『櫂』『春燈』と続き、さらにこの続編『朱夏』を読んでいますが、綾子の父、岩伍の
後妻である”照”ですが、(『春燈』から登場した人物)この人物の名前が『朱夏』で
”ひろ”に変わっているのに気がつきました。
こちらの『朱夏』ではあまり重要な役ではないので気にする人はいないかと思いますが、
私はこの”ひろ”が出てくる度に違和感を覚えました。
知らない間に改名したのか、もしくは"照"と離縁してまた再度"ひろ"という後妻を
迎えたのか?など考えましたが、読み進めていくとどうやらそうではなさそう。
作者の宮尾登美子氏が前作での名前をすっかり忘れて別の名前をつけてしまったのか?
細かいところではありますが、非常に気になりました。こういうことってすごく
大事なことだと思うのですが・・・
内容自体は満州開拓時代の話でとても興味深く読ませていただいております。
プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥1,100¥1,100 税込
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
¥101¥101 税込
配送料 ¥240 6月13日-15日にお届け
発送元: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】 販売者: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
¥101¥101 税込
配送料 ¥240 6月13日-15日にお届け
発送元: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
販売者: バリューブックス 【防水梱包で、丁寧に発送します】
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
朱夏 (新潮文庫) 文庫 – 1998/11/30
宮尾 登美子
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥1,100","priceAmount":1100.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1,100","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"GAT1lP7Al3momhgV%2Fau3iJpOrU4R3TpPcQbbK3kbi2o6M%2FClA%2F9rsdh6FUGUFLJAJJUQaz4l9WBETihdOfgzmlcUO7wpSqFFAtMGEgcxBltqC2oSv%2BtC%2FCZ4IKoYBotn","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥101","priceAmount":101.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"101","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"GAT1lP7Al3momhgV%2Fau3iJpOrU4R3TpPZqi%2FOz83eF8treT6AnFUeFGb80gp15p19IDul7AkctFqBmB7s7Je4X4y3rQR5P0RrH3DplCLoDVpPYCXWMzTdBw6Xm8i%2B%2Bz871nts5brTKEuBcBlsQgfXyD6qkMQ6YXtpBlecgvpCRHxYUVJiMoRNw%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
渡満、敗戦、引揚げ。死を覚悟した五百三十日の苛烈な旅。
宮尾登美子の原点となった、昭和21年、満州で見た地獄を描く。
『櫂』『春燈』から『朱夏』へ。さらに『仁淀川』へと続く、自伝的長編の第三幕。
果してまだ、日本はあるのだろうか……?同郷の土佐から入植した開拓団の子弟教育にあたる夫、生後まもない娘と共に、満州へ渡った綾子は十八歳。わずか数カ月後、この地で敗戦を迎えることになろうとは。昨日までの人間観・価値観は崩れ去り、一瞬にして暗転する運命、しのび寄る厳寒。苛酷無比の五百三十日を熟成の筆で描き切る。
『櫂』『春燈』から『仁淀川』へと連らなる宮尾文学の一大高峰。
【目次】
第一章 出発
第二章 飲馬河
第三章 逃走―営城子(一)
第四章 越冬―営城子(二)
第五章 九台
『朱夏』の衝撃 梅原稜子
著者の言葉(53年ぶりに旧満州国を訪ねて)
長い年月を経たからこそ恐怖の経験は風化されるかといえばさにあらず、汽車が飲馬河駅に近づくにつれ、私は息苦しいまでに緊張が高まり、そして駅舎のうしろにある昔ながらの給水塔を仰いだとたん、まるで噴きあげるように涙が溢れてきたのだった。
私がこの地に住んだのはまだ十八歳のころ、当時は何も判らず、小学校教師だった夫に従い、ひたすらお国のため、生後五十日の長女をおぶっての渡満だったのである。(『生きてゆく力』より)
本文より
あとからよく考えれば、綾子は暴動のときの記憶に誤りがあったのではないかとときどき思い返すことがある。(略)
が、綾子の網膜に灼(や)きついて消えることのないこの日の光景に、線路上の黒い人間の一塊のふりかざしていた刃物が、とき折太陽を弾いて短く鋭い光芒を放ち、それがまっすぐ胸もとへ抜身を突きつけられたようなおそろしさだったことと、とぎかけの米のバケツが足もとに転がり、白米がざあっと斜めにこぼれたこと、もうひとつ、美那を抱くために走り込んだ部屋の隅のおむつ籠に汚れものが二つ三つあり、瞬間、これをどうしよう、と考えたことなどがある。……(「第三章逃走―営城子(一)」)
宮尾登美子(1926-2014)
高知市生れ。17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。
宮尾登美子の原点となった、昭和21年、満州で見た地獄を描く。
『櫂』『春燈』から『朱夏』へ。さらに『仁淀川』へと続く、自伝的長編の第三幕。
果してまだ、日本はあるのだろうか……?同郷の土佐から入植した開拓団の子弟教育にあたる夫、生後まもない娘と共に、満州へ渡った綾子は十八歳。わずか数カ月後、この地で敗戦を迎えることになろうとは。昨日までの人間観・価値観は崩れ去り、一瞬にして暗転する運命、しのび寄る厳寒。苛酷無比の五百三十日を熟成の筆で描き切る。
『櫂』『春燈』から『仁淀川』へと連らなる宮尾文学の一大高峰。
【目次】
第一章 出発
第二章 飲馬河
第三章 逃走―営城子(一)
第四章 越冬―営城子(二)
第五章 九台
『朱夏』の衝撃 梅原稜子
著者の言葉(53年ぶりに旧満州国を訪ねて)
長い年月を経たからこそ恐怖の経験は風化されるかといえばさにあらず、汽車が飲馬河駅に近づくにつれ、私は息苦しいまでに緊張が高まり、そして駅舎のうしろにある昔ながらの給水塔を仰いだとたん、まるで噴きあげるように涙が溢れてきたのだった。
私がこの地に住んだのはまだ十八歳のころ、当時は何も判らず、小学校教師だった夫に従い、ひたすらお国のため、生後五十日の長女をおぶっての渡満だったのである。(『生きてゆく力』より)
本文より
あとからよく考えれば、綾子は暴動のときの記憶に誤りがあったのではないかとときどき思い返すことがある。(略)
が、綾子の網膜に灼(や)きついて消えることのないこの日の光景に、線路上の黒い人間の一塊のふりかざしていた刃物が、とき折太陽を弾いて短く鋭い光芒を放ち、それがまっすぐ胸もとへ抜身を突きつけられたようなおそろしさだったことと、とぎかけの米のバケツが足もとに転がり、白米がざあっと斜めにこぼれたこと、もうひとつ、美那を抱くために走り込んだ部屋の隅のおむつ籠に汚れものが二つ三つあり、瞬間、これをどうしよう、と考えたことなどがある。……(「第三章逃走―営城子(一)」)
宮尾登美子(1926-2014)
高知市生れ。17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。
- 本の長さ629ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1998/11/30
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101293090
- ISBN-13978-4101293097
よく一緒に購入されている商品
対象商品: 朱夏 (新潮文庫)
¥1,100¥1,100
最短で6月11日 火曜日のお届け予定です
残り6点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
出版社より
きのね〔上〕 | きのね〔下〕 | 寒椿 | 生きてゆく力 | 櫂 | 治燈 | |
---|---|---|---|---|---|---|
カスタマーレビュー |
5つ星のうち4.6
68
|
5つ星のうち4.5
61
|
5つ星のうち4.4
24
|
5つ星のうち3.9
18
|
5つ星のうち4.1
77
|
5つ星のうち4.0
37
|
価格 | ¥781¥781 | ¥880¥880 | ¥693¥693 | ¥693¥693 | ¥1,045¥1,045 | ¥979¥979 |
【新潮文庫】宮尾登美子 作品 | 夢み、涙し、耐え、祈る……。梨園の御曹司に仕える身となった娘の、献身と忍従。健気に、そして烈しく生きた、或る女の昭和史。 | 同じ芸妓屋で修業を積み、花柳界に身を投じた四人の娘。鉄火な稼業に果敢に挑んだ彼女達の運命を、愛惜をこめて描く傑作連作集。 | どんな出会いも糧にして生き抜いてきた──。創作の原動力となった思い出の数々を、万感の想いを込めて綴った自伝的エッセイ集。 | 渡世人あがりの剛直義侠の男・岩伍に嫁いだ喜和の、愛憎と忍従と秘めた情念。戦前高知の色街を背景に自らの生家を描く自伝的長編。〈太宰治賞受賞〉 | 土佐の高知で芸妓娼妓紹介業を営む家に生まれ、複雑な家庭事情のもと、多感な少女期を送る綾子。名作『櫂』に続く渾身の自伝小説。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1998/11/30)
- 発売日 : 1998/11/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 629ページ
- ISBN-10 : 4101293090
- ISBN-13 : 978-4101293097
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 130,421位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
1926(大正15)年、高知市生れ。
17歳で結婚、夫と共に満州へ渡り、敗戦。九死に一生の辛苦を経て1946(昭和21)年帰郷。県社会福祉協議会に勤めながら執筆した1962年の「連」で女流新人賞。
上京後、九年余を費し1972年に上梓した「櫂」が太宰治賞、1978年の『一絃の琴』により直木賞受賞。2009(平成21)年文化功労者となる。他の作品に『序の舞』(吉川英治文学賞)『春燈』『朱夏』『寒椿』『宮尾本平家物語』『錦』など。
カスタマーレビュー
星5つ中4つ
5つのうち4つ
全体的な星の数と星別のパーセンテージの内訳を計算するにあたり、単純平均は使用されていません。当システムでは、レビューがどの程度新しいか、レビュー担当者がAmazonで購入したかどうかなど、特定の要素をより重視しています。 詳細はこちら
33グローバルレーティング
虚偽のレビューは一切容認しません
私たちの目標は、すべてのレビューを信頼性の高い、有益なものにすることです。だからこそ、私たちはテクノロジーと人間の調査員の両方を活用して、お客様が偽のレビューを見る前にブロックしています。 詳細はこちら
コミュニティガイドラインに違反するAmazonアカウントはブロックされます。また、レビューを購入した出品者をブロックし、そのようなレビューを投稿した当事者に対して法的措置を取ります。 報告方法について学ぶ
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年10月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2023年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
離れて暮らす本好きな母に送りました。
すぐ届いて喜んでもらえました。
すぐ届いて喜んでもらえました。
2017年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
戦争末期、満洲国首都・新京の近くに入植する開拓団。昭和20年春、その子供たちのために、寄宿制の小学校ができた。
その学校の子使いとしてやってきた張は、反日活動家集団から派遣された諜報員だった。彼の仕事は、地域の情報を収集し、開拓団や日本人学校を偵察つつ、満洲人を反日化することだった。
学校の雑用をしている内に、張は、先生たちの奥さんの一人が、毎日のように、かわるがわる仕立て下ろしの絹の着物を着るのに気づいて驚愕した。(p121)赤ちゃん連れの可愛らしい女性だったが、この汚い水しかない、食べ物もろくにないような所で、どうしてこんなことをするのだろう。
爆撃の続く本土では、着物なんか着るようにならないから、自分の楽しみのために着るんだって。それにしても、随分たくさん持っている。普通に見えない。周囲の日本人に聞くと、出里が、普通ではない金持ちらしかった。
こんな生地の着物、見たことないけど、値打ちはどれくらいかなあ。一枚売ってみないかと言ってみた。奥さんが一枚渡してくれた。売ってみたら、ものすごい値打ちものだった。
そのうちに日本敗戦。よーし、この奥さんの着物、みんなで狙え。仲間と示し合わせて、集団で狙え。というわけで、綾子たちは、男性教師たちがいないのを見計らって、完全に持ち物を狙われた、というわけ。
「着物」と出てくる描写を思い浮かべると、絹ばかりのように見えるのだ。というわけで、私には、このように読めました。
状況判断ができない、情報枯渇状態というのが、開拓団全体の問題として恐ろしいです。
簡単に手に入る、開拓団の入植生活を伺わせる体験者の話です。「水」「食料」「寝起きした場所」「病気」「家族」等、テーマを絞って読めば、いろいろ珍しいことが読み取れると思います。
その学校の子使いとしてやってきた張は、反日活動家集団から派遣された諜報員だった。彼の仕事は、地域の情報を収集し、開拓団や日本人学校を偵察つつ、満洲人を反日化することだった。
学校の雑用をしている内に、張は、先生たちの奥さんの一人が、毎日のように、かわるがわる仕立て下ろしの絹の着物を着るのに気づいて驚愕した。(p121)赤ちゃん連れの可愛らしい女性だったが、この汚い水しかない、食べ物もろくにないような所で、どうしてこんなことをするのだろう。
爆撃の続く本土では、着物なんか着るようにならないから、自分の楽しみのために着るんだって。それにしても、随分たくさん持っている。普通に見えない。周囲の日本人に聞くと、出里が、普通ではない金持ちらしかった。
こんな生地の着物、見たことないけど、値打ちはどれくらいかなあ。一枚売ってみないかと言ってみた。奥さんが一枚渡してくれた。売ってみたら、ものすごい値打ちものだった。
そのうちに日本敗戦。よーし、この奥さんの着物、みんなで狙え。仲間と示し合わせて、集団で狙え。というわけで、綾子たちは、男性教師たちがいないのを見計らって、完全に持ち物を狙われた、というわけ。
「着物」と出てくる描写を思い浮かべると、絹ばかりのように見えるのだ。というわけで、私には、このように読めました。
状況判断ができない、情報枯渇状態というのが、開拓団全体の問題として恐ろしいです。
簡単に手に入る、開拓団の入植生活を伺わせる体験者の話です。「水」「食料」「寝起きした場所」「病気」「家族」等、テーマを絞って読めば、いろいろ珍しいことが読み取れると思います。
2020年5月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容普通に面白かったが活字が小さく見にくかった。
2018年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本により、満州についてよく知らなかった自分に気が付いた。太平洋戦争の認識が変わりました。作者は故人です。書き残す大切さを感じます。
2015年8月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
宮尾登美子さんの文のリズム・描写などとても好きです。朱夏は最近読んだのですが、敗戦時のむごい事実をほとんど知らずにきましたが、これからもっと勉強しないといけないと痛感します。
2013年10月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
満州開拓団の子弟教育にあたる夫と生後まもない娘と共に、満州へ渡った18歳の綾子は、わずか数カ月後、この地で敗戦を迎えることになり、関東軍の夢は敗走し崩壊する。いかに満州国が虚構であったか、国家神道が虚構であったかを、我々戦後生まれの読者は思い知らされるのである。逃げ遅れた綾子の家族は、満州での過酷な難民収容所で乞食同然の生活を強いられることになる。530日の過酷な生活から、命からがら逃れて、日本に帰るが、待ちうけていたのは、過酷な農村での重労働であった。『仁淀川』へと、さらに作者の不遇な生活が続くことになる。