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鎖(上) (新潮文庫) 文庫 – 2003/11/28

4.2 5つ星のうち4.2 140個の評価

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東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。ところが、この星野はエリート意識の強い、鼻持ちならぬ刑事で、貴子と常に衝突。とうとう二人は別々で捜査する険悪な事態に。占い師には架空名義で多額の預金をしていた疑いが浮上、貴子は銀行関係者を調べ始めた。が、ある退職者の家で意識を失い、何者かに連れ去られる!
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2003/11/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/11/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 479ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4101425310
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4101425313
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.2 5つ星のうち4.2 140個の評価

著者について

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乃南 アサ
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1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。1988年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。1996(平成8)年『凍える牙』で直木賞受賞。他に『ボクの町』『団欒』『風紋』『晩鐘』『鎖』『嗤う闇』『しゃぼん玉』『ウツボカズラの夢』『風の墓碑銘(エピタフ)』『ニサッタ、ニサッタ』『犯意』(共著)、エッセイ集『いのちの王国』『ミャンマー』など著書多数。巧みな人物造形、心理描写が高く評価されている。

カスタマーレビュー

星5つ中4.2つ
5つのうち4.2つ
140グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2023年10月20日に日本でレビュー済み
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前半は読んでて苦しい場面もあるけれど、あの刑事さんが登場するところから最後まで一気に読めます。
2016年10月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
情景や心象の描写は映像や表情が浮かぶようであり、上下巻と量はあるが面白い刑事ドラマを見るように一気に読みました。
最近の刑事ドラマで、ここまで面白いものは少ない。(と思ったら、テレビ東京で今年7月に小池栄子主演でドラマ化されていた。見てみたかった。)
これは音道貴子刑事の「凍える牙」の続編。サスペンスとしてのストーリーは奇を衒ったものではなく、また犯人のアリバイトリックなどもない、ごく普通の内容ですが、サスペンスとしても充分に読ませる展開になっています。

しかし引き込まれる要因のひとつは、その描写のリアリティさ。
例えば警察組織、刑事同士の関係、銀行の体質、隠し口座、競輪場の雰囲気などなど挙げればきりがないが、ひとつひとつ丁寧に五感を使って見聞していないと描けない描写になっていると思いました。

もう一つの要因は人間描写。登場人物一人ひとりの外見、内面が詳細かつ正確に描いていることで、特別なドラマの特別な登場人物ではなく、すぐ身近にそういう人間がいそうに思え、その人間同士が影響しあい、揺れ動き、関係性が進展していく。音道と星野、滝沢、昂一、加恵子…互いの関係が変化していく。あるいは互いに互いの認識が変化していく。また、それぞれの世界観もひとつの事件を通じて変化していく。
自分は強い人間だと思っていた、被害者のことを理解し寄り添おうとしていたのが、人質にされ凌辱されかけた経験によって、実は全く違っていたかもしれないと、自分の認識に自信を失う音道。
そこには人間が人間として成長していく断片が見事に描かれていると感じます。
しかも、本人の意志だけではどうしようもない加恵子のような人生もある。貴子も一歩違えば、今回の事件から立ち直れなかったかもしれない。それを左右したのは加恵子であり、滝沢であり、昂一であった。読了後、すぐ次も読んでみたいと思っています。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年12月27日に日本でレビュー済み
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久しぶりに乃南アサ作品を読んだ。音道貴子シリーズは、やっぱっり面白かった。面白過ぎて上下巻を、ほぼ一気読みした。音道貴子シリーズは「凍える牙」「風の墓碑銘」も読んだが、この「鎖」が一番ハラハラドキドキした。読んで良かった。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2004年8月25日に日本でレビュー済み
面白かった。それは間違い無い。ただ、それは私が前作『凍える牙』を読んでいたためだろう。こちらだけを独立して呼んだ場合、半分も面白さが伝わらなかったのではないかと思う。別個の物語として見てしまうと、ちょっと評価を下げざるを得ないだろう。
様々な面で今作は『凍える牙』とは対照的だ。今作、音道刑事とコンビを組むのは星野刑事。前作でコンビを組んだ滝沢は、昔気質のベテラン刑事なのに対して、星野は最初こそ良い印象を持たせるものの、自分勝手な面ばかりを見せてくる。また、音道刑事自信も、前作はバイクを駆っての追走劇などで行動的な活躍を見せたのに対し、今作は中盤以降は人質として、そのような活躍の場面は与えられない。
確かに、犯人と人質の関係で、揺れ動く音道刑事の心情、愛人の暴力と優しさによってがんじがらめになっている加恵子の心情など見所は多い。ただ、滝沢の音道刑事への思いなどは、この作品を読んだだけでは理解できないだろうし、上に書いた対比を楽しむということも不可能だ。
その意味で、この作品だけを独自に読んだ場合は、このくらいの評価にせざるを得ない。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2014年9月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女性刑事だからこその視点が良かったです。このシリーズは結構好きで読んでいます。
2019年7月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最後まで息を呑みながら上巻下巻を一気に読み上げました。
タイトルがなぜ鎖?最後になってその意味に納得して、作者の細かい描写に感心しました。
警察官としての使命感、また人間としてのぎりぎりの感情が色々な場面と登場人物の関わりの中から表現されていて
読み応えのある、余韻がいつまでも残る一冊でした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月15日に日本でレビュー済み
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いたみなく、楽に読めた
2010年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったです。「凍える牙」以来の音道さんの大ファンですが、私の中の(勝手な)イメージのまま
時々暴走してくれる音道さんに感謝です☆

ストーリーとしては・・・どうでしょう。普通?かな?と正直最初は思ってしまうかも。
でも後半必ず「あー!読んで良かった」と思える作品ではないでしょうか。

クライマックスのドキドキったら。お風呂の時間も睡眠時間も惜しくて、一気に読んでしまいました。
特に、合図になったあの言葉。あれはもう、音道さんと一緒に叫んでしまったほど。

「○○○ーーーー!」あースッキリ。

滝沢さんが何やら年をとったせいか丸くなったというか毒が抜けてしまって少々寂しくはありますが
その分音道さんも大人になってるのかも・・・と思いながら読んでました。
音道さんには大人になっても時々暴走して欲しいです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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