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涙 下巻 新潮文庫 の 9-16 文庫 – 2003/1/29
乃南 アサ
(著)
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川崎、熱海、焼津、田川……わずかな手がかりをもとに、萄子は必死に婚約者の跡を追った。やがて捜査から、ある男が重要人物として浮上するが、勝が逃亡する理由は不明のまま。勝への思いが消え入りそうな萄子だったが、当時米領の沖縄・宮古島に彼がいる可能性を大阪で知る。島でわかった慟哭の真実とは? 1960年代の出来事・風俗をちりばめ、男女の一途な愛を描いた傑作ミステリー!
- 本の長さ494ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/1/29
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101425264
- ISBN-13978-4101425269
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【1】凍える牙 | 【2】鎖〔上〕 | 【3】鎖〔下〕 | 【4】風の墓碑銘(エピタフ)〔上〕 | 【5】風の墓碑銘(エピタフ)〔下〕 | 6月19日の花嫁 | |
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あのことは知られてはならない──。過去を隠して生きる女二人の健気な姿を通して友情を描く心理サスペンスの快作。聖大も登場。 | 福引きで当たった大阪旅行。初めての土地で解放感に浸る二人の前に、なんと綾香の過去を知る男が現れた!人気シリーズ第二弾。 | 前科(マエ)持ちの刑務所(ムショ)仲間──。二人の女性の人生を、あの大きな出来事が静かに変えていく。人気シリーズ感動の完結編。 | 32 歳、バツイチの独身、趣味はバイク。かっこいいけど悩みも多い女性刑事・貴子さんの短編集。滝沢刑事と著者の架空対談付き! | 監禁・猟奇殺人・幼児虐待──初動捜査を受け持つ音道を苛立たせる、人々の底知れぬ憎悪。彼女は立ち直れるか?短編集第二弾! | 下町の温かい人情が、孤独な都市生活者の心の闇の犠牲になっていく。隅田川東署に異動した音道貴子の活躍を描く傑作警察小説四編。 |
しゃぼん玉 | 涙〔上〕 | 涙〔下〕 | 結婚詐欺師〔上〕 | 結婚詐欺師〔下〕 | それは秘密の | |
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/1/29)
- 発売日 : 2003/1/29
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 494ページ
- ISBN-10 : 4101425264
- ISBN-13 : 978-4101425269
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 301,477位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。1988年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。1996(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞。他に『ボクの町』『団欒』『風紋』『晩鐘』『鎖』『嗤う闇』『しゃぼん玉』『ウツボカズラの夢』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ニサッタ、ニサッタ』『犯意』(共著)、エッセイ集『いのちの王国』『ミャンマー』など著書多数。巧みな人物造形、心理描写が高く評価されている。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年4月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
下巻では本当に泣きました。その後のどんでん返しにも心がキュッとなりました。
2009年6月15日に日本でレビュー済み
山の手のお嬢様(萄子)が、失踪した婚約者(勝)を執念で追いかけます。
2年間の追跡劇が物語の大半を占めていますが、
なかなかどうして彼に辿り着けません。
追跡が失敗する度、萄子は落胆し、やりどころのない感情をため込んでいきます。
読者はどこに行っても失敗する展開に少し疲れつつも、
劇中の萄子と同様に、いつか劇的に会うことになるんだろうという期待をため込んでいきます。
最後の地での再会では、その感情描写もさることながら、
二人の運命を象徴するような、嵐の状況描写も見事にリンクしています。
男を想う女の情念と、時間が経つことの残酷さというか仕方なさというのが、
個人的に心に残りました。
また、再会時は二人だけの空間で、物語の秘密が明かされていきますが、
萄子の心がこれでもかと揺さぶられ、読んでるこっちも相当疲れます。
基本的に萄子が中心の物語で、彼女のまっすぐな心情(お嬢故?)
ばかりが目立ちますが、勝の上司の韮山の家庭の話なんかは、なかなか切ないです。
ミステリーというより、女目線の青春純愛ものとしてお勧めです。
2年間の追跡劇が物語の大半を占めていますが、
なかなかどうして彼に辿り着けません。
追跡が失敗する度、萄子は落胆し、やりどころのない感情をため込んでいきます。
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劇中の萄子と同様に、いつか劇的に会うことになるんだろうという期待をため込んでいきます。
最後の地での再会では、その感情描写もさることながら、
二人の運命を象徴するような、嵐の状況描写も見事にリンクしています。
男を想う女の情念と、時間が経つことの残酷さというか仕方なさというのが、
個人的に心に残りました。
また、再会時は二人だけの空間で、物語の秘密が明かされていきますが、
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基本的に萄子が中心の物語で、彼女のまっすぐな心情(お嬢故?)
ばかりが目立ちますが、勝の上司の韮山の家庭の話なんかは、なかなか切ないです。
ミステリーというより、女目線の青春純愛ものとしてお勧めです。
2016年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小さい偶然が、小さなきっかけが大きな、人間が避けられない波(事件)に飲み込まれて人生が狂わされる。好きで、好きでたまらない婚約者が事件の犯人と疑われ、主人公の前から突然失踪する。婚約者を探すため、お嬢様育ちの主人公が戦後の、女性一人で訪れるべき場所で無い所を探し回る。あと一歩というところで婚約者とすれ違い。落胆して帰路に戻る。
その間、当然だが時間は流れ、主人公も世間知らずのお嬢様から一人の大人の女性へと精神的に成長する。それは失踪した婚約者も同じであり、彼には彼の新しい人生が始まっていた。お互いに好き合っているのに、もう元には戻れない。何もかも失ってしまった二人。誰を恨んでも時間は戻らないし、亡くなった人たちは生き返ってこない。まさに生涯をかけた恋だったと思う。婚約者が主人公の前から消えた本当の理由は、さすがに辛い事実だ。筆者が伝えたかったのは何だろう?人間の力ではどうにもできない事がある。失った時間は戻らない。そして亡くなった人は生き帰らない。作品を読んだ私も気を許せば、崖から真っ逆さまに落ちるのだ。
その間、当然だが時間は流れ、主人公も世間知らずのお嬢様から一人の大人の女性へと精神的に成長する。それは失踪した婚約者も同じであり、彼には彼の新しい人生が始まっていた。お互いに好き合っているのに、もう元には戻れない。何もかも失ってしまった二人。誰を恨んでも時間は戻らないし、亡くなった人たちは生き返ってこない。まさに生涯をかけた恋だったと思う。婚約者が主人公の前から消えた本当の理由は、さすがに辛い事実だ。筆者が伝えたかったのは何だろう?人間の力ではどうにもできない事がある。失った時間は戻らない。そして亡くなった人は生き帰らない。作品を読んだ私も気を許せば、崖から真っ逆さまに落ちるのだ。
2014年4月29日に日本でレビュー済み
乃南アサさんの作品は割合と読む方なのですが、
数が多いと、やはり当たり外れもあります。
☆5つが 「 風紋 」 「 晩鐘 」 「 鍵 」 「 凍える牙 」 「 ボクの町 」 で、
☆1つが 「 あなた 」 「 水の中のふたつの月 」 「 ウツボカズラの夢 」 です。
これらは両極端ですが、本作はそのどちらでもなく、中間の☆3つです。
前半は先が気になり、引き込まれるのですが、真相そのものが弱いという印象でした。
奥田という男が姿を消していた理由が 「 これだけ ? 」 という感じで、
しかも刑事だったのに …… ちょっとアリエナイように思います。
拍子抜けであり、高評価はできません。
リアリティを感じず、残念でした。
また、エピローグで事件より何年も後の、主人公の娘の離婚話にまで言及していますが、
そこまでの必要はなく、犯人が逮捕されたところで終わっても良かったのではないでしょうか。
個人的には、蛇足と思います。
主人公の夫が茶をすするところで終わっていますが、はっきりいって、この 「 夫 」 の存在も、
いらないのではないかという気もします。
夫の描写で終わりでは、何か焦点がぼやけてしまうように見えます。
夫ではなく、奥田で終わった方が鮮烈な印象を残すのではないかと思いますね。
同様に、上巻もプロローグは奥田とのことから始めてほしかったです。
愛する人の失踪ということでは、松本清張氏の 「 ゼロの焦点 」 を超えるものではなく、
何かもったいない作品という印象でした。
数が多いと、やはり当たり外れもあります。
☆5つが 「 風紋 」 「 晩鐘 」 「 鍵 」 「 凍える牙 」 「 ボクの町 」 で、
☆1つが 「 あなた 」 「 水の中のふたつの月 」 「 ウツボカズラの夢 」 です。
これらは両極端ですが、本作はそのどちらでもなく、中間の☆3つです。
前半は先が気になり、引き込まれるのですが、真相そのものが弱いという印象でした。
奥田という男が姿を消していた理由が 「 これだけ ? 」 という感じで、
しかも刑事だったのに …… ちょっとアリエナイように思います。
拍子抜けであり、高評価はできません。
リアリティを感じず、残念でした。
また、エピローグで事件より何年も後の、主人公の娘の離婚話にまで言及していますが、
そこまでの必要はなく、犯人が逮捕されたところで終わっても良かったのではないでしょうか。
個人的には、蛇足と思います。
主人公の夫が茶をすするところで終わっていますが、はっきりいって、この 「 夫 」 の存在も、
いらないのではないかという気もします。
夫の描写で終わりでは、何か焦点がぼやけてしまうように見えます。
夫ではなく、奥田で終わった方が鮮烈な印象を残すのではないかと思いますね。
同様に、上巻もプロローグは奥田とのことから始めてほしかったです。
愛する人の失踪ということでは、松本清張氏の 「 ゼロの焦点 」 を超えるものではなく、
何かもったいない作品という印象でした。
2016年8月19日に日本でレビュー済み
年の瀬、萄子(とうこ)の家に、結婚して家を出た娘の真希がひょっこり帰って来ます。軽い調子で話していますが、夫に浮気され、実は相当傷ついているようです。結局、真希は3ヶ月後に離婚しますが、友達に誘われていった沖縄から、立ち直りを示唆する明るい便りが届き、萄子はほっとします。
ただ、安堵する一方で、萄子は昔のことを思い出してしまいます。人との別れ、沖縄、これらは萄子には、できれば封印しておきたい凄絶な経験と結びついていました。
「ごめん、もう、会えない」
東京オリンピックの前日、婚約者であり、刑事の奥田勝は電話でそう告げて失踪。その後、奥田の先輩刑事の娘が惨殺死体で発見されます。萄子はわけがわからないまま、こんな状況に納得できず、彼を探す決心をします。
世間知らずのお嬢さんだった萄子は、周囲の反対に耳を貸さず、わずかな手掛かりを頼りに、川崎、熱海、焼津、大阪等を探しまわり、最後に、まだアメリカ領の沖縄、宮古島にたどり着きます。
東京オリンピックの頃の日本の空気がよくわかりますが、圧巻は、宮古島の台風の描写です。当時の記録を丹念に調べたのでしょう、まるでそこにいたかのように嵐の凶暴さを描く作者の筆力には脱帽です。こうした描写が、話しの進行に重みを与えているのだと思います。
面白かったです。いい時間が過ごせました。
「一度、言い出したら聞かないじゃないか。本当に、お前によく似てる」
「あなたって、本当に辛抱強い」
プロローグに出てくる、萄子と、夫の淳とのやりとりですが、最後まで読むと、何気ないこの会話の深さがわかります。
ただ、安堵する一方で、萄子は昔のことを思い出してしまいます。人との別れ、沖縄、これらは萄子には、できれば封印しておきたい凄絶な経験と結びついていました。
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世間知らずのお嬢さんだった萄子は、周囲の反対に耳を貸さず、わずかな手掛かりを頼りに、川崎、熱海、焼津、大阪等を探しまわり、最後に、まだアメリカ領の沖縄、宮古島にたどり着きます。
東京オリンピックの頃の日本の空気がよくわかりますが、圧巻は、宮古島の台風の描写です。当時の記録を丹念に調べたのでしょう、まるでそこにいたかのように嵐の凶暴さを描く作者の筆力には脱帽です。こうした描写が、話しの進行に重みを与えているのだと思います。
面白かったです。いい時間が過ごせました。
「一度、言い出したら聞かないじゃないか。本当に、お前によく似てる」
「あなたって、本当に辛抱強い」
プロローグに出てくる、萄子と、夫の淳とのやりとりですが、最後まで読むと、何気ないこの会話の深さがわかります。
2011年4月22日に日本でレビュー済み
「何が起きたの?」という疑問を抱えながら、作者に引きずられた、と感じました。
謎そのものも、謎を解く過程も気になり、途中で止められなくなり、どんどん読み進めました。
面白かったです。
昭和の事実を並行に並べたことも、作品の厚みを増す良い効果になったと思います。良い意味で、松本清張さんの作品を読んでいるように感じました。
ただし、結果的には、主人公の自己満足で多くの人たちを傷つけたような気もします。必ずしも主人公の考え方には共感できませんでした。その分、星マイナス1こです。
謎そのものも、謎を解く過程も気になり、途中で止められなくなり、どんどん読み進めました。
面白かったです。
昭和の事実を並行に並べたことも、作品の厚みを増す良い効果になったと思います。良い意味で、松本清張さんの作品を読んでいるように感じました。
ただし、結果的には、主人公の自己満足で多くの人たちを傷つけたような気もします。必ずしも主人公の考え方には共感できませんでした。その分、星マイナス1こです。
2012年9月24日に日本でレビュー済み
泣きました。
上巻では見えなかった、登場人物の側面が見えてきて、萄子の奥田探しの旅も大スペクタクルとなり、一気に読んでしまいました。
なんで、現代から始まったのかな?と思いましたが、話は現代で締めくくられます。実は、昭和の事件だけでもかなりの小説だったのに、そこにある現代がまた涙をさそう。
今まで読んだ、乃南作品で一番良かった。
上巻では見えなかった、登場人物の側面が見えてきて、萄子の奥田探しの旅も大スペクタクルとなり、一気に読んでしまいました。
なんで、現代から始まったのかな?と思いましたが、話は現代で締めくくられます。実は、昭和の事件だけでもかなりの小説だったのに、そこにある現代がまた涙をさそう。
今まで読んだ、乃南作品で一番良かった。
2018年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
息をもつかせないというか、引きつけるものはあるが、すれ違いが多すぎるし、長過ぎる。
そして結末というか、主人公が逃げた理由が馬鹿げている。
そして結末というか、主人公が逃げた理由が馬鹿げている。