一編一編が味わい深くて、余韻に浸りながら編ごとに何度も読み返した。タイトル通り、後味が「ざらざら」とした短編集。けれど不快感のざらざらではなくて、ふとした瞬間に訳もなく泣きたくなるような、後悔に似た気持ちが残る感じ。
この本を読んでいるあいだ、かつて愛したひととの幸福の日々を思い出していた。洗濯機の使い方がわからないわたしに、洗剤と柔軟剤を入れる場所を教えてくれたこと。彼の実家で食べた、キンキンに冷やしたイチゴに白砂糖と練乳をかけたものが美味しくて、今でも春になると自分で作って食べること。当時はマイナーだった、彼の好きなアーティストがテレビに出ていると、つい教えてあげたくなること。愛だったものは消えてなくなったのではなく、ひっそりと習慣のなかで息づいているのだと気がついた。
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ざらざら (新潮文庫) 文庫 – 2011/2/26
川上 弘美
(著)
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風の吹くまま和史に連れられ、なぜか奈良で鹿にえさをやっているあたし(「ラジオの夏」)。こたつを囲みおだをあげ、お正月が終わってからお正月ごっこをしているヒマな秋菜と恒美とバンちゃん(「ざらざら」)。恋はそんな場所にもお構いなしに現れて、それぞれに軽く無茶をさせたりして、やがて消えていく。おかしくも愛おしい恋する時間の豊かさを、柔らかに綴る23の物語のきらめき。
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2011/2/26
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-10410129240X
- ISBN-13978-4101292403
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おめでとう | ニシノユキヒコの恋と冒険 | センセイの鞄 | 古道具中野商店 | なんとなくな日々 | ざらざら | |
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どこから行っても遠い町 | パスタマシーンの幽霊 | なめらかで熱くて甘苦しくて | 猫を拾いに | 椰子・椰子 | ぼくの死体をよろしくたのむ | |
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二人の男が同居する魚屋のビル。屋上には、かたつむり型の小屋──。小さな町の人々の日々に、愛すべき人生を映し出す傑作小説。 | 恋する女の準備は様々。丈夫な奥歯に、煎餅の空き箱、不実な男の誘いに喜ばぬ強い心。女たちを振り回す恋の不思議を慈しむ22篇。 | それは人生をひととき華やがせ不意に消える。わきたつ生命と戯れながら、恋をし、産み、老いていく女たちの愛すべき人生の物語。 | 恋人の弟との秘密の時間、こころを色で知る男、誕生会に集うけものと地球外生物……。恋する瞳がひきよせる不思議な世界21話。 | 春夏秋冬、日記形式で綴られた、書き手の女性の摩訶不思議な日常を、山口マオの絵が彩る。ユーモラスで不気味な、ワンダーランド。 | うしろ姿が美しい男への恋、小さな人を救うため猫と死闘する銀座午後二時。大切な誰かを思う熱情が心に染み渡る、18篇の物語。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2011/2/26)
- 発売日 : 2011/2/26
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 221ページ
- ISBN-10 : 410129240X
- ISBN-13 : 978-4101292403
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 102,963位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1958年生まれ。1996年「蛇を踏む」で芥川賞。1999年『神様』で紫式部文学賞。2000年『溺レる』で伊藤整文学賞と女流文学賞。2001年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞。2007年『真鶴』で芸術選奨を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 パスタマシーンの幽霊 (ISBN-13: 978-4838721009 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
イメージ付きのレビュー

5 星
一握りの後悔に似た気持ちと、
一編一編が味わい深くて、余韻に浸りながら編ごとに何度も読み返した。タイトル通り、後味が「ざらざら」とした短編集。けれど不快感のざらざらではなくて、ふとした瞬間に訳もなく泣きたくなるような、後悔に似た気持ちが残る感じ。この本を読んでいるあいだ、かつて愛したひととの幸福の日々を思い出していた。洗濯機の使い方がわからないわたしに、洗剤と柔軟剤を入れる場所を教えてくれたこと。彼の実家で食べた、キンキンに冷やしたイチゴに白砂糖と練乳をかけたものが美味しくて、今でも春になると自分で作って食べること。当時はマイナーだった、彼の好きなアーティストがテレビに出ていると、つい教えてあげたくなること。愛だったものは消えてなくなったのではなく、ひっそりと習慣のなかで息づいているのだと気がついた。
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2023年8月3日に日本でレビュー済み

一編一編が味わい深くて、余韻に浸りながら編ごとに何度も読み返した。タイトル通り、後味が「ざらざら」とした短編集。けれど不快感のざらざらではなくて、ふとした瞬間に訳もなく泣きたくなるような、後悔に似た気持ちが残る感じ。
この本を読んでいるあいだ、かつて愛したひととの幸福の日々を思い出していた。洗濯機の使い方がわからないわたしに、洗剤と柔軟剤を入れる場所を教えてくれたこと。彼の実家で食べた、キンキンに冷やしたイチゴに白砂糖と練乳をかけたものが美味しくて、今でも春になると自分で作って食べること。当時はマイナーだった、彼の好きなアーティストがテレビに出ていると、つい教えてあげたくなること。愛だったものは消えてなくなったのではなく、ひっそりと習慣のなかで息づいているのだと気がついた。
この本を読んでいるあいだ、かつて愛したひととの幸福の日々を思い出していた。洗濯機の使い方がわからないわたしに、洗剤と柔軟剤を入れる場所を教えてくれたこと。彼の実家で食べた、キンキンに冷やしたイチゴに白砂糖と練乳をかけたものが美味しくて、今でも春になると自分で作って食べること。当時はマイナーだった、彼の好きなアーティストがテレビに出ていると、つい教えてあげたくなること。愛だったものは消えてなくなったのではなく、ひっそりと習慣のなかで息づいているのだと気がついた。
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2015年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
川上さんの小説らしい雰囲気でした。暑い日何もしたくないときの暇つぶしにはさらっと読めて良いと思いました。
2020年10月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ひとつの話が短いので隙間時間にさらっと読めて楽しめました。
2019年10月6日に日本でレビュー済み
これは女性向きの掌編だと男は言う。男のゴワゴワした手ではこの「ざらざら」は繊細過ぎて感じ取れないだろうから。男は「なんでそんなところで首をかしげているの? 早く行こうよ」と言って、彼女を置いて行ってしまう。で、残された彼女は「どうしてこれを踏みつぶして行けちゃうんだろう」とこの23篇のようなことを思うわけです。
以上の概観とは関係なく、お裁縫箱が出てくる「えいっ」(17篇目)が好きです。だって裁縫箱っていろいろ入っていて綺麗で不思議だもん。心みたいだね。
以上の概観とは関係なく、お裁縫箱が出てくる「えいっ」(17篇目)が好きです。だって裁縫箱っていろいろ入っていて綺麗で不思議だもん。心みたいだね。
2013年11月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
薄い本ですが最後まで読むのが苦痛でした。同じくらい退屈な物語ばかりでどれも真実みが感じられない。
作中「眉をしかめる」と複数回ありますが眉はひそめるものですね。
私は顔をしかめました。
作中「眉をしかめる」と複数回ありますが眉はひそめるものですね。
私は顔をしかめました。
2013年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
川上弘美さんの作風って???
ちょっと期待が・・・・・・・・・
ちょっと期待が・・・・・・・・・
2018年11月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
川上弘美さんが好きで特に短編が好きです。
昔読んでいたのを再び読むと前よりもいとおしいと思うようになりました。
様々な恋愛のかたちのショートショート、
いいなあ。
昔読んでいたのを再び読むと前よりもいとおしいと思うようになりました。
様々な恋愛のかたちのショートショート、
いいなあ。
2013年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
予想を裏切らない内容でした。
あー、そうそう、と共感したり、あったかーい気持ちになったりする短編がぎっしりで
とても楽しめました。
あー、そうそう、と共感したり、あったかーい気持ちになったりする短編がぎっしりで
とても楽しめました。