生まれ育った浅草での思い出を女優沢村貞子さんが綴ったエッセイ。懐かしい昭和の暮らしの風景が蘇ると共に、家族や知人、ご近所のお店屋さんなど下町情緒溢れる人間描写が心を捉えます。
四季折々の行事、行き交う人々の喧噪、忘れられない人情、子供時代の著者が見た浅草が見事に浮かび上がってきました。心に残る話が幾つもあるのですが、苦労人のおすがさんと大工の仁吉の恋を描いた「猫年の女房」、蕎麦屋に嫁入りした駄菓子屋の娘おとめさんの苦労話「萬盛庵物語」などは一品の小説を読んでいるような感動的な話でした。生涯真面目に役者という職業に取り組んだ弟さんのことを書いた「役者バカ」は、志半ばであの世に旅立った弟さんへの思いに溢れていて目頭が熱くなりました。
昔日の郷愁に浸ることができる心に残るエッセイでした。
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私の浅草 (新潮文庫 さ 10-2) 文庫 – 1987/11/1
沢村 貞子
(著)
- 本の長さ292ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1987/11/1
- ISBN-104101291020
- ISBN-13978-4101291024
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1987/11/1)
- 発売日 : 1987/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 292ページ
- ISBN-10 : 4101291020
- ISBN-13 : 978-4101291024
- Amazon 売れ筋ランキング: - 270,086位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,674位近現代日本のエッセー・随筆
- - 4,992位新潮文庫
- - 11,463位評論・文学研究 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
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2022年12月3日に日本でレビュー済み
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2020年9月20日に日本でレビュー済み
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お昼休みに読んでいました
心が和むエピソードが多いことと、一度に読んでしまうのがもったいなかったのとでゆっくり時間をかけて読ませていただきました
着物関連のわからない言葉が時々出てきたりして勉強にもなりました
心が和むエピソードが多いことと、一度に読んでしまうのがもったいなかったのとでゆっくり時間をかけて読ませていただきました
着物関連のわからない言葉が時々出てきたりして勉強にもなりました
2023年3月17日に日本でレビュー済み
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図書館で読み、手元に置いておきたかったので購入しました。内容はとても良く、文句はありません。ただ、内容は同じですが文字が小さく見にくい暮らしの手帖バージョンと、そうではないもの、さらに新装版もあるようです。わざと暮らしの手帖バージョンを選ばず購入ボタンを押したのに、送られてきたのは暮らしの手帖バージョンでした。購入先、信頼できるところか、気をつけてください。
2020年6月10日に日本でレビュー済み
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祖父が1894年(明治27年)、祖母が1898年生まれで、田舎から上京して丁稚奉公し、のれん分けをしてもらって商売をしたのが、浅草です。沢村貞子さんは1908年生まれで、22歳まで(1930年まで)住んだ浅草の身辺雑記がこの本です。祖父母にとっては若き日々、1923年:大正12年:大震災の年に生まれた僕の母にとっては幼い日々を送った街の様子が伺えます。そして、就職を機に浅草を離れた私にとっても懐かしい縁日や祭り等々の行事の描写。たまりません!
「浅草娘」と題した章には、17歳だった彼女が、からかいの言葉を投げつける7,8人の道路工事の人夫に対して啖呵を切る場面があります。私の母も単純で一本気な「浅草の娘」だったことでしょう。
他には貞子さんの母上のこんな描写もあって・・・・「関東大震災の時、腰を抜かして震えていた父は、母に引っ張られて観音様の境内へやっとだとりついた。・・・父は気の毒なほどしょんぼりしていたが、母は近くの味噌屋の焼け跡から焼味噌を、肉屋からは焼肉を掘り出してきて、せっせと父に食べされていた。」 いやぁ~! 女性は強いもんです。
「浅草娘」と題した章には、17歳だった彼女が、からかいの言葉を投げつける7,8人の道路工事の人夫に対して啖呵を切る場面があります。私の母も単純で一本気な「浅草の娘」だったことでしょう。
他には貞子さんの母上のこんな描写もあって・・・・「関東大震災の時、腰を抜かして震えていた父は、母に引っ張られて観音様の境内へやっとだとりついた。・・・父は気の毒なほどしょんぼりしていたが、母は近くの味噌屋の焼け跡から焼味噌を、肉屋からは焼肉を掘り出してきて、せっせと父に食べされていた。」 いやぁ~! 女性は強いもんです。
2019年9月18日に日本でレビュー済み
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読んでいる間、昔の浅草の暮らしを実際に見ているかのように感じました。作者の子供の頃〜10代の暮らしがイキイキと書かれていて、下町の良さと古き良き日本を知ることができました。
2018年11月4日に日本でレビュー済み
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30年程前に購入してましたが、引っ越しで見当たらず改めて購入しました。
2017年1月12日に日本でレビュー済み
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これだけ暮らし向きをうまく描写できる人はいない。
著者の視線に溶け込んで、戦前の浅草の生活の歩み、光景、暮らす人々を、
巡回することができる。季節の移り行きも肌で感じることができる。
まさに著者にとっては、「私の浅草」だったに違いない。
著者の視線に溶け込んで、戦前の浅草の生活の歩み、光景、暮らす人々を、
巡回することができる。季節の移り行きも肌で感じることができる。
まさに著者にとっては、「私の浅草」だったに違いない。
2021年5月5日に日本でレビュー済み
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予想外でした。カバーの折れ、本体の汚れ、カバーの破れ等々。売り手の評価「良い」に騙された感じです。
本の内容は、届いたばかりでまだ読んでないので分かりません。多分、書き手が「お貞ちゃん」なので、面白いと思います。期待しています。
本の内容は、届いたばかりでまだ読んでないので分かりません。多分、書き手が「お貞ちゃん」なので、面白いと思います。期待しています。