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ロリータ (新潮文庫) 文庫 – 1980/4/25
ウラジーミル・ナボコフ
(著),
大久保 康雄
(翻訳)
世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。
- 本の長さ482ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1980/4/25
- ISBN-104102105018
- ISBN-13978-4102105016
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1980/4/25)
- 発売日 : 1980/4/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 482ページ
- ISBN-10 : 4102105018
- ISBN-13 : 978-4102105016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 407,212位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 312位ロシア・ソビエト文学 (本)
- - 6,600位新潮文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年7月4日に日本でレビュー済み
途中気分が悪くなるほどうまい訳だと思います、原文読めないからなんとも言えないけど、変態ポルノ、文学なのか?これ?
2020年5月24日に日本でレビュー済み
かなりいい。作者のイカれ具合が窺える。書きたくて書いたという感じがする。というかそれしかしない。道理を説く気などさらさらないが、かといって物語の面白さの追求を放棄することもなく、それを達成している。自己満小説に見えてそうでない。ナボコフはスターリン時代のロシアからのアメリカ亡命者なので、ロシア文学に分類して差し支えないと思うが、その中でも群を抜いて質が高い。
これは翻訳もかなりいい。読みやすく且つ格調高い。原書の言葉遊びまでは流石に訳していないが、そういうシェイクスピア的な猥雑なダブルミーニングにはあまり興味がないので問題がなかった。
ロリータの服装と肉体と気概の調和に高揚しきって感想をずらずらと独白するところや、二人きりで暮らすために母親事故死しないかなーと念じるところなど、笑える部分が多い。
これは翻訳もかなりいい。読みやすく且つ格調高い。原書の言葉遊びまでは流石に訳していないが、そういうシェイクスピア的な猥雑なダブルミーニングにはあまり興味がないので問題がなかった。
ロリータの服装と肉体と気概の調和に高揚しきって感想をずらずらと独白するところや、二人きりで暮らすために母親事故死しないかなーと念じるところなど、笑える部分が多い。
2006年10月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ナボコフにはいつも驚かされる。本書においては「第一部」、「第二部」の前に「はしがき」を設けることによってこの作品の作品性を強めることに成功しており、何も知らずに冒頭を読み出した私は、「はしがき」から本文が始まっているということに一瞬当惑してしまったほどだ。言葉の神様と言われるナボコフだが、同時に私は彼を構成の神様とも評価したい。
さて、本文についてであるが、やはり心理的、抽象的表現の奥深さは途轍もない。加えて事物に対する考察を並々ならぬ分量で説き、一つの事物からこんなにも話を膨らますことができるのかと驚嘆してしまう。
内容は、題名にある通り、中年男の少女への愛にまつわる話なのだが、その偏愛ぶりは異常である。愛しすぎているあまり、自分の行う背徳的行為を正当化し、むしろそういう行為を背徳的としてしまう現代社会の規範こそ誤りなのではないかという考えすら起こす。言ってみれば彼は幼稚な子供なのであるが、純粋な少年でもあり、そこに同情を覚える余地があり、また、この物語を悲劇的にしている。
第一部は中年男の少女への接近、第二部は前半、後半で分けられ、前半は彼の保守的に過ぎる少女との生活、後半は失われたことによって再確認する少女への愛とその追求、また失わせた者への正義の制裁が描かれている。
エロティックなシーンや表現はほとんどないが、むしろそういうものはかえって話を薄っぺらいものにしてしまう。あえてそれを避け、一人の人間のグロテスクな内面を描写した秀作である。
さて、本文についてであるが、やはり心理的、抽象的表現の奥深さは途轍もない。加えて事物に対する考察を並々ならぬ分量で説き、一つの事物からこんなにも話を膨らますことができるのかと驚嘆してしまう。
内容は、題名にある通り、中年男の少女への愛にまつわる話なのだが、その偏愛ぶりは異常である。愛しすぎているあまり、自分の行う背徳的行為を正当化し、むしろそういう行為を背徳的としてしまう現代社会の規範こそ誤りなのではないかという考えすら起こす。言ってみれば彼は幼稚な子供なのであるが、純粋な少年でもあり、そこに同情を覚える余地があり、また、この物語を悲劇的にしている。
第一部は中年男の少女への接近、第二部は前半、後半で分けられ、前半は彼の保守的に過ぎる少女との生活、後半は失われたことによって再確認する少女への愛とその追求、また失わせた者への正義の制裁が描かれている。
エロティックなシーンや表現はほとんどないが、むしろそういうものはかえって話を薄っぺらいものにしてしまう。あえてそれを避け、一人の人間のグロテスクな内面を描写した秀作である。
2017年10月31日に日本でレビュー済み
ベアトリーチェの如くアニマの元型として、俺のアナベルがチラついた為。次は原文で読むはず。アイアンズ朗読CD/新訳と併読。
2016年5月5日に日本でレビュー済み
本書は、ナブコフが書いた過激な一冊である。亡き少女への思慕、若さの持つ魔力、発展途上の肉体、大人の女が持つ日常的倦怠への忌避、もちろん最後は・・・
大久保氏の翻訳と照れくさい解説もいい!
大久保氏の翻訳と照れくさい解説もいい!
2013年12月23日に日本でレビュー済み
この版は、別の訳者による新訳が出てから、絶版になった。新訳のほうも持っているが、「〜してんじゃねえよ」のようなロリータの、あまりに現代日本的な言葉遣いに疑問があると感じた。古いものが何でもよいわけではない。ただ、翻訳というものには幾種類かが存在したほうが良いと私は考えている。
ナボコフは、性的な倒錯者の心理を、想像でしたのとは思われないほど徹底して描いている。ここまで執拗に、しかも主人公の行動と内心の語りとで表せる作家はいないのではないかと思われる。川端康成は「ロリータ」を、汚いから嫌いだと言ったそうである。しかし思い返すと、川端康成の「伊豆の踊子」の主人公の心理描写はずいぶん「ロリータ」に似ている。
主人公が、大人になったロリータから連絡を受けて金銭的な援助をしに行くところなど、人間味にあふれていて感動する。性的描写のある1部より、むしろ2部のほうに展開の面白さがある。「ロリータ」は通俗本の類でなく、文学史上、立派な名作である。
ナボコフは、性的な倒錯者の心理を、想像でしたのとは思われないほど徹底して描いている。ここまで執拗に、しかも主人公の行動と内心の語りとで表せる作家はいないのではないかと思われる。川端康成は「ロリータ」を、汚いから嫌いだと言ったそうである。しかし思い返すと、川端康成の「伊豆の踊子」の主人公の心理描写はずいぶん「ロリータ」に似ている。
主人公が、大人になったロリータから連絡を受けて金銭的な援助をしに行くところなど、人間味にあふれていて感動する。性的描写のある1部より、むしろ2部のほうに展開の面白さがある。「ロリータ」は通俗本の類でなく、文学史上、立派な名作である。
2013年8月6日に日本でレビュー済み
車でアメリカのあちこちを移動する場面の自然や風俗の描写がうまい。さまざまなホテル、モーテルの描き方もブラックなユーモアにあふれている。自動車で疾走する快感と不快感は今の時代にもよくわかる。 登場人物が掴みづらいので途中やや読みにくくなったが、最後にロリータに再会する場面、主人公が犯罪を犯す場面はとても面白いので最後まで読み終えてみて下さい。
2010年1月26日に日本でレビュー済み
この大久保康雄訳は昔から悪訳だという評判でした(言い出したのは丸谷才一?)。
そして、大久保訳と入れ替わり、今は若島正訳が新潮文庫から出てますが、若島訳のハードカバー版の訳者解説の中には実はこういう文章があります。
「今回、新訳を試みるにあたって、新潮文庫版をゆっくり読んでみたところ、細かいところまで正確な読みが行き届き、しかも日本語としてこなれた上質の翻訳であることを発見して驚いた(どうも初版本の評価を耳にしていたのが誤解のもとだったようだ)。教えられるところも沢山あったことをここに記しておきたい。」
大久保訳は大きく2回改訳されてるのですが、映画版の配給のタイミングかなんかに合わせて急遽訳した一回目の翻訳に対する評判が定説になってしまってたらしいです。
でもまあ若島氏が指摘するまで数十年もそれがまかり通っていたというのは不思議です。案外、(文学に関わる)プロでも読まずに語っているものなのでしょうか。
尚、上記の文章はなぜか文庫本では削られているので、ハードカバーを処分していた私は今回、ソースを探すのに苦労しました。
そして、大久保訳と入れ替わり、今は若島正訳が新潮文庫から出てますが、若島訳のハードカバー版の訳者解説の中には実はこういう文章があります。
「今回、新訳を試みるにあたって、新潮文庫版をゆっくり読んでみたところ、細かいところまで正確な読みが行き届き、しかも日本語としてこなれた上質の翻訳であることを発見して驚いた(どうも初版本の評価を耳にしていたのが誤解のもとだったようだ)。教えられるところも沢山あったことをここに記しておきたい。」
大久保訳は大きく2回改訳されてるのですが、映画版の配給のタイミングかなんかに合わせて急遽訳した一回目の翻訳に対する評判が定説になってしまってたらしいです。
でもまあ若島氏が指摘するまで数十年もそれがまかり通っていたというのは不思議です。案外、(文学に関わる)プロでも読まずに語っているものなのでしょうか。
尚、上記の文章はなぜか文庫本では削られているので、ハードカバーを処分していた私は今回、ソースを探すのに苦労しました。