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あなたの知らないガリバー旅行記 (新潮文庫 あ 7-10) 文庫 – 1988/4/1

4.2 5つ星のうち4.2 7個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (1988/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1988/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 234ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101255105
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101255101
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 7個の評価

著者について

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阿刀田 高
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1935(昭和10)年、東京生れ。早稲田大学文学部卒。

国立国会図書館に勤務しながら執筆活動を続け、1978年『冷蔵庫より愛をこめて』でデビュー。1979年「来訪者」で日本推理作家協会賞、短編集『ナポレオン狂』で直木賞、1995(平成7)年『新トロイア物語』で吉川英治文学賞を受賞。

他に『花あらし』『シェイクスピアを楽しむために』『チェーホフを楽しむために』『佐保姫伝説』『プルタークの物語』など著書多数。

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2019年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"ジョナサン・スウィフトは、世界の文学史に冠する超一流の作家ではないのかもしれない。(中略)だが、その代表作である"ガリバー旅行記"でさえ満足に読んだ人は少ないのではあるまいか?"ショートショートの第一人者である著者による本書は、古典文学の楽しさの裾野を軽妙に広げてくれる‬。

個人的には、主宰する読書会の課題図書であるガリバー旅行記の関連図書として手にとったのですが。多くの人にとって(おそらくは)【児童文学的な印象を残している】ガリバー旅行記が如何にスウィフトの【諷刺と複雑な悪意に満ちているか】著者のスパッと切り込むような文書もあり、大いに楽しむ事ができました。

また、著者は本書以外にも『ギリシア神話を知っていますか』『アラビアンナイトを楽しむために』『シェイクスピアを楽しむために』など、世界各国の古典を軽妙に読み解く随筆を数多く出されていますが。小説や自己啓発本など様々な分野の読書会が盛んに行われる最近、個人的にはその中では古典文学をテーマにする必要性を強く感じている私にとっては、読み解く補助線としてありがたい一冊でした。

ガリバー旅行記を読んだ人やスウィフト好きな誰かに、また古典文学を手にとる補助線的な本を探す誰かにオススメ。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者は自分の手に余ると言いながらも、当時のイギリスの社会背景を調べ、それに『ガリーバー旅行記』の比喩を重ね合わせ、単なるホラ話を書いたのではなく、意味のある社会体制の批判の書だと解説している

『ガリーバー旅行記』は別々の4話から成り、それぞれガリバーが特異な島に流れ着くところから物語が始まる。第1話は童話でも有名な小人の国の物語。第2話は逆に巨人国の物語。第3話は空中に浮かび飛行するラピュータ島の物語。第4話は高度な知性を持った馬の国の物語である。

馬の国の物語ではヤフーと呼ばれる人間が馬の奴隷となっている。本書では日本人がこれにヒントを得て書いた『家畜人ヤプー』という猟奇趣味の長編SF、SM小説を力を入れて紹介している。
『家畜人ヤプー』の中で、近未来の地球の運命が書かれている。阿刀田は数世紀のうちにはこんな事も起こるかも知れないと、気持ち悪さは差し置いて読む価値があると評価しているが、その予想がことごとく的外れなのは面白い。『家畜人ヤプー』は1956年から雑誌に連載されたものだが、残念ながら数世紀どころか、60年後の世界もその頃の知識の延長では想像できなかったのである。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年9月28日に日本でレビュー済み
【内容(ネタバレ禁止!)】
「(船旅で遭難してとんでもない目に遭って、還り着いてホッとして)また船旅へと立つ。航海と後悔と体験の公開、これがこの主人公の人生であった。」
「もし私が“ガリバー旅行記”を書いて、現代の社会を風刺するなら、ガリバーをどんな国へ送り込むだろうか。それを考えてみたわけです。」
著者による当時の世相と著者スウィフトの内面を探る丁寧な解説書。

【ささった言葉】
・人生は畢竟するに組み合わせなのでございます(バルザック)
・海賊船には、オランダ人と日本人が乗っていたが、このオランダ人がひどい野郎で、一方日本人はなぜかサムライの心を持っている。
「同じ信仰につながるクリスチャンより異教徒のほうがはるかに慈悲深いとは…困ったものだ」
とガリバーに嘆かせているのは、われらが皮肉屋スウィフトらしいところ。
(イギリス人とオランダ人とは、同じ頃、世界の覇権をめぐって競い合っていた。スウィフトの頃である。だからいきおい、相手を陥れようとして悪しざまに言う癖がある。)
・“だが、貞淑とか純潔とか良識とか善良さとかいったものは、課税の評価の対象にならない。そんなものは、徴税の重荷に堪えられそうにないからである”
・なぜ人は、地獄のほうが描きやすく、極楽のほうがむつかしいのか。少し考えてみてください。
そして、私の解答。これは、やはり、私たち人類が恵まれた環境に置かれているから。地獄よりは極楽に近い状況に置かれているから、ではあるまいか。

【教訓】
やはり、時代が変わって、今では「女王の前で綱渡りをする小人」のモデルが誰なのかまでは分かりませんが、気難し屋だったという著者が当時の政治家の醜さに覚えた怒りは十分に伝わってきます。しかしながら、小人の国に流れ着き、髪の毛を結わいつけられて捉えられたガリバー、など、ガツンとくるビジュアルの強烈さで童話としてもやはり素晴らしい傑作です。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年1月9日に日本でレビュー済み
 阿刀田氏のファンでもない私が、この本を読みはじめたのは、ひとえに『ガリバー旅行記』が懐かしかったからです。

 昔むかし、昭和40年代に、NHKラジオ第一放送で夕方5時半頃にラジオドラマを放送していました。月曜日から金曜日まで、約10分の名作ドラマシリーズでした。

 短い作品で1週間、長い作品だと1か月くらいに分けて放送してくれます。

 どんな作品だったかほとんど忘れてしまった中で、江守徹氏の『地底旅行』(ジュール・ベルヌ作)と、小沢昭一氏の『ガリバー旅行記』の二つが印象に残っています。

 そんな個人的思い出の『ガリバー旅行記』を阿刀田氏はどのように紹介してくれるでしょうか。

 読んでみると期待通り。豊富なウンチクをお持ちの阿刀田さんですから、『ガリバー旅行記』の内容をおもしろおかしく語ってくれました。

 阿刀田氏の指摘では、古典文学の例にもれず、作中に登場する地名等を引用した後世の作品も多いとのこと。空飛ぶ国の名前「ラピュータ」は、宮崎駿監督のアニメ作品のタイトルでも有名ですね。

 また、阿刀田さんは、作品にかこつけて、自分自身のこともたくさん語っていました。

 小沢昭一さんも個人的回想の一部に登場してきましたよ。何でも、小沢さんは同じ大学の、同じ仏文科の、同じ教授に習った先輩とのこと。

 不思議な因縁で、小沢昭一さんが登場しました。

 付け足しのように著者を紹介すると、阿刀田氏は短編の名手として知られています。

 2004年に出版された『風の組曲』は、薄気味わるい連作短編集で、最後のドンデン返しの心地よさと、背筋が寒くなるような読後感が印象的でした。

 スウィフトの毒は過激です。

 それを解説する阿刀田氏の毒も、なかなかのものですよ。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年12月6日に日本でレビュー済み
 「小人の国」が多分一番有名だろうと思われる。

 次に宮崎駿の影響もあって、「ラピュタ」という名前の空に浮かぶ国も知られただろう。

 ガリバーは、合計4回の航海に出て、その度に遭難したり、海賊にさらわれたりして未知の国にたど

り着く。小人の国、大人の国、ラピュータ国、馬の国など、そして、イギリスへ帰るために一度は来日

も果たしている。などなど、旅行記の内容は当然であるが、話の背景にある風刺についてや作者スウィフトについても語られている。

 ガリバー旅行記に真っ向から取り組む自身が無い人や、作者が執筆した本来の意味を知るためには、

合理的に理解できて便利な本だろう。

 童話にあるガリバー旅行記の知識しかなければ、読後のイメージは大きく変わるだろう。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2001年9月13日に日本でレビュー済み
『ガリバー旅行記』を知らない人はいないでしょうが、実際に読んだ事のある方はそれほど多くないと思います。童話だと思われている方も少なくないのでは。「小人の国」と「巨人の国」しか知らない方はぜひ、ご一読を。
「知っていますか」シリーズほど「お遊び」がないような気もしますが、阿刀田さんらしい味付けはきちんとされています。『ガリバー旅行記』だけでなく、スウィフトのもう一つの代表作である『貧民児救済案』や『奴婢訓』も紹介されているのは嬉しいです。特に『ガリバー』と『貧民児救済案』は欧米の学校では必読なので、日本人もそれなりの知識を得ておいて損はないと思います。
36人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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