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朽ちていった命:被曝治療83日間の記録 (新潮文庫) 文庫 – 2006/9/28

4.7 5つ星のうち4.7 396個の評価

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1999年9月に起きた茨城県東海村での臨界事故。
核燃料の加工作業中に大量の放射線を浴びた患者を救うべく、
83日間にわたる壮絶な闘いがはじまった──。
「生命の設計図」である染色体が砕け散り、再生をやめ次第に朽ちていく体。
前例なき治療を続ける医療スタッフの苦悩。
人知及ばぬ放射線の恐ろしさを改めて問う渾身のドキュメント。



目次
被曝 1999年年9月30日

邂逅―被曝2日目

転院―被曝3日目

被曝治療チーム結成―被曝5日目

造血幹細胞移植―被曝7日目

人工呼吸管理開始―被曝11日目

妹の細胞は…―被曝18日目

次々と起きる放射線障害―被曝27日目

小さな希望―被曝50日目

被曝59日目

終わらない闘い─被曝63日目

1999年12月21日─被曝83日目

折り鶴─未来

あとがき

解説 柳田邦男

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商品の説明

抜粋

被曝 一九九九年九月三〇日

 夏が終わったにもかかわらず、強い日差しが照りつけていた。暑い一日になり
そうだった。
 茨城県東海村の核燃料加工施設「ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所」
は東海村と那珂町との境の国道六号線から少し入ったところにある。一五ヘク
タールあまりの敷地の周囲には飲食店や民家が点在している。このJCO東海事
業所に作業員として勤める大内久は、いつもどおり午前七時に職場に出勤した。
 大内は三五歳。妻と小学三年生になる息子がいる。息子の小学校入学にあわせ
て実家の敷地に家を新築し、家族三人で暮らしていた。
 几帳面な性格の大内は毎日午前六時には起きて、六時四〇分に家を出た。
一日一箱のたばこを吸い、午後五時過ぎに帰宅したあと、焼酎の水割りを二杯ほ
ど飲んで、九時には寝る。それが大内の日常だった。
 一九九九年九月三〇日。この日も、そうしたいつもと変わらない一日になるは
ずだった。
 この日、大内は午前一〇時に事業所内の転換試験棟という建物で作業を始め
た。核燃料サイクル開発機構の高速実験炉「常陽」で使うウラン燃料の加工作業
だった。
 大内にとって、転換試験棟での作業は初めてだった。上司と同僚の三人で九月
一〇日から作業に当たってきて、いよいよ仕上げの段階に来ていた。
大内は最初、上司の指示に従い、ステンレス製のバケツの中で溶かしたウラ
ン溶液をヌッチェとよばれる濾過器で濾過していた。上司と同僚は濾過し
た溶液を「沈殿槽」という大型の容器に移し替えていた。上司はハンドホールと
よばれる覗き窓のようになった穴にロウトを差し込んで支え、同僚がステンレス
製のビーカーでウラン溶液を流し込んだ。濾過の作業を終えた大内は上司と交代
し、ロウトを支える作業を受け持った。
 バケツで七杯目。最後のウラン溶液を同僚が流し込み始めたとき、大内はパ
シッという音とともに青い光を見た。臨界に達したときに放たれる「チェレンコ
フの光」だった。その瞬間、放射線のなかでももっともエネルギーの大きい中性
子線が大内たちの体を突き抜けた。
 被曝したのだった。
 午前一〇時三五分、放射線が出たことを知らせるエリアモニターのサイレンが
事業所内に鳴り響いた。
「逃げろ!」
 別室に移っていた上司が叫んだ。大内は急いでその場を離れ、放射線管理区域
の外にある更衣室に逃げ込んだ。と、その直後、突然嘔吐し、意識を失っ
た......。

 そのころ、東京大学医学部教授・前川和彦は東京駅へ向かう列車の中にいた。
前川はこの前日、新潟県柏崎市で開かれた「緊急被ばく医療に係わる情報交換
会」に出席していた。東京電力柏崎・刈羽原子力発電所の関係者と地元の医療関
係者、それに消防本部が、放射線事故で被曝した患者が出た場合の対応について
話し合う会合だった。
 前川の専門は救急医療だ。救急医療は医療関係者の間でも「ヤクザな現場」と
される。心臓病、脳卒中、けが。さまざまな症状で突然運び込まれてくる患者た
ち。心臓が止まった状態で運び込まれる患者も大勢いる。その現場で三〇年以上
にわたって治療に当たってきた。教授になったいまでも痩身に白衣をまとっ
て毎日病棟の回診を欠かさない。眼鏡の奥の鋭い双眸が患者に接するときにはや
さしい光をたたえる。意識のない患者でもそれは変わらない。
 現場第一を主義に医師として生活を送ってきた前川には、最近まで原子力と
の接点はなかった。そんな前川が柏崎での会議に出席したのは、原子力安
全研究協会被ばく医療対策専門委員会の委員長を務めていたからだ。前川にとっ
てはまったく畑違いの仕事だったが、原子力安全委員で、東京大学医学部放
射線健康管理学講座教授だった青木芳朗からの依頼を断りきれず、二年前に原
子力関連のさまざまな役職を引き継いだのだ。青木は「放射線被曝患者が最初に
運び込まれるのは救急医療機関なのだから、君も被曝医療に関わるべきではない
か」と前川を説得した。しかし青木が期待したのは、実は前川の実行力だったの
かもしれない。飛び込んでくる難題に焦らず、全力で立ち向かう前川の個性
が、当時整っていなかった被曝医療体制の基礎作りに役立つと考えたのだろう。
 被曝医療の専門家として歩み始めた前川は、前日の情報交換会で、原子力関連
施設周辺の病院医師や医療スタッフに被曝医療の知識が徹底して教育されていな
いことをあらためて思い知り、驚いていた。
「もしいま本当に被曝事故が起きたら......」
 帰りの列車で、前川は被曝医療の体制を整えるためには相当な時間がかかるこ
とを痛感し、暗澹たる気持ちになっていた。

 午後一時二八分。前川を乗せた特急「あさひ三一四号」は東京駅に到着した。
これからまた本業の救急医にもどらなくてはならない。ホームに降りたとき、
突然、携帯電話が鳴った。医局に出入りしている製薬会社の営業担当者からだっ
た。
「東海村の原子力関連施設で何か放射線の事故があったようです」
 国内の原子力関連施設で、重大な被曝事故が起こったことは、これまでなかっ
た。
「一体どの程度の事故なのだろう?」
 前川は、とにかくまず病院にもどろうとタクシーに乗り込んだ。
 病院の医局に到着すると真っ先にテレビのスイッチを入れた。目に飛び込んで
きたのは、これまで見たことのない映像だった。活性炭入りフィルターが付いた
ガスマスクのような防護マスクで顔を覆い、白い放射線防護服で頭から足先まで
すっぽりと身を包んだ数人の医師と看護婦が、患者を乗せたストレッチャーを運
んでいた。患者は体中、透明のビニールで包まれていた。
 患者の運び込まれた建物が、何度も訪れたことのある千葉県の放射線医学総
合研究所(放医研)の入口だと気づくのに多少の時間がかかった。ニュースは、
茨城県東海村の核燃料加工施設で事故があり、作業員三人が倒れたと伝えてい
た。三人は、事故が起きた施設に近い国立水戸病院にいったん運ばれたのち、ヘ
リコプターで放医研に収容されたという。放射線事故で患者が運び込まれるとき
に防護マスクをつけることはめったにない。それなのに放射線被曝治療の専門家
がそろった放医研で、スタッフがいま防護マスクをつけ、放射線防護服を着てい
る。
「物々しすぎる」
 前川はそう感じ、何か重大なことが起こったに違いないと確信した。前川は教
授室にもどり、放医研の放射線障害医療部臨床免疫室長・鈴木元の携帯電話にダ
イヤルした。
 鈴木は東京大学医学部を経て一九八五年に放医研に移った。一九五四年にアメ
リカが太平洋のビキニ環礁でおこなった水爆実験の際、近くを航行していて被曝
した日本人漁民の健康診断を毎年おこなうなど、被曝治療の専門家として活躍し
ている。大柄で温厚な鈴木は、いつも落ち着いて見える。ところが、その鈴木が
受話器の向こう側で混乱しているのが手にとるように伝わってきた。
 鈴木は午後五時半頃から開かれていた放医研での初めての全体会議の最中に
前川からの電話を受けた。鈴木は前川に、症状や緊急の血液検査の結果などから
見て、運び込まれた三人のうち、大内と同僚の二人が非常に高い線量の被曝をし
たものと考えられると話した。また三人が放射性物質を浴びていないことや、
大内の吐しゃ物を分析した結果、ナトリウム24が検出されたことから、中性子線
による被曝、つまり「臨界事故」だと確信していると伝えた。
「臨界」というのは核分裂連鎖反応が持続して起こる状態のことをいう。核
分裂反応が起きると大量の中性子線が放出される。中性子線は人体の中にあるナ
トリウムをナトリウム24という放射性物質に変える。
 鈴木の言うように本当に臨界事故だとしたら、国内では初めてのケースだ。し
かも重度の被曝患者が出たという。前川は何か手助けをしたいと鈴木に伝えた。
 前川は鈴木との電話を切ったあと、現場の忙しさを思い、放医研所長の佐々木
康人に連絡をとることをしばらくためらった。ようやく意を決して受話器を取っ
たのは午後六時半。前川は電話口に出た佐々木に、自分が委員長を務める「緊
急被ばく医療ネットワーク会議」の開催を提案した。ネットワーク会議は国
の防災基本計画にもとづいて設置された組織だ。被曝医療の専門家同士の情報
交換や研究の協力などを目的にこの前年の一九九八年七月に発足した。
 佐々木はネットワーク会議の開催を承諾し、会合は翌日の朝からおこなわれる
ことになった。
 このとき前川は、自分自身が被曝治療の中心を担うことになろうとは夢に
も思っていなかった。

著者について

執筆者 岩本裕(Iwamoto Hiroshi)

NHK報道局科学文化部デスク。2001年5月に放送されたNHKスペシャル「被
曝治療83日間の記録~東海村臨海事故~」は、第56回文化庁芸術祭テレビ部門
優秀賞や第42回モンテカルロ国際テレビ祭ニュース番組部門・時事問題番組ゴー
ルドニンフ賞をはじめ、内外の数々の賞を受賞した。番組取材を元に書き上げた
本書は、第2回新潮ドキュメント賞の最終候補作となった。ほかに『日本のがん
医療を問う』(新潮社)などの執筆作品がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2006/9/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/9/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 224ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101295514
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101295510
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 396個の評価

カスタマーレビュー

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5つのうち4.7つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2024年4月26日に日本でレビュー済み
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一瞬の光、しかしそれは、原子炉が顕になった状態にさらされた事と同じ、放射線が人間の染色体をズタズタに切り裂き、その人体に及ぼすあまりの怖さに身震いさせられます。
大内さん、篠原さんの尊い命が失われ、家族や親戚、治療に当たった医師や看護士の皆が失意のどん底に突き落とされました。現在も政府、御用学者はこれほど危険は原子力を現在でも進めていますが、日本国民は反原発に向けてもっと強いメッセージを発信しなければならないと思います。1999年9月30日に起こった事故ですが、風化させる事なく誰もが読むべき本、小学生の教科書にも載せるべき事故だと思います。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年3月26日に日本でレビュー済み
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15年ぶりに再度購入し読み返しました。
事故が起こった原因は当然非難されるべきですが
今日読み返すと大内さんの治療過程が若い頃に読んだ時より
本当に痛ましく感じました。
世界で類を見ない大量の中性子被爆をした患者が日本一権威のある大病院、そして
一度「絶対死なせない」というは歯車が全体で廻りだした時、ここまで恐ろしい事に
なるのかと驚愕します。
最初の心停止以後はほぼ脳死状態にも関わらず只々大量の薬物投与での延命処置。
瞳孔反射が無くても微かにあったと診断され医師団の使命感、達成感、経験の
糧に大内さんが消費されていたと思わずにはいられません。
医師団、看護師も時折逡巡する記述はありましたがスッと
「私も頑張らないと」と自分を納得させる、、、
気管切開で言葉も出せず、どれほど痛く怖かった事かと思います。
医療チームの気概、対面も分からなくはないのですが、、、
亡くなられてから25年、大内さんが天国で安らかに過ごされている事を願います。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
放射線被爆の恐ろしさを思い知らされました。
読後、この被爆事故現場が再現されている東海村の原子力科学館を訪問し、事故の恐ろしさを頭に刻みました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年7月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新聞やテレビでは報道されないことばかりでした。
真実を知りたい。知らなければいけないと思いました。このような事故を二度と起こしてはいけない。
お湯を沸かすのに、原発はいらないし、リスクが大きすぎることを認識しないとです。
大雨が降っただけで甚大なことになる日本です。
原発は、すべて海の近くにある。
それだけでもかなりのリスク。
みんなで、取り組む問題だなと思いました。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
克明に事故、そして治療の過程を患者本人、家族、医療関係者の心情と共に表現している。命の儚さと医療の進歩に心を打たれる一冊。異例の患者とは言え、出口の見えない戦いに意義を見出だせなくなってくる医者や看護師達のリアルな状況には誰もが心を揺れ動かされるだろう。JOCの裏マニュアルが事故の背景にあり、現場はそのリスクを理解していなかったという構造問題には当該現場に限らず、幅広い分野に教訓を与えよう。

この話を極端な83日の事例として見るのか、それとも放射能リスク一般として捉えるかは時間軸の問題であろう。僅かな放射能でも長期的には同様の過程で人体に影響(染色体ダメージ、細胞分裂停滞など)が出てくると考えれば、核そのものへの
考えも変わるだろう。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年8月11日に日本でレビュー済み
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JOCでの事故の顛末と被曝者が亡くなるまでの経過についてまとめられた名著

高濃度の放射線を浴びた者に対して現代医学は有効な治療法を持たない、これが現実である。
当初、大して自覚症状もなく、医師も助かるかもしれないと錯覚していたが、期待はすぐ裏切られる。

被曝者の遺伝子は物理的にズタズタに破断されており、これは顕微鏡で確認された。
骨髄移植を試みたものの快方に向かうことはなく、細胞が再生しないことから徐々に皮膚は剥がれ、
激痛に苦しむこととなる。やがて昏睡に陥り死を迎える。

いくら合理的な管理システムを整えても、安全体制を構築しても事故は常に生起し得る。
何故なら人間がその管理や運用に携わっているからである。人間は必ずしも合理的には行動しない、
横着で欲深く、手を抜き、罪を犯す。
一度事故や事件が起これば取り返しのつかない化物を人間は飼い慣らそうとして飼い慣らせない現実が
ここにはある。

事故が起きた要因と被曝者を救えない現実、これは原発問題を考える際にも大きな示唆を与えてくれる。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年9月19日に日本でレビュー済み
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海外のドキュメンタリー賞を席巻した名著です。
原発の犠牲者となって死んでいったふたりの人間をNHK取材班が克明に追跡して行きます。
放射能の知識が無くても最後まで一気に読みました。
原発事故の恐ろしさは福島の吉田所長の死に直結していると思いました。
日本に核を持ち込んだ海外のメーカーと原発の知識もなく受け入れた日本メーカーの大罪でしょう・・・
NHK取材班の労苦に頭がさがります。
13人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2023年8月28日に日本でレビュー済み
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原発の問題が起こる前に購入
放射能の恐ろしさを実感した記憶があります
後世に残すべき一冊です
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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