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城 (新潮文庫) 文庫 – 1971/5/4

3.7 5つ星のうち3.7 84個の評価

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測量師のKは深い雪の中に横たわる村に到着するが、仕事を依頼された城の伯爵家からは何の連絡もない。村での生活が始まると、村長に翻弄されたり、正体不明の助手をつけられたり、はては宿屋の酒場で働く女性と同棲する羽目に陥る。しかし、神秘的な“城"は外来者Kに対して永遠にその門を開こうとしない……。職業が人間の唯一の存在形式となった現代人の疎外された姿を抉り出す。
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出版社より

書影 書影 書影 書影 書影
変身 絶望名人カフカの人生論 決定版カフカ短編集 カフカ断片集
カスタマーレビュー
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価格 ¥506 ¥1,155 ¥649 ¥781 ¥693
【新潮文庫】フランツ・カフカ 作品 朝、目をさますと巨大な毒虫に変っている自分を発見した男──第一次大戦後のドイツの精神的危機、新しきものの待望を託した傑作。 測量技師Kが赴いた”城”は、厖大かつ神秘的な官僚機構に包まれ、外来者に対して決して門を開かない……絶望と孤独の作家の大作。 ネガティブな言葉ばかりですが、思わず笑ってしまったり、逆に勇気付けられたり。今までにはない巨人カフカの元気がでる名言集。 特殊な拷問器具に固執する士官を描く「流刑地にて」ほか、人間存在の不条理を剝き出しにした15編。20世紀を代表する作家の決定版短編集。 断片こそカフカ! ノートやメモに記した短く、未完成な、小説のかけら。そこに詰まった絶望的でユーモラスなカフカの言葉たち。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社; 改版 (1971/5/4)
  • 発売日 ‏ : ‎ 1971/5/4
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 630ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102071024
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102071021
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 84個の評価

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フランツ・カフカ
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年12月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
主人公のKは最後まで城に辿り着くことができない。しかし、麓の村の住人の態度や言動に色濃く反映される城の存在を、これでもかと言うほど思い知らされる。
 この作品は、フッサールの現象学、特に間主観性の理論に通じる認識メカニズムを、小説で表現しようとしたもののように思える。フッサールは、人間が主観の中で、世界の形相的本質を把握する過程を解明しようとしたが、カフカは逆にその不確かさを、パロディ的に描き出そうとしたように感じる。

 他者の心に映し出された「城」という世界の存在が、他者の態度や言動を介して、今度は自己の心に映し出される。仮にK自身が城の中に入って行ってその実態を直接経験できれば、他者の心に映った城と付き合わせることで、真の城の存在を捉えることができる。
 しかし、この小説の面白さは、K自身が最後まで城に辿り着けないことだ。城に関する手がかりは有りすぎるぐらい存在するのに、それと付き合わせるべきK自身の経験が無い。
 しかも、村人の言動に表れる城の人々の行動や意図は、どうも村人が自己の断片的認識に基づき勝手に思い巡らした、幻想に近いものであることが、言葉の端々から窺える。にも関わらず、それがいつの間にか新たな現実を生み出していく。
 このため、Kの心の中では、城という強烈な世界の存在が最後までリアリティを持たない。

 さらに面白いのは、主人公のKは測量士ということ以外、どのような人物なのかがほとんど分からないことだ。主人公の内面をリアルに再現するのが普通の小説のゴールだとすれば、この小説は、世界の存在が人の内面においてリアリティを獲得するメカニズム(の不確かさ)を浮かび上がらせようとしている。主観にとってのリアリティとはフッサールの言うような形相的本質などではなく、自分に都合よくつくられた幻想に過ぎないことを暴露しているようにも見える。

 最後に、お役所的な官僚主義と女の自意識過剰さに辟易している人には、思わず吹き出したくなるようなお笑いが所々に散りばめられている。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年10月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
測量師Kは、彼方の山上に見える城に行こうとするが、永遠に到達できない、それが『城』という小説だといわれてきた。この場合、城は、社会秩序の頂点に立つ政府の権威を象徴する。大筋は確かにそうだが、城に迷路のような仕掛けがあるわけではない。Kは、最初に城に行こうとしたが、そこへ行く道筋がわからず、山の麓の村に戻ったあとは、積極的に城に行こうとしていない。代わりにKが熱中したのは、安定的な仕事を獲得し、正式な村の一員になることだった。彼は酒場の女性と懇意になると、小使として小学校に勤務し、教師の高圧的な言動に耐えることもためらわなかった。Kは「この土地に定住するために、はるばるとやってきた」(p277)と、のちに述懐する。

雪の夜、村に到着した直後のKは、「自分は城の伯爵から招かれた測量師だ」と自己紹介する。村人が電話で城に確認すると、城からの返事は「真っ赤な嘘だ」というものだった。だが、すぐに訂正の電話が入り、今度は「Kを測量師に任命した」という。この返事を聞いたKは、城が自分を「測量師として認定」し、「闘いに応じている」(p15)と解釈する。この何気ない場面を看過してはならない。Kが測量師として測量業務に従事する機会は、小説の最後まで訪れることはないからだ。カフカがこの未完の長篇小説(会話の途中で、突然、文章が途切れて終わる)の結末をどのように構想していたかは定かでない。だがもし、Kが城に雇われておらず、測量師でもなかったとしたら、彼の知識人的な地位は、その大前提が音を立てて崩れ去る。カフカは、そういう物語の約束事を根本から揺るがすタイプの作家だ。

物語という約束事では、社会的な名誉や富の獲得、恋愛の成就といった“大団円”に向かって、主人公が数々の困難を乗り越えていく。けれどよく考えると、この約束事は、同一の価値観を共有する社会の内部でのみ成立するものだ。Kは、村落共同体から疎外されたよそ者であり、自分は物語への参加が禁止され、村人の共同意思から永遠に隔てられている、と焦燥している。この閉塞状態を打開するため、Kは、村人の共同意思を解釈する論戦に打って出た。この論戦では、村人や城の官僚たちの言動の裏の意味が解釈され、停滞した局面が動き出すかと思われた矢先、相手側から、その解釈をくつがえす意外な解釈が提出され、局面はふたたび停滞に舞い戻る。徒手空拳のKは、知力という武器だけで闘い続けるが、彼の戦いは展望の開けない不毛な戦いだ。論戦は、解釈が新たな解釈を呼ぶ無限ループから抜け出せなくなっていく。彼の読みの深さは、村人たちの反感を招くだけだったし、白熱した論戦が明らかにするのは、文書主義を標榜する官僚機構の非効率的な実態だった。村人たちは、鋭い観察眼を有するわりに、城のお粗末な仕事ぶりを断片的にしか知らず、城の命令に屈服する自分たちの生き方に疑いを持っていない。

小説『城』が未完に終わった事実は、カフカほどの才能をもってしても、従来の“大団円”に取って代わるメタ物語的な着地点が発見できなかったことを示唆する。それでも、カフカ以後、物語はそれまでの絶対的な価値を失うことになった。物語が閉じられた社会の内部でしか通用しないという限界が、彼の小説によって明白になったからだ。現在、社会システムの急激なグローバル化は、国家間の軋轢の最大の要因となっている。この軋轢の構図は、各国の伝統文化を構成する物語の限界が露呈したのに、カフカと同様に、メタ物語的な着地点が発見できていないのだといえる。最後まで読み通すには、解釈の無限ループがもたらす停滞感への忍耐が必要だが、結果的に小説の作法を180度転換させた偉大な小説、それが『城』だと思う。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ほんとに名作と呼ばれる小説なんでしょうか?
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年6月22日に日本でレビュー済み
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カフカの本📖👓は面白いカフカ面白い
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2021年2月8日に日本でレビュー済み
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2021年2月8日に日本でレビュー済み
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2013年1月19日に日本でレビュー済み
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だらだらと長い会話、なかなか進まぬストーリー、回収されぬままの伏線・・・未完の小説『城』。
もしちゃんと出版されるとわかっていたらカフカは推敲を重ね半分ほどの分量で出版したに違いない。
研ぎすまされた『変身』『審判』よりもはるかに感じる回りくどさ。
しかし、ページを進めるごとにどうもこの回りくどさが病みつきになってくるのである。
主人公Kが底なし沼にはまってゆくように、自分が読書の底なし沼にはまっていくような、不思議な読書体験であった。

遠い場所からある村にやってきた主人公Kは、その村を管理する行政組織「城」に翻弄されつづける。
そこに見えるのは城という大いなる官僚組織。
効率を追求したあまり非効率になっていく組織。
自分たちのために作ったルールによってかえって苦しめられる人間。
「城」を「国」や「会社」に置き換えるとまさに現代にも通用する内容である。
とはいえ、組織の非合理さも「仕方ないか」と折り合って生きていくのが組織的人間というもの。
堅苦しいルールの中に生きるサラリーマンでなくとも、日本人なら誰しもが矛盾も多々ある日本の法律というものに従って生きているのである。
しかし、自分が納得しないルールに対して徹底的に従わなかったのがKである。
信じる者は己一人。ある意味アナーキスト。非常に聡明なるパンクなのである。
こんな人はとても希有で、既存の法にのまれなかったイエスか、ブッダか。
システムと個人の問題、それを徹底的にやってのけようとしたが途中で頓挫してしまった、それがこの小説ではなかろうか。

この小説でとてもおもしろかったのは男と女の対比。
男(主人公以外)はシステムに従い合理的に行動する。しかし、システムが非合理的なので非合理的なのである。
女はシステムには従わない。しかし、感情的に動くために非合理的である。
非常に賢く何でも見通せるカフカは、わけのわからぬものがとても苦手だったんじゃなかろうか、つまり、組織と女性というものが。
27人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年8月10日に日本でレビュー済み
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読了するのに5年かかりました。でも途中で諦めなかったのは本書に特殊な魅力があるから。
主人公のKは自分を取り巻く小世界(小さな村)の理解を通じて、そこにおける自分の立ち位置や目標を定めようとして奮闘する。Kは明らかに、この城を中心とした小世界に馴染めていない。
周囲の人間は、そんなKにたいして親切ではあるが、Kのシンプルな問いに対しておそろしく長くて回りくどい回答を与える。「取り付く島がない!」これが主人公の叫びだ。RPGで主人公の勇者がいろんな酒場の村人に話しかけるように、Kは村中を歩き回り、いろんな人と会話をするのだが、まったく指針を得られない。
そのあたりが、我々が日々感じる世界のわかりにくさ、と通じるものがある。

ほとんどの人は「世界とは結局どういうものなのだろうか。自分とはいったい何者として扱われているのだろうか。」なんてことを日々考えたりはしない。そんなことを考えても答えなんて出ない。仕事とか部屋の片づけとか友達との旅行の約束とか、目先の課題を解決し、日々の生活を回している。

だが、運命の歯車が狂えば、「不思議の国のアリス」でアリスが穴に落ちるように、不条理な状況下に置かれることがある。そのとき感じる世界の捉えどころの無さ、寄る辺なさ、そういったものがじんわりと伝わってくる小説である。
説明がうまくできないが、カフカの城を読むと癒される。
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レポート
2019年5月30日に日本でレビュー済み
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"『出ていくなんてできない』と、Kが言った。『ここにとどまるためにやって来た。だからここにいる』"20世紀を代表する作家の1人と評価される著者の死後に発刊された長編3作の内で【最も長い作品】である本書は、測量士として城を目指すKと、周囲の村人たちの【会話劇の様なカオス】が魅力的。‬

個人的には【未完の作品)と読む前から知っていたので、どのような結末になるのかと多少不安に思いながら読み始めたのですが。冒頭でKが村に到着してから、さっそく城へと測量士の仕事をもらいに行って話が展開するのかと思いきや、どことなく不穏、あるいは不快な村人たちとの【それぞれに長い】会話が延々と続くばかりで終わったのには驚かされました。(そういう意味で。最後も唐突感はないのですが。)

一方で、起承転結で大きな物語を【わかりやすく】共有させるのが著者の目的ではなくて、主人公自体がKと既に【記号化されている】様に、様々な登場人物たちそれぞれを【暗喩的な存在】として配置、話すがままに矛盾も放置して描き、後は【読者に解釈を委ねている】と考えると、Kも含めて登場人物の誰もが疑わしく、誰もが理想的な人物とは決して言えないことが【かえって余韻となって】印象に残りました。

夢の世界を覗く様な作品を探す誰かに。わかろうとせずにそれぞれに感じたい誰かにオススメ。
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レポート