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十九、二十 (新潮文庫 は 22-1) 文庫 – 1992/11/1

4.2 5つ星のうち4.2 55個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (1992/11/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1992/11/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 254ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101254214
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101254210
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 55個の評価

著者について

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原田 宗典
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2012年6月30日に日本でレビュー済み
どーんと、とではなくて、すこしずつじわじわと。気がついたらどん底。

この小説で描かれる挫折は、一言でいうなら虚無感。

涙すら出ないような、乾いた虚しさ。

元カノ祥子のサンダルのカラコロ音のエピソード、じわ〜と心に残ります。写真を撮るときのネコ氏の真剣な表情も、映像がぱっと思い浮かびます。

著者の体験に基づいてるそうですね。その意味では、小説で書かれている「20歳」は、彼だけのものかもしれません。けれどこの物語は、20歳になろうとしている、今20歳、20歳を経てきた、全ての人に寄り添ってくれると思います。

 
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年7月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
爽やかじゃなく、特別な才能があるわけでもなく、運が良いわけでもなく、本命の彼女に振られ、バイト先のお姉さんと成り行きで関係を持つも病気をうつされ、ギャンブル狂の父親が転がり込んできて、挙句財布からお金を抜かれてしまうけど、これも青春。何にでもなれそうな気がした子どもの頃から、現実を見なければいけない十九、二十へと年を重ねたあの頃、考えてみればあの時どうするかで人生の分岐点だった気がする。

主人公がこの後どっちに行くのか知ることはできないが彼の未来に期待したい。

巻末エッセイは大槻ケンヂで、彼が十代の頃バイト先のコンビニで商品を何度も盗んだことを書いていて、「反省はしても悔いはしない」という文章がどうしても受け入れられなかった。人の利益を奪っている訳だから後悔しろ。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年7月5日に日本でレビュー済み
爽やかさは皆無。虚しさがリアル過ぎる。

でも、何故か心に残る作品。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年8月13日に日本でレビュー済み
作者の実体験に基づいた作品であり、十九、二十の頃の混沌とした心境を現実的に表現している。主人公は恋愛の問題に苦悩しつつ、夏休みに実家へ帰るための資金を得るために特に強い意識に駆られることもなく淡々とアルバイトをこなしている。この年齢は将来に対する意識もまだ薄く、目の前で起こる物事に対し明確な判断を下すことができないような、非常に曖昧な時期であると思う。若いときというのは、未来への情熱に掻き立てられてがむしゃらに行動するものであるように捉えられがちだが、実際はこのように自分が何をすべきか分からず、ただ毎日を過ごすという生活を送っているものではないだろうか。自分も主人公と同じ大学で十九、二十の頃を経験し、少なからず主人公と同じ心境にいたことがあるため、自然と自分を彼に重ね合わせてしまう。若い人、特に大学一、二年生には是非一読をお勧めしたい。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年4月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
安かったですが、良という割には思えませんでした。可くらいなら分かるのですが。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
好きな人のオススメで買いましたが、途中で止まったままになっています。最後つらい気持ちになるとの事ですので心の準備が必要
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年3月1日に日本でレビュー済み
19歳のどこにでもいそうな大学生が20歳になる前の微妙な気持ちが実感できる本。それなりに悩みはあり、けれどもそれをあえて表に出すこともなく、周りに流されるままに実は必死に生きている。素朴に、かと思えば胸にずきんとくる、切なくて少し汗臭いお話。文章や、内容がすごく素朴でわかりやすくてリアル感が伝わりました。同じ年頃にお子さんやご兄弟がいらっしゃる方は是非読んで欲しいです。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年1月7日に日本でレビュー済み
世の中で十九、二十歳というと、青春だの夢だの希望だの、輝かしい言葉で溢れているように思う。
個人的に私は、そういった言葉やイメージに劣等感を持つような十九、二十歳を過ごしていたせいか、この本には随分と感銘を受けた。

情けなくて、格好悪くて、うまくいかないことだらけで。
ありのままの姿を何の虚飾もなく書き綴ったような本作は、輝けない若者を肯定した密かな応援歌の様にさえ感じる。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート