確かに貧しい。
ネットで誰かにお金上げてる人とかぶった男の主人公。
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貧しき人びと (新潮文庫) 文庫 – 1969/6/24
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世界の文豪の、大傑作の処女作!
愛は貧しさに勝てるのか。往復書簡を交わす乙女と中年男の愛の行方。
世間から侮蔑の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと、薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋の物語。往復書簡という体裁をとったこの小説は、ドストエフスキーの処女作であり、都会の吹きだまりに住む人々の孤独と屈辱を訴え、彼らの人間的自負と社会的卑屈さの心理的葛藤を描いている。
「写実的ヒューマニズム」の傑作と絶賛されて、文豪の名を一時に高めた作品である。
本書「解説」より
マカール・ジェーヴシキンはドストエフスキーの創造した最初の「美しい人間」であり、不幸な運命に弄ばれるワーレンカの形象は、彼がその後創造した幾多の女性の原型とも考えられるし、路傍で物乞いするみじめな子供の姿など(ドストエフスキーはロシア文学ではじめて貧しい子供たちを描いた作家である)、一見、単なる感傷小説にすぎないかに見えるこの処女作にも、未来のドストエフスキー文学の複雑な登場人物たちの原型を発見することができる。
――木村浩(訳者)
ドストエフスキー Фёдор М.Достоевский(1821-1881)
19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した。
木村浩(1925-1992)
東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。
愛は貧しさに勝てるのか。往復書簡を交わす乙女と中年男の愛の行方。
世間から侮蔑の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと、薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋の物語。往復書簡という体裁をとったこの小説は、ドストエフスキーの処女作であり、都会の吹きだまりに住む人々の孤独と屈辱を訴え、彼らの人間的自負と社会的卑屈さの心理的葛藤を描いている。
「写実的ヒューマニズム」の傑作と絶賛されて、文豪の名を一時に高めた作品である。
本書「解説」より
マカール・ジェーヴシキンはドストエフスキーの創造した最初の「美しい人間」であり、不幸な運命に弄ばれるワーレンカの形象は、彼がその後創造した幾多の女性の原型とも考えられるし、路傍で物乞いするみじめな子供の姿など(ドストエフスキーはロシア文学ではじめて貧しい子供たちを描いた作家である)、一見、単なる感傷小説にすぎないかに見えるこの処女作にも、未来のドストエフスキー文学の複雑な登場人物たちの原型を発見することができる。
――木村浩(訳者)
ドストエフスキー Фёдор М.Достоевский(1821-1881)
19世紀ロシア文学を代表する世界的巨匠。父はモスクワの慈善病院の医師。1846年の処女作『貧しき人びと』が絶賛を受けるが、1849年、空想的社会主義に関係して逮捕され、シベリアに流刑。この時持病の癲癇が悪化した。出獄すると『死の家の記録』等で復帰。1861年の農奴解放前後の過渡的矛盾の只中にあって、鋭い直観で時代状況の本質を捉え、『地下室の手記』を皮切りに『罪と罰』『白痴』『悪霊』『未成年』『カラマーゾフの兄弟』等、「現代の予言書」とまでよばれた文学を創造した。
木村浩(1925-1992)
東京生れ。東京外国語大学ロシア語科卒。出版社勤務の後大学で教鞭をとる。『ロシア文学の周辺』等の著書や、ソルジェニーツィン、トルストイ、ドストエフスキー等の翻訳がある。
- 本の長さ260ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1969/6/24
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102010068
- ISBN-13978-4102010068
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出版社より
白痴〔上〕 | 白痴〔下〕 | 貧しき人びと | 永遠の夫 | 賭博者 | 地下室の手記 | |
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【新潮文】ドストエフスキー 作品 | 白痴と呼ばれる純真なムイシュキン公爵を襲う悲しい破局……作者の”無条件に美しい人間”を創造しようとした意図が結実した傑作。 | 世間から侮㚽の目で見られている小心で善良な小役人マカール・ジェーヴシキンと薄幸の乙女ワーレンカの不幸な恋を描いた処女作。 | 妻は次々と愛人を替えていくのに、その妻にしがみついているしか能のない”永遠の夫”トルソーツキイの深層心理を鮮やかに照射する。 | 賭博の魔力にとりつかれ身を滅ぼしていく青年を通して、ロシア人に特有の病的性格を浮彫りにする。著者の体験にもとづく異色作品。 | 極端な自意識過剰から地下に閉じこもった男の独白を通して、理性による社会改造を否定し、人間の非合理的な本性を主張する異色作。 |
カラマーゾフの兄弟〔上〕 | カラマーゾフの兄弟〔中〕 | カラマーゾフの兄弟〔下〕 | 悪霊〔上〕 | 悪霊〔下〕 | 死の家の記録 | |
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カラマーゾフの三人兄弟を中心に、十九世紀のロシア社会に生きる人間の愛憎うずまく地獄絵を描き、人間と神の問題を追究した大作。 | 無神論的革命思想を悪霊に見立て、それに憑かれた人々の破滅を実在の事件をもとに描く。文豪の、文学的思想的探究の頂点に立つ大作。 | 地獄さながらの獄内の生活、悽惨目を覆う笞刑、野獣のような状態に陥った犯罪者の心理──著者のシベリア流刑の体験と見聞の記録。 |
虐げられた人びと | 罪と罰〔上〕 | 罪と罰〔下〕 | 未成年〔上〕 | 未成年〔下〕 | |
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青年貴族アリョーシャと清純な娘ナターシャの悲恋を中心に、農奴解放、ブルジョア社会へ移り変わる混乱の時代に生きた人々を描く。 | 独自の犯罪哲学によって、高利貸の老婆を殺し財産を奪った貧しい学生ラスコーリニコフ。良心の呵責に苦しむ彼の魂の遍歴を辿る名作。 | ロシア社会の混乱を背景に、「父と子」の葛藤、未成年の魂の遍歴を描きながら人間の救済を追求するドストエフスキー円熟期の名作。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1969/6/24)
- 発売日 : 1969/6/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 260ページ
- ISBN-10 : 4102010068
- ISBN-13 : 978-4102010068
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 117,942位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 114位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 2,721位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2019年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
物語冒頭から始まる往復書簡が最後まで延々と続きます。
他のドスト作品のいくつかのように序盤はつまらないけれど物語が複雑に絡み合い
次第に加速し始め何かしらの急展開が起こる、
というのを期待していたのですが、この作品は序盤から最後まで変わらぬ調子でした。
貧しさとともにある恋愛や人間ドラマにのめりこめるといいのですが個人的にはどうにも苦手な内容で、
毒気の少ない話が退屈に感じてしまい読み進めるのが非常につらかったです。
ドストエフスキーでなければ読み切れなかったかもしれません。
長編に比べて薄いので手に取りやすく文章も読みやすいですが、
ドストエフスキーを読む最初の一冊なら他を勧めます。
他のドスト作品のいくつかのように序盤はつまらないけれど物語が複雑に絡み合い
次第に加速し始め何かしらの急展開が起こる、
というのを期待していたのですが、この作品は序盤から最後まで変わらぬ調子でした。
貧しさとともにある恋愛や人間ドラマにのめりこめるといいのですが個人的にはどうにも苦手な内容で、
毒気の少ない話が退屈に感じてしまい読み進めるのが非常につらかったです。
ドストエフスキーでなければ読み切れなかったかもしれません。
長編に比べて薄いので手に取りやすく文章も読みやすいですが、
ドストエフスキーを読む最初の一冊なら他を勧めます。
2020年6月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ドストエフスキーの入門者に最適、との触れ込みを頂いて、さっそく読んでみた。
全体的な印象としては、やはり救いがない、という一言に尽きる。
貧しさにより蔑まれる役人と、不幸な運命に弄ばれる女性の悲恋。このキャプションの通り、過去から現在に至るまでさまざまな理不尽が2人を苛んでいく。
とくに役人のマカールは、根が善良であるために尚更、宿命的な卑屈さに苦しめられてしまった。このカタルシスは尋常ならざるものがある。
またこの愛の顛末も、やらせないものである。それはある種きわめて写実的に違いないが、小説として賛否分かれるのも致し方はあるまい。
しかし、最後のマカールの独白はとても真に迫るものであった。貧困を耐え抜いてきた彼だからこそ、純粋で切実な愛の懇願が心を打つのだと思う。
最終的に、彼らの愛は生理学の宿命に打ち克つことができたのか。そしてそれは幸せへと繋がるのか。
さまざまな解釈ができるからこそ、深い余韻となって読者の心に残るはずだ。
星の数は迷ったが、あまりの曇天的ストーリーに時折心折れそうにもなったため、あえて4つに留めておく。
しかし、それは決して、この作品の文学的価値を貶めるものではないと約束する。
全体的な印象としては、やはり救いがない、という一言に尽きる。
貧しさにより蔑まれる役人と、不幸な運命に弄ばれる女性の悲恋。このキャプションの通り、過去から現在に至るまでさまざまな理不尽が2人を苛んでいく。
とくに役人のマカールは、根が善良であるために尚更、宿命的な卑屈さに苦しめられてしまった。このカタルシスは尋常ならざるものがある。
またこの愛の顛末も、やらせないものである。それはある種きわめて写実的に違いないが、小説として賛否分かれるのも致し方はあるまい。
しかし、最後のマカールの独白はとても真に迫るものであった。貧困を耐え抜いてきた彼だからこそ、純粋で切実な愛の懇願が心を打つのだと思う。
最終的に、彼らの愛は生理学の宿命に打ち克つことができたのか。そしてそれは幸せへと繋がるのか。
さまざまな解釈ができるからこそ、深い余韻となって読者の心に残るはずだ。
星の数は迷ったが、あまりの曇天的ストーリーに時折心折れそうにもなったため、あえて4つに留めておく。
しかし、それは決して、この作品の文学的価値を貶めるものではないと約束する。
2019年7月2日に日本でレビュー済み
"あなたと知り合ってから、私はまず自分というものがよりよくわかるようになり、それからあなたを愛するようになりました。あなたを知る前の私は一人ぼっちで、まるでこの世で眠って暮らしていたようなものです。"1846年に発刊の本書は、25才の著者の処女作とは思えない筆力が素晴らしい。
個人的には読書会の課題図書として著者のボリュームある『最後の長編小説』カラマーゾフの兄弟を読み進める中で、そう言えば?デビュー作を読んだ事なかった。とふと思って本書を手にとったのですが。
【約240ページの小役人と薄幸の乙女、2人の往復書簡】という体裁をとっている本書は、比べると読みやすく、また登場人物が少ない為に、主要人物それぞれにスポットがあたった様に描写がはっきりしている晩年の『カラマーゾフの兄弟』に対して【信頼できない語り手】よろしく、読み手に想像させる余白が多々あって、お金に【余裕がある時ない時】によって【理想と現実】互いの変化していく心境が行間から伝わってくる書簡の工夫された文面なども含めた筆力が素晴らしいと感じました。
また、弱冠25才の時の作品という事で、ドストエフスキーの『人間の暗部、暗い部分を書いている事、そして善悪の問題を描いていることに影響を受けている』とインタビューで述べていた、同じく25才でフリーターを経て『銃』で第34回新潮新人賞を受賞し華々しくデビューした中村文則、そして作品と脳裏で比較しながら【執筆当時の両者の心境】に想いを馳せてみたり。
あるいは2019年現在の『100年時代』されど将来は『老後2000万円足りない問題』から、年金生活はまだ迎えてはいないものの、今でいうシェアハウスに住みながら借金を重ね、ヒロイン(こちらも今では、例えば"会いにいける某アイドルグループ?")への恋愛感情だけでなく【己の人間としての尊厳】から貢ぎ続ける初老の小役人の姿から、時代を170年近く過ぎたのに、まるで【近未来の某国の縮図】を見せられているような、妙なリアリティを感じてしまったり。
19世紀後半を代表する世界的文豪の若かりし頃のデビュー作に興味のある誰かへ。また普遍的に素晴らしい往復書簡形式の小説に興味ある誰かにもオススメ。読みやすいです。
個人的には読書会の課題図書として著者のボリュームある『最後の長編小説』カラマーゾフの兄弟を読み進める中で、そう言えば?デビュー作を読んだ事なかった。とふと思って本書を手にとったのですが。
【約240ページの小役人と薄幸の乙女、2人の往復書簡】という体裁をとっている本書は、比べると読みやすく、また登場人物が少ない為に、主要人物それぞれにスポットがあたった様に描写がはっきりしている晩年の『カラマーゾフの兄弟』に対して【信頼できない語り手】よろしく、読み手に想像させる余白が多々あって、お金に【余裕がある時ない時】によって【理想と現実】互いの変化していく心境が行間から伝わってくる書簡の工夫された文面なども含めた筆力が素晴らしいと感じました。
また、弱冠25才の時の作品という事で、ドストエフスキーの『人間の暗部、暗い部分を書いている事、そして善悪の問題を描いていることに影響を受けている』とインタビューで述べていた、同じく25才でフリーターを経て『銃』で第34回新潮新人賞を受賞し華々しくデビューした中村文則、そして作品と脳裏で比較しながら【執筆当時の両者の心境】に想いを馳せてみたり。
あるいは2019年現在の『100年時代』されど将来は『老後2000万円足りない問題』から、年金生活はまだ迎えてはいないものの、今でいうシェアハウスに住みながら借金を重ね、ヒロイン(こちらも今では、例えば"会いにいける某アイドルグループ?")への恋愛感情だけでなく【己の人間としての尊厳】から貢ぎ続ける初老の小役人の姿から、時代を170年近く過ぎたのに、まるで【近未来の某国の縮図】を見せられているような、妙なリアリティを感じてしまったり。
19世紀後半を代表する世界的文豪の若かりし頃のデビュー作に興味のある誰かへ。また普遍的に素晴らしい往復書簡形式の小説に興味ある誰かにもオススメ。読みやすいです。
2021年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フォントサイズが7ポイント程度で読むのに苦労します。最近の版は8.5ポイント程度です。昭和の版で商品状態「良」は疑問です。フォントサイズが商品説明に含まれるようになると有り難いです。
2018年4月11日に日本でレビュー済み
最初はやや退屈だったが、最後の70ページ、ワーレンカの境遇が変化した後のやり取りに、ページをめくる手が止まらなくなった。
特にマカールからの最後の手紙は、読んでいて心が痛む。
最後、取返しの付かない段になってやっと、世間からの見られ方を気にせずになりふり構わず心の中を打ち明けるマカールの心理は、境遇は違えど多くの人に通じる気がした。
特にマカールからの最後の手紙は、読んでいて心が痛む。
最後、取返しの付かない段になってやっと、世間からの見られ方を気にせずになりふり構わず心の中を打ち明けるマカールの心理は、境遇は違えど多くの人に通じる気がした。
2017年4月1日に日本でレビュー済み
衝撃的でした。これまで心を温まるような小説ばかり読んでいたので、彼の取り上げた題材に非常に胸を痛めながらも引き込まれました。
最初は、貧しくもそれなりに幸せにやっている2人ですが、秋が深まるにつれてマカール(娘の生活を援助している小役人)は金銭面、ワーレンカ(体が弱い田舎の娘)は体が厳しい状況になっていきます。この展開のあたりでは本当に読むのも辛くて、最初の方では寒空の下にも活き活きとした風景描写が微笑ましかったのに、段々と薄暗く、重く、陰鬱に変わっていく様は、このような善良な市民がなぜこんな目にあわなければいけないのでしょうと大変心苦しい気持ちでした。
後半になると話に波が出てきて、マカールのまわりの歯車がうまく回り出していくのですが、一方ワーレンカの病状は進んでいってしまい、手紙にも温度差のようなものが出て行きます。
しかし、なんといっても注目はこのマカールの揺らぐことのない美しい心です。
人間、自分が追い詰められればそれまで良心的な行いを続けていた人でも保身に走り手段を選ばないこともたくさんあると思います。ろくに靴も履けず、新しい服も買うことが出来ず糸からボタンをぶら下げているような、その日生きるのがやっとの状態だというのにワーレンカに急遽お金を作るようお願いされると彼は借金を作りに歩き回ります。こんな無理を言ってごめんなさいというワーレンカの言葉にも彼はわたしの天使さん、あなたのために何かすることはわたしを幸せにするのですとこれまでと変わらない優しい言葉をかけ続けます。それは彼女にだけではなく、なけなしのごくわずかなお金を家族が居る父親に縋られて全て放り出してしまったり、とにかく困った人の頼まれると見放せなくて、もしかしたらそのような人柄が彼に貧しい生活に誘ってしまっているのかもしれませんが、彼の心は決して貧しくありません。非常に高潔で美しい心の持ち主です。
また、書簡形式であるため、最後に自分の名前を入れることになるのですが、毎回微妙に変化していくので見ていて楽しいです。最後の方では、君の○○ マカール・ジェーヴシキンという形式をとっていたものが、「きみのマカール・ジェーヴシキン」と変わるのが興味深かったです。その後の手紙ではまたいつものような君の○○の形に戻したりしているので、彼の心の揺れ動きなのではないかと思いました。
注意して見ようとすれば、日付の間隔だとか、日による文章の長短の差などいくつも注目点はあるので、そういったところを注目して読むとより楽しめるのではないかと思います!
最初は、貧しくもそれなりに幸せにやっている2人ですが、秋が深まるにつれてマカール(娘の生活を援助している小役人)は金銭面、ワーレンカ(体が弱い田舎の娘)は体が厳しい状況になっていきます。この展開のあたりでは本当に読むのも辛くて、最初の方では寒空の下にも活き活きとした風景描写が微笑ましかったのに、段々と薄暗く、重く、陰鬱に変わっていく様は、このような善良な市民がなぜこんな目にあわなければいけないのでしょうと大変心苦しい気持ちでした。
後半になると話に波が出てきて、マカールのまわりの歯車がうまく回り出していくのですが、一方ワーレンカの病状は進んでいってしまい、手紙にも温度差のようなものが出て行きます。
しかし、なんといっても注目はこのマカールの揺らぐことのない美しい心です。
人間、自分が追い詰められればそれまで良心的な行いを続けていた人でも保身に走り手段を選ばないこともたくさんあると思います。ろくに靴も履けず、新しい服も買うことが出来ず糸からボタンをぶら下げているような、その日生きるのがやっとの状態だというのにワーレンカに急遽お金を作るようお願いされると彼は借金を作りに歩き回ります。こんな無理を言ってごめんなさいというワーレンカの言葉にも彼はわたしの天使さん、あなたのために何かすることはわたしを幸せにするのですとこれまでと変わらない優しい言葉をかけ続けます。それは彼女にだけではなく、なけなしのごくわずかなお金を家族が居る父親に縋られて全て放り出してしまったり、とにかく困った人の頼まれると見放せなくて、もしかしたらそのような人柄が彼に貧しい生活に誘ってしまっているのかもしれませんが、彼の心は決して貧しくありません。非常に高潔で美しい心の持ち主です。
また、書簡形式であるため、最後に自分の名前を入れることになるのですが、毎回微妙に変化していくので見ていて楽しいです。最後の方では、君の○○ マカール・ジェーヴシキンという形式をとっていたものが、「きみのマカール・ジェーヴシキン」と変わるのが興味深かったです。その後の手紙ではまたいつものような君の○○の形に戻したりしているので、彼の心の揺れ動きなのではないかと思いました。
注意して見ようとすれば、日付の間隔だとか、日による文章の長短の差などいくつも注目点はあるので、そういったところを注目して読むとより楽しめるのではないかと思います!
2014年5月4日に日本でレビュー済み
私が、ドストエフスキーに はまるキッカケになった作品です。
やはり純文学はいい。
やはり純文学はいい。