「ボクハ 3ガツ8カ ヤスコサン ト セックスシテナイ」
「ボクハ ヤスコサン ヲ コロシテナイ」
「コレハ ジジツ デス」
「23:07 デンシャ ニ ノッタ」
「キバ デ オリテ ナガタチョウ デ ノリカエタ」
「シブヤ ニ 23:10 ニ ツイタ」
「サイコウビ カラ デンシャ ノ ナカヲ イソイデ アルイタ」
「23:25、ヤスコサン ニ オチャシナ ト イワレタ」
「101ゴウ デ シャッキン ヲ タノム ツモリダッタ」
「ソシタラ ゼンカイ ノ フソクブン アワセテ 8センエン ト イッタ」
「4マンエン カシテクレ ト イッタラ」
「ヒステリックナ コエヲ ダシテ バッグ デ ボクノカオ ヲ ナグッタ」
「ギャクジョウ シテ スウカイ ヤスコサン ヲ ナグッタ」
「アタマニキタノデ カネヲ ヌスモウト バッグニ テヲ カケタ」
「ヤスコサン ガ ハナサナイ ノデ クビ ヲ シメタ」
「タオレテ ハナシタ」
「バッグ カラ カネ ト テイキ ヲ ヌスンダ」
「シンダ ト オモッタ ノデ ヘヤノ シモン ヲ フイタ」
「トイレ ノ コンドーム ハ 2ガツ28ニチ ノ ダッタノデ ワスレタ」
「ホカノ 3ボン ノ インモウ ハ 28ニチ ノ マエノ キャクノモノ」
「ニホンノ サイバン アホネ マヌケネ」
泰子は、殴られたダメージと疲労から、眠ってしまい、朝、4時、3.8度の冷たい渋谷の
部屋で、一人寂しく凍死した。2階の女子高生が聴いた声は、泰子が助けを求める
断末魔の喘ぎ声だった。なんて、ことにならない限り、ゴビンダは無罪である。
3月8日、おでんもサラダも散乱していないので、最初から強盗の目的とは考えられない。
30分も性交に及んだ、最後の客、真犯人が指紋を拭いた可能性は高いが、陰毛を
拾うだろうか?同じ場所で性交に及んだゴビンダの体毛が13本で、真犯人が1本、
有り得ない確率である。
そもそも、『東電OL殺人事件』と、この本の大前提は、東電OLの神泉駅周辺での5年間の
売春が周知の事実だったということである。それなのに、3月9日に捜索願が出されて、
発見されたのは、10日後の3月19日、『制御棒大破』の報道の前日である。10日間
その界隈で有名な売春婦がどこで死んでいるかも、発見できない警察だろうか。
10日間泰子は公安にでも拘束されて、尋問されていたのか。有名な尾塩事件と同様に、
セレブの麻薬乱交パティーでの不慮の中毒死の偽装のため、麻薬の痕跡を体内から消すための
10日間だったのか。
売春は、真犯人のデッチ上げではないのか?そんな第三者陰謀説を論理的に考えると
、どしても、喜寿荘101号室を真犯人は知りえないという最大の疑問にぶつかる。
泰子が常に公安に尾行されており、行動はすべて把握されていたという事実もない。
喜寿荘オーナーが、乱交パーティーのメンバーの一人だったという、事実もない。
たしかに、この2冊の本で取材された人物は、ネパール人4人と、事件当日「プリンセス」で
買春した人物、マハラジャオーナー、喜寿荘管理人くらいのものである。全員が口裏を
合わせている可能性も否定できない。
すべては、泰子が大学2年の時、父親の病死から、狂い始めていた。
本来、父が生存していれば、部長、取締、出向取締と順調に出世し、85年から
のバブル景気が追い風となり、渡辺家は順風満帆、他人も羨む高級所宅街に住む
高学歴一家だったはずである。そして、父が52歳以後に稼ぐだろう、数億円で、
借地権付きの自宅も購入できたかもしれない。現実は、泰子の死後、建物は撤去され、
土地は1億7千万円で売られている。ローンなら金利をいれて3億4千万円となり、泰子に
とうてい購入できる値段ではなかった。
この借地権付きの土地が、5千万円から6億円に膨らんバブル絶頂期、安い借地権で
温々と高級住宅地に住んでいる、世帯主の泰子に地主と地上げ屋、政治家、カルト宗教が
集団ストーカー的な「いやがらせ」をどれほど仕掛けたか容易に想像できる。5億円ほどの利益が
見込める不動産取引を棒にふるはずがない。
そんな、地上屋の「いやがらせ」の中で、家計を支え続けた泰子が、父の退職金と
僅かな財産を慶応大学経済学部のプライドで、バブルに投資して、家族に内緒で大借金
を抱えてしまったのかもしれない。その借金を、母と妹に内緒で返済するための、売春
でもあったのではないか。売春の動機は、「借金返済」か、「男に貢ため」の2つしかない。
性欲が動機で売春する女はまずいない。街で貰ったホステス募集のチラシ、その後は、風俗の手
練手管、麻薬と金にまみれて、感覚が麻痺した結果の「たちんぼ」であろう。
桜の客が、何度も大金を払い、快楽を教えこむ、その後、勝手に快楽に溺れて死ぬまで売春、
怖い世界である。普通は超えない一線を、高学歴のお嬢様が簡単に超えたのは、何度も
婚前交渉を持ったおぼちゃん彼氏が、借地権におののき、財産がないことに腰を抜かし、
逃げいていった現実に絶望したのであろう。それも、これも、都内に住むというステータスが
もたらす、見栄である。もし、父が他界した際に、地上権を売り、身の丈の神奈川にでも
引っ越していれば、こんな淋しい殺され方はしなかった。一日3時間を通勤に使えば、売春
の暇すらない清く正しい貧乏なサラリーマン生活を全うできたはずである。
東京に上京した1代目を、東京1世と呼ぶならば、都内の高級住宅地に自宅を構えられる
のは、サラリーマンなら3世から、それも高学歴という条件付きという、厳しい現実である。
TVに登場するセレブはすべて実業家か芸能人であることは見失ってはいけない。また、
成功の影に、多くの自殺者がいる事実を忘れてはいけない。
父との想い出のいっぱい詰まった自宅を、母のため、妹のために、必死で守ろうとした
泰子さんが女神に見えるのはどうしてだろう。
リーマンショック後の世界大恐慌、続く円高不況、リストラ、倒産、今日も女神たちが春を売っている。
一度味わった贅沢を忘れられない。お金、快楽、見栄、まさしく「東電OLシンドローム」である。
時代をふりかえると、福島第一原発事故は、泰子の怨念にちがいない。今も、圧力容器の底で
こんどは、東京を崩壊させようと、復讐のお怨念を沸々と煮えたぎらせている。
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東電OL症候群(シンドローム) (新潮文庫) 文庫 – 2003/9/28
佐野 眞一
(著)
女なら誰しもがもっているんじゃないかしら、そういう堕ちてみたいといった感情を――。『東電OL殺人事件』に自らを投影した女たちの肉声、赤裸に語られた事柄は胸が潰れるほどの真摯な性だった。「逆転有罪」で迷走を続ける法廷、新たに起きる事件。死してなお強い磁力を発するエリートOLの眼差しが、日本社会の闇までをも浮き彫りにする。もはや瞠目するしかない、渾身のルポ。
- 本の長さ443ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/9/28
- ISBN-104101316341
- ISBN-13978-4101316345
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/9/28)
- 発売日 : 2003/9/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 443ページ
- ISBN-10 : 4101316341
- ISBN-13 : 978-4101316345
- Amazon 売れ筋ランキング: - 244,642位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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1947(昭和22)年東京生れ。
出版社勤務を経てノンフィクション作家に。主著に、民俗学者・宮本常一と渋沢敬三の交流を描いた『旅する巨人』(大宅賞)、エリートOLの夜の顔と外国人労働者の生活、裁判制度を追究した『東電OL殺人事件』、大杉栄虐殺の真相に迫り、その通説を大きく覆した『甘粕正彦 乱心の曠野』『沖縄 だれにも書かれたくなかった戦後史』など多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2012年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2013年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これはあまり面白くないかな。やはり最初の東電OL殺人事件の方がよかった。本に出てくる何人かの女性は共感を覚えることは出来ませんね。
2012年1月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
結論:少し違う。
内容:1997年(平成9年)3月に起こった東電OL殺人事件と、その後、「慶応卒東電総合職女性と言うエリートがなぜ売春婦なんかを?」と言う疑問、そして”女性達の共感”に焦点を当てている。
被害者の渡辺の父(東大ー東電)が「原子力反対」の立場で左遷されたので、同様に反原子力の論文を書いていた渡辺は「殺された」と言う人さえいる。
2011年の福島第一原子力発電所事故との関連、東電のダメな社風が見えるか???・・結論としてはありえない。
特に変だったのは2点。
被害者の渡辺は、わずか3000円で売春をすることもあった。また脱糞や放尿をすると言う「奇行」から、ホテルを出入り禁止になっている。
また「自ら」駐車場や安アパートで行為を行なうことすらあった。複数との行為も行った。
そもそも後ろ盾(管理売春)の無い場合、見知らぬ男性と2人で会う行為は非常に危険である。彼女のケースで無くとも殺されることなどもある。
実際、殺害前に渡辺は地回りから注意を受けている。
単価が非常に安いことを考えると渡辺の売春は「仕事」「お金」ではない(そもそも1000万円近い給与を昼間の仕事で得ていた)。
それで週に20名以上の客を取り、それを何年も続けたのだ。
しかし「セックスは嫌い」で「拒食症」。
可哀想ではなく、ただの狂人である。
(そういう人は国内の精神病院に今でも10万人以上いる・・・)
「30歳で売春をするまで、恐らく処女だった」とある(ここはネットで
精神科医の斉藤学の考察から)
だから、彼女の行為は、斉藤の言うように「一種の自殺行為」だったんだと思う。そして殆どすべての客の情報を手帳に書き込んでたと言う几帳面で優秀な彼女は、一方で「奔放なもの」への憧れがあったのでは?と言う斉藤の指摘は非常に的を得ていると思う。
こんなのは、「そういう事をやってみたい」と言うのはSMや不倫が好きな医者や政治家、経営者と同じ理屈だ。
彼女の場合は、几帳面さから、あまりに極端な方向へ「寄った」のだろう。
つまり佐野の言うようなドラマは無い。「ただの頭のおかしな人が自殺的売春行為を繰り返して殺された。たまたま有名大卒で有名企業で働いてた人」と言うだけ。
2点目は海外メディアの論じ方。
「彼女は日本と言う社会に狭い社会に住み、女性差別的な世界での被害者の日本女性代表」と言うステレオタイプである。
馬鹿馬鹿しいのを通り越して呆れてしまった。
バレリーと白人美人アメリカ大手新聞社のジャーナリストは、日本は閉鎖的な女性差別的な社会、と言うニュアンスで話す。
しかし渡辺がホテルで脱糞し、路上で放尿するのは「日本社会のせい」「男性的な東電サラリーマン社会の犠牲者だから」なのか???
住んでいる場所を聞くと松濤(渋谷の高級住宅街)である。
そして「アメリカには人種差別はマイノリティを守る受け皿があるので(日本より)少ない」と平気で答えている。
アメリカは世界中で最も人種差別が激しい場所だってことは世界中で知られているのに。日本との非ではない。
つまり悪人ではない。バカなのだ。
例えばそもそも日本は、キャリア志向の女性が少ない。
家庭環境などの差別があるのでは?と思うかもしれないが、そもそも
日本で大卒は男子45%、女子55%と女子の方が高い。
つまり単純計算で言えば女子教育の方が重視されているぐらいなのだ。
医学部や法学部の30%が女子だ(大学生の数は女子の方が多いのだから%から言って、女子はキャリアで使えない非実学に流れやすいと言うこと。工学部に関しては90%以上が男子だ。)
また東電は、かなり女性には優しい会社として知られている。
(事実、彼女の同期は社費でハーバード留学を果たしている。女性差別的であれば、会社は絶対にそんなことさせないだろ)。
しかしたぶんバレリーには、そんな事実もバイアスがあるからどうだっていいんだろう。
バレリーなど白人ジャーナリストにとっては、「日本は遅れた社会で、欧米社会の方が進んでいて、人種差別も、男女差別も少ない」のでなければならないのだ。
つまり最初から結論は変わらない。
こちらも「佐野のいうような共感性もクソもない。日本人が”インドの山奥ではトラが時々人間を食うんだけど、地元住民は気にしてないんだぜ。変だよね”」のレベルだ。
またここで出てくる「ヤスコ・シンドローム女性」たちもどこか、自分は高学歴だとか優秀だとかどっかで見なしている気がする。
しかし客観的に見て、ふつうのOL,主婦である。
「自分にはそういう一面もあるんだよ」と言うのは、優等生が高校を卒業してやっとタバコを吸い始めるのに似てなんだか悲しい。
そうやって、つまらない自分の性格や人生を、ムリに納得させている気がする。
例えば共産党職員の女性は、裕福な大学で出合った帰国子女や、病院事務の医師を批判してるが、
周囲でこういう人がいれば「ただのパートのおばちゃんの愚痴」と感じるだけだと思う。
相手側は彼女のことはただの同級生、事務の人、なんだからどうとも思ってないはずだ。空気みたいなものだ。
彼女は、どこかでそういう自分に気付いている。
だからこそ「私は売春さえ出来るエリート」に無理やり昇華させているのではないか。
中年のおっさんが「実は僕はスーパーマンで、昼間はしがないサラリーマンだけど、夜はヒーローなんだ」と言ったらどうなるか?
無視されるだろうね。
そういう願望は誰にでもある。でもそれを抑えるのには理由があるのだ。
内容:1997年(平成9年)3月に起こった東電OL殺人事件と、その後、「慶応卒東電総合職女性と言うエリートがなぜ売春婦なんかを?」と言う疑問、そして”女性達の共感”に焦点を当てている。
被害者の渡辺の父(東大ー東電)が「原子力反対」の立場で左遷されたので、同様に反原子力の論文を書いていた渡辺は「殺された」と言う人さえいる。
2011年の福島第一原子力発電所事故との関連、東電のダメな社風が見えるか???・・結論としてはありえない。
特に変だったのは2点。
被害者の渡辺は、わずか3000円で売春をすることもあった。また脱糞や放尿をすると言う「奇行」から、ホテルを出入り禁止になっている。
また「自ら」駐車場や安アパートで行為を行なうことすらあった。複数との行為も行った。
そもそも後ろ盾(管理売春)の無い場合、見知らぬ男性と2人で会う行為は非常に危険である。彼女のケースで無くとも殺されることなどもある。
実際、殺害前に渡辺は地回りから注意を受けている。
単価が非常に安いことを考えると渡辺の売春は「仕事」「お金」ではない(そもそも1000万円近い給与を昼間の仕事で得ていた)。
それで週に20名以上の客を取り、それを何年も続けたのだ。
しかし「セックスは嫌い」で「拒食症」。
可哀想ではなく、ただの狂人である。
(そういう人は国内の精神病院に今でも10万人以上いる・・・)
「30歳で売春をするまで、恐らく処女だった」とある(ここはネットで
精神科医の斉藤学の考察から)
だから、彼女の行為は、斉藤の言うように「一種の自殺行為」だったんだと思う。そして殆どすべての客の情報を手帳に書き込んでたと言う几帳面で優秀な彼女は、一方で「奔放なもの」への憧れがあったのでは?と言う斉藤の指摘は非常に的を得ていると思う。
こんなのは、「そういう事をやってみたい」と言うのはSMや不倫が好きな医者や政治家、経営者と同じ理屈だ。
彼女の場合は、几帳面さから、あまりに極端な方向へ「寄った」のだろう。
つまり佐野の言うようなドラマは無い。「ただの頭のおかしな人が自殺的売春行為を繰り返して殺された。たまたま有名大卒で有名企業で働いてた人」と言うだけ。
2点目は海外メディアの論じ方。
「彼女は日本と言う社会に狭い社会に住み、女性差別的な世界での被害者の日本女性代表」と言うステレオタイプである。
馬鹿馬鹿しいのを通り越して呆れてしまった。
バレリーと白人美人アメリカ大手新聞社のジャーナリストは、日本は閉鎖的な女性差別的な社会、と言うニュアンスで話す。
しかし渡辺がホテルで脱糞し、路上で放尿するのは「日本社会のせい」「男性的な東電サラリーマン社会の犠牲者だから」なのか???
住んでいる場所を聞くと松濤(渋谷の高級住宅街)である。
そして「アメリカには人種差別はマイノリティを守る受け皿があるので(日本より)少ない」と平気で答えている。
アメリカは世界中で最も人種差別が激しい場所だってことは世界中で知られているのに。日本との非ではない。
つまり悪人ではない。バカなのだ。
例えばそもそも日本は、キャリア志向の女性が少ない。
家庭環境などの差別があるのでは?と思うかもしれないが、そもそも
日本で大卒は男子45%、女子55%と女子の方が高い。
つまり単純計算で言えば女子教育の方が重視されているぐらいなのだ。
医学部や法学部の30%が女子だ(大学生の数は女子の方が多いのだから%から言って、女子はキャリアで使えない非実学に流れやすいと言うこと。工学部に関しては90%以上が男子だ。)
また東電は、かなり女性には優しい会社として知られている。
(事実、彼女の同期は社費でハーバード留学を果たしている。女性差別的であれば、会社は絶対にそんなことさせないだろ)。
しかしたぶんバレリーには、そんな事実もバイアスがあるからどうだっていいんだろう。
バレリーなど白人ジャーナリストにとっては、「日本は遅れた社会で、欧米社会の方が進んでいて、人種差別も、男女差別も少ない」のでなければならないのだ。
つまり最初から結論は変わらない。
こちらも「佐野のいうような共感性もクソもない。日本人が”インドの山奥ではトラが時々人間を食うんだけど、地元住民は気にしてないんだぜ。変だよね”」のレベルだ。
またここで出てくる「ヤスコ・シンドローム女性」たちもどこか、自分は高学歴だとか優秀だとかどっかで見なしている気がする。
しかし客観的に見て、ふつうのOL,主婦である。
「自分にはそういう一面もあるんだよ」と言うのは、優等生が高校を卒業してやっとタバコを吸い始めるのに似てなんだか悲しい。
そうやって、つまらない自分の性格や人生を、ムリに納得させている気がする。
例えば共産党職員の女性は、裕福な大学で出合った帰国子女や、病院事務の医師を批判してるが、
周囲でこういう人がいれば「ただのパートのおばちゃんの愚痴」と感じるだけだと思う。
相手側は彼女のことはただの同級生、事務の人、なんだからどうとも思ってないはずだ。空気みたいなものだ。
彼女は、どこかでそういう自分に気付いている。
だからこそ「私は売春さえ出来るエリート」に無理やり昇華させているのではないか。
中年のおっさんが「実は僕はスーパーマンで、昼間はしがないサラリーマンだけど、夜はヒーローなんだ」と言ったらどうなるか?
無視されるだろうね。
そういう願望は誰にでもある。でもそれを抑えるのには理由があるのだ。
2012年7月16日に日本でレビュー済み
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慶應大学経済学部出のエリートOLが、夜な夜な渋谷・円山町で“立ちんぼ”売春をしていたという凄惨とも言える心の深淵と、
国家権力の名の元に真実を平然とねじ曲げる司法の不正義ぶり、
そしてその検察の“でっち上げ”にひたすら従う警察の欺瞞と腐敗…
事件から10年以上経った今、現在の日本の堕落と未来の破滅をも予言している出来事のような気がしてならない。
国家権力の名の元に真実を平然とねじ曲げる司法の不正義ぶり、
そしてその検察の“でっち上げ”にひたすら従う警察の欺瞞と腐敗…
事件から10年以上経った今、現在の日本の堕落と未来の破滅をも予言している出来事のような気がしてならない。
2013年5月24日に日本でレビュー済み
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今もなを社会への影響があった事件です。井の頭線神泉駅周辺を訪ねてみると何とも言えない気分になります。
2013年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても満足しております。
とても満足しております。
とても満足しております。
とても満足しております。
とても満足しております。
2002年1月31日に日本でレビュー済み
前作「東電OL殺人事件」をとても面白く読んだので、この本も期待して読み始めた。相変わらず、佐野氏の筆致は冴えていて、読者をどんどん本の中に引き込む力を持っている。しかしながら、裁判の行方やネパールの皇室殺人、取材旅行に行った土地でなど、あらゆるところで東電OLとの符号を感じ「殺された東電OLの荒ぶる魂がさまよっている」というような感傷が多すぎるような気がする。事件そのものについての事実は前作で出し尽くされているので仕方がないにしても、やはり新しいことがらを知りたかった。本人が死んでしまった以上、そして母親にも取材できない以上、「なぜ?」という、最大の疑問も推測でしか書けないのだが、その分佐野氏の思い入れが目立つ。氏が、この事件に「発情した」理由が最後に少!!し書かれているが、佐野氏はその理由=「自分のこと」をいつか書かれるのだろうかと、そのことに興味を持った。映画化されるというような話も出てくるが、アルビノーニのアダージオの物悲しい音楽と被害者の女性の映像が目に浮かぶようで、彼女の魂を静めるような、いい映画を作って欲しいと思う。