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重力ピエロ (新潮文庫) 文庫 – 2006/6/28
伊坂 幸太郎
(著)
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兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。
- 本の長さ485ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/6/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101250235
- ISBN-13978-4101250236
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【新潮文庫】伊坂幸太郎 作品 | 卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!伝説のデビュー作、待望の文庫化! | 未来を決めるのは、神の恩寵か、偶然の連鎖か。リンクして並走する4つの人生にバラバラ死体が乱入。巧緻な騙し絵のごとき物語。 | ルールは越えられるか、世界は変えられるか。未知の感動をたたえて、発表時より読書界を圧倒した記念碑的名作、待望の文庫化! | 売れないロックバンドの叫びが、時空を超えて奇蹟を呼ぶ。緻密な仕掛け、爽快なエンディング。伊坂マジック冴え渡る中篇4連打。 | 未熟さに悩み、過剰さを持て余し、それでも何かを求め、手探りで進もうとする青春時代。二度とない季節の光と闇を描く長編小説。 | 俺は犯人じゃない!首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された男。必死の逃走。スリル炸裂超弩級エンタテインメント。〈山本周五郎賞受賞・本屋大賞受賞〉 |
オー!ファーザー | あるキング―完全版― | 3652―伊坂幸太郎エッセイ集― | ジャイロスコープ | 首折り男のための協奏曲 | |
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一人息子に四人の父親!?軽快な会話、悪魔的な箴言、鮮やかな伏線。伊坂ワールド第一期を締め括る、面白さ四〇〇%の長篇小説。 | 本当の「天才」が現れたとき、人は”それ”をどう受け取るのか──。一人の超人的野球選手を通じて描かれる、運命の寓話。 | 愛する小説。苦手なスピーチ。憧れのヒーロー。15年間の「小説以外」を収録した初のエッセイ集。裏話満載のインタビュー脚注つき。 | 「助言あり〼(ます)」の看板を掲げる謎の相談屋。バスジャック事件の”もし、あの時……”。書下ろし短編収録の文庫オリジナル作品集! | 被害者は一瞬で首を捻られ、殺された。殺し屋の名は、首折り男。彼を巡り、合コン、いじめ、濡れ衣……様々な物語が絡み合う! |
ホワイトラビット | 【新潮文庫nex】キャプテンサンダーボルト 新装版 | クジラアタマの王様 | |
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銃を持つ男。怯える母子。突入する警察。前代未聞の白兎事件とは。軽やかに、鮮やかに。読み手を魅了する伊坂マジックの最先端! | 新型ウイルス「村上病」と戦時中に墜落したB29。二つの謎が交差するとき、怒濤の物語の幕が上がる!書下ろし短編収録の新装版。 | どう考えても絶体絶命だ。製菓会社に勤める岸が遭遇する不祥事、猛獣、そして――。現実の正体を看破するスリリングな長編小説! |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/6/28)
- 発売日 : 2006/6/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 485ページ
- ISBN-10 : 4101250235
- ISBN-13 : 978-4101250236
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 7,172位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1971(昭和46)年千葉県生れ。
1995(平成7)年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。
2002年刊行の『ラッシュライフ』が各紙誌で絶賛され、好評を博す。2003年に発表した『重力ピエロ』は、ミステリファン以外の読者からも喝采をもって迎えられ、一気に読者層を広げた。また『重力ピエロ』で、1970年代生れとしては、初の直木賞の候補となる。
2004年『チルドレン』、2005年『グラスホッパー』、2006年『死神の精度』が直木賞候補に。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞受賞。洒脱なユーモアと緻密な構成で読む者を唸らせ、近年稀にみる資質の持ち主として注目を浴びている。
2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と山本周五郎賞を受賞した。
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2023年11月13日に日本でレビュー済み
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此方の本も再購入となります。時々があり、蔵書全てを手放してしまい、記念にと、再購入致しました。一読の価値はあります。
2024年3月19日に日本でレビュー済み
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泉水(いずみ)、春(はる)の兄弟と、穏やかで人間味のある父、思い切りのいい美貌の母。この四人でワンチームの家族がとても素敵で、彼らの絆(きずな)の強さと温かさにぐっと来るものがありました。
なかでも、終盤の病室のシーンと、ラストの火葬場のシーンが良かったなあ。目頭が熱くなりました。
なかでも、終盤の病室のシーンと、ラストの火葬場のシーンが良かったなあ。目頭が熱くなりました。
2023年10月30日に日本でレビュー済み
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精神的な苦痛や社会の仕組で、決定されるのではない意思は、過去の経験に基づくやり方で編み出された自分流の解決方法で、次々と展開されていく。そうせざるを得ないと思わせることが自然と感じる、清々しさをも思わせ、感動を呼んだ。
2021年2月21日に日本でレビュー済み
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過去の兄弟のエピソードや遺伝子にまつわる話をエピローグに向けて絡めてくるのはさすがだといつも感心する。でも、そこまで凝らなくても十分に面白い作品なのに、かえって感動が薄まってしまう気がするのは私だけでしょうか?
2023年4月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「遺伝子と家族愛はリンクしているのか?」を考えさせられた。
レイプにより生まれた弟に対する父親と兄の家族愛とこの3人の人間的魅力がベース。
著者の文体は個性が強いため、好き、嫌いはありそう。自分は前者のため楽しめている。
飾り気が無いウィットに富む比喩と会話。
書籍、映画、芸術、歴史等を独特の価値観で切り取る鮮やかさ。
ミステリとしても「複数の謎解きを織り交ぜていく」伏線と展開を楽しめる。
受け手が成長すれば読み方が変わる懐の深さ。
読後には「重力から逃れられない人間だからこそ、ピエロのように笑って生きていきたい」というメッセージが暖かく伝わる。
レイプにより生まれた弟に対する父親と兄の家族愛とこの3人の人間的魅力がベース。
著者の文体は個性が強いため、好き、嫌いはありそう。自分は前者のため楽しめている。
飾り気が無いウィットに富む比喩と会話。
書籍、映画、芸術、歴史等を独特の価値観で切り取る鮮やかさ。
ミステリとしても「複数の謎解きを織り交ぜていく」伏線と展開を楽しめる。
受け手が成長すれば読み方が変わる懐の深さ。
読後には「重力から逃れられない人間だからこそ、ピエロのように笑って生きていきたい」というメッセージが暖かく伝わる。
2023年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
謎の暗号のようなタイトルをつける伊阪さんなので、「重力 ピエロ」と読むのではなく「重 カピエロ」と読むのだと思い込んで、物語内容にタイトルの意味が隠されているのだと思っていました。重力ピエロと読むのだとわかったのは、間抜けなことに読み終わった後でした。物語の中に泥棒のプロ黒澤さんが出てきたのは嬉しかったです。伊阪幸太郎さんのアーティスティックなサインを映画の宣伝に見つけました。絵も描かれる方なんでしょうか?サンクスギビングのホリデイにターキー焼きながら貪り読んだ一冊です。
2024年3月27日に日本でレビュー済み
淡々とした文章の中にキラッとした面白さがさりげなくにじみ出てくる。これが読者を爽快な気分にさせてくれるところが、伊坂作品の魅力だ。また各段落が単なる番号で表されるのでなく、その段落の「小見出し」になっているのが工夫されていて、読者に想いを寄せてくれる作家なんだと確信した。そうした技巧的な面だけでなく物語の内面も素晴らしい。
人間にとって、これ以上ないというような苦汁を嘗めさせられた父親のために、自らを犠牲にしてまでも、父親の愛に応えようとしている息子の姿に胸を打たれた。一見、関係の無さそうな「放火」と「遺伝子」というミステリータッチな物語の中に、地球上に普遍的に存在するが、普段の生活ではあまり意識をしていない「重力」を「家族の中の親子という当たり前の関係」に重ねられているのではないかと思った。「掛け替えのないものたちの重ねられた力」のこと。これこそが本当の「重力」というものなのだと作者は捉えたのだと思う。そうして自分ではどうしようもできなかった存在をサーカスの「ピエロ」に見立てたのではないかと思われて仕方がない。私ごとで申し訳ないが、ピエロのような登場人物の出てくる童話を昔、書いたことがあったが、それを長編小説しかもミステリータッチに上手く仕上げている「重力ピエロ」。父親が身を切るような想いで与えてくれた命(重力)に応えようとする息子(ピエロ)の胸に迫る物語。この作者である伊坂幸太郎は、人間をどこまでも優しく見つめられる心眼をもった稀有な作家である。山本周五郎から藤沢周平と読み、東野圭吾、はたまた道尾秀介、米澤穂信と読んできた今、ようやく素敵な作家に巡り会えたような気がする。これから先、毎日が楽しくなり「生きる力」が涌いてきそうだ。だって、手元には伊坂幸太郎の作品が次から次へと私を待ってくれているのだから。
人間にとって、これ以上ないというような苦汁を嘗めさせられた父親のために、自らを犠牲にしてまでも、父親の愛に応えようとしている息子の姿に胸を打たれた。一見、関係の無さそうな「放火」と「遺伝子」というミステリータッチな物語の中に、地球上に普遍的に存在するが、普段の生活ではあまり意識をしていない「重力」を「家族の中の親子という当たり前の関係」に重ねられているのではないかと思った。「掛け替えのないものたちの重ねられた力」のこと。これこそが本当の「重力」というものなのだと作者は捉えたのだと思う。そうして自分ではどうしようもできなかった存在をサーカスの「ピエロ」に見立てたのではないかと思われて仕方がない。私ごとで申し訳ないが、ピエロのような登場人物の出てくる童話を昔、書いたことがあったが、それを長編小説しかもミステリータッチに上手く仕上げている「重力ピエロ」。父親が身を切るような想いで与えてくれた命(重力)に応えようとする息子(ピエロ)の胸に迫る物語。この作者である伊坂幸太郎は、人間をどこまでも優しく見つめられる心眼をもった稀有な作家である。山本周五郎から藤沢周平と読み、東野圭吾、はたまた道尾秀介、米澤穂信と読んできた今、ようやく素敵な作家に巡り会えたような気がする。これから先、毎日が楽しくなり「生きる力」が涌いてきそうだ。だって、手元には伊坂幸太郎の作品が次から次へと私を待ってくれているのだから。
2022年12月19日に日本でレビュー済み
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自分が春と同じ立場だったら、どうするだろう?
産んで欲しくなかったと母を責めるか、ウジウジいじけてるだろうかそれとも、春と同じ様な事をするだろうか?色々考えました。
しかし、春の家族は素晴らしいと思います。特にお父さんが凄い。
罪人は自分の罪の深さが、分からないから罪を犯す。それが被害者にとってますます苦しみを産むのですね。
産んで欲しくなかったと母を責めるか、ウジウジいじけてるだろうかそれとも、春と同じ様な事をするだろうか?色々考えました。
しかし、春の家族は素晴らしいと思います。特にお父さんが凄い。
罪人は自分の罪の深さが、分からないから罪を犯す。それが被害者にとってますます苦しみを産むのですね。