本作、物語の面白さもさることながら、日本の住宅事情を知るための入門書としても読めます。
建物の老朽化、住民の高齢化、建替えをめぐる紛糾―どのマンションも必ず直面する深刻な諸問題が、わかりやすく書かれています。
実際、私もついこの間まで分譲マンション暮らしで、長期ローンに加えて、修繕積立金・管理費・固定資産税の三点セットに苦しめられてきました。
高い値段(本書の4LDKバブル時のそれと大体同じ)の割には「安っぽい建材ばかり」の造りで、管理組合の運営も本書で書かれているのとほぼ同じ、結局10年ちょっとで半分強の住民が入れ替わりました。青木葉団地ほどではないですが、売却損も半端なかったです。
「日本で家を買うのは一種の賭けよね。」(466頁)
「雨風がしのげる家で暮らす。そんな最低限のことも保障されない国なんておかしいじゃないか。」(421-422頁)
その通りです。
マンション購入を検討中の人、対岸の火事ではなく自分たちの近未来像として本書を読むことをお奨めします。
おそらく、十年もしないうちにタワーマンションが格好の題材になるでしょう。
『タワマンは黄昏れて』、同じ作者で期待しています。
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ニュータウンは黄昏れて (新潮文庫) 文庫 – 2015/6/26
垣谷 美雨
(著)
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購入オプションとあわせ買い
バブル崩壊前夜に買ってしまった分譲団地。20年近く経つ今もローンを抱え、織部頼子は節約に必死だ。その上、理事会では我儘なジジババに振り回される日々。一方、娘の琴里は27歳フリーター。ある日、幼馴染の三紀子にイケメン資産家の彼氏を紹介される。が、彼女は失踪、いつしか琴里が彼と婚約することに。織部家、まさかの人生大逆転?!一気読み必至の傑作「社会派エンタメ」誕生。
- 本の長さ517ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2015/6/26
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101269513
- ISBN-13978-4101269511
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【新潮文庫】垣谷美雨 作品 | 娘が資産家と婚約!?バブル崩壊で住宅ローン地獄に陥った織部家に、人生逆転の好機到来。一気読み必至の社会派エンタメ傑作! | 絆を盾に段ボールの仕切りも使わせぬ避難所が、現実にあった。男たちの横暴に、怒れる三人の女が立ち上がる。衝撃の震災小説! | 老後の心配より先に、私たちにはやることがある──さがせ、娘の結婚相手!社会派エンタメ小説の旗手が描く親婚活サバイバル! |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2015/6/26)
- 発売日 : 2015/6/26
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 517ページ
- ISBN-10 : 4101269513
- ISBN-13 : 978-4101269511
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 182,734位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2024年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
一時期多くの人達が首都から移り住み,休日を楽しんだ様子が伺い知れました。現役世代交代に伴い
生じた心の変化が良く表されていたと感じました。
生じた心の変化が良く表されていたと感じました。
2019年9月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
彼女の作品が気に入って、立て続けに3冊読んだ。その中では、まぁまぁといったところ。声フェチの資産家の男を友人たちで擦り付け合うというのは面白い発想だった。社会の状況を折りまぜながら、場面を切り取るのはさすがだなぁと思った。
2020年12月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
さらっと、短時間で読めてとても面白いです。
著者の作品はいずれも、登場人物が善良で、読んでいて安心できます。
著者の作品はいずれも、登場人物が善良で、読んでいて安心できます。
2021年2月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
垣谷作品4冊目でしたが、私の中ではまあまあでした。垣谷さんの作品は、本当にその辺に良くあるようなことを題材にしているので、入りやすく一気に読めるのは魅力です。
(ここからネタバレあり)
ただ、琴里が資産家の彼氏を紹介されてオペラに行くところから、次のシーンではいきなりお付き合いしていて、付き合うに至った過程が一切描かれていなかったので、狐につままれたような感覚で、あれ?なんでそういうことになったんだっけ?もしかしてどこか読み飛ばしたのかな?と思い、何度もページをめくって、過去に遡ってしまいました。そもそも彼氏は元は三起子の彼氏だったのに、そんな簡単に心が変わるものなのかな?その後、結局琴里も朋美に彼を押し付けるわけですが、彼氏の感情ってないんだろうか?誰でもいいんだろうか?
そして朋美は結婚しイギリスに家を買ってもらって娘と住むが、彼氏(夫)は一度も来たことがない(要するに永遠に別居?)って、そんなうまい話あるわけないだろ?って、出来過ぎた結末に驚きました。同居しなくて良くて、永遠に別居できてしかも海外の高級住宅地に家まで買ってもらえるんなら、誰でも結婚したいわ。そんな話実際あり得ないし、ご都合主義の出来過ぎた話だと思いました。
あと、後半で、結局頼子が都内にワンルームマンションを借りて、帰りが遅くなる時は家族がみんなそこを利用するって話も、なんだか腑に落ちませんでした。そもそもローンの返済が大変で、貧乏だったはずなのに、市会議員になったとはいえ(これも出来過ぎた話だけど)、給料も雪子に管理されててまともにもらえてないのに、そんな余裕あるのかな?それができるんなら、最初からそうすればよかったじゃん?って。
色々つっこみどころはありますが、とはいえ、いつものようにサクサク読める話で面白かったです。
(ここからネタバレあり)
ただ、琴里が資産家の彼氏を紹介されてオペラに行くところから、次のシーンではいきなりお付き合いしていて、付き合うに至った過程が一切描かれていなかったので、狐につままれたような感覚で、あれ?なんでそういうことになったんだっけ?もしかしてどこか読み飛ばしたのかな?と思い、何度もページをめくって、過去に遡ってしまいました。そもそも彼氏は元は三起子の彼氏だったのに、そんな簡単に心が変わるものなのかな?その後、結局琴里も朋美に彼を押し付けるわけですが、彼氏の感情ってないんだろうか?誰でもいいんだろうか?
そして朋美は結婚しイギリスに家を買ってもらって娘と住むが、彼氏(夫)は一度も来たことがない(要するに永遠に別居?)って、そんなうまい話あるわけないだろ?って、出来過ぎた結末に驚きました。同居しなくて良くて、永遠に別居できてしかも海外の高級住宅地に家まで買ってもらえるんなら、誰でも結婚したいわ。そんな話実際あり得ないし、ご都合主義の出来過ぎた話だと思いました。
あと、後半で、結局頼子が都内にワンルームマンションを借りて、帰りが遅くなる時は家族がみんなそこを利用するって話も、なんだか腑に落ちませんでした。そもそもローンの返済が大変で、貧乏だったはずなのに、市会議員になったとはいえ(これも出来過ぎた話だけど)、給料も雪子に管理されててまともにもらえてないのに、そんな余裕あるのかな?それができるんなら、最初からそうすればよかったじゃん?って。
色々つっこみどころはありますが、とはいえ、いつものようにサクサク読める話で面白かったです。
2017年6月21日に日本でレビュー済み
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マンション買う前に読むと参考になる
垣谷さんの他の著作(七十歳死亡〜、結婚相手は〜、後悔病棟、他)も読んだ流れでこちらも購入。
都心から離れ最寄駅からも遠く、建て替えの住民の合意もなかなか取れず、住宅ローンの金利は未だに6%(!)と、マンション購入のデメリットがこれでもかと味わえます。
素敵なマンションのモデルルーム見学前に読むといいんじゃないかと思います。
少なくとも私はマンション(集合住宅)は買わずに賃貸が正解だと思いました。
昨今流行りの35年ローン。身の丈にあってないですよね。しかもマンション。
住民合意をとるのは大変でしょうね。
買った時にはそこまで想定出来ませんね。
先々を見越して住宅を買う人って少ないんじゃないかと。
不動産屋に踊らされてはダメですね。
「建て替えで資産価値上がりますよ!」とこのマンション購入時に言われたそうです(苦笑)
何年後かに「タワーマンション」を題材に垣谷さんに書いて欲しいです!
垣谷さんの他の著作(七十歳死亡〜、結婚相手は〜、後悔病棟、他)も読んだ流れでこちらも購入。
都心から離れ最寄駅からも遠く、建て替えの住民の合意もなかなか取れず、住宅ローンの金利は未だに6%(!)と、マンション購入のデメリットがこれでもかと味わえます。
素敵なマンションのモデルルーム見学前に読むといいんじゃないかと思います。
少なくとも私はマンション(集合住宅)は買わずに賃貸が正解だと思いました。
昨今流行りの35年ローン。身の丈にあってないですよね。しかもマンション。
住民合意をとるのは大変でしょうね。
買った時にはそこまで想定出来ませんね。
先々を見越して住宅を買う人って少ないんじゃないかと。
不動産屋に踊らされてはダメですね。
「建て替えで資産価値上がりますよ!」とこのマンション購入時に言われたそうです(苦笑)
何年後かに「タワーマンション」を題材に垣谷さんに書いて欲しいです!
2015年9月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
バブル崩壊。当時バブルに踊らされた人は沢山いただろう。
この著者もその一人。
登場人物は架空であるが住宅に関しては著者が実体験した内容だそうだ。
私も当時のニュースで、よく流れていた事を思い出す。
新規分譲団地が抽選となり、人気の階、人気の部屋は当選確率が何十、何百倍と。。。。。分譲されるたびに大賑わい。
当時、郊外であっても安くても3000万、5000万は当たり前の分譲団地。
土地は下がらないと国民全員が思っていた時代。
大借金をして購入しても資産が増え、一生安泰と誰もが喜んだ時代。
それがバブル崩壊と共に20年以上経ち、今では1500万でも売れない。。。。
そんな借金を抱え、過去を悔やみ、人を羨み、生活を切り詰めながら、家族を守り、子を育てる母親の頼子。
そんな時に娘の琴里(ことり)の前に現れた、超資産家の彼氏。
琴里の教育ローン、団地の借金を全て肩代わりするとの一言に家族は。。。。。
まだ借金も払い終わっていないのに、団地は傷み、何億、何十億も掛かるリフォームか建て替えかを検討する理事会では大きくもめ、待ったなしの状態。 話は意外な方向へと流れ進んでいく。
バブル崩壊で多くの人が今でも傷つき、誰にでも勧められる内容の本ではないが、
話はジェットコースターのように流れ進んで飽きさせない内容でした。
この著者もその一人。
登場人物は架空であるが住宅に関しては著者が実体験した内容だそうだ。
私も当時のニュースで、よく流れていた事を思い出す。
新規分譲団地が抽選となり、人気の階、人気の部屋は当選確率が何十、何百倍と。。。。。分譲されるたびに大賑わい。
当時、郊外であっても安くても3000万、5000万は当たり前の分譲団地。
土地は下がらないと国民全員が思っていた時代。
大借金をして購入しても資産が増え、一生安泰と誰もが喜んだ時代。
それがバブル崩壊と共に20年以上経ち、今では1500万でも売れない。。。。
そんな借金を抱え、過去を悔やみ、人を羨み、生活を切り詰めながら、家族を守り、子を育てる母親の頼子。
そんな時に娘の琴里(ことり)の前に現れた、超資産家の彼氏。
琴里の教育ローン、団地の借金を全て肩代わりするとの一言に家族は。。。。。
まだ借金も払い終わっていないのに、団地は傷み、何億、何十億も掛かるリフォームか建て替えかを検討する理事会では大きくもめ、待ったなしの状態。 話は意外な方向へと流れ進んでいく。
バブル崩壊で多くの人が今でも傷つき、誰にでも勧められる内容の本ではないが、
話はジェットコースターのように流れ進んで飽きさせない内容でした。
2020年2月19日に日本でレビュー済み
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面白くてあっという間に読んでしまいました。
マンション購入に役に立つ情報も満載⁉︎、笑
マンション購入に役に立つ情報も満載⁉︎、笑