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風は山河より〈第3巻〉 (新潮文庫) 文庫 – 2009/11/28
宮城谷 昌光
(著)
織田信秀は、美濃の斎藤に大敗するも依然として巨大な力を誇っていた。安祥城を織田の配下から取り戻したい広忠は兵を出すが敗走、内訌が止まず、今川義元に助力を求める。嗣子、竹千代を人質として駿府に差し出すことを決めるが、道中、戸田正直の陰謀に巻き込まれてしまう。三河の混乱を傍観していた義元は、ついに太原崇孚雪斎を送り出す。武将たちの思惑が錯綜する第三巻。
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2009/11/28
- 寸法10.8 x 1.1 x 15.2 cm
- ISBN-104101444536
- ISBN-13978-4101444536
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2009/11/28)
- 発売日 : 2009/11/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 316ページ
- ISBN-10 : 4101444536
- ISBN-13 : 978-4101444536
- 寸法 : 10.8 x 1.1 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 537,479位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,931位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
著者について
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1945(昭和20)年、愛知県生れ。早稲田大学第一文学部英文科卒。
出版社勤務等を経て1991(平成3)年、『天空の舟』で新田次郎文学賞を、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。1993年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞受賞。2000年、司馬遼太郎賞受賞。
『晏子』『玉人』『史記の風景』『楽毅』『侠骨記』『孟夏の太陽』『沈黙の王』『奇貨居くべし』『管仲』『香乱記』『三国志』『古城の風景』『戦国名臣列伝』『春秋名臣列伝』『風は山河より』『新 三河物語』等著書多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年8月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公の菅沼家の物語ですが、松平、将来の徳川家の物語が横軸で展開していきます。
2017年9月8日に日本でレビュー済み
本書は、2006年と2007年に全5巻で刊行され、文庫化に際して全6巻として再編集した第三巻です。
内容は、松平広忠の嫡子・竹千代が誕生する話しから始まります。
連歌師・宗牧の目を通して織田家と松平家を語り、井伊家の坎坷を紹介。
織田と松平の戦いが始まり、今川が乗りだして太原雪斎が戸田を攻撃。
菅沼定則の急死の話を挿み、織田の侵攻で今川に頼ることを決めた松平は、嫡子・竹千代を人質に今川に出すことを決意。
しかし、道中で竹千代が奪われる話で終わります。
宮城谷氏は、登場人物を丹念に調べ上げ、所々で出自や経歴などを披露していますが、
やや難解のために煩わしく感じる読者がいるかも知れません。
内容は、松平広忠の嫡子・竹千代が誕生する話しから始まります。
連歌師・宗牧の目を通して織田家と松平家を語り、井伊家の坎坷を紹介。
織田と松平の戦いが始まり、今川が乗りだして太原雪斎が戸田を攻撃。
菅沼定則の急死の話を挿み、織田の侵攻で今川に頼ることを決めた松平は、嫡子・竹千代を人質に今川に出すことを決意。
しかし、道中で竹千代が奪われる話で終わります。
宮城谷氏は、登場人物を丹念に調べ上げ、所々で出自や経歴などを披露していますが、
やや難解のために煩わしく感じる読者がいるかも知れません。
2014年1月26日に日本でレビュー済み
桶狭間で横死した 今川義元。その印象がどうしても強いので、駿河の今川氏と言うと弱い大名、貴族趣味に溺れた守旧的な守護大名、というイメージがあるのかもしれない。
しかし この時期の今川氏は違う。同盟の計略をもって北条氏を駿河から追い出し、東が安定したとみるや 西の三河ににすばやく楔を打つ。それは怪僧太田雪斎がいたからだと筆者は言う。尾張の織田信秀が戦国大名としてまだ自立していなかったこの当時、雪斎の頭の中には駿河から尾張まで東海四ヶ国と、更には京都に至る地図が描かれていたのだろう。
一方で今川義元よりも京に近い織田信秀。守護代ですらないのに伊勢神宮の改築に金を出す彼の眼は、明らかに都を向いていた。伊勢から大和路か、美濃から近江路か、今日でいえば近鉄かJR東海道線かの選択はまだできていなかったかもしれないが、美濃に梟雄斎藤道三が現れなければ、織田家の天下への道はもっと早く開けていたかもしれない。
しかし本書の本題は、その両雄に挟まれる三河松平家である。上洛の道を開こうとする今川家の前線基地になるか、同じく西進を目指す織田家に後方の安堵を提供するか、今日の眼で見れば、松平広忠は前者を選び家中を苦難に陥れ、子の代になって家康は信長と後者の道を選び、徳川家を東へと伸ばしていく。武将としての勇敢さを持ちながらも戦国大名としての戦略眼に欠けていた広忠ではあるが、阿部、大久保、本多、酒井といった後の幕閣の先祖たちは支え続ける。それも三河の山河の所以である、と筆者は言うが、功成り名を遂げた子孫たちの脚色が入っているのではないか、と私は少し疑ってみた。
しかし この時期の今川氏は違う。同盟の計略をもって北条氏を駿河から追い出し、東が安定したとみるや 西の三河ににすばやく楔を打つ。それは怪僧太田雪斎がいたからだと筆者は言う。尾張の織田信秀が戦国大名としてまだ自立していなかったこの当時、雪斎の頭の中には駿河から尾張まで東海四ヶ国と、更には京都に至る地図が描かれていたのだろう。
一方で今川義元よりも京に近い織田信秀。守護代ですらないのに伊勢神宮の改築に金を出す彼の眼は、明らかに都を向いていた。伊勢から大和路か、美濃から近江路か、今日でいえば近鉄かJR東海道線かの選択はまだできていなかったかもしれないが、美濃に梟雄斎藤道三が現れなければ、織田家の天下への道はもっと早く開けていたかもしれない。
しかし本書の本題は、その両雄に挟まれる三河松平家である。上洛の道を開こうとする今川家の前線基地になるか、同じく西進を目指す織田家に後方の安堵を提供するか、今日の眼で見れば、松平広忠は前者を選び家中を苦難に陥れ、子の代になって家康は信長と後者の道を選び、徳川家を東へと伸ばしていく。武将としての勇敢さを持ちながらも戦国大名としての戦略眼に欠けていた広忠ではあるが、阿部、大久保、本多、酒井といった後の幕閣の先祖たちは支え続ける。それも三河の山河の所以である、と筆者は言うが、功成り名を遂げた子孫たちの脚色が入っているのではないか、と私は少し疑ってみた。
2010年10月25日に日本でレビュー済み
菅沼三代記と徳川三代記を合わせた本作品は嶋津義忠著「小説 松平三代記」と合わせて読むと面白い。
本書は極めて綿密にその土地の武将の出自、後裔、親戚関係まで相当詳しく述べられ覚えるだけで一苦労する。(実際は覚えられない)
16世紀初期からの話になるので、作品数からもこの時代はなかなか頭に入らない点が多いが作者の努力に脱帽したくなる。
全6巻を戦いに明け暮れた菅沼三代を見事に描いている。
一般文学通算619作品目の感想。通算952冊目の作品。2010/10/23
本書は極めて綿密にその土地の武将の出自、後裔、親戚関係まで相当詳しく述べられ覚えるだけで一苦労する。(実際は覚えられない)
16世紀初期からの話になるので、作品数からもこの時代はなかなか頭に入らない点が多いが作者の努力に脱帽したくなる。
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一般文学通算619作品目の感想。通算952冊目の作品。2010/10/23