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無情の世界 (新潮文庫 あ 41-3) 文庫 – 2003/2/1

3.2 5つ星のうち3.2 28個の評価

第21回(1999年) 野間文芸新人賞受賞

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2003/2/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/2/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 221ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101377235
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101377230
  • カスタマーレビュー:
    3.2 5つ星のうち3.2 28個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2019年9月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
テイストは、好きなipの形式に近いです。
結局はなにやらかにやらわからない、ドグラマグラなとこも、かなり計算されていて、好きです。シンセミアは、その、表裏のか細い世界が、完全に、在りもの、と、なってしまい、この頃の、寄る辺無さの方が、なんか切なくて好きです。
短編で成り立っていて、最初の割に長い話が、主客がはっきりせず、
どういうことか分からないままに展開するのですが、
細部まで、そのやり方を計算し、効果を出そうとしているのは、小説ならではで、
どうも映像化しようもなく(ただの共感不能なヒステリック犯罪映画にしかならない)とても、文章の力を感じました。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2015年3月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
彼の作品で、ピストルズを著んだのが、最初だった。これがまた、すごい長編で、どうなるものかと思いましたが、彼の筆力に引かれ、ついつい読んでいるうちに最後まで読み通した。内容は、時に過激な発言もあり、バイオレンスのにおいが紙面からも伝わってくる。読者によっては、好みがはっきりと二分するのでは、と思えわせる。独特の世界が広がる、移植作家のひとりとして注目している。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年12月26日に日本でレビュー済み
トライアングルズについては、確か芥川賞の選考会でここに書いてあるのはロボットであって人間じゃないとか、ボロクソに言われたんだよなあ。でも、それこそ作者の狙いでは?と思ったが。
ストーカーである先生の教え子である語り手もまたストーカーと化してしまうところとか、色々あるが、基本的には神話的な枠組みで進んでいく小説だと思う
だから、近代文学的な意味での心や人間は描かれない。
それがロボットに見える、ということだろう。まあ、ロボットではないのだが。
人間のロボット性みたいなものだろう。
人間とは理知的で、優しく、真心があって、少し愚かだけれど、憎めないんだよなあ、なんて価値観の人からすれば、
この作品集に描かれた人間たちのなんと不気味なことか。
それを思うと笑ってしまう。
それと、やはりこの文学性の剥ぎ取られた完璧な文体、作者の大きな魅力の一つだと思う。
いわゆる文学臭さがない。
日本近代文学臭さ、というやつが。
ポップとも違うのだが、当時はJ文学などと言われていた。
20年程度経つが、再読しても、古びていないし、物語の見事さは十分に感じられた。
2005年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
阿部氏のパルプ的小説づくりの才が爆裂した感のある短編集。
狂気と笑気が絶妙なバランスでブレンドされ、ラストへ向けて
駆け抜けていきます。
鏖(みなごろし)は、その映像が次々と浮かんできて、どうしよう
もなく楽しめました。 ほんっと悔しくなるぐらい!
本当は、この作品で芥川賞をとってもらいたかったですよ。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年11月15日に日本でレビュー済み
巻頭編が印象的ながら、語り手と語り口における妙、そして微妙なリアリティの暴力が三様に展開。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年12月12日に日本でレビュー済み
 阿部和重さんの本はこれが初めてである。この小説は、小説と思えないほど文字数が多く、また一話簡潔で合計三話収録されているのだが、どの作品も非常にスピード感とドライヴ感が溢れているためあっという間に読めてしまう。

 特徴としては、登場人物は必要最低限の人数、そしてその人間一人一人にはきちんと背景が与えられており、かつ場面・情景がこと細かに描写されているため映像がありありと想像でき、あたかもその小説の世界に実際居合わせているかのような臨場感を保ったまま読める。またどの話もテーマが快楽殺人やらストーカー、万引きなど現代の問題ともマッチしている上、主人公が若いので、そのぶん年の近い僕は緊張感を持って読むことができた。

 ただ、物語は予測不能なようにコロコロと思いがけない展開をするのに、終わり方はあまりに歯切れがよいため、読んだあと「あれ、もう終わり?」となってしまう。あんまりにもすっきりと終わりすぎるので、読者側の推量の働く余地なしになってしまうのが惜しい。筆者の展開に否応なくついていかされる感じだ。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2014年6月14日に日本でレビュー済み
阿部和重さんの初期の頃の作品は、とっても饒舌である。この饒舌さは、深さとともに広がりをともなってがいるゆえに、ストーリーを追うのが難しくししまっているように思う。

『無情の世界』は、そんな中でもわかりやすい短編集である。『インディヴィジュアル・プロジェクション』や、『アメリカの夜』、『ニッポニア・ニッポン』のようにアイデンティティーの問題といった明確なテーマを見出すことはできない。収録されている三作品に通底しているものを探し出すとするなら、鬱屈した暴力の発露となるだろうか(無理やりの解釈だけれども)。

■トライアングルズ
父親の不倫相手へ宛てた小学六年生の少年の手紙という体裁の作品である。彼女へ恋をした少年の家庭教師の行状がつづられていく(彼女へ恋をしたがゆえに、少年の家庭教師にもぐりこんだわけだが)。少年の家庭教師への同情的な視線から、家庭教師のストーカー行動が明らかになっていくのだが、家庭教師のへ理屈とも言うべき饒舌さが少年というフィルターを通して可笑しみに変換される。ラストの修羅場はなかなか衝撃的である。

■無情の世界
高校生が深夜の公園で見かけた露出マニアの女性。欲情をもよおし近寄ってみると、なんと、死体だった というお話し。高校生の内省的な世界に油断していたら、ちゃんととオチがついていた。

■鏖
不倫関係を楽しむオオタツユキが、ファミレスで同席した中年男。男が見ていたテレビモニタには、不倫中の妻が写し出されていた。不甲斐ない男に、噛み付くオオタ。男はオオタに自身のテレビモニタを預けて、姿を消してしまう。やがて、男が不倫をはたらく妻を間男を撲殺する姿がモニタに ・・・

これに、盗みで窮地に陥っているオオタとオオタの不倫相手とのゴタゴタが絡み合って、奇妙な物語が展開される。錯綜していながらスピート感がありすっきりとまとまっている。本短編集ではいちばん読み応えがある作品だ。
2004年12月4日に日本でレビュー済み
~三つの短編が収められた本である。それぞれの評価を記すと、
トライアングルズ:星二つ
無情の世界:星四つ
鏖(みなごろし):星三つ半
というところです。
どの作品もまともではありません。それなりに楽しめますが、読み終わると精神的にどっと疲れてしまうような作品ばかりですので、自分をごく普通の人と考えている人には、深夜に読むことをおす~~すめしません。
「トライアングルズ」は気が向いたら読んでください。大人子供(小学校六年生)が語り部の、どこまでも訳が分からない作品です。
表題作の「無情の世界」は20頁前後の短い短編で、気の弱いいつも何かにびくびくしているような高校生が体験した夜九時から次の日の午後二時頃までの出来事をあつかったもので、一番私の身近に感じた短編です。~~
「鏖(みなごろし)」はオオタタツユキというろくでなしの若者をはじめとしてちょい役に至るまででてくる登場人物のほとんどすべてが、虚勢だけで生きていて、いつもハリネズミのように神経を逆立てています。そして暴力にふりまわされている・・・、そんな世界に生きるひとたちの半日をあつかっています。
阿部和重さんのストーリーテリングは非常に上~~手いのだが(特にどの短編も出だしは極上)、どれを読んでも短編にこそぴったりで、長編にはとても向かないのではないか、と感じました。(ほっとするところがない) 100頁をこえたら多分読み手の心も病んできて、とてもそれ以上読むに耐えないようにおもいます。(これは褒め言葉です)
でも、彼の小説を好きなひとは本当に好きなんだろうな、とおもいま~~した。~
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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