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山妣〈上〉 (新潮文庫) 文庫 – 1999/12/27
坂東 真砂子
(著)
明治末期、文明開化の波も遠い越後の山里。小正月と山神への奉納芝居の準備で活気づく村に、芝居指南のため、東京から旅芸人が招かれる。不毛の肉体を持て余す美貌の役者・涼之助と、雪に閉ざされた村の暮らしに倦いている地主の家の嫁・てる。二人の密通が序曲となり、悲劇の幕が開いた――人間の業が生みだす壮絶な運命を未曾有の濃密さで描き、伝奇小説の枠を破った直木賞受賞作。
- 本の長さ503ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1999/12/27
- ISBN-104101323224
- ISBN-13978-4101323220
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1999/12/27)
- 発売日 : 1999/12/27
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 503ページ
- ISBN-10 : 4101323224
- ISBN-13 : 978-4101323220
- Amazon 売れ筋ランキング: - 527,088位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,820位新潮文庫
- - 12,286位日本文学
- - 47,725位エンターテイメント (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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昭和33(1958)年、高知県生まれ。奈良女子大学居住学科卒業後、イタリアに2年間留学、インテリアデザインを学ぶ。帰国後フリーライターとして働き つつ童話を発表、57年、第7回毎日童話新人賞優秀賞を受賞。平成6年「蛇鏡」「桃色浄土」が連続して直木賞候補に。8年「桜雨」で第3回島清恋愛文学賞 受賞。9年、「山妣」で第116回直木賞受賞。14年「曼荼羅道」で第15回柴田錬三郎賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 パライゾの寺 (ISBN-13:978-4167584030)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年4月9日に日本でレビュー済み
越後の鉱山町に伝わるやまんばの言い伝えを基軸に進む長編小説。書名の読みは「やまはは」。ねっとりとした描写でストーリーが練り上げられていき、読み応え十分。最初にやまんばと遭遇する場面は冷や汗が出る。さすがホラーが主戦場の作家。
2015年12月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「なんて力強い作品なんだろう」
それが本書を一読した直後の感想です。
特に第二部「金華銀龍」における傾城屋の遊女「いさ」が関わる鉱夫や又鬼との物語が凄まじい。
「遊女の世界、鉱夫の世界。この世に、地獄はいくつでもある。地獄とは、あの世の話ではなく、この世のことなのだ。私は、この世の地獄を抜け出すために、生きるのだ」と生きることに執着するいさ。
そして生まれて初めて自分で自分の道を決めようとしている自分に気づき喜びを覚える。
しかし、どんなにたくさんあるように見えても、結局、辿る道はひとつしかない。そして、それは選ぶものではなくて、考える間もなく踏み込んでしまうものだ。
なぜ彼女は山にしがみついていたのか。獣みたいな暮らしをしてまで山に残っているのか。
そこにはもの悲しい事実がありました。
こうして「いさ」が山姥となった後に展開する第三部で明らかにされる驚愕の事実に読書スピードは否応なく増していき、下巻は一気読み必至です。
それが本書を一読した直後の感想です。
特に第二部「金華銀龍」における傾城屋の遊女「いさ」が関わる鉱夫や又鬼との物語が凄まじい。
「遊女の世界、鉱夫の世界。この世に、地獄はいくつでもある。地獄とは、あの世の話ではなく、この世のことなのだ。私は、この世の地獄を抜け出すために、生きるのだ」と生きることに執着するいさ。
そして生まれて初めて自分で自分の道を決めようとしている自分に気づき喜びを覚える。
しかし、どんなにたくさんあるように見えても、結局、辿る道はひとつしかない。そして、それは選ぶものではなくて、考える間もなく踏み込んでしまうものだ。
なぜ彼女は山にしがみついていたのか。獣みたいな暮らしをしてまで山に残っているのか。
そこにはもの悲しい事実がありました。
こうして「いさ」が山姥となった後に展開する第三部で明らかにされる驚愕の事実に読書スピードは否応なく増していき、下巻は一気読み必至です。
2014年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
もう古い作品しか買わなくなった。最近のは、もう飽きた。殺人ばかりの新刊、色あせた文庫本、直木賞近辺ももう終わりかな?
2018年7月28日に日本でレビュー済み
明治末期、東北の旧炭鉱町を舞台に濃密な人間模様が描かれた作品(上巻)。
ホラー小説のイメージが強い作者だが、本作品もなにやら怪しげな雰囲気を漂わせている。
雪山を徘徊する子を喰らう鬼。そんな言い伝えが囁かれる村へ、芝居を生業とする両性具有の青年とその師匠が、村芝居の稽古をつけに訪れる。
雪深い田舎の風物、そこに暮らす人々が、美的でもありねちっこくもある筆致で描かれていく。愛憎渦巻く村社会へ迷い込んだ二人の異分子。
物語は、一転、過去に遡り、隆盛を極めた村とその周辺の妓楼の娼婦にスポットがあたる。はてさて、読者をどこに導いてくれるのか。
下巻に続く。
ホラー小説のイメージが強い作者だが、本作品もなにやら怪しげな雰囲気を漂わせている。
雪山を徘徊する子を喰らう鬼。そんな言い伝えが囁かれる村へ、芝居を生業とする両性具有の青年とその師匠が、村芝居の稽古をつけに訪れる。
雪深い田舎の風物、そこに暮らす人々が、美的でもありねちっこくもある筆致で描かれていく。愛憎渦巻く村社会へ迷い込んだ二人の異分子。
物語は、一転、過去に遡り、隆盛を極めた村とその周辺の妓楼の娼婦にスポットがあたる。はてさて、読者をどこに導いてくれるのか。
下巻に続く。
2008年7月17日に日本でレビュー済み
地主の家の嫁・てると、旅役者の女形との不倫
しかもその女形が両性具有なんです。
ホラーなのか?と思ってたら、ホラーというよりは、
もう、どろどろの情念の世界
1円でこんなすごいもん読ませてもらって、申し訳ないです。
ちょっとあまりにどろどろで、気色悪いって人もいるかと思いますが、
そういうの平気な方には、是非に読んで欲しいです。
しかもその女形が両性具有なんです。
ホラーなのか?と思ってたら、ホラーというよりは、
もう、どろどろの情念の世界
1円でこんなすごいもん読ませてもらって、申し訳ないです。
ちょっとあまりにどろどろで、気色悪いって人もいるかと思いますが、
そういうの平気な方には、是非に読んで欲しいです。
2003年2月15日に日本でレビュー済み
坂東真砂子の著作は、この作品を読むまでに何冊か読んでいて、特に
狗神 (角川文庫)
や
桃色浄土 (新潮文庫)
は傑作だと思いました。そんな彼女の直木賞受賞作だったので、期待して読んだのですが、彼女にしては並みの作品です。作品の世界の中にぐいぐい引き込まれる魅力をあまり感じませんでした。
彼女に限らず、直木賞受賞作は必ずしも、その作者のそれまでに発表された最高の作品でないことが多いように思います。直木賞と言うものは、ひとつの作品と言うより、作者のそれまでの功績に与えられているように思うのですが、『山妣』もたまたま、選考対象期間に発表されただけだったのではないでしょうか。
(これは上下巻併せてのレビューです。)
彼女に限らず、直木賞受賞作は必ずしも、その作者のそれまでに発表された最高の作品でないことが多いように思います。直木賞と言うものは、ひとつの作品と言うより、作者のそれまでの功績に与えられているように思うのですが、『山妣』もたまたま、選考対象期間に発表されただけだったのではないでしょうか。
(これは上下巻併せてのレビューです。)
2009年6月11日に日本でレビュー済み
「狗神」や「死国」が作者の出身地である土佐を舞台にしていて、しかも現代の話であるのに対して、本作は異郷である越後を舞台とし、しかも時代が明治の中期と末期に設定されています。入念な準備と考証を重ねたのでしょう。
坂東作品の最高傑作のように思います。2つの時期に渡っているということもあり、他の作品にない重厚感があります。
浅草の役者涼之助が師匠とともに雪深い越後にやってきて、雪山に出奔するまでが一区切りです。そこから一気に四半世紀ほどさかのぼり、越後の古代伝承「山姥」にリアリティを持たせ、あっとおどろく形で近代によみがえらせています。
清浄な雪山を舞台にしているのに、登場する男女のさまざまな思惑が交錯し、息苦しいほどに人間臭いドラマに仕立てられています。この辺で読み手の好き嫌いが分かれてくるのでしょう。
坂東作品の最高傑作のように思います。2つの時期に渡っているということもあり、他の作品にない重厚感があります。
浅草の役者涼之助が師匠とともに雪深い越後にやってきて、雪山に出奔するまでが一区切りです。そこから一気に四半世紀ほどさかのぼり、越後の古代伝承「山姥」にリアリティを持たせ、あっとおどろく形で近代によみがえらせています。
清浄な雪山を舞台にしているのに、登場する男女のさまざまな思惑が交錯し、息苦しいほどに人間臭いドラマに仕立てられています。この辺で読み手の好き嫌いが分かれてくるのでしょう。