シャーロック・ホームズが関わるという事を外して、単純にミステリーとして読めば、平凡な作品だと思います。もちろんそれなりに楽しめましたが、お金を払って読むのは・・・ 文庫本ですから我慢できますが、単行本なら損をしたと感じるでしょう。
シャーロック・ホームズのパテシェーション(模倣)とのことですが、できの悪いまねで、シャーロッキアンが読めば怒りが湧くでしょう。
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シャーロック・ホームズ最後の解決 (新潮文庫) 文庫 – 2010/1/28
声を失ったその少年には親友のオウムがいた。彼の代わりのように不思議な数列を連呼するオウムが。少年は九歳。親を失い、祖国を離れ、英国南部の片田舎で司祭の下宿屋に引き取られている。彼が巻き込まれた奇禍とは殺人事件とオウムの失踪。養蜂家の老人に司祭一家のドラ息子、謎の下宿人――。オウムはどこに? そして犯人は? ピューリッツァー賞作家による正統派ホームズもの。
- 本の長さ159ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2010/1/28
- ISBN-10410203613X
- ISBN-13978-4102036136
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2010/1/28)
- 発売日 : 2010/1/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 159ページ
- ISBN-10 : 410203613X
- ISBN-13 : 978-4102036136
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,012,228位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年3月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2010年3月13日に日本でレビュー済み
この作品は老人になっているホームズという設定を楽しめるかどうかに尽きるなあと。
文章は相変わらずテクニカルで、ミステリと思わずに読んでいればそれなりに楽しめます。
派手な展開や大事件は期待せずに。
シェイボンは『カヴァリエ&クレイ』でも『ユダヤ警官同盟』でも受賞しているが、
上記2作品とも、それほどおもしろかったかと聞かれれば個人的には疑問が残る。
両方とも最後まで読んでしまったし、ごく普通程度におもしろかったくらいです。
文章がテクニカルすぎてむしろすこし読みづらいくらいのところがあり、“おもしろさ”
という部分で受賞している作家ではない気がします。
それでも、毎回読んではしまうのですが。
文章は相変わらずテクニカルで、ミステリと思わずに読んでいればそれなりに楽しめます。
派手な展開や大事件は期待せずに。
シェイボンは『カヴァリエ&クレイ』でも『ユダヤ警官同盟』でも受賞しているが、
上記2作品とも、それほどおもしろかったかと聞かれれば個人的には疑問が残る。
両方とも最後まで読んでしまったし、ごく普通程度におもしろかったくらいです。
文章がテクニカルすぎてむしろすこし読みづらいくらいのところがあり、“おもしろさ”
という部分で受賞している作家ではない気がします。
それでも、毎回読んではしまうのですが。
2015年2月23日に日本でレビュー済み
毎日新聞の「新世界文学ナビ」は、
だいたい若手の評者がだいたい気鋭のアメリカ作家を紹介するもので
毎回興味深く読んでいるのだが、
その記事で最近紹介されたのがこの作家。
それはつまり、いわゆる純文学でアメリカ文学の最前線にいる一人という意味だ。
ピューリッツァー賞ももらっていて、既に日本にもファンも多いのだろうが、
私は知らなかったので、手軽そうな本書をまず読んでみた。
題からわかるように、シャーロキアンらしい作者がホームズを蘇らせた作品で、
第二次大戦末期に、89歳のホームズが登場する。
内容的にも一応娯楽ミステリーだし、わりに短くて読みやすい。
だが単純にミステリーだけでもないわけで、
ユダヤ系である作者がそこに絡ませたのが、
ホロコーストという重い歴史である。
訳者あとがきにもあるように、題の「最後の解決」というのは、
ナチスのユダヤ人虐殺(最終的解決)と、
ホームズの原典にある「最後の事件」とを掛けてあるわけだ。
というわけで、ミステリーとシリアスな純文学の融合、という狙いなのだろうし、
あとがきでは、それに成功したものとしているが、
個人的には正直ちょっと疑問に思った。
どっちつかず、というのではない。
融合自体はまあうまく行っていると思うものの、それぞれが少し弱いような気がした。
つまりミステリーとして考えると、大した事件でもないし、
ホームズがそれほど活躍するわけでもない。
犯人にたどり着く謎解きにもさほどのインパクトはないし、
肝心の部分で、背景の知識がいるためにわかりにくい、ということもあるように思った。
一方シリアスな部分でも、それほど掘り下げられていたり、
深く胸に迫るというふうには、私には感じられなかった。
あるいは原文で読むと違うのだろうか。
それでも十分楽しめたという思いはある。
物語自体も、苦いシリアスな味わいを伴ったまあまあのミステリーだとは思うが、
やはり最大の魅力はホームズとの再会だったと思う。
もちろん文体などは原典とは違うとはいえ、
ホームズの個性は十分生きていると思った。
感じ方は読者によって差があるだろうが、
私の場合、老いたホームズもまた魅力的だったし、
むしろ現役の時、というか原典にはない味わいもあったと思う。
いずれにしても、この作品は作者にとっては手すさびのようなものなのだろう。
より評価が高い他の作品に触れたなら、また違ったものが見えるのは間違いないと思っている。
だいたい若手の評者がだいたい気鋭のアメリカ作家を紹介するもので
毎回興味深く読んでいるのだが、
その記事で最近紹介されたのがこの作家。
それはつまり、いわゆる純文学でアメリカ文学の最前線にいる一人という意味だ。
ピューリッツァー賞ももらっていて、既に日本にもファンも多いのだろうが、
私は知らなかったので、手軽そうな本書をまず読んでみた。
題からわかるように、シャーロキアンらしい作者がホームズを蘇らせた作品で、
第二次大戦末期に、89歳のホームズが登場する。
内容的にも一応娯楽ミステリーだし、わりに短くて読みやすい。
だが単純にミステリーだけでもないわけで、
ユダヤ系である作者がそこに絡ませたのが、
ホロコーストという重い歴史である。
訳者あとがきにもあるように、題の「最後の解決」というのは、
ナチスのユダヤ人虐殺(最終的解決)と、
ホームズの原典にある「最後の事件」とを掛けてあるわけだ。
というわけで、ミステリーとシリアスな純文学の融合、という狙いなのだろうし、
あとがきでは、それに成功したものとしているが、
個人的には正直ちょっと疑問に思った。
どっちつかず、というのではない。
融合自体はまあうまく行っていると思うものの、それぞれが少し弱いような気がした。
つまりミステリーとして考えると、大した事件でもないし、
ホームズがそれほど活躍するわけでもない。
犯人にたどり着く謎解きにもさほどのインパクトはないし、
肝心の部分で、背景の知識がいるためにわかりにくい、ということもあるように思った。
一方シリアスな部分でも、それほど掘り下げられていたり、
深く胸に迫るというふうには、私には感じられなかった。
あるいは原文で読むと違うのだろうか。
それでも十分楽しめたという思いはある。
物語自体も、苦いシリアスな味わいを伴ったまあまあのミステリーだとは思うが、
やはり最大の魅力はホームズとの再会だったと思う。
もちろん文体などは原典とは違うとはいえ、
ホームズの個性は十分生きていると思った。
感じ方は読者によって差があるだろうが、
私の場合、老いたホームズもまた魅力的だったし、
むしろ現役の時、というか原典にはない味わいもあったと思う。
いずれにしても、この作品は作者にとっては手すさびのようなものなのだろう。
より評価が高い他の作品に触れたなら、また違ったものが見えるのは間違いないと思っている。
2011年4月17日に日本でレビュー済み
老いへの挑戦があって、察するにまだ若い作者が老年の者の心境をおもいやって工夫します。
その描写は簡素すぎるほどに簡素です。
「謎」は正確な謎です。
さて、ここで解決されるものはいったい何でしょうか。
このことを味わうことのできる作品です。
その描写は簡素すぎるほどに簡素です。
「謎」は正確な謎です。
さて、ここで解決されるものはいったい何でしょうか。
このことを味わうことのできる作品です。
2010年1月31日に日本でレビュー済み
Michael Chabonの『The Final Solution』(2004年)の翻訳。
『ユダヤ警官同盟』で好評を博したシェイボンの、ホームズもののパスティーシュである。
登場するホームズは89才。舞台は第二次大戦中の1944年。緊迫した状況のなかで、ホームズがいなくなってしまったオウムの行方を追っていくというもの。
犯罪捜査から足を洗い、養蜂業に専念しているホームズが、ふとしたことから巻き込まれた「最後の事件」という設定である。
しかし、どのあたりに注目して読めばいいのかが良く分からなかった。老いたホームズの描写だろうか。
あまりパッとしない小説に感じた。
『ユダヤ警官同盟』で好評を博したシェイボンの、ホームズもののパスティーシュである。
登場するホームズは89才。舞台は第二次大戦中の1944年。緊迫した状況のなかで、ホームズがいなくなってしまったオウムの行方を追っていくというもの。
犯罪捜査から足を洗い、養蜂業に専念しているホームズが、ふとしたことから巻き込まれた「最後の事件」という設定である。
しかし、どのあたりに注目して読めばいいのかが良く分からなかった。老いたホームズの描写だろうか。
あまりパッとしない小説に感じた。
2010年4月21日に日本でレビュー済み
読み進んでいくうちに
私には面白いと思えなかった。
ホームズが最後まで名前が出ないのはよい。しかし、内容といえば・・・
本が薄く無ければ読み終えていなかった。
私には面白いと思えなかった。
ホームズが最後まで名前が出ないのはよい。しかし、内容といえば・・・
本が薄く無ければ読み終えていなかった。
2010年3月4日に日本でレビュー済み
死はおそれないが、ぶざまな死に方を恐れる「老人」。
オウムと少年のなぞが一体何を意味しているのかが不明のままで、
トリックといえば、よくあるもの。
過去、人間とは思えない能力を発揮した、死を間近にした老人の
感傷は感じられるものの、パステーシュとしては凡作ですね。
オウムと少年のなぞが一体何を意味しているのかが不明のままで、
トリックといえば、よくあるもの。
過去、人間とは思えない能力を発揮した、死を間近にした老人の
感傷は感じられるものの、パステーシュとしては凡作ですね。
2014年6月5日に日本でレビュー済み
彼が誰か名前を一度も書かずに描き出していくやり方が、最高に快感だ。
文の端々に「ああ、彼だ」と読者自ら見いだしていく悦び。
原題「The final solution」のようにタイトルに彼の名を出さず、それと知らずに読むうちこの瞬間に行き当たったなら、痺れるほどの快感を味わえただろう。(私の場合、知らなければ読まなかったのだから、この仮定は有り得ないのだけど)。
原作では描かれなかった(と思う)、超越的知性が世界をどう捉えていたかが鮮烈なビジュアルを伴って描き出される部分も見所。
そのほかにも、彼の助手的立場にいる事に気付いた男が感じる熱い気持ちなど、ファンとしてワクワクする所も多い。
そして23年ぶりにロンドンを彼が見るシーンが印象的。
時は1944年。その頃のロンドンの姿とは……!
私はここが本書のキモではないかと思っている。歴史と彼が繋がる瞬間。ちょっと鳥肌が立ってしまった。
解決編の意外さなど、最後まで気持ちよく裏切られ続けた本作。読めて非常に満足!
本文153ページで一日で読み終えられる本。
「彼」のファンの方はもちろん、「老いと知性」なんてテーマに興味のある方にもおススメ。
朽ちかけた身体に宿る超越的知性は、来るべき終末をどのように見ているのか。
私の目にはメチャクチャかっこよく映りました。
文の端々に「ああ、彼だ」と読者自ら見いだしていく悦び。
原題「The final solution」のようにタイトルに彼の名を出さず、それと知らずに読むうちこの瞬間に行き当たったなら、痺れるほどの快感を味わえただろう。(私の場合、知らなければ読まなかったのだから、この仮定は有り得ないのだけど)。
原作では描かれなかった(と思う)、超越的知性が世界をどう捉えていたかが鮮烈なビジュアルを伴って描き出される部分も見所。
そのほかにも、彼の助手的立場にいる事に気付いた男が感じる熱い気持ちなど、ファンとしてワクワクする所も多い。
そして23年ぶりにロンドンを彼が見るシーンが印象的。
時は1944年。その頃のロンドンの姿とは……!
私はここが本書のキモではないかと思っている。歴史と彼が繋がる瞬間。ちょっと鳥肌が立ってしまった。
解決編の意外さなど、最後まで気持ちよく裏切られ続けた本作。読めて非常に満足!
本文153ページで一日で読み終えられる本。
「彼」のファンの方はもちろん、「老いと知性」なんてテーマに興味のある方にもおススメ。
朽ちかけた身体に宿る超越的知性は、来るべき終末をどのように見ているのか。
私の目にはメチャクチャかっこよく映りました。