読んでいるうちに自分が逃亡者になったような錯覚さえ起きる。
史実に基づきよく書かれている。
小説というが、ほぼ実話ではないかと感じる。
戦争をテーマにした作品は多々あるが、これは敗戦後の憲兵の行動と心理が書かれています。
国家の行う戦争とは人々の人生そのものを狂わせてしまうことが良く分かった。
戦争にはこんな一面もあるということ、
戦争が終わったから「はい、おしまい」ではないということ。
戦争中のことは死ぬまで消えないということ。
戦争体験者の方たちの胸の内に思いを馳せています。
だからこそ、「二度と同じ過ちは繰り返しません」という非戦の誓いを
戦後生まれの私たちは肝に銘じなくてはいけない。
愚かな政府の利権や思惑に振り回されてはいけない。
戦争はゲームではないのだから。
若い人にもぜひ読んで頂きたい。
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逃亡(上) (新潮文庫) 文庫 – 2000/7/28
帚木 蓬生
(著)
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1945年8月15日、日本敗戦。国内外の日本人全ての運命が大きく変わろうとしていた――。香港で諜報活動に従事していた憲兵隊の守田軍曹は、戦後次第に反日感情を増す香港に身の危険を感じ、離隊を決意する。本名も身分も隠し、憲兵狩りに怯えつつ、命からがらの帰国。しかし彼を待っていたのは「戦犯」の烙印だった……。「国家と個人」を問う日本人必読の2000枚。柴田錬三郎賞受賞。
- 本の長さ623ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2000/7/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101288119
- ISBN-13978-4101288116
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白い夏の墓標 | 三たびの海峡 | 閉鎖病棟 | 逃亡〔上・下〕 | 国銅〔上・下〕 | 水神〔上・下〕 | |
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【新潮文庫】帚木蓬生 作品 | アメリカ留学中の細菌学者の死の謎は真夏のパリから残雪のピレネーへ、そして二十数年前の仙台へ遡る……抒情と戦慄のサスペンス。 | 三たびに亙って”海峡”を越えた男の生涯と、日韓近代史の深部に埋もれていた悲劇を誠実に重ねて描く。山本賞作家の長編小説。〈吉川英治文学新人賞〉 | 精神科病棟で発生した殺人事件。隠されたその動機とは。優しさに溢れた感動の結末──。現役精神科医が描く、病院内部の人間模様。〈山本周五郎賞〉 | 戦争中は憲兵として国に尽くし、敗戦後は戦犯として国に追われる。彼の戦争は終わっていなかった──。「国家と個人」を問う意欲作。 | 大仏の造営のために命をかけた男たち。歴史に名は残さず、しかし懸命に生きた人びとを、熱き想いで刻みつけた、天平ロマン。 | 筑後川に堰を作り稲田を潤したい。水涸れ村の五庄屋は、その大事業に命を懸けた。故郷の大地に捧げられた、熱涙溢れる時代長篇。 |
ヒトラーの防具〔上・下〕 | 蠅の帝国―軍医たちの黙示録― | 蛍の航跡―軍医たちの黙示録― | 悲素〔上・下〕 | 守教【上・下巻】 | 風花病棟 | |
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日本からナチスドイツへ贈られていた剣道の防具。この意外な贈り物の陰には、戦争に運命を弄ばれた男の驚くべき人生があった! | 東京、広島、満州。国家により総動員され、過酷な状況下で活動した医師たち。彼らの慟哭が聞こえる。帚木蓬生のライフ・ワーク。〈日本医療小説大賞〉 | シベリア、ビルマ、ニューギニア。戦、飢餓、病に斃れゆく兵士たち。医師は極限の地で自らの意味を問う。ライフ・ワーク完結篇。〈日本医療小説大賞〉 | 本物の医学の力で犯罪をあぶりだす。九大医学部の専門医たちが暴いた戦慄の闇。小説でしか描けない和歌山毒カレー事件の真相。 | 人間には命より大切なものがあるとです──。農民たちの視線で、崇高な史実を描き切る。信仰とは、救いとは。涙こみあげる歴史巨編。 | 乳癌と闘う泣き虫先生、父の死に対峙する勤務医、惜しまれつつも閉院を決めた老ドクター。『閉鎖病棟』著者が描く十人の良医たち。 |
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戦争、回虫、高齢者施設、コロナ禍……地方で四代続く〈町医者の家〉を舞台に、日本の近代医療百年の歩みを描く、待望の感涙医療小説。 | 医師であり作家である著者にしか書けないサリン事件の全貌! 医師たちはいかにテロと闘ったのか。鎮魂を胸に書き上げた渾身の大作。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2000/7/28)
- 発売日 : 2000/7/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 623ページ
- ISBN-10 : 4101288119
- ISBN-13 : 978-4101288116
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 151,336位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2023年8月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年2月8日に日本でレビュー済み
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守田征二・大日本帝国憲兵。
終戦を迎え香港から日本へ逃げ帰る。
日本でも戦犯としてGHQ,警察から追われる。逃亡が続く。
お国のためにと戦って敗戦国となったとたんに追われる身になってしまう。
なんと理不尽な。
この作家特有の細かなストーリーに引き込まれる。
守田の気持ちになって読むのがつらい哀しい。
この長い長い逃亡劇の結末どうなるのだろう。
柴田練三郎賞受賞作品。
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2022年6月24日に日本でレビュー済み
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香港で軍諜報活動に従事していた憲兵守田は、敗戦による武装解除に先立ち逃亡。偽名を使い帰国するが、しだいに戦犯捜索の追手が迫る。『笹まくら』(丸谷才一)にも似た戦前と戦後社会を繋ぐ恐怖。
2014年11月9日に日本でレビュー済み
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憲兵という言葉は知っていたけれど、 憲兵科の試験がかなり難しいもので、 合格することは所属していた部隊にとっても誉れ高いことだったことや、入隊してからの講義が法律、医療 等 多岐にわたるものなど初めて知った。 また今まで単純に兵隊の監理や治安を維持のための組織程度に思っていたが、 自ら或いは密偵を雇っての情報収集、捕らえたスパイの拷問による情報収集それに伴う軍事行動等 情報局的な役割もあったことも分かった。上巻では憲兵としての仕事と敗戦後 部隊から逃走して日本にたどり着くまでの様子が映画を見るようにスリリングに描かれている。
2008年9月29日に日本でレビュー済み
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■ 【フィクション?ノンフィクション? 】
戦後55年。2000年に出版されたこの本の著者は、53歳
の戦後生まれ。この長編作品は、フィクション?ノンフィ
クション?描かれていることが、大変詳しく、かつ、リアリ
ティーを持っている。しかし、その答えは、下巻の巻末の
久保光彦氏の(あとがき)寄書で明かされております。
■ 【戦犯逃れの逃亡記 】
主人公は、香港(占領下)で(日本軍)憲兵だった「守田
征二」。大東亜戦争の敗戦を迎えるところから物語が始
まります。占領下での(日本)軍隊の略奪、焼打ち、凌
辱、レイプ、拷問など。それらを見逃し、現地密偵を使っ
たスパイ行為の頂点に立つ憲兵は、敗戦と共に、目の
敵であり「憲兵狩り」の標的です。辛うじて、日本に帰還
すると、今度は、占領軍のGHQの戦犯追跡に会いま
す。しかし、結局は巣鴨プリズンに収監され、そこでの生
活で終わります。
■【車は急に停まれない!軍・警察癒着 】
巣鴨プリズんへの収監前の警察の扱い、収監後の香港
移送への手続きの遅延ぶり、など軍と戦後警察の癒着
、敗戦時の、軍と官僚による責任逃れの一斉焚書、レッ
ドパージ、講和条約によるA級戦犯の釈放、元軍属(本
書の元憲兵守田も含まれる)への軍人恩給など、一連
の戦前の反省が中途半端に終わり、敗者自ら裁くことを
せず、戦犯自ら「世捨て人」にもならず、戦後政治の舵
取りをして今日に至っているのも残念ながら事実です。
■ 【『憲兵』は何をしたか? 】
本書で明されている、『憲兵』の記述は新鮮なものでし
た。恐らく、元憲兵の多くは、既に鬼籍に入られ、又、自
分達の行為は、戦後日本に帰還したものの他人に語れ
るものではないと思われます。著者は、恐らく、それらの
人々から貴重な体験談を元に、息をも吐かせぬ凡そ
1200ページの長編アクション小説に纏め上げております。
戦後55年。2000年に出版されたこの本の著者は、53歳
の戦後生まれ。この長編作品は、フィクション?ノンフィ
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久保光彦氏の(あとがき)寄書で明かされております。
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主人公は、香港(占領下)で(日本軍)憲兵だった「守田
征二」。大東亜戦争の敗戦を迎えるところから物語が始
まります。占領下での(日本)軍隊の略奪、焼打ち、凌
辱、レイプ、拷問など。それらを見逃し、現地密偵を使っ
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敵であり「憲兵狩り」の標的です。辛うじて、日本に帰還
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移送への手続きの遅延ぶり、など軍と戦後警察の癒着
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ドパージ、講和条約によるA級戦犯の釈放、元軍属(本
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せず、戦犯自ら「世捨て人」にもならず、戦後政治の舵
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■ 【『憲兵』は何をしたか? 】
本書で明されている、『憲兵』の記述は新鮮なものでし
た。恐らく、元憲兵の多くは、既に鬼籍に入られ、又、自
分達の行為は、戦後日本に帰還したものの他人に語れ
るものではないと思われます。著者は、恐らく、それらの
人々から貴重な体験談を元に、息をも吐かせぬ凡そ
1200ページの長編アクション小説に纏め上げております。
2016年9月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
梱包・取り扱いが丁重でない。
キズ・汚れが想像以上
買ったけど、すぐ処分した。
キズ・汚れが想像以上
買ったけど、すぐ処分した。
2015年7月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どきどきしながら読みました。
下巻も購入しました。お勧めです。
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