江國さんの作品は、小説もいくつかすきなものがありますが、エッセイが特にすきです。手元において何度も読み直したいものがたくさんあります。この本もそのうちのひとつ。登場する絵本を読まなくとも、やわらかい言葉と絵本の世界への愛にいやされる想いがします。
もうすぐ出産予定なのですが、「良質な本」をたくさん読んであげようとあらためて思わせてもらえました。子ども心にふれさせてくれるエッセイです。
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絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫) 文庫 – 2000/11/29
江國 香織
(著)
自分が自分だと気づく前に遇ってしまっていた絵本。愛してくれている大人の温もりと共に身体にしみこんでしまっている絵本。人生の複雑さを知った心に響いて忘れえぬ一冊となった絵本。ブルーナ、ポター、クーニー……私がいまの私になるために、絵本たちとのとても大切で幸福な出会いがあった。絵本という表現手段への愛情と信頼にみちた、美しく豊かな言葉で紡がれた35編のエッセイ。
- 本の長さ285ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2000/11/29
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101339171
- ISBN-13978-4101339177
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2000/11/29)
- 発売日 : 2000/11/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 285ページ
- ISBN-10 : 4101339171
- ISBN-13 : 978-4101339177
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 188,945位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1964年東京生まれ。1987年『草之丞の話』で毎日新聞社主催「小さな童話」大賞を受賞。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本 周五郎賞、2004年『号泣する準備はできていた』で直木賞を受賞。「409ラドクリフ」(1989年フェミナ賞)、『こうばしい日々』(1991年産経 児童出版文化賞、1992年坪田譲治文学賞)、『きらきらひかる』(1992年紫式部文学賞)、『ぼくの小鳥ちゃん』(1999年路傍の石文学賞)、『が らくた』(2007年島清恋愛文学賞)など作品多数(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 真昼なのに昏い部屋 (ISBN-13:978-4062161053)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2004年11月29日に日本でレビュー済み
もともと、私は絵本の中の世界の感じがすこし好きなのだけど、その感覚がこの小説にはきちんと含まれている。
私たちは日常に生きていて、仕事をしたり電車に乗ったりたまにはホテルでご飯を食べたりするのだけど、ふっとした瞬間や切欠で昔の記憶がよみがえって来ることがある。それは身近な人が大切にしていた宝箱のような、密やかな幸せに繋がる記憶をもっていて、日常から少しちがった世界に連れて行ってくれる。でも、それは現れたときと同じようにまた、ふっとどこかに過ぎていく。
たまにそんな世界に戻りたくなったら、開いてみてもいいだろう。
私たちは日常に生きていて、仕事をしたり電車に乗ったりたまにはホテルでご飯を食べたりするのだけど、ふっとした瞬間や切欠で昔の記憶がよみがえって来ることがある。それは身近な人が大切にしていた宝箱のような、密やかな幸せに繋がる記憶をもっていて、日常から少しちがった世界に連れて行ってくれる。でも、それは現れたときと同じようにまた、ふっとどこかに過ぎていく。
たまにそんな世界に戻りたくなったら、開いてみてもいいだろう。
2015年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
頼んでから手元へ届くまで、すごく速かったです。
また、中古にしては本の程度もよかったです。
これから読みます。
本自体は大変綺麗な状態でした。
楽しみです。
また、中古にしては本の程度もよかったです。
これから読みます。
本自体は大変綺麗な状態でした。
楽しみです。
2007年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
紹介モノのガイド本って色々ありますが、、これはちょっと別物です。江國さん自身が作り手なので、その視点で
絵本の魅力を的確に切り取って紹介しています。絵本から感じる感覚を的確に言葉に起こす著者の観察力。
分かりやすい具体例。彼女の著作よりも、 彼女の考え方が見える本かもしえません。
何かモノづくりをしている人には、絵本の紹介に留まらない、プロの観察眼を学べる良書と言えると思います。
オススメです!!
絵本の魅力を的確に切り取って紹介しています。絵本から感じる感覚を的確に言葉に起こす著者の観察力。
分かりやすい具体例。彼女の著作よりも、 彼女の考え方が見える本かもしえません。
何かモノづくりをしている人には、絵本の紹介に留まらない、プロの観察眼を学べる良書と言えると思います。
オススメです!!
2017年7月19日に日本でレビュー済み
絵本が好きで、たくさん読んだり、子供に読み聞かせたりして来ました。アメリカの大学で絵本の翻訳、児童文学について、などいろんな勉強もしました。いろいろな人の絵本紹介を読みましたが、やはり大好きな江國香織さんのこの本に勝るものはありません。好みの本が似ているので、自分が大好きな絵本がここに紹介されていると単純に嬉しい!そして、知らなかった絵本は図書館で探して読んでみると、必ず好きになってしまう。さらに、このエッセイだけを読んでいる時間も楽しい!江國香織ファンで絵本好きには最高の一冊。いつもカバンに入れて、絵本の写真を眺めたり読んだりしながら、暇つぶしをしたり、勇気をもらったり、幸せな気持ちになったり、パワーチャージしたりしています。
2003年2月1日に日本でレビュー済み
たとえ絵本についてそれほど興味がなくても、透明な文章の質感にそそられて読みすすんでいくことができる。江國香織は小説家というより詩人の直観で、絵本の核心にある詩をたくみにすくいあげる。
たとえば、ある絵本が与える喜びは、それが「余分」であることと関係があるという。「余分」だからこそ刹那的に美しく、「余分」だからこそ魂にとって絶対的に幸福なのだ、と。こんな文章を読むと、ふと窓の外に目を向け、自分にとって「余分」とは何だろう、また絵本を読む子どもにとって「余分」とは何だろうと自問自答したくなる。
愛された記憶があるから深く傷つく、ということは言えても、だからその悲しみを誰ともわけあいたくない、とはなかなか言えるものではない。ましてやこれが、絵本のなかの犬や熊の話であることを知れば、絵本の世界はとてつもなく人生に近い。あなどれない。この本はまた江國香織の小説論でもあるらしい。詩的でささやかでユーモラスという、彼女の理想の三要素が、手をかえ品をかえ出てくるではないか。江國香織の小説は、こうした絵本の延長線上にできあがっているのだろう。
たっぷりと幼年期の時間を使って楽しんできた体験の豊かさ。好きなことを好きだと書ける嬉しさ。それらが読むものにそのまま伝わってくる。こんなふうに絵本を読んでこなかったなあ、というかすかな悔恨が、ふっと絵本のコーナーでものぞいてみようか、という気にさせる。絵本を贈ったらよろこびそうな顔が・・残念ながら思いうかばないが・・自分のために、っていうテだってあるじゃないの・・江國さんがそんなふうにそそのかしているような気が、しないでもない。
たとえば、ある絵本が与える喜びは、それが「余分」であることと関係があるという。「余分」だからこそ刹那的に美しく、「余分」だからこそ魂にとって絶対的に幸福なのだ、と。こんな文章を読むと、ふと窓の外に目を向け、自分にとって「余分」とは何だろう、また絵本を読む子どもにとって「余分」とは何だろうと自問自答したくなる。
愛された記憶があるから深く傷つく、ということは言えても、だからその悲しみを誰ともわけあいたくない、とはなかなか言えるものではない。ましてやこれが、絵本のなかの犬や熊の話であることを知れば、絵本の世界はとてつもなく人生に近い。あなどれない。この本はまた江國香織の小説論でもあるらしい。詩的でささやかでユーモラスという、彼女の理想の三要素が、手をかえ品をかえ出てくるではないか。江國香織の小説は、こうした絵本の延長線上にできあがっているのだろう。
たっぷりと幼年期の時間を使って楽しんできた体験の豊かさ。好きなことを好きだと書ける嬉しさ。それらが読むものにそのまま伝わってくる。こんなふうに絵本を読んでこなかったなあ、というかすかな悔恨が、ふっと絵本のコーナーでものぞいてみようか、という気にさせる。絵本を贈ったらよろこびそうな顔が・・残念ながら思いうかばないが・・自分のために、っていうテだってあるじゃないの・・江國さんがそんなふうにそそのかしているような気が、しないでもない。
2021年3月11日に日本でレビュー済み
江國香織さんのエッセイ本として。絵本の紹介本として。両方の楽しみ方ができる。
自分が何度も読んだ好きだった絵本、読んだことのある絵本が紹介されると嬉しくなりますし、こんな読み方や魅力もあるんだ!という発見を得られます。
自分が何度も読んだ好きだった絵本、読んだことのある絵本が紹介されると嬉しくなりますし、こんな読み方や魅力もあるんだ!という発見を得られます。