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漱石の孫 (新潮文庫 な 28-2) 文庫 – 2006/4/1

4.2 5つ星のうち4.2 18個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2006/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 264ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101335125
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101335124
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 18個の評価

著者について

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夏目 房之介
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1950年東京生まれ。青山学院大学卒。マンガ、エッセイ、マンガ評論などを手がける。1999年「手塚治虫文化賞特別賞」を受賞。2008年より学習院大学大学院教授を務める(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『書って何だろう? (ISBN-10: 4544011620)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年5月23日に日本でレビュー済み
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雨上がりのロンドンを歩く爽快さを思い出した。
(取材に行った番組、何かの機会に再放送してほしいな。)
2007年8月21日に日本でレビュー済み
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ロンドンで漱石が暮らした部屋に入って込み上げてきた父親に対する思いの根源について追求しています。祖父・父・自分という三代の遺伝的つながりの意味、孫という立場との葛藤、漱石の文学論と自分の漫画論のそれぞれの意義と対比、祖父や父の生き方の追体験と歴史の中での位置づけなどが綴られています。自分で自分を受け入れられるようになる過程が主題のようですが、論点が右往左往して、脈絡がつかみ難く、難解でした。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2007年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 夏目房乃介のオジイサンが、漱石とは、さぞかし、本人はその重圧が

あったことだろう。著者の話から、息子より孫の方が、世間の興味にさ

らされることがよくわかる。漱石の息子、純一は、父の印税を使い放題

使い、音楽をこよなく愛し、東京フィルに貢献する。戦後、文豪の称号

を得た漱石であるから、息子はそれほど漱石の存在に惑わされず、印税

で豊かな生活をする。それに比べて、自分はと、房乃介は何度も自分が

漱石の存在を重荷にする。ホントだろうかと思うが、孫として文章を書

くまでに至る時間の歳月が真実を語っているのかもしれない。

 ※もう少し、説得力のある「孫」話を書いてほしかった。ちょいと軽

過ぎて、次作に期待をこめて、星ひとつ落とす。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2017年10月15日に日本でレビュー済み
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 就寝前の一時ボチボチ他書と併読しながら読んでいた本書夏目房之介著『漱石の孫』をやっと読み終えた。
 以前に読んだ半藤一利著『夏目漱石青春の旅』(1994年8月)の中に、本書の著者夏目之介さんの「青春の彷徨」“塩原金之介と夏目漱石”というエッセイを読んだことがある。
 漱石誕生の地を訪れてその後は漱石の住まった場所やゆかりの地をたずねながら漱石の幼少ころに刷り込まれたトラウマと自身を重ねながらの語りは興味深く読ませてくれた。
 本書を刊行する9年ほど前であるが、祖父である漱石について初めて自分の思いを述べたエッセイであったようである。
 本書は、NHKの「世界わが心の旅」という番組で2002年1月に、漱石の孫としてロンドンをたずねたときの感慨を『漱石の孫』というタイトルの本にまとめたものであるが、「青春の彷徨」の続編としても読むことができる。
 テムズ川の南、クラッパムにある漱石が下宿していた部屋に入り、氏が予期せぬような思いが胸に迫り困惑するところから本書は始まる。
 漱石の孫として子供のころから嫌な思いを重ねてきたことなどのエピソードを語りながら、漱石と父と氏の夏目家三代を串刺しにし、俯瞰してゆくことに腐心した各章を興味津々で読に進む。
 ・・・「漱石の孫なんて、すごい」といわれるたびに「すごいのは僕じゃない、漱石だ」といわねばならない。だって、それは僕自身のことではないからだ。・・・(P150)
 本書では、上に引用した・・・内の鬱屈から逃れることができたのは、氏が30歳代に入り、マンガ・コラムニストとして活躍始めたころからのようである。
 「漱石家三代」という章で、漱石が英文学とはなにかと呻吟していた下宿部屋を訪れた氏は、「まさか、そんな感情がおこるとは思ってもみなかった」と本書冒頭で書きだしている。
 その感情を解き明かすように語った一部を、・・・内に転載したい。
 ・・・<前文略>人が自分の人生を、必要があってたどりなおすとき、偶然の重なりでしかなかったものが、まるで必然のような顔でみえてくることがある。
 これは極論すれば、いずれ死ぬという結末にとっては、すべてが偶然であり、同時に必然でもありうる、ということだ。生まれて生きている方向に向かってものごとを考えれば、現実はたいてい偶然的なものだ、でも、いずれ死ぬ自分を受け入れた場所から同じことをたどりなおすと、すべて必然のようにもみえる。あるいは必然と偶然とは同じものにみえる。
 わかりにくい喩であるとは思う。
 思うがしかし、元下宿部屋に入っていったときの僕は、その二つのベクトルの交差する、ちょうど中間の丘に立っていたような気がするのである。<後文略>・・・(P224)
 なんだか哲学めいたことを衝いている記述だが、だれでもこのように考えたことは、一度や二度はあるのではないだろうか。
 漱石が手紙を投函していた郵便ポストは、100年という時を経た今でも現役であり、氏が描いた絵葉書を出すシーンを撮影することになった。
 撮影中、どこからともなく猫が登場するところなどを読んでいたら、偶然なのか必然なのか驚いてしまった(NHKのやらせではないと断言していた)。
 その猫が語る・・・

 「吾輩は猫である
 名前は言わない
 何でも猫小説を書いた者の孫がやってきて
 しきりにしみじみしているので慰めてやった
 初めは難しい顔をしていたが
 どうやら腑に落ちた様子で帰っていったようだ」

 このような上手い猫語りで本書を書き終えるのは、さすが漱石の孫・・・おっと、さすがマンガ評論家だなぁ、と感じ入りながら読み終えたのです。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年10月7日に日本でレビュー済み
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夏目房之介が漱石の孫であることは知ってました。単純に「いいな、漱石の子孫ってだけでチヤホヤされて。本書けて」みたいに思ってました。漱石の孫という肩書きを積極的に利用して世に出てるものと、なぜか勘違いしてました。ごめんなさい。

教科書に載るような偉人を祖父に持つ苦しみがよく伝わってきました。漱石の息子であり、著者の父親である純一氏の心中も窺い知ることができる。

偉人の娘や、孫の立場でも女の子ならまた違うんでしょうが。同性だと確かに「超えられない。自分はいったいどう生きればいいんだ」ってなりますね。

著作権問題などで、漱石の息子(著者の父親)は裕福に遊んで暮らせたけど、著者はまったくそうではない等はなるほど〜と思いました。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2003年5月25日に日本でレビュー済み
著者の夏目房之介さんは、漱石の孫としてではなく漫画評論の書き手として通っている。私も彼の描線の分析や、コマ割りの分析などを楽しく読んだ一人だ。
孫から見た漱石。といっても、著者が生まれる前に漱石は死んでしまったので描かれる中心は、父親の中にある漱石の影と、筆者の中にある漱石の影である。「漱石」という実体は無いけれど、大きさだけは第一級の影を筆者がどう捉えどう乗り越えようとしているのかがこの本の読みどころだろう。
著者は漱石について、夏目家について、ロンドンについて書きつづける。しかし、それはどうしても漱石を描く事にはならず、間接的に自分自身を描く事にしかならない。タイトルの「漱石の孫」は非常に正確だ。しかし、その構図ってあまりにも閉ざされていやし!ないか。私は夏目房之介のファンとしてそれなりに楽しく読めたのだけれど。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年7月4日に日本でレビュー済み
普通だと手に取らない種類の本なのだが、矢吹申彦のカバーの絵、最初の夏目家の写真で興味が
湧いた。帯を梅原猛が書いているのも気になるし、江藤淳の本を目に付いたら買い続けているの
だが、彼の漱石論のシリーズは積むだけで読んでいないので、読み始める前の参考書にと求めた。

第1章から第3章は孫の著者が英国で開催されるマンガの展示会・セミナー出席に合わせ、TVの
要望に応え、漱石の英国滞在中の関係先を訪ねて感じるエッセイ。
4章以降が、漱石と父と孫の自分を対比しながら、漱石を理解し受け入れ、遺伝子を受継ぎながら
自分を作っていく歴史と、彼の漫画論などが続く。

明治時代の作家には、仰々しい「文豪」という冠が付く人物が何人か居るが、鴎外・漱石はその
代表だろう。私なんかは、その「文豪」の言葉だけで「回れ右、さようなら」の人なので全くと
いってよいほど文豪の本は読んでいない。
しかし、この本の中に出てくる、漱石の文明論や講演録からの抄録がとても良い、彼の文学より
多分私にはこちらのほうが合いそうだ。そんなことを感じさせてくれた著者に感謝。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2016年1月23日に日本でレビュー済み
「あの有名な文豪の孫」だからというわけでなく、いろいろな話に房之介さんらしいスピンがかかっているところが面白いです。「自分の実力じゃないことで判断されるのがものすごく嫌だった」というのもよくわかるし、またお父様(夏目純一氏)のまつわる「漱石の息子(長男)」のエピソードも興味深いものばかりです。神奈川文学館で嵐山光三郎氏と対談していたときに、質疑応答で「漱石の食べていたジャムはイチゴジャムだったのか」と聞かれた、とありましたが(175ページ)、誠に「漱石ファン」の本質を得ていて納得しました(実は、私も知りたいです!)。祖父は祖父、自分は自分である房之介さんが潔いし、またもちろん「会えなかったけど、人からさんざんその存在と栄光を聞かされて来た祖父」への愛着も感じられる、素敵な本です。2016年現在絶版のようですが、文庫ででも出版されたらなあと思います。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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