研究の主導権は人間でなければならない。研究の主導権をコンピュータに譲り渡してはならない。コンピュータを全知全能の神にしてはいけない。神の名のもとにコンピュータを使う悪い人間がいるからだ。神の名を語って人間がコンピュータを悪用することは、間違いだ、人間の罪だ。コンピュータに不可能なことこそ、人間が研究してゆく使命が、人間にはある。
2018年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すごいなあ、よく調べたなあと感心。この内容でバイエルがツエルニーだったらもっと面白かったのに。残念。
2015年9月2日に日本でレビュー済み
結果だけ書けば1/10で書けるが、ダヴィンチコード的な謎解きが続く。
読み難いのだが、あとがきの「(バイエルを調べてみて)よかったことは」「バイエルが聴こえてきたこと」という言葉がしみた。これは本文を著者の気持ちになって寄り添って読み終えたからこそ共感できたように思う。
子供達はピアノドリームで育っているが、読了後バイエルを買ってきて、まずは一番を連弾してみた。バイエルはつまらない本ではなく、親子で楽しむ曲集だと思えるようになった。感謝。
(でも、もう少し読みやすくてもいいかな。内容は凄く面白かったのですが、自費出版の暴走している本のような読みにくさです。読んだことは後悔していません。良書です。)
読み難いのだが、あとがきの「(バイエルを調べてみて)よかったことは」「バイエルが聴こえてきたこと」という言葉がしみた。これは本文を著者の気持ちになって寄り添って読み終えたからこそ共感できたように思う。
子供達はピアノドリームで育っているが、読了後バイエルを買ってきて、まずは一番を連弾してみた。バイエルはつまらない本ではなく、親子で楽しむ曲集だと思えるようになった。感謝。
(でも、もう少し読みやすくてもいいかな。内容は凄く面白かったのですが、自費出版の暴走している本のような読みにくさです。読んだことは後悔していません。良書です。)
2017年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
友人のSNSで紹介されていたので興味があって読んでみました。バイエルという作曲家は存在するのか?から始まり、1冊の本になるまでに何年もの歳月と海外調査など、本が完成するまでの行程が面白く書かれていました。最後まで読むと・・・。