栗本薫さんの意欲作に感想(review)がないことに驚きました。
本書は,12ヶ月かけて,12種類の文学を雑誌に連載したものをまとめたものです。
いろいろな作品が混在しています。
すべてが気に入る人は,栗本薫愛好者(mania)でも少ないかもしれない。
自分では,10月の「ガンクラブチェックを着た男」(本格推理)という,伊集院大介の作品が一番よかった。
11月の「五来さんのこと」(私小説)は,ちょっと衝撃(shock)を受けました。
ps.
解説を赤川次郎が書いています。
2人に似たところがあること,
栗本薫さんと赤川次郎さんがそれぞれに思いがあることがわかったのは収穫でした。
推理小説は人間観察なのだということがわかりました。
栗本薫さんのご冥福をお祈りいたします。
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十二ケ月: 栗本薫バラエティ劇場 (新潮文庫 く 10-1) 文庫 – 1985/12/1
栗本 薫
(著)
- 本の長さ441ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1985/12/1
- ISBN-104101433011
- ISBN-13978-4101433011
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1985/12/1)
- 発売日 : 1985/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 441ページ
- ISBN-10 : 4101433011
- ISBN-13 : 978-4101433011
- Amazon 売れ筋ランキング: - 260,514位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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別名に中島梓。東京生まれ。
早稲田大学文学部卒。1977年中島梓名義の「文学の輪郭」で群像新人賞評論部門を受賞。
1978年『ぼくらの時代』で江戸川乱歩賞受賞。以後、作家・栗本薫、評論家・中島梓を使い分けて多彩な文筆活動を展開する。
小説作品は、ミステリ、SF、時代小説、耽美小説と多岐にわたる。1979年よりスタートした、ライフワークともいうべき一大長篇ロマン「グイン・サーガ」は、2005年に100巻を達成したが、2009年著者病没により130巻が最終巻となった。著書は『弦の聖域』、『魔界水滸伝』、『真夜中の天使』など、400冊を超える。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年9月9日に日本でレビュー済み
1982年の1月号から一年間にわたり「小説新潮」で掲載された連作企画の書籍化である。刊行は83年。85年に文庫化されたものを読んだ。
ミステリー、時代劇、私小説など様々なジャンルを次々と捌いていく手際に感嘆するものの、ここまで軽々とやられてしまうと、鮮やかな手品を見ているように感心しても心に迫ってくるものになぜか乏しい。
確かに文体はそれぞれの物語に合わせて模倣しているかもしれないが、ファンは聞き飽きたいつものお話を舞台を替えて何回も読んだという気がしなくもない。
すべてがつまらなかったという訳ではない。
グインサーガの番外編「時の封土」(ヒロイック・ファンタジイ)は流石の面白さだし、突如として文明が崩壊していく「忘れないで」(SF)の叙情には涙が出た(でも、戦後日本批判が絡むのはいかがか)。
「五来さんのこと」(私小説)も、本来の著者の領域と離れたものだけに興味深く読んだ。
文庫版の解説は赤川次郎氏が書いている。「アマチュア嵩じてのプロ」という共通点が二人にあるという。
ミステリー、時代劇、私小説など様々なジャンルを次々と捌いていく手際に感嘆するものの、ここまで軽々とやられてしまうと、鮮やかな手品を見ているように感心しても心に迫ってくるものになぜか乏しい。
確かに文体はそれぞれの物語に合わせて模倣しているかもしれないが、ファンは聞き飽きたいつものお話を舞台を替えて何回も読んだという気がしなくもない。
すべてがつまらなかったという訳ではない。
グインサーガの番外編「時の封土」(ヒロイック・ファンタジイ)は流石の面白さだし、突如として文明が崩壊していく「忘れないで」(SF)の叙情には涙が出た(でも、戦後日本批判が絡むのはいかがか)。
「五来さんのこと」(私小説)も、本来の著者の領域と離れたものだけに興味深く読んだ。
文庫版の解説は赤川次郎氏が書いている。「アマチュア嵩じてのプロ」という共通点が二人にあるという。
2003年8月8日に日本でレビュー済み
この作品は12編の短編からなっています。
時代物、社会派、ロマンティックなど様々な栗本薫さんの一面が垣間見れる様な気がします。
栗本薫初心者の方は勿論、栗本薫ファンにもぜひお勧めしたい一冊です。この人はこんなものまで、、、栗本薫さんには驚かされてばかりです!!
時代物、社会派、ロマンティックなど様々な栗本薫さんの一面が垣間見れる様な気がします。
栗本薫初心者の方は勿論、栗本薫ファンにもぜひお勧めしたい一冊です。この人はこんなものまで、、、栗本薫さんには驚かされてばかりです!!
2022年10月16日に日本でレビュー済み
文庫版の初版が実家にあるかもしれません。
中島梓=栗本薫さんが、頬杖をついて
微笑んでいるというデフォルメイラスト
だったと記憶しています。
当時、「Lala」「プチフラワー」「グレープフルーツ」などの
とがった少女漫画雑誌を読んでいたら、漫画家のインタビューや
コラムに「栗本薫」「新井素子」などの今でいうライトノベルの
作家の名を見かけることが増えて、それでグイン・サーガなども
好きになりましたが、こちらも懐かしい一冊です。
速筆のうえ、なんでも書けると豪語していた栗本さんの、
有言実行の見事な一冊です。今になってみると、世間知らずの読書家が
仕入れた知識を頭でこねあげて書いてると思う作品のほうが多いの
ですが、語彙力、筆力、情景と心情描写の配合など、
プロの仕事です。多作な栗本薫の本のうち、ベスト10
くらいを読めば、たいがいの「文章入門」「作家になるには」と
いった技法書くらい参考になると思います。
今「こういう企画をやれ」と言われて、できる作家が何人
いるだろうかと思うと、やはりすごいです。
中島梓=栗本薫さんが、頬杖をついて
微笑んでいるというデフォルメイラスト
だったと記憶しています。
当時、「Lala」「プチフラワー」「グレープフルーツ」などの
とがった少女漫画雑誌を読んでいたら、漫画家のインタビューや
コラムに「栗本薫」「新井素子」などの今でいうライトノベルの
作家の名を見かけることが増えて、それでグイン・サーガなども
好きになりましたが、こちらも懐かしい一冊です。
速筆のうえ、なんでも書けると豪語していた栗本さんの、
有言実行の見事な一冊です。今になってみると、世間知らずの読書家が
仕入れた知識を頭でこねあげて書いてると思う作品のほうが多いの
ですが、語彙力、筆力、情景と心情描写の配合など、
プロの仕事です。多作な栗本薫の本のうち、ベスト10
くらいを読めば、たいがいの「文章入門」「作家になるには」と
いった技法書くらい参考になると思います。
今「こういう企画をやれ」と言われて、できる作家が何人
いるだろうかと思うと、やはりすごいです。