図書館で借りた本でしたが、年に数回訪れる京都で歩く際に持参したいと思いました。
現在は品切れ(絶版?)のようだったので、こちらから注文しました。
実際に京都で生まれ育った、しかもその後ロンドン居住の方が書かれた本というのも決め手で、そこらのガイド本とは違ってチャラチャラしていない所も良いと思います。
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秘密の京都 (新潮文庫) 文庫 – 2008/5/28
入江 敦彦
(著)
京都らしさを求めてこの街を旅してはならない。京都人のように散歩しよう。急がず、道草と立ち食いを愉しみ、鬼や仏と戯れながら、贅沢に時間を浪費しよう。──桜吹雪の社、謎を沈めた井戸、一年にいっぺんの和菓子、街中の温泉、ぴちぴちした骨董。誰よりも京都を知るエッセイストが大路小路を徹底案内。あなたもきっと、見たことのない京都に出会えるはず!
- 本の長さ252ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/5/28
- ISBN-104101322724
- ISBN-13978-4101322728
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2008/5/28)
- 発売日 : 2008/5/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 252ページ
- ISBN-10 : 4101322724
- ISBN-13 : 978-4101322728
- Amazon 売れ筋ランキング: - 776,331位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 4,431位国内旅行ガイド (本)
- - 9,840位新潮文庫
- - 202,854位文学・評論 (本)
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2014年1月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本を持って歩こうと思う。京都はゆっくり歩いてこそ、本来の姿が見える、ということを教えられた。
この本に出てくる普通(?)の観光客が行かない、神社仏閣のいくつかは訪れてことがあるが、もっと穴場な所が紹介してあり、まだまだ京都通にはなれないと痛感した。
時折、出てくる「よそさん」への皮肉を読むながら、私もその一人だなと思いながら、でも京都に惹きつけられる。
本当に京都は奥が深い。
この本に出てくる普通(?)の観光客が行かない、神社仏閣のいくつかは訪れてことがあるが、もっと穴場な所が紹介してあり、まだまだ京都通にはなれないと痛感した。
時折、出てくる「よそさん」への皮肉を読むながら、私もその一人だなと思いながら、でも京都に惹きつけられる。
本当に京都は奥が深い。
2013年12月19日に日本でレビュー済み
2004年に出た単行本の文庫化。
著者は辛口の京都ガイドブックで知られる。
本書は、洛北、洛西、洛中……とあちこち歩きながら市内のマイナーな名所を紹介した本。ガイドブックと旅行記の中間くらいの感じだ。
たとえば洛北なら、船岡山、天寧寺、龍源院、陶板名画の庭などを訪ね、そこにさらにマイナーな夜泣塚地蔵、小野篁の墓などを織り込んでいく。それらがどんなにマイナーかを強調し、しかし、魅力のあるスポットなのだと力説する。派手ではないが、エピソードや歴史があり、また地域の人々の暮らしに溶け込んでいることが伝わってくる。
じっくり京都を歩いて楽しみたいひとにオススメの一冊。
ただし、かなり辛口。
著者は辛口の京都ガイドブックで知られる。
本書は、洛北、洛西、洛中……とあちこち歩きながら市内のマイナーな名所を紹介した本。ガイドブックと旅行記の中間くらいの感じだ。
たとえば洛北なら、船岡山、天寧寺、龍源院、陶板名画の庭などを訪ね、そこにさらにマイナーな夜泣塚地蔵、小野篁の墓などを織り込んでいく。それらがどんなにマイナーかを強調し、しかし、魅力のあるスポットなのだと力説する。派手ではないが、エピソードや歴史があり、また地域の人々の暮らしに溶け込んでいることが伝わってくる。
じっくり京都を歩いて楽しみたいひとにオススメの一冊。
ただし、かなり辛口。
2011年2月25日に日本でレビュー済み
表紙だけでも一目ぼれしてしまった本の一つ。
著者は、1961年京都・西陣生まれ。髪結いの長男で機の音に囲まれて育った人。
91年に渡英。ロンドン在住のエッセイストとの紹介があり。
生粋の京都人で、また海外在住者ならではの観点の美意識が加味されたエッセイが素敵だった。
構成も良いし、読みやすいし親しみやすい文体。
構成は
まえがき 京都の四季を散歩するなら
洛北を歩く
洛西を歩く
洛中を歩く
洛東を歩く
洛南を歩く
あとがき リアリティの歩き方
所在地リスト
となっている。
掲載されている写真も数は少ないが、カラーで美しい。
京都に住んでいる人のように、なにげない場所を散歩し、道草しながら見つける、美と美味の数々。
これから桜でも見に行こうかと、観光客のいない路地や社を訪ねたくなるような良書。
京都在住の知人の言葉「花見をするために、他の町へ行きたいと思った事は、一度もない」を思い出した。
著者の言葉、花を探しての章の「京都は歩くべき都市」は、とても印象深い。
星を一つ減らしたのは、所在地リストが、住所と電話番号だけの案内だったため。
地図があったら、★5にした。
著者は、1961年京都・西陣生まれ。髪結いの長男で機の音に囲まれて育った人。
91年に渡英。ロンドン在住のエッセイストとの紹介があり。
生粋の京都人で、また海外在住者ならではの観点の美意識が加味されたエッセイが素敵だった。
構成も良いし、読みやすいし親しみやすい文体。
構成は
まえがき 京都の四季を散歩するなら
洛北を歩く
洛西を歩く
洛中を歩く
洛東を歩く
洛南を歩く
あとがき リアリティの歩き方
所在地リスト
となっている。
掲載されている写真も数は少ないが、カラーで美しい。
京都に住んでいる人のように、なにげない場所を散歩し、道草しながら見つける、美と美味の数々。
これから桜でも見に行こうかと、観光客のいない路地や社を訪ねたくなるような良書。
京都在住の知人の言葉「花見をするために、他の町へ行きたいと思った事は、一度もない」を思い出した。
著者の言葉、花を探しての章の「京都は歩くべき都市」は、とても印象深い。
星を一つ減らしたのは、所在地リストが、住所と電話番号だけの案内だったため。
地図があったら、★5にした。
2008年7月27日に日本でレビュー済み
入江敦彦氏の文章は流麗で、その豊潤な知の泉からほとばしるような解説の数々の明晰さに圧倒される思いで読み進めました。
書名から、京都の知られざる一面をたどるガイドブックのような使われ方もあるでしょうが、ロンドン在住の京都人という不思議な感覚と視点を持つ名エッセイストの日常の姿を辿ることで、表層的な取り上げ方しかしない所謂京都本へのアンチテーゼとしての性格もあるのかな、ととらえています。
本書の冒頭にもある「アナ場、カクレ家、ツウの店への手引き」などという親切な記載ではありません。地図も巻末に所在地リスト、そして24頁のカラー写真とそれなりに京都のいざないへの配慮がなされていますが、その奥義を知るためには、筆者と同様歩いて追体験をすることで初めて見えてくるものがあるでしょう、というスタンスを取っています。
それにしても、知られざる京都の奥深さに改めて教えられるものが多かったのも事実ですし、同感した箇所も多かったですね。
北野歌舞練場のビアガーデンは浴衣の舞妓さんの組み合わせは上七軒ならではの穴場でしょうし、桂離宮そばの中村軒の銘菓は、少し不便なお店を訪ねることで得られるものがあるわけです。白川疎水分流の桜並木は知られざる桜の名所ですし、千本釈迦堂近辺の散策は同様に観光客の少ない中で得られる京都らしさとしてオススメできます。
船岡山と桓武天皇のくだりは、西陣に育った筆者の感覚が見事にでていますし、真如堂の佇まいの美しさは京都の美でもありましょう。
日常の中で息づく京都の街の香りが立ち上るような密接度を感じながらゆったりとした街歩き気分で最後まで読み進めました。入江敦彦おそるべし、とあらためて思った次第です。
書名から、京都の知られざる一面をたどるガイドブックのような使われ方もあるでしょうが、ロンドン在住の京都人という不思議な感覚と視点を持つ名エッセイストの日常の姿を辿ることで、表層的な取り上げ方しかしない所謂京都本へのアンチテーゼとしての性格もあるのかな、ととらえています。
本書の冒頭にもある「アナ場、カクレ家、ツウの店への手引き」などという親切な記載ではありません。地図も巻末に所在地リスト、そして24頁のカラー写真とそれなりに京都のいざないへの配慮がなされていますが、その奥義を知るためには、筆者と同様歩いて追体験をすることで初めて見えてくるものがあるでしょう、というスタンスを取っています。
それにしても、知られざる京都の奥深さに改めて教えられるものが多かったのも事実ですし、同感した箇所も多かったですね。
北野歌舞練場のビアガーデンは浴衣の舞妓さんの組み合わせは上七軒ならではの穴場でしょうし、桂離宮そばの中村軒の銘菓は、少し不便なお店を訪ねることで得られるものがあるわけです。白川疎水分流の桜並木は知られざる桜の名所ですし、千本釈迦堂近辺の散策は同様に観光客の少ない中で得られる京都らしさとしてオススメできます。
船岡山と桓武天皇のくだりは、西陣に育った筆者の感覚が見事にでていますし、真如堂の佇まいの美しさは京都の美でもありましょう。
日常の中で息づく京都の街の香りが立ち上るような密接度を感じながらゆったりとした街歩き気分で最後まで読み進めました。入江敦彦おそるべし、とあらためて思った次第です。