ことこれは難しい。自分が黒だと絶対的な自信をもっていても、ボスが白とおっしゃったら白になる。それが社会というものなのか。なんて自問自答しているときに、この本を手にしたら幸せだ。大自然をみて、なんてちっぽけな存在だ、と思うことと同じように、著者の言葉をなぞると、自分自身が小さな存在だと感じられる。
本書で書かれていることは、世代が離れた人と付き合う際に大いに役経つ知識だと思います。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
冠婚葬祭心得 (新潮文庫 た 69-2) 文庫 – 2005/3/1
谷沢 永一
(著)
- 本の長さ199ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/3/1
- ISBN-10410127732X
- ISBN-13978-4101277325
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/3/1)
- 発売日 : 2005/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 199ページ
- ISBN-10 : 410127732X
- ISBN-13 : 978-4101277325
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,599,842位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,604位常識・マナー (本)
- - 13,545位新潮文庫
- - 41,983位エッセー・随筆 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
3グローバルレーティング
評価はどのように計算されますか?
全体的な星の評価と星ごとの割合の内訳を計算するために、単純な平均は使用されません。その代わり、レビューの日時がどれだけ新しいかや、レビューアーがAmazonで商品を購入したかどうかなどが考慮されます。また、レビューを分析して信頼性が検証されます。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2006年1月16日に日本でレビュー済み
冠婚葬祭のハウツー本は多数ありますが、作法の根幹にある人間の心情に焦点を当て、人と付き合う方法という観点から冠婚葬祭を捉えた本書は貴重です。この視座からの考察では、谷沢氏には『人間通と世間通』(文春文庫)等の人間通シリーズの実績があり、その冠婚葬祭論となれば学ぶところは大です。
冠婚葬祭の心得には焼香の仕方や服装といった形式のことも含まれますが、人生の節目である冠婚葬祭の作法が人との付き合いをするうえでの作法の根幹に当たるという点が重要です。こちらの誠意を伝える際には適切な作法が必要であり、逆に作法を踏まえれば相手にこちらの気持ちを汲んでもらいやすくなります。人間は社会で生きる宿命にあり、人の世で最も心を悩ますことが人と付き合う方法である以上、本書の価値は実学的に計り知れないものがあります。
例えば、「弔問(P.20)」での「(略)亡くなったと聞けば捨てておけないという知りあいがかなりある以上、その弔問を一挙に片付けるためには、やはり葬儀が必要である(P.21)」という指摘には頷けます。故人の遺志等で敢えて葬儀を執り行わないことの負の側面は重々、考える必要があります。
「親と子(P.54)」における「(略)ようやくにして挙式の段取りになったとする。その場合、花婿花嫁が真っ先に考慮すべきは両家の親の社会的立場である。幸いにして親が健全である場合、親には親の社会的立場という重大な要素がある旨を、子たるものは真剣に考慮すべきである(P.54)」との指摘の大切さを再認識されられました。無論、親の立場と子の立場は異なるので、いずれを優先するにせよ毅然とした対応を執らなくては筋が通りません。
「或る人が一人前になったということは、冠婚葬祭の儀礼に処する方法を心得た、という段階を意味すると考えてもよいでしょう(P.4)」という「まえがき」の一文を踏まえて読みたい本です。
冠婚葬祭の心得には焼香の仕方や服装といった形式のことも含まれますが、人生の節目である冠婚葬祭の作法が人との付き合いをするうえでの作法の根幹に当たるという点が重要です。こちらの誠意を伝える際には適切な作法が必要であり、逆に作法を踏まえれば相手にこちらの気持ちを汲んでもらいやすくなります。人間は社会で生きる宿命にあり、人の世で最も心を悩ますことが人と付き合う方法である以上、本書の価値は実学的に計り知れないものがあります。
例えば、「弔問(P.20)」での「(略)亡くなったと聞けば捨てておけないという知りあいがかなりある以上、その弔問を一挙に片付けるためには、やはり葬儀が必要である(P.21)」という指摘には頷けます。故人の遺志等で敢えて葬儀を執り行わないことの負の側面は重々、考える必要があります。
「親と子(P.54)」における「(略)ようやくにして挙式の段取りになったとする。その場合、花婿花嫁が真っ先に考慮すべきは両家の親の社会的立場である。幸いにして親が健全である場合、親には親の社会的立場という重大な要素がある旨を、子たるものは真剣に考慮すべきである(P.54)」との指摘の大切さを再認識されられました。無論、親の立場と子の立場は異なるので、いずれを優先するにせよ毅然とした対応を執らなくては筋が通りません。
「或る人が一人前になったということは、冠婚葬祭の儀礼に処する方法を心得た、という段階を意味すると考えてもよいでしょう(P.4)」という「まえがき」の一文を踏まえて読みたい本です。
2005年5月30日に日本でレビュー済み
前著「人間通」と好一対となる本です。「人間通」が個人のことならば、「心得」は社会で生きる知恵を開陳してくれる本です。
結婚式の受付での挨拶の仕方や、お葬式で忌み嫌われる言葉、……といった心得を説いた本ではないです。あの谷沢先生が、そんな本を書くはずがない。人の世で生きる作法を教えてくれる本です。
斬人斬馬でならす谷沢先生も、若い頃から身過ぎ世過ぎには、ずいぶん苦労してきたことがうかがえる。
お葬式が、なぜあの形式が一番いいのか。もし近親だけで簡単にすませた場合、後で遺族が大変な目にあい、疲れのあまり床に伏せってしまうようになってしまう。それを防止するための知恵が、葬式だという。その意味がよく分かった。
谷沢先生は結婚式を挙げていないという(たしかに、谷沢先生なら、若い時にやりそうである)。そして、これがいかに間違いだったか、自らの経験からこんこんと教えてくれる。説得力がありました。
個人的には、例えば、知人の夫人が絵画や書などの趣味人で、個展に招かれたときの対処の仕方には、すごく役立ちました。個展のよばれることは、こんなに恐かったとは知らなかった! なるほど、と膝をうった。誰も教えてくれなかった処世の知恵だけにありがたかった。
谷沢先生の本にしては珍しく、読んで役立つ本でした。
結婚式の受付での挨拶の仕方や、お葬式で忌み嫌われる言葉、……といった心得を説いた本ではないです。あの谷沢先生が、そんな本を書くはずがない。人の世で生きる作法を教えてくれる本です。
斬人斬馬でならす谷沢先生も、若い頃から身過ぎ世過ぎには、ずいぶん苦労してきたことがうかがえる。
お葬式が、なぜあの形式が一番いいのか。もし近親だけで簡単にすませた場合、後で遺族が大変な目にあい、疲れのあまり床に伏せってしまうようになってしまう。それを防止するための知恵が、葬式だという。その意味がよく分かった。
谷沢先生は結婚式を挙げていないという(たしかに、谷沢先生なら、若い時にやりそうである)。そして、これがいかに間違いだったか、自らの経験からこんこんと教えてくれる。説得力がありました。
個人的には、例えば、知人の夫人が絵画や書などの趣味人で、個展に招かれたときの対処の仕方には、すごく役立ちました。個展のよばれることは、こんなに恐かったとは知らなかった! なるほど、と膝をうった。誰も教えてくれなかった処世の知恵だけにありがたかった。
谷沢先生の本にしては珍しく、読んで役立つ本でした。