読み終わった後、なるほどタイトル通りだと思いました。
でも、何故だか読んでいる時に全く心に響かないというか
何の感情も抱かず、淡々と読み終えました。
この作者は当分いいかな、と思うに十分でした。
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母なる凪と父なる時化 (新潮文庫 つ 17-3) 文庫 – 1997/3/1
辻 仁成
(著)
- 本の長さ166ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1997/3/1
- ISBN-104101361231
- ISBN-13978-4101361239
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1997/3/1)
- 発売日 : 1997/3/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 166ページ
- ISBN-10 : 4101361231
- ISBN-13 : 978-4101361239
- Amazon 売れ筋ランキング: - 85,021位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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東京生まれ。
89年「ピアニシモ」ですばる文学賞を受賞し、作家デビュー。97年「海峡の光」で第116回芥川賞、99年「白仏」の仏翻訳語版「Le Bouddlha blan」で、仏フェミナ賞・1999年外国小説賞を日本人としては初めて受賞。
文学以外の分野でも幅広く活動している。監督・脚本・音楽を手がけた映画「千年旅人」「ほとけ」「フィラメント」「ACACIA」でも注目を集め、メディアの垣根を越えたその多岐にわたる活躍は、今、もっとも注目されている。2003年より渡仏。現在はフランスを拠点に創作活動を続けている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年8月19日に日本でレビュー済み
東京から転校してきたセキジと地元のレイジの青春は,暴力,セックス,飲酒,密漁など何でもありです。現在でももちろん,当時でもここまで徹底した「ワル」はほとんどいないと思いますが,自分でも言うのもおこがましいですが,青春を平凡に送ったわたしは,不謹慎ながらこの小説に懐かしさを感じてしまいます。だれもが通り抜ける親の庇護から解き放されそうで,まだたよっていたいような時期でもあり,将来への不安や世の中の善悪や人間関係,恋愛などに目覚める多感な時期です。もちろん,暴力,飲酒,密漁を正当化する気はさらさらないですが,事あるごとにセキジとレイジの二人の胸に滴る汗の輝きが、思春期の心情、外界へ向けられるエネルギーを象徴しています。函館には行ったことはありませんが、明と暗の街並み,港湾,海峡,肌にべとべととまとわりつく潮風などの詩的で緻密な風景描写が登場人物の心情とからまって,ノスタルジックな風がわたしの心に吹きます。
2014年6月21日に日本でレビュー済み
苛めに耐え続けてきた主人公のセキジ。
群れることや、馴れ合いの友情を嫌い、淡々としている。集団生活を嫌でも日課にしなければならない学校というコミュニティーでは、そういうタイプはいわゆる、「鼻につく」のだ。
セキジは自分というものの存在を見出だせずにいる。
そんななか、引越しを機に自分と瓜二つの顔をしたレイジと出会う。
彼らは闇を共有した、いわゆる青春の悪友である。レイジとの出会いで、セキジは自我が目覚めはじめ、本当の自分に出会うことになる。
函館という街の海の美しさが、彼らの日常に憂いさ、切なさを加えているように感じる。
家族、恋人、どこかださくて、過ちある青春。暗くても、そこには微かに光り輝く思い出がある。
群れることや、馴れ合いの友情を嫌い、淡々としている。集団生活を嫌でも日課にしなければならない学校というコミュニティーでは、そういうタイプはいわゆる、「鼻につく」のだ。
セキジは自分というものの存在を見出だせずにいる。
そんななか、引越しを機に自分と瓜二つの顔をしたレイジと出会う。
彼らは闇を共有した、いわゆる青春の悪友である。レイジとの出会いで、セキジは自我が目覚めはじめ、本当の自分に出会うことになる。
函館という街の海の美しさが、彼らの日常に憂いさ、切なさを加えているように感じる。
家族、恋人、どこかださくて、過ちある青春。暗くても、そこには微かに光り輝く思い出がある。
2011年6月28日に日本でレビュー済み
東京で育ったセキジが父の転勤で函館に行くこととなった。
それまで登校拒否を続けていたが、ある日を境に再び高校へ
通うようになる。
そしてセキジは海に囲まれた街でレイジと出会ってしまう。
自分と顔がそっくりなレイジだったが、性格や家庭環境と
いったものは全く違っていた。
出会った頃の二人は顔以外類似点はなくまるっきり対照的だったのだ。
いじめに遭っていたセキジとかたや不良のレイジ。
対極にある孤独の中で生きてきた少年たちが自然に惹かれあい
友達となっていく。
暴力や酒、セックスといったものが当たり前のように
繰り広げられる日常。
何かに追われ急かされるかのように駆け抜けていく少年たち。
北国の短い夏の中でセキジは今までにはない感情を抱き
変わろうとしていた。
それまで登校拒否を続けていたが、ある日を境に再び高校へ
通うようになる。
そしてセキジは海に囲まれた街でレイジと出会ってしまう。
自分と顔がそっくりなレイジだったが、性格や家庭環境と
いったものは全く違っていた。
出会った頃の二人は顔以外類似点はなくまるっきり対照的だったのだ。
いじめに遭っていたセキジとかたや不良のレイジ。
対極にある孤独の中で生きてきた少年たちが自然に惹かれあい
友達となっていく。
暴力や酒、セックスといったものが当たり前のように
繰り広げられる日常。
何かに追われ急かされるかのように駆け抜けていく少年たち。
北国の短い夏の中でセキジは今までにはない感情を抱き
変わろうとしていた。
2006年6月16日に日本でレビュー済み
東京の高校生の"セキジ"が父の仕事の都合で、函館の高校に転校し、そこで自分と顔が似ている(停学処分とかを良くくらってしまうような学校にとっての問題児)"レイジ"と出会う。
レイジを通じて、いろいろな経験をしていく。辻氏の初期の作品に多い、ちょっと露骨な性描写などを高校生の視点で描いている。青春もの..といえば、そうであるが、ストーリーはちょっと暗く哀しい感じがして、それがなかなか良い。
蛇足であるが、辻仁成氏は、自身が高校時代に函館に住み、そこで実際に見たり経験した函館を小説に描いている。私自身が函館の生まれなので、書かせてもらうと、辻氏の描く函館は、函館のある部分を高校生(もしくは大学生)の目から見た時に感じるものであると思う。そういう意味では正しい函館の描き方であると思える。
しかし、それは、函館に住んでいる全ての年代の人が思っている函館の印象とは異なるかもしれない。
レイジを通じて、いろいろな経験をしていく。辻氏の初期の作品に多い、ちょっと露骨な性描写などを高校生の視点で描いている。青春もの..といえば、そうであるが、ストーリーはちょっと暗く哀しい感じがして、それがなかなか良い。
蛇足であるが、辻仁成氏は、自身が高校時代に函館に住み、そこで実際に見たり経験した函館を小説に描いている。私自身が函館の生まれなので、書かせてもらうと、辻氏の描く函館は、函館のある部分を高校生(もしくは大学生)の目から見た時に感じるものであると思う。そういう意味では正しい函館の描き方であると思える。
しかし、それは、函館に住んでいる全ての年代の人が思っている函館の印象とは異なるかもしれない。
2001年8月22日に日本でレビュー済み
この本は函館が舞台になっているのだが、この函館の描写が非常に好きだ。私の求めている田舎がそこにはある。そして青春がある。作者の思いが伝わってくる一冊だ。