上・下巻読むのに、とても時間がかかった。物語は、ほんの3、4日の出来事なのだけれど、なかなか読み進まなかった。
ヘミングウェイは、映画化もされているものの、私は、本のほうが、数段優れていると思う。この主人公たちの心理や思想が、映画のビジュアル面からだけではなかなか伝わらないからだ。
全体として、少し長回しのところが、退屈ではあるものの、ヘミングウェイらしさは、最も表れている作品といえる。
ジョーダンとマリアの恋と、戦争での橋の爆破という使命を軸に、ヘミングウェイの長編には必ずといって登場する英雄的な場面と、それを無に帰してしまう虚無感が漂っている。人間が懸命に生きることと、それでも付きまとう生きることの虚無。すべての人間の人間的な人生に共感を生む、ヘミングウェイの代表作といえる。
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誰がために鐘は鳴る〈下〉 (新潮文庫) 文庫 – 2007/11/1
二日後に迫った鉄橋爆破の任務。生還を期しがたいだけに、より激しく燃えあがるロバートとマリアの恋。生涯のすべてを投げ込むような陶酔のはてにロバートは戦いに出て行く。――戦争という巨大な運命のもとにおける悲劇的恋愛を描きながら、その悲惨さを超えて行動するロバートの姿が、信ずるもののために戦うことの尊厳を語りかけ、読む者に息づまるほどの感動を呼びおこす大作。
- ISBN-104102100075
- ISBN-13978-4102100073
- 版改
- 出版社新潮社
- 発売日2007/11/1
- 言語日本語
- 本の長さ494ページ
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (2007/11/1)
- 発売日 : 2007/11/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 494ページ
- ISBN-10 : 4102100075
- ISBN-13 : 978-4102100073
- Amazon 売れ筋ランキング: - 581,532位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年2月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
命令に忠実に従って、結局使い捨てられる運命の一兵士の物語。
戦争とはそういうものだと思う。それがわかっているのに、なぜ
ロバート・ジョーダンは義勇兵になったのか、平和ボケの社会に
生きる私としては、結局主人公に入り込めなかった。
上巻でゲリラたちの人物や人間関係が描かれ、下巻では橋の爆破
と戦闘場面でクライマックスに。さすがに興奮した。
マリアとの恋愛感情が、良い味付けになっている。
戦争とはそういうものだと思う。それがわかっているのに、なぜ
ロバート・ジョーダンは義勇兵になったのか、平和ボケの社会に
生きる私としては、結局主人公に入り込めなかった。
上巻でゲリラたちの人物や人間関係が描かれ、下巻では橋の爆破
と戦闘場面でクライマックスに。さすがに興奮した。
マリアとの恋愛感情が、良い味付けになっている。
2022年5月8日に日本でレビュー済み
★3.2/2022年47冊目/4月8冊目/『誰がために鐘は鳴る〈下〉』(新潮文庫/新潮社)/ヘミングウェイ/P.494/2007年/743円+税 #読了 #読了2022
読み終わるのに非常に時間がかかった。橋を爆破するまでの4日間の話だが、全く爆破されずどうでもいい?話が延々と続く。爆破されたのは下巻の最後の方だ。『武器よさらば』を先に読んでいたので、オチは予想できた。ヘミングウェイらしからぬ情緒的な表現(p303)には若干冷めてしまった。ヘミングウェイを5冊読んだが、『老人を海』が一番良かった、かな。ーーー「どうせ死なずにすまされねえもんならーとおやじは思ったーすまされねえことがはっきりしてるんなら、わしは死ぬだけだ。だが、死ぬのは好きじゃねえ」(p176)
読み終わるのに非常に時間がかかった。橋を爆破するまでの4日間の話だが、全く爆破されずどうでもいい?話が延々と続く。爆破されたのは下巻の最後の方だ。『武器よさらば』を先に読んでいたので、オチは予想できた。ヘミングウェイらしからぬ情緒的な表現(p303)には若干冷めてしまった。ヘミングウェイを5冊読んだが、『老人を海』が一番良かった、かな。ーーー「どうせ死なずにすまされねえもんならーとおやじは思ったーすまされねえことがはっきりしてるんなら、わしは死ぬだけだ。だが、死ぬのは好きじゃねえ」(p176)
2014年9月3日に日本でレビュー済み
人間は残虐にも崇高にもなれ、どんな状況下でも悲劇性を克服するのはその精神、とりわけ自身の力次第という示唆。