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白痴(上) (新潮文庫) 文庫 – 2004/4/1

4.1 5つ星のうち4.1 75個の評価

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世界の文豪・ドストエフスキーが描きたかった「無条件に美しい人間」とは。

スイスの精神療養所で成人したムイシュキン公爵は、ロシアの現実についで何の知識も持たずに故郷に帰ってくる。純真で無垢な心を持った公爵は、すべての人から愛され、彼らの魂をゆさぶるが、ロシア的因習のなかにある人々は、そのためにかえって混乱し騒動の渦をまき起す。この騒動は、汚辱のなかにあっても誇りを失わない美貌の女性ナスターシャをめぐってさらに深まっていくのだった。

作者の言葉
長いこと私を苦しめていたひとつの意図があるのですが、私はそれを小説に書くことを恐れていました。なぜならその意図があまりにもむずかしいものなので、それが魅力的であり私も愛しているものであるにもかかわらず、準備することができなかったのです。その思想とは、完全に美しい人間を描くことです。私の考えでは、特に現代においてこれほどむずかしいことはないように思われます。(本書訳者「あとがき」より)

ドストエフスキー Фёдор М.Достоевский(1821-1881)
19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した。

木村浩(1925-1992)
東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。


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【新潮文】ドストエフスキー 作品 白痴と呼ばれる純真なムイシュキン公爵を襲う悲しい破局……作者の”無条件に美しい人間”を創造しようとした意図が結実した傑作。 世間から侮㚽の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋を描いた処女作。 妻は次々と愛人を替えていくのに、その妻にしがみついているしか能のない”永遠の夫”トルソーツキイの深層心理を鮮やかに照射する。 賭博の魔力にとりつかれ身を滅ぼしていく青年を通して、ロシア人に特有の病的性格を浮彫りにする。著者の体験にもとづく異色作品。 極端な自意識過剰から地下に閉じこもった男の独白を通して、理性による社会改造を否定し、人間の非合理的な本性を主張する異色作。
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カラマーゾフの三人兄弟を中心に、十九世紀のロシア社会に生きる人間の愛憎うずまく地獄絵を描き、人間と神の問題を追究した大作。 無神論的革命思想を悪霊に見立て、それに憑かれた人々の破滅を実在の事件をもとに描く。文豪の、文学的思想的探究の頂点に立つ大作。 地獄さながらの獄内の生活、悽惨目を覆う笞刑、野獣のような状態に陥った犯罪者の心理──著者のシベリア流刑の体験と見聞の記録。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (2004/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 731ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102010033
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102010037
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 75個の評価

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上位レビュー、対象国: 日本

2024年3月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
丁寧に届けられました。
2020年5月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"私はなんにも知りません、ナスターシャ・フィリポヴナ、私はなんにも世間を知りません、あなたのおっしゃるとおりです"1868年発刊の本書は、著者の代表作的長編の1つにして、偽善やエゴ渦巻く当時のロシア社会を舞台に、善人のムイシュキン公爵の登場によって引き起こされる【たった6日間の】愛憎劇。

個人的にはGWを利用して、著者の後期五大長編作を全て読み終えようかな?と『積と罰』『カラマーゾフの兄弟』に続く3冊目として手にとりました。

さて、そんな本書は前述のとおり、当時のロシア都会ペテルブルク(現レニングラード)にスイスの療養所での長年の病(癲癇)治療を終えた【真に善良なる人物】青年公爵ムイシュキンが列車で帰ってくるところから始まり、無法者ロゴージン、幼い時に性被害を受けるも逞しく生きる美女ナスターシャ、そして美しくも我儘なお嬢様アルラーヤ等々の個性的な登場人物たちとの2つの三角関係(ナスターシャ&ムイシュキン&アグラーヤ、ナスターシャ&ロゴージン&ムイシュキン)を軸に展開していくのですが。

人によって、また訳によって印象は違うかもしれませんが、既に読みおえた『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に比べて物語自体の展開は単純なはずなのに複雑な印象で。一章の著者らしく【主要な登場人物が一堂に会して、紹介後に物語が一気に展開する】までは読みやすかったけれど、ちょっと時間をおいて始まる2章からは劇的に登場したナスターシャが【暫くあまり出てこなくて】ちょっとびっくり。また周囲の人物から白痴となんども馬鹿にされたり、お金持ちになっても集られる姿に自分を重ねてしまって辛かったです。

一方で、著者作のうちで【最も深く悲劇的な作品】とも言われる後半からラストの【二人だけの通夜のシーン】に続く展開は著者自身が【この結末を描きたかった】と述べているように面白く、キリスト的造形のムイシュキン、またエロス、フィロス、アガペといった様々な愛情を登場人物たちに重ねて描きながら、著者自身が【迫りくる死をテーマに】どんな物語が立ち上がってくるのかを楽しんでいたのかな?とも思いました。

著者の代表的長編の一冊として、また愛憎劇好きな方や人生の午後世代の方にオススメ。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年2月26日に日本でレビュー済み
ドストエフスキーでは『悪霊』が一等好きなのですが、いまの気分にしっくりくるのは本書でしょうか。『悪霊』は著者の過剰さがよく出ていて破綻すらしかけるほど、また、そこに登場するスタヴローギンが非常に好きなこともあり。それに比べて、のみならず著者の有名な長編のなかでは本書は一番綺麗にまとまっていて、美しさもありとっつきやすいのでは、と思われます。題名の『白痴』。坂口安吾にもあり、あちらも私は大好きで安吾の最高傑作だと思いますが、そこで使われていた意味と、その他にも意味がかけられてあります。聖痴愚もしくは聖愚者「ユーロディヴィ」。ロシア正教での在り方のひとつ、在り方というのか形態というのか、そういう捉え方があるのだとか。『カラマーゾフの兄弟』にも現れてきますね。そういう人物が。本書におけるそれは、主人公ムイシュキン公爵のことです。ロシアへ帰省する汽車内でロゴージンと知り合い、彼が熱をあげているナスターシャを知り、ナスターシャを巡る三角関係になるわけですが、そこに将軍家の娘アグラーヤも加わり四角関係になるわけですね。ロゴージンは結局ナスターシャを殺してしまい、ムイシュキン公爵は二つの意味を兼ねた『白痴』に戻ってしまうという話です。ムイシュキン公爵は会った人がみんな好きなるような方で、それがまた悲劇を呼ぶわけですが、実際問題、ナスターシャと結婚したとして、もしくはアグラーヤと結婚したとして、はたして上手くいったのだろうかな、遅かれ早かれ悲劇が待っていたのではないかな、とも思えます。『カラマーゾフの兄弟』の大審問官に通じるものがあるように思われます。本書で著者は、美しい人を描きたいと目ざしたそうですが、美しい人という穢れのない清らかで崇高な人が世にあらわれたら、混乱しか引き起こさないでしょう。俗人だけの世俗のなかにおいては。『カラマーゾフの兄弟』で大審問官がイエスを退けますが、そうなってしまうのは必定でしょう。ドストエフスキーにとっての美しい人とは、ドン・キホーテであり、なによりイエスでしょうから。最後の場面で、聖愚者の状態となったムイシュキン公爵が、ロゴージンに触れている場面が印象的で、とても好きです。ロゴージンはムイシュキン公爵を殺そうとしたくらいですが、彼もまたムイシュキン公爵が好きであり、だからこそ脅威に感じ殺そうとしたわけですが。ドストエフスキーは難しそうと敬遠されがちですが、おもしろくて読みやすいと思うんですね。文章も内容もスカスカの軽いものがよく読まれているようですが、鼻紙のように読みすてにというのであればそれで良いのでしょうが、愉み満喫した読書体験をしたいのであれば、手にとってみてもよいのでは、と思います。とっつき難いようでいて、がっちりした作りになっているので手がかり足がかりがしっかりあって、かつ堅牢であるため、安心して確実に登ってゆくことができます。本書は、昼ドラやハーレクインのように読んでもかまわないと思いますし、BLの香りを嗅ぐことも可能です。川端康成の『少年』、日下シンの『給仕の室』、里見弴の『君と私と』福永武彦の『草の花』等お好きな方など。なにも深淵な思想があり、読みとらなければならぬ、ということにこだわることはないでしょう。愉しく気持よく、堪能できればそれで良しでは。私はその立場ですし、そういう需要の仕方でも圧倒的に満足させてくれる一作が、本書であります。
2023年9月25日に日本でレビュー済み
主人公ムイシュキン公爵と、商人ロゴージン、ナスターシャ、アグラーヤといういささか偏向的で気分屋の登場人物たちは、実は真逆の共通性で結ばれているが各々それに気づかない。ときおり決定的な反発をくりかえしてはよりを戻す。
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噂のナスターシャ・フィリッポヴナの写真を見せられたムイシュキン公爵は、美しく『傲慢な感じ』な顔立ちと、男を手玉にとる派手な生きざまで浮名を流していたが、その奔放さについて回る影法師のような悲哀を直感的に見抜いた。

6万ルーブリの金を傘にナスターシャと婚約をしながら、仕事でエバンチン将軍邸に出入りし、三女アグラーヤに色目をつかうガーニャは、信用のあるムイシュキン公爵に頼んで、この婚約は決して本意ではないと手紙でアグラーヤに弁明し、いままでどおりの友情を期待した。この優柔な態度を見透かしたアグラーヤに、『友情の取引はしません』とそっぽを向かれ、バツの悪さでムイシュキン公爵の愚直さを嫉妬した。

ロゴージンはナスターシャを巡っては脇目もふらず金に糸目をつけぬ惚れ込みようで、傍目には病的である。ナスターシャの夜会を急襲すると、婚約者ガーニャの6万ルーブリをしのぐ大枚10万ルーブリを積んで彼女を「競りおとす」豪快さで、夜会に集まった人々を煙に巻いた。しかしナスターシャの癒やされない矜持は、ムイシュキン公爵の『あわれみで愛している』射抜くような目線から逃れるために夜会を後にロゴージンと連れ立った。
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彼女の「真意」は公爵にあると嘆くロゴージンの疑いをなだめて、ムイシュキン公爵は、ナスターシャへの憐憫が偽りの愛情ではない証拠に、身につけたキリスト像の御守りをお互いに交換することで「義兄弟」の盟約を交わした。しかしムイシュキン公爵の緊張した精神状態は、ホテルに帰る道すがら背後からロゴージンが自分を襲ってくるような幻影に脅かされる。異常な精神の高ぶりから「ひきつけ」を起こす瞬間、ホテル前の暗闇からロゴージンの襲撃に会う。ムイシュキン公爵の「てんかん」症状に恐れをなしたロゴージンは振り上げたナイフそのまま逃げて行った。

『』本文より
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2021年3月26日に日本でレビュー済み
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