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絵画で読む聖書 (新潮文庫 な 36-1) 文庫 – 2000/11/1
中丸 明
(著)
- 本の長さ571ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2000/11/1
- ISBN-104101498210
- ISBN-13978-4101498218
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2000/11/1)
- 発売日 : 2000/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 571ページ
- ISBN-10 : 4101498210
- ISBN-13 : 978-4101498218
- Amazon 売れ筋ランキング: - 398,620位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 379位聖書 (本)
- - 1,435位ヨーロッパ史
- - 3,023位アート・建築・デザイン作品集
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年4月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
お世話になった方に、プレゼントしようと探していました。届いた本は大変良い状態でプレゼントすることができました。
2023年12月29日に日本でレビュー済み
本作、聖書の解説ですが、なぜだかナゴヤ弁で展開します。また、筆者独自の「行間の読み」がすごい。聖書の理解!?が進みます。お下品すぎて吹きます笑
・・・
宗教の聖典を読んでいてどのように対峙すればよいか戸惑ってしまうこと。奇跡であったり、進行が突飛であったり。このあたりの解釈が、本作は良い意味で下品かつ印象的であります。
例えば、旧約でアブラハムが一族とエジプトへ渡る際、ファラオに「妻」のサラを「妹」と説明したというくだり。
氏の読みでは、アブラハムは一族の長、財産持ちであり、羊も多く持っていたはず。それを差し出すのは言わずもがな、付け加えて古女房を妹と偽ってファラオの人心御供にしたという。つまり、安全確保。確かに、女を差し出しても「妻です」なんて言ったら受け取ってくれないわな。
ただし、スタート地点のハラン(トルコ・シリア国境付近)を出立したとき、アブラハム75歳、サラ65歳。氏の推察だと、ある程度年齢を割り引いたとしても、使い古しを押し付けられて、ファラオは怒り心頭、アブラハムを追放したとのこと。私がファラオでも切れます。
・・・
聖母伝説にも触れています。
イエスの母はマリアですが、マリアの父母がアンナとヨアキムと言います。実はこのヨアキムが「たねなし」(本文まま)であった。お金はあったそうだが、神殿に供物を二倍お供えしようと試みるも断られたという。なんでも、掟では、イスラエルに子孫を残さないものの供物は拒絶されるそう。打ちひしがれたヨアキムは荒野を彷徨い40日間の断食に入る。そしてこの間にアンナは孕んだ。筆者は当然のことながら「疑おうと思えばいくらでも疑えるが」と、どうにもそちら側を教唆?しているようにも思えます笑
とまあ、このような調子。
我ながら、恥ずかしいのですが、下衆な展開は覚えちゃうんですよね。
これ以外にも、なんというか、不可解・不可思議な点は、下ネタ的観点から現実的に読み解くというスタンスであります。印象が強く残ります。
・・・
題名にもありますが、絵画の解説。
こちらも面白いです。頭に残っちゃいます。
一例として、ウフィツィ美術館に収蔵されている「イエスの洗礼」の解説。
もともと洗礼(Baptisma)はギリシア語の「水に浸す」という意味からきているそうですが、イエスが受けた洗礼はヨルダン川に蹴落とされて溺死寸前になったところを引き上げる、非常にきついものだったとか(文字通り「生まれ変わる」)。
筆者のご母堂も洗礼を受けたときは本栖湖に白装束で全身を沈められたとか。
なんていうエピソードを読みつつ絵を見ると、絵のことは記憶に残りますね。ある意味世界史の美術史部分大作になるかしら。
これ以外にも新旧聖書をモチーフにした作品としてプラド美術館収蔵、ウフィツィ美術館収蔵の解説が本作多数掲載されています。もしかの地かの美術館にいかれる方がいらっしゃるならば事前に読まれると一層旅行が楽しいものになる可能性があります。
・・・
もうひとつ。
本作巻末に僅かですが(二段組みで50ページ強)、主要な聖人の名前、由来や背景、起こした奇跡、誰の守護聖人か、そして絵画に書き込まれるときの特徴、などが解説されます。
欧州に旅行されるとき、聖人をモチーフにした絵画が沢山あると思います。日本人にはキリスト教はなおのこと、聖人は更に縁遠いと思料します。ここを読んでおけば(あるいは持参して辞書がわりにすれば)どういう聖人なのか確認して絵画を楽しむこともできましょう。
なお、聖人っていうの、政治的にバチカンのお偉いが認定した、サーティファイドお偉いさん、です。
何しろ新旧に出てきませんし、いまいち外道にはピンときませんよね。
・・・
ということで中丸氏の枠にはまらない聖書解説、聖書絵画解説でした。
他の作品を読んでどうも良く分からない、でも分かりたいという方にはお勧め。常識を覆す(ある意味非常識!?)な聖書解説であると思います。
聖書に興味のある方はもちろん、美術史に興味のある方は読んでおいて損はない作品だと思います。
・・・
宗教の聖典を読んでいてどのように対峙すればよいか戸惑ってしまうこと。奇跡であったり、進行が突飛であったり。このあたりの解釈が、本作は良い意味で下品かつ印象的であります。
例えば、旧約でアブラハムが一族とエジプトへ渡る際、ファラオに「妻」のサラを「妹」と説明したというくだり。
氏の読みでは、アブラハムは一族の長、財産持ちであり、羊も多く持っていたはず。それを差し出すのは言わずもがな、付け加えて古女房を妹と偽ってファラオの人心御供にしたという。つまり、安全確保。確かに、女を差し出しても「妻です」なんて言ったら受け取ってくれないわな。
ただし、スタート地点のハラン(トルコ・シリア国境付近)を出立したとき、アブラハム75歳、サラ65歳。氏の推察だと、ある程度年齢を割り引いたとしても、使い古しを押し付けられて、ファラオは怒り心頭、アブラハムを追放したとのこと。私がファラオでも切れます。
・・・
聖母伝説にも触れています。
イエスの母はマリアですが、マリアの父母がアンナとヨアキムと言います。実はこのヨアキムが「たねなし」(本文まま)であった。お金はあったそうだが、神殿に供物を二倍お供えしようと試みるも断られたという。なんでも、掟では、イスラエルに子孫を残さないものの供物は拒絶されるそう。打ちひしがれたヨアキムは荒野を彷徨い40日間の断食に入る。そしてこの間にアンナは孕んだ。筆者は当然のことながら「疑おうと思えばいくらでも疑えるが」と、どうにもそちら側を教唆?しているようにも思えます笑
とまあ、このような調子。
我ながら、恥ずかしいのですが、下衆な展開は覚えちゃうんですよね。
これ以外にも、なんというか、不可解・不可思議な点は、下ネタ的観点から現実的に読み解くというスタンスであります。印象が強く残ります。
・・・
題名にもありますが、絵画の解説。
こちらも面白いです。頭に残っちゃいます。
一例として、ウフィツィ美術館に収蔵されている「イエスの洗礼」の解説。
もともと洗礼(Baptisma)はギリシア語の「水に浸す」という意味からきているそうですが、イエスが受けた洗礼はヨルダン川に蹴落とされて溺死寸前になったところを引き上げる、非常にきついものだったとか(文字通り「生まれ変わる」)。
筆者のご母堂も洗礼を受けたときは本栖湖に白装束で全身を沈められたとか。
なんていうエピソードを読みつつ絵を見ると、絵のことは記憶に残りますね。ある意味世界史の美術史部分大作になるかしら。
これ以外にも新旧聖書をモチーフにした作品としてプラド美術館収蔵、ウフィツィ美術館収蔵の解説が本作多数掲載されています。もしかの地かの美術館にいかれる方がいらっしゃるならば事前に読まれると一層旅行が楽しいものになる可能性があります。
・・・
もうひとつ。
本作巻末に僅かですが(二段組みで50ページ強)、主要な聖人の名前、由来や背景、起こした奇跡、誰の守護聖人か、そして絵画に書き込まれるときの特徴、などが解説されます。
欧州に旅行されるとき、聖人をモチーフにした絵画が沢山あると思います。日本人にはキリスト教はなおのこと、聖人は更に縁遠いと思料します。ここを読んでおけば(あるいは持参して辞書がわりにすれば)どういう聖人なのか確認して絵画を楽しむこともできましょう。
なお、聖人っていうの、政治的にバチカンのお偉いが認定した、サーティファイドお偉いさん、です。
何しろ新旧に出てきませんし、いまいち外道にはピンときませんよね。
・・・
ということで中丸氏の枠にはまらない聖書解説、聖書絵画解説でした。
他の作品を読んでどうも良く分からない、でも分かりたいという方にはお勧め。常識を覆す(ある意味非常識!?)な聖書解説であると思います。
聖書に興味のある方はもちろん、美術史に興味のある方は読んでおいて損はない作品だと思います。
2016年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても良い状態の商品でした。値段の設定も良心的で、満足しました。
2020年2月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著名な宗教画がどういった場面なのか聖書の内容に沿って解説されている。入門書として読みやすくわかりやすい1冊。
2020年10月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
長かったですが、結構楽しく読めました。もう少し絵画が載ってたらよかったです。
2014年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
絵画で読む聖書は、先日イタリアツア-に出た際添乗員さんから薦められました。
イタリアなどキリスト教世界を旅するには、読んでおかれると理解が深まるとも。又、この本は
名古屋弁で書かれていますので、笑いながら気楽に読め、難しいとされる(堅苦しい)聖書も
なんて事はないって感じで読めます。普通に書店で捜せるか不安であったのでアマゾンを利用して
ほんと良かったです。本の状態も良かったですし。
イタリアなどキリスト教世界を旅するには、読んでおかれると理解が深まるとも。又、この本は
名古屋弁で書かれていますので、笑いながら気楽に読め、難しいとされる(堅苦しい)聖書も
なんて事はないって感じで読めます。普通に書店で捜せるか不安であったのでアマゾンを利用して
ほんと良かったです。本の状態も良かったですし。
2013年7月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヨーロッパ絵画の鑑賞がずっと違ってきます。ヨーロッパに仕事や旅行で訪れる人は必読。
2005年1月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
…ずばり、東海地方の方に叱られませんでしたか?
キリストの受難を描いた映画「パッション」で、アラム語の存在は知られるところとなりましたが…。
人間くさい本です。親しみやすく楽しく理解できます。
思えば当たりまえの事なんでしょう、だって人間の為の人間の聖書だもの。
宗教画解説書として読んだら、ちょっとがっかりされるかな?
でも非常に興味深く、一気に読めました。
キリストの受難を描いた映画「パッション」で、アラム語の存在は知られるところとなりましたが…。
人間くさい本です。親しみやすく楽しく理解できます。
思えば当たりまえの事なんでしょう、だって人間の為の人間の聖書だもの。
宗教画解説書として読んだら、ちょっとがっかりされるかな?
でも非常に興味深く、一気に読めました。