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信長 (新潮文庫 あ 39-2) 文庫 – 1999/11/1
秋山 駿
(著)
第49回(1996年) 野間文芸賞受賞
- 本の長さ567ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1999/11/1
- ISBN-104101482128
- ISBN-13978-4101482125
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年6月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
信長公記をベースに、ギリシャ神話などを絡め比較や解説がされており、色々な意味で非常に楽しめた。読了したがまた読み返したくなる程、信長を身近に感じられる本でした。
2021年1月11日に日本でレビュー済み
『信長公記』に沿って信長の人生を描きながら、その時々の信長の行動を評価し心情の深奥に迫る。その理解の支えとなったのは『プルターク英雄伝』であり、『ナポレオン言行録』であった。また、信長について著した徳富蘇峰や山路愛山、スタンダールの著作も参照する。そして著者は従来の信長像に強い異議を唱え、新しい時代の創出者としての信長像を提示する。叡山焼討ちの際の陰惨な画や長島一揆の根切りに心を痛ませながらも、信長の行動全体には肯定的だ。信長が敵でありながら殺さなかったのは足利義昭だけであり、正親町天皇は徹底的に利用した。徳川家康は下駄の雪のように信長に踏みつけられながらも付いて行き、信長もそれなりに饗応した。作者は論理的で「天下布武」の名の下に破壊と建設を繰り返した信長に哀惜を持っている。そして、本能寺の変で信長を討った後の明智光秀の行動に信長との決定的な差異を見ている。
2010年8月13日に日本でレビュー済み
本書は日本史上唯一無二の傑物・織田信長を著者独自の視点で捉えた作品です。主に『信長公記』と『武功夜話』の引用から信長の事績を辿り、分析に関しては東西の英雄伝をも引き合いに出しながら興奮覚めやらぬ筆致で書き進められています。
此までも「信長は孤高の天才である」という認識が衆目の一致する所であったことは想像に難くありません。しかし既存の歴史観念や日本人的な感性の枠内で醸成され、矮小化した価値観の延長上で信長の思考・精神・戦略眼を推察してきた側面も否めない様に思います。当然ながら秋山氏の分析・論述もその枠内から完全に脱しているとは言えませんが、信長と云う未曽有の天才を世界の英雄達と比較することで新たな一面を読者に提供してくれています。
秋山氏の大胆な人物・歴史考察は個人的には腑に落ちる箇所も多かったのですが、本人の信長贔屓も高じてか冷静さ・客観性を欠いている表現も散見されます。国外は兎も角も国内の人物(大名・武将)を比較対象とした場合「信長には出来て信玄には出来なかった」等と断言する論調が目立ち、対象側への斟酌もなければ背景に言及されることもない為不当に貶められているような内容も見受けられました。また非常に引用部分が長く、現代語訳や簡潔な説明も付随していない為に読み進めるのに多少難儀する箇所もありました。
以上のように幅広い読者層にはお勧めしかねますが、信長の実像に迫る貴重な作品でもあると思いますので興味を持たれた方は是非ご一読を。
此までも「信長は孤高の天才である」という認識が衆目の一致する所であったことは想像に難くありません。しかし既存の歴史観念や日本人的な感性の枠内で醸成され、矮小化した価値観の延長上で信長の思考・精神・戦略眼を推察してきた側面も否めない様に思います。当然ながら秋山氏の分析・論述もその枠内から完全に脱しているとは言えませんが、信長と云う未曽有の天才を世界の英雄達と比較することで新たな一面を読者に提供してくれています。
秋山氏の大胆な人物・歴史考察は個人的には腑に落ちる箇所も多かったのですが、本人の信長贔屓も高じてか冷静さ・客観性を欠いている表現も散見されます。国外は兎も角も国内の人物(大名・武将)を比較対象とした場合「信長には出来て信玄には出来なかった」等と断言する論調が目立ち、対象側への斟酌もなければ背景に言及されることもない為不当に貶められているような内容も見受けられました。また非常に引用部分が長く、現代語訳や簡潔な説明も付随していない為に読み進めるのに多少難儀する箇所もありました。
以上のように幅広い読者層にはお勧めしかねますが、信長の実像に迫る貴重な作品でもあると思いますので興味を持たれた方は是非ご一読を。
2018年2月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
信用に値する資料を丹念に読み解きつつ、著者の想像力と分析力でいままで知りえなかった信長がそこにいた。
大変苦労があったことが想像される。天才だと評されなぞが多い信長に真剣に向き合った力作であり秀作だと思う。
このような人物が日本史上いただだろうか?同じように時代の寵児となったナポレオンとの比較も面白い。
たくさんの人に読まれていいと思う。
大変苦労があったことが想像される。天才だと評されなぞが多い信長に真剣に向き合った力作であり秀作だと思う。
このような人物が日本史上いただだろうか?同じように時代の寵児となったナポレオンとの比較も面白い。
たくさんの人に読まれていいと思う。
2017年7月14日に日本でレビュー済み
本書は、1996年3月に刊行されたものを、1999年12月に文庫化したものです。
内容は、「信長公記」、「読史余論」と「武功夜話」をもとに、斎藤道三、武田信玄、上杉謙信、
羽柴秀吉、徳川家康など名だたる大名の他、ナポレオンやカエサルなど西欧の軍人を引き合いに出し、
桶狭間から本能寺の変後の光秀の動きまでを論評しています。
信長に関する考察は勿論ですが、三方が原合戦後の信玄の行動、御館の乱で武田勝頼が上杉景勝に付いた意図、
本能寺の変を起こした光秀の甘さ、本能寺の変後の秀吉と毛利との和睦の考察なども、興味深い内容でした。
「あとがき」で紹介されていた「仮装独断会」での正宗白鳥の「独創力を自在に発揮した信長を題材としていながら、
今まで誰もその作品に於て独創を発揮し得なかった。『誰もおれは書けまい』と、信長に怒鳴られそうである」との感想が、
心に沁みました。
内容は、「信長公記」、「読史余論」と「武功夜話」をもとに、斎藤道三、武田信玄、上杉謙信、
羽柴秀吉、徳川家康など名だたる大名の他、ナポレオンやカエサルなど西欧の軍人を引き合いに出し、
桶狭間から本能寺の変後の光秀の動きまでを論評しています。
信長に関する考察は勿論ですが、三方が原合戦後の信玄の行動、御館の乱で武田勝頼が上杉景勝に付いた意図、
本能寺の変を起こした光秀の甘さ、本能寺の変後の秀吉と毛利との和睦の考察なども、興味深い内容でした。
「あとがき」で紹介されていた「仮装独断会」での正宗白鳥の「独創力を自在に発揮した信長を題材としていながら、
今まで誰もその作品に於て独創を発揮し得なかった。『誰もおれは書けまい』と、信長に怒鳴られそうである」との感想が、
心に沁みました。
2016年2月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この2年間、既読の再読も含め坂口安吾に始まり30冊近く信長本を読んで見たが秋山駿氏の信長と安土往還が信長本の双璧です。塩野七生氏が書いていましたが、信長を書くと取りあえずは食べられると。最低の信長関係本はいわゆる学者が書いた物。資料に忠実と言いながら、資料たるや既に既存のものであり、また他の作家の引用であったり、絶対に学者本は読んでは駄目。あんな連中に信長で金ね稼がれてはたまらない。もう一つ最近の傾向は明智光秀が何故本能寺の変を起こしたか。本能寺の変が在ったのは歴史的事実。それで十分。信長が何を考えていたが一番知りたいことです。秋山氏の信長と、安土往還は有能な作家が信長を書くとこの様な信長像になると言う佳作です。これから信長を書くなら、本来小説はフィクションですから、もし本能寺の変が無ければどうなったかを如何に格調高く、面白く書けるかが作家の力量となるのでは。
2016年3月27日に日本でレビュー済み
西洋かぶれの著者が史実をないがしろにして、まるで自分が織田信長であるかのごとく錯覚して知ったかぶって執筆した!といえば真相に近いだろうか。