歴史的な事実の記録より、小説の方が時代をうまく描写していることがあるかもしれない。
誰がために鐘が鳴るは、そういう時代小説の域に到達しているかもしれない。
スペイン内戦という苦しい状況、外国人部隊。
物語の筋も面白いかもしれないが、スペインという現場での状況が手に取るように分かる。
私はこの本を読んで、スペインに行きたくなり、スペイン語を勉強しました。
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誰がために鐘は鳴る〈上〉 (新潮文庫) 文庫 – 2007/11/1
全ヨーロッパをおおわんとするファシズムの暗雲に対し、一点の希望を投げかけたスペイン内戦。1936年に始まったこの戦争を舞台に、限られた生命の中で激しく燃えあがるアメリカ青年とスペイン娘との恋を、ダイナミックな文体で描く代表作。義勇兵として人民政府軍に参加したロバートは、鉄橋爆破の密命を受けてゲリラ隊に合流し、そこで両親をファシストに殺されたマリアと出会う。
- ISBN-104102100067
- ISBN-13978-4102100066
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日2007/11/1
- 言語日本語
- 本の長さ470ページ
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (2007/11/1)
- 発売日 : 2007/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 470ページ
- ISBN-10 : 4102100067
- ISBN-13 : 978-4102100066
- Amazon 売れ筋ランキング: - 207,473位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年6月20日に日本でレビュー済み
「武器よさらば」と比べたら、彼特有のスピード感は減って、その代わりに政治的な内容になっている。
誰もが戦争に参加せざるをえない内戦で、戦争の意味を説明できる人は殆どいないようだ。いたとしても、それはロシアなんかに煽られた「赤」とか呼ばれる人たちで、主人公もそんな外人の有志兵。当事者のスペイン人たちは何がなんだかわからない様子。何なんだ何なんだと読み進め、読み終わった後もわからない。
対話文はウィットに富んでいてとても自然で面白い。だけど、長く感じるし、好き嫌いが別れる作品だと思う。
誰もが戦争に参加せざるをえない内戦で、戦争の意味を説明できる人は殆どいないようだ。いたとしても、それはロシアなんかに煽られた「赤」とか呼ばれる人たちで、主人公もそんな外人の有志兵。当事者のスペイン人たちは何がなんだかわからない様子。何なんだ何なんだと読み進め、読み終わった後もわからない。
対話文はウィットに富んでいてとても自然で面白い。だけど、長く感じるし、好き嫌いが別れる作品だと思う。
2017年2月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヘミングウェイの良さがいまいち理解できず、本作にたどり着いた。
文体の良さは翻訳では伝わり難いので諦めるが、何か伝わらない。そもそも主人公
はアメリカ人でありながら、なぜスペイン内戦に身を投じているのか、どうもよく
わからない。正義感なのか、義務感なのか、戦闘行為が好きなのか、或いは収入を
求めてなのか・・・そのへんがよくわからず、もどかしさを感じた。作者自身が内戦に
参加した人なので下巻に期待する。皆さんと同様、同志らの田舎言葉にも違和感を
感じる。
文体の良さは翻訳では伝わり難いので諦めるが、何か伝わらない。そもそも主人公
はアメリカ人でありながら、なぜスペイン内戦に身を投じているのか、どうもよく
わからない。正義感なのか、義務感なのか、戦闘行為が好きなのか、或いは収入を
求めてなのか・・・そのへんがよくわからず、もどかしさを感じた。作者自身が内戦に
参加した人なので下巻に期待する。皆さんと同様、同志らの田舎言葉にも違和感を
感じる。
2006年10月27日に日本でレビュー済み
現在文庫で入手可能なヘミングウェイの長編を一通り読了しましたが、私個人の最高傑作はこの作品でした。
900ページ近い長編ですが、終盤の一部を除きほぼ全てゲリラが根城とする敵陣の山中が舞台となっており、場面展開は少なく、登場人物も多くありません。
しかし全く緊張感を途切れさせることなく (というか緊張と弛緩を絶妙に織り交ぜつつ)、一気に読ませます。閉鎖された空間で織り成される群像劇の見事さは圧倒的です。そして背景としての原始の山が(さらに異形の人工物としての鉄橋の存在が)飲み込むような立体感をもって迫ってきます。
ヘミングウェイの人物造形の素晴らしさは他の長編でも味わえますが、私にとってこの作品のいくつかの登場人物は忘れがたい印象を残しました。
中でも、雪の夜の主人公とアンセルモの邂逅の場面、アンセルモの神への祈りの言葉は思い出すたび胸がつまります。
900ページ近い長編ですが、終盤の一部を除きほぼ全てゲリラが根城とする敵陣の山中が舞台となっており、場面展開は少なく、登場人物も多くありません。
しかし全く緊張感を途切れさせることなく (というか緊張と弛緩を絶妙に織り交ぜつつ)、一気に読ませます。閉鎖された空間で織り成される群像劇の見事さは圧倒的です。そして背景としての原始の山が(さらに異形の人工物としての鉄橋の存在が)飲み込むような立体感をもって迫ってきます。
ヘミングウェイの人物造形の素晴らしさは他の長編でも味わえますが、私にとってこの作品のいくつかの登場人物は忘れがたい印象を残しました。
中でも、雪の夜の主人公とアンセルモの邂逅の場面、アンセルモの神への祈りの言葉は思い出すたび胸がつまります。
2004年8月12日に日本でレビュー済み
この小説を読み始めた当初はゲリラ達の言葉使いが気にはなったが、少しずつ読み進めていくにつれ、一気に終わりまで読んでしまった。
このような素晴らしい作品を読み続けていくと自分の中の好みがハッキリとしてきて、その許容範囲内にある小説には格別な愛着が湧いてくる。
本当に、なんて素晴らしいんだろうと思いながら先へ先へとページを開いていく興奮をもっともっと色んな人達と共有出来たら最高である。
ヘミングウェイ。彼は本当に偉大な作家の一人である。
このような素晴らしい作品を読み続けていくと自分の中の好みがハッキリとしてきて、その許容範囲内にある小説には格別な愛着が湧いてくる。
本当に、なんて素晴らしいんだろうと思いながら先へ先へとページを開いていく興奮をもっともっと色んな人達と共有出来たら最高である。
ヘミングウェイ。彼は本当に偉大な作家の一人である。
2014年9月3日に日本でレビュー済み
人間は残虐にも崇高にもなれ、どんな状況下でも悲劇性を克服するのはその精神、とりわけ自身の力次第という示唆。
2013年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ヘミングウェイの作品を順次読んでいますが、「誰がために鐘は鳴る」の訳文は、どこか不自然です。
特に農民の会話の文章がおかしい。「つくられた、人為的な方言」で訳出しています。どこの地方の方言だろうか、と不審をいだきます。あんな方言はどこにもないはずです。
方言の会話につまずくと、気になって先が読めなくなります。読みやすい現代の日本語で、どなたか新訳を出してください。これまでも何度か、大久保康雄訳には躓きました。せっかくの名品です。質のいい翻訳文を、読者に提供してください。切に望みます。y.hirakawa
特に農民の会話の文章がおかしい。「つくられた、人為的な方言」で訳出しています。どこの地方の方言だろうか、と不審をいだきます。あんな方言はどこにもないはずです。
方言の会話につまずくと、気になって先が読めなくなります。読みやすい現代の日本語で、どなたか新訳を出してください。これまでも何度か、大久保康雄訳には躓きました。せっかくの名品です。質のいい翻訳文を、読者に提供してください。切に望みます。y.hirakawa
2003年11月6日に日本でレビュー済み
第二次世界大戦やユダヤ人迫害を題材にした戦争映画に比べてやや取っ付きにくいと思われるのは、日本人には多少なじみの薄いスペイン内戦が舞台になっているせいもあります。
実際私も中学時代と高校時代と二度読もうとして挫折しました。
悲劇的な状況のもとで激しく燃え上がる男女の恋を軸にしていますが、けっして恋愛小説のようにセンチメンタルではなく、むしろ、命や正義の尊さといったものを力強く描いています。
『武器よさらば』と並ぶヘミングウェイの傑作、どんな戦争映画よりも深い感動と余韻を与えてくれます。
実際私も中学時代と高校時代と二度読もうとして挫折しました。
悲劇的な状況のもとで激しく燃え上がる男女の恋を軸にしていますが、けっして恋愛小説のようにセンチメンタルではなく、むしろ、命や正義の尊さといったものを力強く描いています。
『武器よさらば』と並ぶヘミングウェイの傑作、どんな戦争映画よりも深い感動と余韻を与えてくれます。